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2006/11/28

 グアテマラ国イサバル湖のマナティを脅かす鉱山開発

  グアテマラ国のイサバル県で進められている鉱山開発に歯止めがかかる可能性

 国家自然保護区審議会(CONAP)は、グアテマラニッケル会社(CGN)から提出されていたデュルセ川そしてイサバル湖を利用しての重量物の運搬および鉱石の搬出は実現不可能であると決定。この判断に基づき、環境自然資源省(MARN)ではこの決定を承認するかどうか、検討しているとのことである。
 CONAPは環境影響評価報告を分析した上で、今年9月に01-17-2006裁定を発行。この中で、CGNのデュルセ川およびイサバル湖を通じて鉱業資材を搬入しまた鉱石を搬出するという計画は不適切であると判断している。
 CONAPによるとデュルセ川は国立公園に、またイサバル湖は生物回廊に指定されており、保護区法ではこの地域では工業開発は禁止されているとのことである。特に報告書では絶滅の危機にあるマナティへの影響、曳航船および艀によるHydrilla verticillata(アジアからの外来侵入植物)の拡散の可能性などの問題が指摘されている。また観光業への影響も懸念されている。また1996年にも伐採業者が同様のルートを利用しての財の搬出を計画したものの、CONAPが不適切との判断を示し中止となったケースにも言及しているとのことである。

 このCONAPによる裁定は環境自然資源省によって現在分析されているが、MARNがどのような判断を示すかは定かではない。
その背景には今年に入り、CONAPの活動に対して産業界から強い圧力がかかっていることにある。工業会議所は1989年の議会によるCONAP設置に関わる環境法の裁決が適切ではない、環境自然資源省と役割が重複しているなどとして、憲法裁判所に訴えを起こしている。またCONAPの事務局長の交代の背景にもそうした圧力があったと思われている。

 今回の判断はCGNの鉱山開発再開に大きな影響を及ぼすこととなる。再開のための諸資材を河川を通じて搬入することが不可能となれば、道路を拡幅の上で陸路を利用せざるえないが、周辺住民は既に道路拡幅に反対の意向を示しているとのことである。

 以上、次の記事からのまとめ
 インフォプレス 1683号(2006年11月24日)1673号(2006年9月15日)
 http://www.inforpressca.com/
 プレンサリブレ紙 2006年11月27日
 http://www.prensalibre.com/pl/2006/noviembre/27/157284.html

今後、環境自然資源省がどのような判断を下すかが待たれるところであるが、鉱山開発優先の判断を下せば、地域住民、環境保護団体そして国際社会からも強い反発を受けることは間違いないであろう。

 開発と権利のための行動センター
 青西靖夫

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