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2009/05/29

ペルー・アマゾン地域で続く先住民族の抗議行動

 4月9日以来、ペルーのアマゾン地域では先住民族による抗議行動が続いている。昨年8月にもアマゾン地域の先住民族は大規模な抗議行動を展開し、その結果、国会は先住民族の生活を脅かす恐れのある複数の法律の廃止や見直しを約束した。しかし現在に至ってもそれが履行されないことに対して、広範な抵抗運動を再開したのである。
 キチュア民族とアラベラ民族は石油開発業者が利用しているナポ-クラライ川を封鎖し、アワフン民族とワンピス民族はエル・ムヨの水力発電施設を占拠した。その他にも複数の地域で道路や河川が封鎖されている。
 抗議行動が続く中で、政府は5月9日、ロレート県、アマゾナス県などに非常事態宣言を発令、これに対してペルー・アマゾン地域の先住民族組織の連合体であるAIDESEPのリーダー、アルペルト・ピサンゴ氏は「政府の挑発だ」と反発、更に数日後には「先住民族反乱」を宣言。ピサンゴ氏は16日には「反乱」という言葉を取り下げるが、ガルシア大統領は「アマゾンの土地はすべてのペルー人のものであり、石油やガス、木材などは一部の市民に属するものではない」と対抗的な発言を行うとともに、警察への協力という名目で軍の動員を決定するなど、暴力的な衝突も懸念される。
 
 AIDESEPは、法1020、1064など6つの法が先住民族の集団的権利を脅かすものであるとして廃止を求めるとともに、先住民族の権利に影響を及ぼす可能性のある法律の制定プロセスにおける事前協議を定めた法律の制定、先住民族の権利について定めたILO(国際労働機関)第169号条約と国連総会で採択された「先住民族の権利宣言」の履行、先住民族の集団的権利の承認と不可侵なテリトリーの原則を取り入れた憲法改正を要求している。[1]
  ペルーが批准しているILO第169号条約では先住民族に影響を及ぼす可能性のある法律の制定に際して先住民族との協議を定めているにもかかわらず、今回問題となっている法律は条約の規定を履行していない。(09/05/17)

 Carta No.112-AIDESEP-2009(2009/3/12) 
 http://www.servindi.org/pdf/Aideseo_Cta112.pdf

 追記
  その後、議会の憲法委員会は廃止が要求されている森林法を違憲と判断、今後この委員会の裁定に基づき国会で審議される予定です。しかし行政府は米国との自由貿易協定との関連もあり、その動きに抵抗しています。
 抗議行動は現在も続いていますが、対話テーブルも設置される模様。

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2009/05/24

6月7日:好評のため追加開催「コロンビアの先住民族の人々とともに」

5月13日に柴田さんのコロンビア報告会を東京にて開催しましたが、好評だったため、横浜にて追加開催することとなりました。柴田さんは7月からコロンビアを再訪されるということで、しばらくお話を聞くことができません。
 是非この機会にご参加ください。
 
報告会:「コロンビアの先住民族の人々とともに」
写真家の柴田さんが触れたコロンビアの先住民族の人々の暮らしと先住民族組織の取り組みについて写真を見ながらお話をして頂きます

講師 :柴田大輔(写真家)
日時 :6月7日(日曜日)午後1時15分から午後3時
参加費:500円
場所 :地球市民かながわプラザ(あーすぷらざ)中会議室(横浜市栄区)
    (根岸線 本郷台駅下車左 徒歩1分)
http://www.k-i-a.or.jp/access/index.html

<講師プロフィール>
1980年茨城県生まれ。大正大学中退。日本写真芸術専門学校二部卒業。専門学校卒業後、2004年より1年間、ラテンアメリカを旅する。そこで初めて触れた、先住民族の人々の多様さ、力強さに魅かれ、2006年より現在は、コロンビアの先住民族を中心に撮影をしている。

