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2007/03/11

バイオ燃料は環境に優しいのか・・・

 バイオ燃料は環境に優しいのか・・・

 ブッシュ大統領の中南米歴訪の重要なテーマの一つが中南米におけるエタノール供給の拡大にある。ブラジルと米国で現在でも世界のエタノール生産量の70%を占めるが、これを更に安定・拡大することを通じて、域内での代替燃料源の供給を安定させ、石油依存を脱却し、安全保障を高めることを狙っている。これは同時に石油を武器に域内に影響力を強めつつあるベネスエラのチャベス大統領に対抗する動きでもある。更に巨大な食糧生産基地である米国にとっては、穀物価格の高値安定を確保することもできる。米国の地球温暖化対策の目玉ではあるが、環境のことだけを考えているわけではないのは明らかであろう。
 
 今回のブラジルと米国の協定では、エタノール生産部門に関わる研究協力、投資の促進、またバイオ燃料に関する市場取引を進めるための規格の設定などが盛り込まれているとのことである。また中米、カリブ地域に対するバイオ燃料生産を支援することも訴えられている。 
 グアテマラのペリオディコ紙(3/10)によると、これにあわせるように世界銀行の民間向け投資部門を担うIFC(国際金融公社)はブラジル、コロンビア、グアテマラ企業が参加するブラジルのエタノール生産工場設置にプロジェクトに3500万ドルの融資を発表したとのことである。
(IFCサイトでは承認のニュースは確認取れず:  http://www.ifc.org/ifcext/spiwebsite1.nsf/0/0f1187fc6bc396b0852571ef006837c5?OpenDocument
 

 しかしながらバイオ燃料生産拡大に伴う環境への影響についての懸念も表明されている。

 国連環境計画UNEPの事務局長である Achim Steiner氏はブッシュ大統領のブラジル訪問に先立って、3月5日から7日にむけてブラジルを訪問。燃料向け作物の拡大が野生生物の生息地や経済的にも生産的な森林を削減させる可能性、食糧供給の不安定性の拡大などについての危惧を表明している。代替燃料は気候温暖化だけではなく、幅広く環境に優しく、持続的なものとして基準を定めていく必要を提起している。(更にこの報道ではシロアリの腸内細菌利用による植物残渣のセルロースの糖への分解も将来的な技術として紹介している。)
 http://www.unep.org/Documents.Multilingual/Default.Print.asp?DocumentID=502&ArticleID=5533&l=en


 またBBC-Mundoではバイオ燃料は現実的なオプションなのか?という報告を掲載している。集約的な農業における化学肥料投入や農業機械、収穫物の運搬・加工プロセスにおける化石燃料の利用などを含め検討すると、エネルギーの節約やCO2の削減効果はごくわずかあるいはマイナスにもなりうるとの研究者のコメントを伝えている。
 http://news.bbc.co.uk/hi/spanish/science/newsid_6430000/6430453.stm

 またウルグアイに事務局を置く世界熱帯雨林運動(WRM)のニュースレター112号(2006/11)はバイオ燃料に関する特集を組んでいる。
 http://www.wrm.org.uy/bulletin/112/viewpoint.html 英語
 http://www.wrm.org.uy/boletin/112/opinion.html スペイン語
(まだ未読のため、どなたか是非ご紹介ください)


 以上、まだ未整理の部分もありますがこれまでの報告の続報として

 まとめ
 開発と権利のための行動センター
 青西

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