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2005/08/29

グアテマラの鉱山開発問題-住民投票からその後 

グアテマラの鉱山開発問題-住民投票からその後 
                        開発と権利のための行動センター  青西靖夫 (050828)
 シパカパで鉱山問題を巡って6月に行われた住民投票は、鉱山開発問題だけにとどまらず、グアテマラにおける政治参加のあり方、ILO169号条約に定められている先住民族の権利をいかに保証するか、またグアテマラにおける「法治国家」とはなにか、など幅広い議論を巻き起こした。
 
 ここでは、それ以降の動きを簡単に整理して報告する。
1)政府との合同特別委員会
8月24日のグアテマラ、ペリオディコ紙によると、鉱山問題について討議してきた特別委員会が政府と合意に達したとのことである。
 報道によると、政府は鉱山開発に先んじて、先住民族に対する住民投票を行うこと、住民投票は「都市・農村開発審議会」(分権化に伴い、地域の開発計画を下から決めていくために自治体レベル、県レベル、地域レベル、国レベルで設置された機関)が行うこと、また行政府が議会に対して鉱山探査を一時的に停止することを要請することなどが含まれているという。
 
2)サン・マルコス県、マルリン鉱山開発の動向
 これまでも鉱山開発は継続されてきているが、世界銀行の民間への融資部門であるCorporación Financiera Internacional (IFC)によるマルリン鉱山開発への融資に対する異議申し立てが今年3月になされており、IFCは審査官を任命して調査を行ってきていた。
この報告書の正式な内容はまだ発表されていないが、新聞報道などによると報告書の中で、住民との協議が適切になされておらず、社会・環境に対するインパクトが十分に評価されていないといった指摘がなされているとのことである。
 この報告書が正式に発表される時点で、大きな動きが予想される。
当報告書(草稿)の本文は入手できていない。8月21日付ファイナンシャル・タイムズの記事もWeb上で読めないため、関心のある方はこちらへどうぞ http://www.halifaxinitiative.org/index.php/Home/632
 
3)イサバル県、エストールにおける鉱山開発
 イサバル県エストールにおいて、インコ社(Exmibal社)が所有していたニッケル鉱山開発の採掘権は、その失効を目前にしながら政府によって現行法に基づく探査権に切り替えられ、その後インコ社はその権利をカナダ系のスカイリソーシーズ社に売却した。その後、スカイリソーシーズ社はグアテマラニッケル会社(CGN:Empresa Guatemalteca de Niquel)を設立している。
 しかしこの新しい探査権の発行は住民との合意を受けたものではなく、地域住民は労働組合を通じてILOに対して169号条約の違反を申し立てている。
現在政府はコミュニティの土地とCGNの所有地の境界を定めるべく、土地測量を続けている。しかしこの作業もいくつかのコミュニティの強い抵抗にあっている。またCGNはこれまで開発してきた土地とは異なる土地での探査を進めようとしているが、これもコミュニティからの抵抗に直面しているとのことである。
しかし企業側は資金力と政治権力との結びつきを背景に、強力な広報とばらまきを進めているようである。地域社会全体が利益誘導型の手段によって歪められていく危険性があるだろう。
エストールにおけるニッケル開発に関する昨年の報告はこちら。 
http://homepage3.nifty.com/CADE/guatemala/Guatemala%20indigena%20y%20medio%20ambiente.htm

4)開発と権利のための行動センターの活動●昨年末に行った「未来を決める権利は誰のもの!」キャンペーン
キャンペーンによる寄付金及び、自己資金によって鉱山開発に関わる地域住民組織の合意形成プロセス強化のための支援を行っている。
キャンペーンの概要及び報告
http://homepage3.nifty.com/CADE/news.htm

●グアテマラにおいて全国レベルで活動する先住民族・農民組織の「先住民族委員会」(先住民族の権利確立、文化振興を担当)における人材確保をサポートし、またこの委員会を通じて先住民族の自然資源への権利に関する活動の展開を支援。

●国内における鉱山問題に関する意見交換の機会の拡大支援
11月 マヤ鉱山問題 全国大会 開催支援
簡単な報告は http://cade.cocolog-nifty.com/ao/2004/12/post_2.html
4月  鉱山問題分析セミナー(チマルテナンゴにて)
このセミナーではグアテマラの先住民族組織、環境保護団体、自治体関係者などが集まり、3日間にわたって行われた。
数名の報告者による現状報告に続いて、グループに分かれて現状の問題を分析するとともに、解決のために取るべき戦略について議論した。  
 6月  第二回(西部地域)地域会議
この会議は、サンマルコス県などで活動する組織が中心に設定し、6県から450人ほどが参加。西部地域先住民族審議会の設置などについても議論された。
行動センターでは少額ではあるが開催経費を支援するとともに、首都の組織の参加経費補助を行う(計 570ドル)

● 行動センターの今後の活動予定・ 鉱山開発問題に関わる啓蒙用マテリアル作成経費支援
・ 自然資源に対する先住民族の権利に関するセミナー、ワークショップ開催支援
・ スペイン語の情報提供用Webサイト作成継続

<今後も鉱山問題に関する支援を継続しますので、活動に関する寄付金をお願いします。>
寄附金口座 
郵便振替口座 00230-5-131472
口座名 開発と権利のための行動センター

開発と権利のための行動センター
 青西靖夫 http://homepage3.nifty.com/CADE/index.htm

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2005/08/23

行動センターからの案内

 皆様へ

 当ブログサイトへの訪問ありがとうございます。
 ここのところまとまった時間がとれず、現地の情報提供などが遅れております。
 まずはグアテマラにおける鉱山開発反対運動の最近の動向をまとめたいと思っておりますが、こちらも少々遅れております。
 なお開発と権利のための行動センターのサイトにおいては、会員募集のページを開設しましたのでよろしければお立ち寄りください。 http://homepage3.nifty.com/CADE/
 
 追加情報として
 Biodiversidad en América Latinaというサイトからの情報をいくつか参考までに
 どちらもJornada紙の記事からですが

 Guatemala Tenemos derecho a disfrutar los recursos de nuestra tierra: indígenas

 http://www.biodiversidadla.org/content/view/full/18128


 México: trasnacionales del maíz celebran estudio para intentar imponer transgénicos
http://www.biodiversidadla.org/content/view/full/18208


El Grupo ETC expresó que las trasnacionales de la biotecnología industrial afirman que "el maíz nativo nunca estuvo amenazado y que si lo estuvo alguna vez, la contaminación se evaporó milagrosamente" y recordaron que estos hallazgos no son sorprendentes para los habitantes de la Sierra Juárez de Oaxaca

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