主催:水と大地のネットワーク/開発と権利のための行動センター
   日本ラテンアメリカ協力ネットワーク
協力:先住民族の10年市民連絡会

連絡先:開発と権利のための行動センター 青西
E-mail cade-la@nifty.com,  TEL:070-5456-3187
チラシはこちら 是非配布にもご協力ください090607colombia.pdf090607colombia.pdf

 

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ペルー関連資料紹介

昨日はペルーの勉強会でした。ペルーの勉強会に関連していくつかリンクを紹介します。

1)講師 岡田さんの最新のレポート
「ペルーにおける天然資源開発と抗議運動」 ラテンアメリカレポート Vol.26 No.1(2009年5月)
http://www.ide.go.jp/Japanese/Publish/Periodicals/Latin/0261.html
2)SERVINDI:ペルーの先住民族運動の情報サイト
http://www.servindi.org/
2)独立行政法人 石油天然ガス・金属鉱物資源機構の情報
ペルー、ボリビア、エクアドル鉱業の現状 2009年4月24日
http://www.jogmec.go.jp/mric_web/koenkai/090424/briefing_090424_1.pdf
その他にもペルーについてはあれこれ載っています。
ペルー鉱業を巡る争議の動向
-ペルー・オンブズマンによる社会争議レポート(2008年7月)より-
http://www.jogmec.go.jp/mric_web/current/08_63.html
ペルー鉱業を巡る2008年の10大ニュース
http://www.jogmec.go.jp/mric_web/current/09_02.html
ペルー鉱業を巡る争議の現状と背景-新たに既得権抗争が表面化-
http://www.jogmec.go.jp/mric_web/current/08_58.html
また<石油天然資源関連>はこちらから検索してください
http://oilgas-info.jogmec.go.jp/
*市民社会にはほとんどペルーの情報など流れてこない一方で、業界側にはせっせと情報が提供されているというのがわかります。お金の動くところにお金が集中し、情報が偏ることで、グローバリゼーションはより歪んだ姿で進んでいくこととなります。

4)開発と権利のための行動センターのブログ
 行動センターのブログではペルーの<カテゴリ->を設けています。
http://cade.cocolog-nifty.com/ao/cat20818096/index.html

5)第4回先住民族大陸会議のサイト
 2009年5月末にはペルーにて第四回先住民族大陸会議が開催されます。
IV Cumbre Continental de los Pueblos Indigenas del Abya Yala
!Por Estados Plurinacionales y Buen Vivir!
Puno, Peru, 27 Mayo a 31 Mayo 2009
http://www.ivcumbrecontinentalindigena.org/
http://www.movimientos.org/enlacei/iv-cumbre-indigena/index.phtml?lang=Espanol

6)英語の資料ですが、図をみるだけで、いかにペルーアマゾンがずたずたに切り売りされているのかというひどさがわかります。
ここからpdf版をダウンロードする方が見やすいです。
Oil and Gas Projects in the Western Amazon: Threats Wilderness, Biodiversity, and Indigenous Peoples
http://www.plosone.org/article/info:doi%2F10.1371%2Fjournal.pone.0002932

7)アマゾン・ウォツチ
 英語で膨大な情報が発信されています。
http://www.amazonwatch.org/

開発と権利のための行動センター
青西

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2009/05/21

ホンジュラス:ガリフナ民族の食糧と協議への権利

 エコ・ポータルのサイトに、ホンジュラスのガリフナ民族と自然保護区の問題についての続報が載っていたので紹介します。
 この地域の話は既に二度ほどこのブログでも紹介しています。
http://cade.cocolog-nifty.com/ao/2007/11/post_d536.html
http://cade.cocolog-nifty.com/ao/2007/04/post_0fa2.html

