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2007/04/09

バイオ燃料・エタノール 中南米でのニュースなどから

中南米 バイオ燃料・エタノール関連 最近の話しなど

 キューバのカストロ議長がグランマ紙上でトウモロコシを原料とするエタノール生産を厳しく批判したことは日本の報道でも既に伝えられている。
http://www.mainichi-msn.co.jp/kokusai/america/news/20070331ddm007030040000c.html

 カストロ議長の言うことはもっともな話しばかり。
 飢えに苦しむ人がいるにもかかわらず、食糧を自動車の燃料にしようという発想の問題。必要とされるエタノールを生産するのに必要なトウモロコシの量、それを作るための土地が膨大にいること。(非現実的であること)キューバで直接的にアルコール生産のために土地を使うぐらいなら、人々の食糧や環境のためにもっと有効な使い方があること。エタノール生産につぎ込もうという資金を、世界中の白熱灯を蛍光灯に変えためにつかった方がよっぽど温暖化に役立つであろうこと。それなら地球上の数多くの飢えに苦しむ人餓死させることもない。 などなど
 http://www.granma.cu/espanol/2007/marzo/juev29/reflexiones.html

 さて、ニューヨークタイムズの社説(2007/04/05)がエタノール・ブームを批判していることが同じくキューバでのグランマ紙上でも紹介されている。
http://www.granma.cu/espanol/2007/abril/vier6/rechaza.html

 ニューヨークタイムズの社説では次のように取り上げている。
「米国ではトウモロコシ作付ブームに沸き、今年は9500万エーカーの作付が見込まれている。これは昨年よりも1200万エーカーの拡大であり、1944年以来最大の面積である。一方大豆の作付面積は10%も減少。小麦や綿花も同様に減少している。
 さらには1980年代に開始された「保全休耕プログラム」の対象用地(多くは農業に不適当な土地であり、生態系回復のための用地とされてきた。)への開放圧力が高まっている。
 『私たちは短期的な利益のために、二十年間かけて築いてきた農場ベースでの保全の取り組みを放棄してはならない。トウモロコシによるエタノールは私たちが利用する石油のごくわずかな量にすぎないのです。』
 http://www.nytimes.com/2007/04/05/opinion/05thu3.html

 米国でも問題を引きおこしているエタノール・ブームが中南米の社会・経済に不安定性をもたらすことは間違いないであろう。既に穀物価格高騰の影響などについては紹介しまたが、土地利用や自然保護区に関する法整備も適切な管理も不十分な国が多い中で、穀物やオイルパームの作付けブームが広がれば、農業フロンティアが森林に向けて広がっていく危険は避け難い。
  
 こうした中で、ニカラグアのオルテガ大統領も「反エタノール連合」に名乗りをあげた。 http://www.laprensa.com.ni/archivo/2007/abril/04/noticias/nacionales/183579.shtml ニカラグアのプレンサ紙の記事によると、ニカラグアでは既に化成肥料(尿素)価格が200%高騰したとのこと。またサトウキビやトウモロコシの作付可能地の価格の騰貴も進んでいるとのことである。
 オルテガ大統領はエタノール生産を全面的に否定しているわけではないようだが、「ブームに沸いた後にニカラグアに経済危機を引きおこした、かっての綿花生産のような過ちを繰り返してはならない」と語っているとのことですである。(その一方で南部大西洋岸自治地域におけるオイルパームプランテーションの拡大には前向きの姿勢を示しているようです。)

 開発と権利のための行動センターのこれまでの関連ニュース
http://cade.cocolog-nifty.com/ao/cat5146592/index.html
http://cade.cocolog-nifty.com/ao/2007/01/20070127_7cd7.html
 http://cade.cocolog-nifty.com/ao/2007/03/post_31e4.html

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 開発と権利のための行動センター
 青西


 話しは飛びますが・・・日本の大豆価格も上昇傾向を続けることでしょうし、遺伝子組み換え大豆の入手が難しくなる話しも既に報道されているかと思います。
 日本ではバイオ燃料などと言わずに、オイルショックを思い出しながら地球温暖化対策は「省エネ」、それに国内農業の再確立に取り組むのが重要なのではないでしょうか。
 そしてここで遺伝子組み換え大豆の流入に抵抗できるかどうか・・・今後不安定性が強まる可能性が高い国際農産物市場とのリンクを少しでも小さくしていくことが重要なのではないでしょうか。

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