英国:「バイオ燃料生産に関わる間接的影響」についての報告他
1) 英国:バイオ燃料生産に関わる間接的影響についての報告
7月7日、英国の再生可能燃料機構はバイオ燃料生産に関わる間接的影響に関する調査報告書が公表。この調査は運輸省が2008 年2 月21 日に実施を要請していたものである。
報告書は、持続的なバイオ燃料生産の可能性を肯定しつつも、現在のバイオ燃料生産が食糧生産と競合していること、生物多様性の減少につながること、また温室効果ガスの削減ではなく、増加につながることなどを指摘している。その上で、適切な管理メカニズムを確立するまで、バイオ燃料導入に関する目標を見直し、進度を遅らせることを提言している。
またバイオ燃料生産を、遊休地及びマージナルな土地を対象にすること、残渣や非食用部分の利用を進めること、新しい技術開発の必要性などを提起している。
Review of the Indirect Effects of Biofuels
http://www.dft.gov.uk/rfa/reportsandpublications/reviewoftheindirecteffectsofbiofuels.cfm
「遊休地」や「マージナル」とみなされる土地について、報告書では注意を払っているようではあるが(P38)、過去の歴史において「遊休地」とみなされて先住民族の土地が奪われてきた歴史を忘れることはできない。
また、EU諸国内はまだしも、世界的に通用する適切な管理メカニズムが作り、それを執行させることができるのか。多くの国で長年にわたって土地問題を解決できず、土地登記のメカニズムなども確立せず、また環境法制なども執行できていないという現実の中で、その実現可能性に疑問を持たざるを得ない。
持続性が保証され、食糧生産と競合することもなく、森林破壊や生物多様性の減少につながることなく、なおかつ土地利用転換を含めたライフサイクル分析に基づいても温室効果ガスの増加につながらず、なおかつこうした状況が検証可能という生産地はは非常に限られたものになるであろう。また「今のうちに!」バイオ燃料生産地にしてしまえば、引き起こされる生態系や地域社会に対する影響が、管理制度が確立する頃には、過去のものとして、把握できなくなる可能性がある。
バイオ燃料が国際商品として流通する世界を想像するのではなく、地域ごとの循環を確立することが目指されるべき方向であろう。
2) ビア・カンペシーナ:農民組織の連合体のバイオ燃料に関するポジション・ペーパー
Small farmers feed the world Industrial agrofuels fuel hunger and poverty(2008/06/24)
http://www.viacampesina.org/main_en/index.php?option=com_content&task=view&id=568&Itemid=1
開発と権利のための行動センター
青西
7月7日、英国の再生可能燃料機構はバイオ燃料生産に関わる間接的影響に関する調査報告書が公表。この調査は運輸省が2008 年2 月21 日に実施を要請していたものである。
報告書は、持続的なバイオ燃料生産の可能性を肯定しつつも、現在のバイオ燃料生産が食糧生産と競合していること、生物多様性の減少につながること、また温室効果ガスの削減ではなく、増加につながることなどを指摘している。その上で、適切な管理メカニズムを確立するまで、バイオ燃料導入に関する目標を見直し、進度を遅らせることを提言している。
またバイオ燃料生産を、遊休地及びマージナルな土地を対象にすること、残渣や非食用部分の利用を進めること、新しい技術開発の必要性などを提起している。
Review of the Indirect Effects of Biofuels
http://www.dft.gov.uk/rfa/reportsandpublications/reviewoftheindirecteffectsofbiofuels.cfm
「遊休地」や「マージナル」とみなされる土地について、報告書では注意を払っているようではあるが(P38)、過去の歴史において「遊休地」とみなされて先住民族の土地が奪われてきた歴史を忘れることはできない。
また、EU諸国内はまだしも、世界的に通用する適切な管理メカニズムが作り、それを執行させることができるのか。多くの国で長年にわたって土地問題を解決できず、土地登記のメカニズムなども確立せず、また環境法制なども執行できていないという現実の中で、その実現可能性に疑問を持たざるを得ない。
持続性が保証され、食糧生産と競合することもなく、森林破壊や生物多様性の減少につながることなく、なおかつ土地利用転換を含めたライフサイクル分析に基づいても温室効果ガスの増加につながらず、なおかつこうした状況が検証可能という生産地はは非常に限られたものになるであろう。また「今のうちに!」バイオ燃料生産地にしてしまえば、引き起こされる生態系や地域社会に対する影響が、管理制度が確立する頃には、過去のものとして、把握できなくなる可能性がある。
バイオ燃料が国際商品として流通する世界を想像するのではなく、地域ごとの循環を確立することが目指されるべき方向であろう。
2) ビア・カンペシーナ:農民組織の連合体のバイオ燃料に関するポジション・ペーパー
Small farmers feed the world Industrial agrofuels fuel hunger and poverty(2008/06/24)
http://www.viacampesina.org/main_en/index.php?option=com_content&task=view&id=568&Itemid=1
開発と権利のための行動センター
青西
| 固定リンク
「バイオ燃料」カテゴリの記事
- バイオ燃料関連 資料等の紹介(2009.05.12)
- バイオ燃料:ミンダナオ、FAO他(2009.02.14)
- バイオ燃料:ビルマの事例(2008.12.22)
- いくつか海外の情報紹介:バイオ燃料・食糧関連(2008.12.08)
- アグロ燃料・オイルパーム関連(2008.11.17)
「経済・政治・国際」カテゴリの記事
- ペルー続報(6/19追記)(2009.06.11)
- ペルーにおける先住民族運動への弾圧に対して(2009.06.10)
- ペルー:アマゾン地域における衝突を巡って(2009.06.08)
- ペルー:アマゾン先住民族と警察の衝突で双方に多数の死者(2009.06.06)
- 映画化されたThe End of the Line/「飽食の海」(2009.06.04)
「食糧・農業・大豆」カテゴリの記事
- 遺伝子組み換え作物を巡って(2008.03.20)
- アルゼンチンにおける農薬被害について:続報&コスタリカ(2009.05.12)
- アルゼンチン:グリフォサートの毒性について調査結果が公表される(2009.04.20)
- 大豆価格高騰-遺伝子組み換え作物(2008.03.06)
- 生物資源略取に対抗するペルー地方政府の取り組み(2009.02.02)


コメント