Honduras - El derecho a la alimentación y la consulta de los garífunas
http://www.ecoportal.net/content/view/full/85899
 4月30日、カヨス・コチーノス(コチーノス島嶼帯)において、カヨス・コチーノス財団とネイチャー・コンサバシーによって「カヨ・コチーノ諸島自然海洋モニュメントの利用計画」が公表されました。しかしこの計画はチャヤチャウアテの住民からは新しい排除の装置であると指摘されています。カヨス・コチーノス財団によると「利用者の参加に基づく見直しと承認を受けた計画」とのことであるが、チャヤチャウアテの地域住民は異なる意見を表明しています。
http://otrahonduras.blogspot.com/2009/04/comunicado-comunidad-de-chachauate.html
http://www.scribd.com/doc/14223535/comunicado-chachauate
<交渉テーブルのあり方を変え、住民皆が参加できるように/財団の監査を要求/訪問者からコミュニティが料金を徴収する/利用計画を知らないので知りたい/全てのプロジェクトはコミュニティとともに実施すること/ゴミ収集を毎週行うこと/利用計画は漁民への補償がある際に履行されると記載すること/外洋において旅行者から料金徴収のために停船を行うことには合意しない?/同意なしにこれ以上規制や税金を定めることには合意しない (09/04/08)>
 カヨス・コチーノスあるいは周辺の影響を受ける地域の大半のガリフナ住民は、コミュニティの住民のいないところで作られ、珊瑚礁を保護するという名目で、在来漁業をエコツーリズムに取って変えようという生産システムに変化を引き起こすこの利用計画の内容を知りません。

 珊瑚礁の白化を気候変動、堆砂、そして過剰漁獲のせいにし、カヨス・コチーノスを何世代にもわたって利用してきた住民に圧力をかけています。この海洋モニュメントはパパロテカ川の河口に面し、その川は森林伐採がひどく、泥が島嶼にむけて流されてきます。海藻を摂取し、珊瑚と海藻の均衡を維持するのに欠かせないペス・ロロ(ブダイの仲間)の減少が漁業の規制の口実とされますが、だいぶ前からペス・ロロは増えている回遊性の魚種に捕食されてきました。珊瑚の生態系の均衡は非常に複雑で、カリブの場合には80年代からの海藻を摂取するエリゾ・ネグロ(ウニの仲間)の減少から均衡が崩れ始めたのです。またカヨ・コチーノは川から運ばれてくる堆積物の影響を受けていて、更にこの水には大量の農薬や肥料が含まれていて富栄養化につながっています。更には海洋の酸性化の問題もあります。
 
 カヨス・コチーノス財団は自然保護より旅行代理店と化しています。自然保護よりも「エコ投資」の見方に毒されているのです。またたびたび人権侵害を引き起こしてきました。また新しいアクター、ネーチャー・コンサバシーの登場も問題を解決するどころか、逆に働くでしょう。日に日にカヨス・コチーノス財団の商業主義は明らかにされつつあるのです。一方ILOの169号条約や先住民族の権利宣言に定められた協議の権利への尊重は無視され続けています。新しい利用計画も住民の支持を受けてはいないのです。
(Honduras - El derecho a la alimentación y la consulta de los garífunas 10-05-09, Por OFRANEH の抄訳に、チャヤチャウアテ住民の声明文の整理をつけました)

原文にはカヨス・コチーノス保護区と先住民族の権利に関連する研究へのリンクなどもあります。

 開発と権利のための行動センター
 青西

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2009/05/18

5月23日はペルー勉強会です。

 ペルーでは4月9日以来、アマゾン地域で先住民族の抗議行動が続いています。あくまでアマゾン地域の資源開発を進めたいガルシア政権とテリトリーへの権利を要求し、またこれまでの開発振興のための法律の廃止を要求する先住民族組織と緊張が高まっています。5月9日には低地各県に非常事態宣言も出され、軍も動員されることとなったようです。
 参考に:BBCの記事はhttp://www.bbc.co.uk/mundo/america_latina/2009/05/090517_1716_peru_indios_acuerdo_rb.shtml(スペイン語)
http://news.bbc.co.uk/2/hi/americas/8054043.stm(英語)
去年の蜂起についてはブログ記事こちら http://cade.cocolog-nifty.com/ao/2008/08/post_8a43.html

