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2007/11/28

自然保護区と人権侵害(ホンジュラス)

「コチーノス島嶼帯モニュメント」と名付けられた自然保護区の中に位置するガリフナのコミュニティに対する人権侵害の訴えが、米州人権委員会で認められました。

 この提訴は2003年に行われたもので、コミュニティの土地登記、軍による地域のコントロールの強化と人権侵害、地域のガリフナ民族への協議なく定められた「管理計画」が人々の生存、伝統的生業の継続を困難にしていることなどを訴えていました。
 2002年から開始されたコミュニティの土地登記の取り組みは、この提訴のプロセスにおいて、いくつか不透明な部分が残っているものの、解決されました。
 しかし1993年に開始された保護区設置に関わる問題は残されたままです。米州人権委員会は「法的に承認されているテリトリーを利用及び享受、生存のための伝統的生業の展開、テリトリー及びその隣接地域での自然資源の利用が妨げられていること、またその領域と隣接地域における環境保全、許容される活動、法的位置づけなどに関して事前の協議がなかったこと」を米州人権条約第21条(財産権の規定)に違反するものと判断しています。

 また下記1)に掲載されている報告は2003年の第5回 世界公園会議で採択された「ダーバン行動計画」にも言及しています。この行同計画では重要達成目標10の中で「2010年までに、自由やインフォームドコンセントなしで保護地域に組み込まれた先住民の伝統的な土地や領域の返還への参加メカニズムが確立し、実行される」ことを目指しています。
 しかし現実には、先住民族に対する事前の協議もなく、また食糧や生活資材へのアクセスが制約されていることを指摘しています。

*この報告は、下記1)の文書に基づきつつ、2)、3)で補完して作成したものです。

  グアテマラの事例でも既に報告していますが、現在でも保護区の設定や管理において、先住民族の権利や参加が住民に認められていない事例が続いています。

またこのブログでも関連記事を4月に掲載しています。
http://cade.cocolog-nifty.com/ao/2007/04/post_0fa2.html

1)Admite Comisión Interamericana de DDHH petición sobre el Monumento Marino Cayos Cochinos
  OFRANEH - Organización Fraternal Negra Hondureña
   http://www.biodiversidadla.org/content/view/full/37395
2) INFORME Nº 39/07 PETICIÓN 1118-03, ADMISIBILIDAD
COMUNIDAD GARÍFUNA DE CAYOS COCHINOS Y SUS MIEMBROS HONDURAS, 24 de julio de 2007
http://www.cidh.oas.org/annualrep/2007sp/Honduras1118.03sp.htm
3) ダーバン行動計画 
  http://www.iucn.jp/protection/reserve/pdf/action_plan.pdf

開発と権利のための行動センター
 青西

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