グアテマラ:イサバル県における土地紛争
マリオ・カアル・ボロンが警察や軍によって処刑される。
グアテマラのイサバル県では、2月14日に地域での土地運動を率いてきた農民リーダーが逮捕されて以来、紛争が続いている。21日から22日にかけてはリーダーの解放を求めて、農民グループが警官を拘束するという事件が起き、今度は3月14日には旅行者が拘束される事件が発生した。交渉の後、翌15日に解放されたが、このプロセスの中で警察・軍による深刻な人権侵害が引き起こされた。
グアテマラの農民組織であるCONICの声明文によると、上記の誘拐事件とは無関係なマヤ・ケクチ民族のマリオ・カアル・ボロン(27歳)が、捜索活動の中で警察もしくは軍によってプンタ・アレナで拘束され、殴打された後、絞殺されたとのことである。また事件と関係のない農民3名が不当に拘束され、拘束されていた旅行者と(人質)交換がなされたという。これらの事件についてCONICは強く非難している。
またこれらの事件に関しては、旅行者の解放交渉を行っていたグアテマラ人権オンブズマン事務所も、現行犯でも逮捕状によるのでもない違法拘束について告発するとともに、超法規的処刑について調査を行う方針を示している。
今回の事件とは直接関係のないCONICであるが、近隣地域では参加コミュニティがやはり土地問題を抱えている。25年あまりに渡って土地問題の解決、土地の所有権の確定を求めて手続きを進めているにも関わらず実現していないコミュニティ、また保護区にするということで土地を譲渡された環境NGOであるFUNDAECOによって、20年以上に渡る土地所有権確定の手続きが中断しているコミュニティも存在する。
CONICは声明文で次の点を要求している。
-大統領及び検察に対し、超法規的処刑の真相を究明し、責任者を処罰すること、紛争解決のための適切な手段を探し、迫害をやめること、土地紛争を迅速に解決すること。
-議会に対し、マヤ・ケクチ民族に影響を与える自然保護区について見直しを行うこと。自然保護区を制定する前にコミュニティとの協議を行うこと。そうでなければこれは新しい土地剥奪のメカニズムとなること。
-検察に対し、この地域の紛争を深化させているFUNDAECO,CONAPによる不法行為を調査すること。
-マヤ・ケクチ民族コミュニティに対し、挑発に乗ることなく、組織され、真摯かつ責任ある態度で、紛争解決のための適切なメカニズムを探すべき事。
今回の事件について、グアテマラの農民組織や社会運動グループも、旅行者を違法に拘束するといった行為に同意してはいない。しかし今回の事件の背景にある土地紛争、政府の土地問題解決への意志の欠如、大地主など権力者におもねる司法制度、問題を複雑化する自然保護区の設定といった問題にしっかりと向き合うことを要求している。
農民組織の連合体である農業プラットフォームは「要求のあるところに、否定されてきた権利がある」と題する声明文で次のように述べている。「アルバロ・アルス政権に対し、企業セクターに対するのと同じ注意をもって、正義を求める先住民族や農民の声に耳を傾けることを要求する」
開発と権利のための行動センター
青西
関連サイト
行動センターブログ 2008/02/29 自然保護区と農民 /歪められた現地報道
http://cade.cocolog-nifty.com/ao/2008/02/post_f9a9.html
行動センターブログ 2007/10/05 自然保護区と先住民族の取り組み(グアテマラ)3
CONIC 声明文 原文 http://homepage3.nifty.com/CADE/Espanol/CONIC2008.htm
AVANCSO 声明文 Comunicado de prensa Donde hay un reclamo hay un derecho negado(08/03/14)
http://www.avancso.org.gt/index_noticias.php?id=269
El Periódico Oficina del PDH y Gobernación sostienen versiones encontradas
http://www.elperiodico.com.gt/es/20080319/pais/50759/ 2008/03/20
追記:Mi Mundo Org.のレポート
Crisis a Orillas del Río Dulce: Muerte de Mario Caal
Aldea La Ensenada Puntarenas. Livingston, Izabal, Guatemala.
