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2007/11/09

先住民族の権利宣言採択を受けて 中南米から

国連における先住民族の権利宣言採択を受けて、2007年10月にボリビアで開催された先住民族大会における宣言文

世界の国家に対する先住民族の要求 2007年10月12日、

チモレ・コチャバンバ、ボリビア

Mandato de los Pueblos y Naciones Indígenas Originarios a los Estados del Mundo 

2007年10月12日、国連における先住民族の権利宣言採択を祝うために開催された、「世界の先住民族の歴史的勝利のため」の世界大会に集った世界の様々な先住民族の代表は、南米の中心から私たちの言葉を表明します。

515年に渡る抑圧と支配、しかし私たちはここにいます。私たちを消滅させることはできなかったのです。私たちは民族虐殺、虐殺、植民地化、そして破壊と略奪の政策に立ち向かい、抵抗してきたのです。介入主義、戦争、社会環境への災禍に特徴づけられる資本主義という経済システムの押しつけは、私たちの民族としての生活のあり方を脅かし続けています。

新自由主義的政策による自然への支配、少数の者に集中した資本による安易な利益の追求、非合理的な自然資源の搾取の結果により、私たちの母なる大地は瀕死の重傷を負っています。その間にも先住民族は私たちのテリトリーから排除され続けているのです。地球は熱くなりすぎています。私たちは前例のない気候変動の中に生きており、社会環境の災禍はますます大きく、そして頻発するようになってきています。そこでは全ての人が、例外なく被害を受けているのです。

私たちを大きなエネルギー危機が待ちかまえています。私たちを炭化水素に全面的に依存させてきた、現在の西洋文明を維持することができる十分な量のきれいな代替エネルギー源に出会う前に、石油の時代は終わろうとしています。

こうした状況は、新自由主義政策と帝国主義者が黒い金と青い金の最後の一滴を巡って戦争を引き起こす危険に私たちを直面させる危険を秘めています。しかしそれは同時に、私たちにこの新しい千年を、生命のための千年、均衡と補完性に基づく千年へと導く機会を与えてくれるものでもあります。母なる大地を破壊するエネルギーを無駄にする必要もないのです。

私たちが生きている大地やテリトリーといった自然資源は、歴史的にも、その起源からも、権利としても、そして永久に私たちのものであります。それ故に、私たちの生命、科学、知識、精神性、組織、医薬、食糧主権を維持するためにも、これらに対する自由な決定は根源的なものなのです。

先住民族によって進められる新しい時代が、「第五の太陽」の正中の時代に、変化の時代が、パチャクティの時代が始まるのです。

国連における先住民族の権利宣言の採択を歓迎します。これは世界の70ヶ国あまりに生きる3億7千万人以上の先住民族の生存と福利にとって大変重要なことです。20年以上に渡る闘争の後に、先住民族の自決権及び先住民族としての承認、また集団的権利の承認、という私たちの歴史的要求に対して回答が与えられたのです。

採択された宣言は、国際的な法的枠組みにおいて、先住民族の根源的な権利を承認し、また定める、一連の原則や規定を含んでおり、これは世界における先住民族と国家、社会、また国際協力に関する新しい関係の基盤となるべきものです。人権に関する既存の法的文書に加えて、この宣言は、様々な局面やレベルにおける先住民族の権利を保障し、擁護するための法的また実際的な基盤となるものです。

私たちは、この歴史的意義を有する重要な文書の履行と実施を先住民族が進めていくことを鼓舞するとともに、国連に加入する各国に対してそれを勧告します。またこの先住民族の権利宣言に対して反対票を投じた政府を厳しく非難するとともに、そのダブル・スタンダードを非難します。

アビヤ・ヤラの先住民族大統領である私たちの兄弟エボ・モラーレスが率先する、新しい多民族国家の建設という歴史的取り組みへの支持を約束します。私たちは国内外からの脅迫にたいしてボリビアで生起することに対する監視者であり、また地球上の民族に対して、このプロセスへの連帯と支援を呼びかけるものであります。この取り組みは、全ての民族、国民、そして国家にとって、同じ道をたどっていくためのの模範となることでしょう。

そこで世界の先住民族(los Pueblos y Naciones Indígenas)は諸国家に対して次の責任を遂行することを求め以下のことを要求します。

1. 生命の文化と先住民族の千年来のアイデンティティー、哲学、宇宙観、精神性に基づく世界の構築。またそのために伝来の知識を適用し、民族間の交流と友愛のプロセスを強化し、また自決を尊重すること。

2. 地球温暖化や生態系の危機に見られるような、凋落しつつある資本主義が引き起こす災禍から母なる自然を救うために、国内的、国際的な決断を取ること。そのために先住民族の文化のみが私たちの大地・地球を救うために唯一のオータナティブであることを再確認すること。

3. 資本主義、商取引、人類と自然資源の非合理的な搾取、そしてエネルギーの浪費と消費に基づく、現在の開発モデルを、生命、補完性、互酬性、文化的多様性の尊重、そして自然資源の持続的利用を主要な優先課題に据えたモデルに置き換えること。

4. 食糧主権を国家主権の根本的基盤とする政策を適用し、コミュニティは、独自の文化の尊重を保障するとともに、全ての人々のために、自然との均衡に基づく健康かつ汚染されていない食品の生産・分配・消費の空間と独自の形態を保障しつつ、飢餓を根絶すること。食糧は生きるための権利です。

5. 人々のための食糧を破壊し、拒絶するバイオ燃料のようなエネルギー生産プロジェクトや計画を放棄すること。また私たちの何千年にも及ぶ種子を失わせるものであり、私たちにアグロ・インダストリーへの依存を強いるものとなる遺伝子組み換え種子の利用を非難します。

6. 男女間の二元性・平等・公平性の原則のもと、私たち民族の解放闘争における前衛である先住民族女性の役割を評価し、また再評価すること。

7. 世界における問題と紛争を解決するための指針として、平和と生命の文化を取り入れること。そして地球上の生命の保全を保障するために武装の道を放棄し、軍縮を開始すること。

8. 私たちの宇宙観、精神性、共同的哲学また先祖伝来の知識に基づいた情報・コミュニケーションシステムを構築するために必要かつ公正な法改正を進めること。先住民族の情報とコミュニケーションへの権利の承認を保障すること。

9. 生命、健康、二言語通文化教育への権利を尊重また保障し、先住民族に有益な政策を構築すること。

10. 生命に不可欠な要素であり、人類の社会的富である水を、人類の権利であり、利益を得るための対象とされてはならないことを宣言すること。また地球の生命を脅かさない代替エネルギーの利用を促進し、全ての人に基本的サービスへのアクセスを保障すること。

11. 国家間の移民の原因を、相互の責任に基づいて解決すること。また差別と周縁化、排除が存在しない国境なき世界を保障するために人々の自由な移動のための政策をとること。

12. 国連を脱植民地化し、その本部を、世界の全ての民族、ネーション、国家が、正当な願望を表現し、また尊重されるテリトリーに移転すること。

13. 先住民族の闘争は、先住民族が生命と人間性を救うために提起を行い、また私たちの権利を主張しているのであり、それを犯罪と見なすこと、また諸悪の根源と見なすこと、またテロリストと非難することをやめること。

14. 米国のレオナルド・ペルティエをはじめ、世界中の各地に収監されている先住民族のリーダーたちを即刻解放すること。

闘いが止まることはありません。抵抗のための抵抗は終わり、私たちの時代が来たのです。10月12日を“母なる自然を救うための私たちの闘争の始まる日”と宣言します。

私たちの家族、家庭、コミュニティ、民族から、私たちの国の政府にいるかいないかにかかわらず、私たちは決意し、向かうべきところへ歩き出します。私たちの先祖が残してくれた「よく生きる」という意志と責任を担い、最も簡易な身近なところから始め、巨大で複雑なものに向けて、忍耐の文化、対話の文化、そして特に生命のための文化を全ての人々の間に横に広げていくために。

ユートピアと希求のために命を捧げた死者、英雄や殉教者たちのために、世界の先住民族の連帯を築き、人類と地球の命を救い、均衡を取り戻すために、私たちのアイデンティティーを、組織化のプロセスを、そして私たちの闘いを鍛え上げましょう。

人類と民族と地球と世界の平和のために、無条件に絶え間なき貢献を続ける兄弟であるエボ・モラーレスのノーベル平和賞を支持します。

http://www.movimientos.org/12octubre/show_text.php3?key=11076

上記サイトに掲載のものは若干出だしの部分が変更がなされていますが、最初に受け取った文書で翻訳しています。

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La mitad de la vida es por problemas.La otra es para supelarlas.(ラ ミタッド デ ラ ビダ エス ポル プロブレマス ラ オトラ エス パラ スペラールラス) [続きを読む]

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