18 de marzo de 2008
http://mimundo-jamesrodriguez-esp.blogspot.com/2008/03/crisis-orillas-del-ro-dulce-muerte-de.html
グアテマラのイサバル県では、2月14日に地域での土地運動を率いてきた農民リーダーが逮捕されて以来、紛争が続いている。21日から22日にかけてはリーダーの解放を求めて、農民グループが警官を拘束するという事件が起き、今度は3月14日には旅行者が拘束される事件が発生した。交渉の後、翌15日に解放されたが、このプロセスの中で警察・軍による深刻な人権侵害が引き起こされた。
グアテマラの農民組織であるCONICの声明文によると、上記の誘拐事件とは無関係なマヤ・ケクチ民族のマリオ・カアル・ボロン(27歳)が、捜索活動の中で警察もしくは軍によってプンタ・アレナで拘束され、殴打された後、絞殺されたとのことである。また事件と関係のない農民3名が不当に拘束され、拘束されていた旅行者と(人質)交換がなされたという。これらの事件についてCONICは強く非難している。
またこれらの事件に関しては、旅行者の解放交渉を行っていたグアテマラ人権オンブズマン事務所も、現行犯でも逮捕状によるのでもない違法拘束について告発するとともに、超法規的処刑について調査を行う方針を示している。
今回の事件とは直接関係のないCONICであるが、近隣地域では参加コミュニティがやはり土地問題を抱えている。25年あまりに渡って土地問題の解決、土地の所有権の確定を求めて手続きを進めているにも関わらず実現していないコミュニティ、また保護区にするということで土地を譲渡された環境NGOであるFUNDAECOによって、20年以上に渡る土地所有権確定の手続きが中断しているコミュニティも存在する。
CONICは声明文で次の点を要求している。
-大統領及び検察に対し、超法規的処刑の真相を究明し、責任者を処罰すること、紛争解決のための適切な手段を探し、迫害をやめること、土地紛争を迅速に解決すること。
-議会に対し、マヤ・ケクチ民族に影響を与える自然保護区について見直しを行うこと。自然保護区を制定する前にコミュニティとの協議を行うこと。そうでなければこれは新しい土地剥奪のメカニズムとなること。
-検察に対し、この地域の紛争を深化させているFUNDAECO,CONAPによる不法行為を調査すること。
-マヤ・ケクチ民族コミュニティに対し、挑発に乗ることなく、組織され、真摯かつ責任ある態度で、紛争解決のための適切なメカニズムを探すべき事。
今回の事件について、グアテマラの農民組織や社会運動グループも、旅行者を違法に拘束するといった行為に同意してはいない。しかし今回の事件の背景にある土地紛争、政府の土地問題解決への意志の欠如、大地主など権力者におもねる司法制度、問題を複雑化する自然保護区の設定といった問題にしっかりと向き合うことを要求している。
農民組織の連合体である農業プラットフォームは「要求のあるところに、否定されてきた権利がある」と題する声明文で次のように述べている。「アルバロ・アルス政権に対し、企業セクターに対するのと同じ注意をもって、正義を求める先住民族や農民の声に耳を傾けることを要求する」
開発と権利のための行動センター
青西
関連サイト
行動センターブログ 2008/02/29 自然保護区と農民 /歪められた現地報道
http://cade.cocolog-nifty.com/ao/2008/02/post_f9a9.html
行動センターブログ 2007/10/05 自然保護区と先住民族の取り組み(グアテマラ)3
CONIC 声明文 原文 http://homepage3.nifty.com/CADE/Espanol/CONIC2008.htm
AVANCSO 声明文 Comunicado de prensa Donde hay un reclamo hay un derecho negado(08/03/14)
http://www.avancso.org.gt/index_noticias.php?id=269
El Periódico Oficina del PDH y Gobernación sostienen versiones encontradas
http://www.elperiodico.com.gt/es/20080319/pais/50759/ 2008/03/20
追記:Mi Mundo Org.のレポート
Crisis a Orillas del Río Dulce: Muerte de Mario Caal
Aldea La Ensenada Puntarenas. Livingston, Izabal, Guatemala.
18 de marzo de 2008
http://mimundo-jamesrodriguez-esp.blogspot.com/2008/03/crisis-orillas-del-ro-dulce-muerte-de.html
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コメント
マサキ様
はじめまして。開発と権利のための行動センターの青西です。ご友人の方にもサイトを勧めてくださっているとのこと、ありがとうございます。
イサバルにお住まいなのですね。また機会がありましたら是非現地の情報なども教えて頂ければ幸いです。
投稿: | 2008/08/13 09:00
最近、また、リオ・デュルセで外国人が被害にあったみたいです。真相は歪められるし、大使館は新聞記事を垂れ流すだけ。イサバルに住む日本人としてなにかできることがあればと思っているのですが…。
このサイトは最近知りましたが、友達にも勧めています。本当のグアテマラを知るために。
投稿: マサキ | 2008/08/12 21:43