 次の勉強会ではこうした動きの背景やこれまでの流れなども解説して頂けるものと思います。
 是非ご参加ください。参加希望の方は資料準備の都合もありますので連絡をください。cade-la@nifty.com
 
 
第五回:「ペルーにおける先住民政治の最近の動向」
日時:5月23日(土) 午後2時半から
講師:岡田勇(おかだ いさむ)
筑波大学大学院博士課程在席
ボリビアとペルーを比較して先住民運動・政治を研究中。論文に「中央アンデス諸国の先住民運動―アイデンティティによる組織化の比較」村上勇介・遅野井茂雄編著『現代アンデス諸国の政治変動―ガバナビリティの模索』(明石書店、2009年)がある。2008年8月から2009年1月まで、ペルーとボリビアに在し調査を行なう。
会場:人権ライブラリー 多目的スペース
   東京都港区芝大門2-10-12 KDX芝大門ビル4F
http://www.jinken.or.jp/houjingaiyou/access 
 
主催:先住民族の10年市民連絡会、 開発と権利のための行動センター、 日本ラテンアメリカ協力ネットワーク

参加希望の方は事前に下記まで連絡お願いします。
連絡先:日本ラテンアメリカ協力ネットワーク email: recom@jca.apc.org
先住民族の10年市民連絡会 Tel/Fax:03-5932-9515 
email:indy10-Lj@infoseek.jp
開発と権利のための行動センター email: cade-la@nifty.com 
 

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2009/05/15

グアテマラへようこそ 第54号

当会も協力しております、「グアテマラへようこそ」のメールマガジンが発行されました。目次のみ掲載します。内容は次のサイトで読むことができます。

 http://archive.mag2.com/0000151310/index.html

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 グアテマラへようこそ54号 ●目次●
●1 グアテマラ短報
1-1 揺れるグアテマラ-暗殺事件に巻き込まれるコロム大統領
1-2 環境活動家ユリ・メリニ氏が人権賞を受賞
1-3 国連の勧告も履行されず
1-4 麻薬組織の抗争で逮捕された犯罪者はもう釈放
1-5 検察庁が盗聴システムを整備
●2 本紹介 グアテマラ内戦後 人間の安全保障の挑戦
●3 関連団体のニュース・イベント案内など
3-1 「マヤの森トーク&まいまいどさまわり」関西中国ツアー
3-2 4月8日のグアテマラ勉強会から-行動センター
3-3 南米連続勉強会 -5月23日 ペルー (修正)
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
●1 グアテマラ短報
1-1 揺れるグアテマラ-暗殺事件に巻き込まれるコロム大統領
 グアテマラのコロム大統領が、弁護士暗殺事件の背後にいたのではないかという疑惑が持ち上がり、コロム政権が危機に瀕している。
 これは5月9日に暗殺された弁護士、ロドリゴ・ローゼンバーグ氏が、生前に「殺される危険と殺された場合の大統領私設秘書官と大統領の関与」を告発するビデオを撮影していて、それが公開されたことに端を発している。
 これをきっかけにコロム大統領の退陣を求める動きが高まり、一方で支持派も街頭での支援のデモを行うという状況になっている。
 ロドリゴ・ローゼンバーグ氏は生前、企業家であるムサ氏とその娘の殺害事件の調査に関与していた。ムサ氏は、国家資金を運用しているグアテマラ農村開発銀行の執行委員を務めていたが、その中で巨額な違法取引の隠蔽工作への協力を拒否したために殺害されたという。ローゼンバーグ氏はその背後に大統領がいたとビデオで告発しているのである。
 コロム大統領はこうした告発に関して強く否定している。
 農民組織であるCONICはコロム大統領の辞任を求める動きを非難するとともに透明性のある調査を要請し、かつCIAやFBIに調査協力を要請する必要などない、との声明を発表している。
(BBCのニュース他から)
http://www.bbc.co.uk/mundo/america_latina/2009/05/090514_0737_guatemala_colom_jm.shtml 
続報:上記の事件に関連してトゥイスターというインターネット上のサイトに「農村開発銀行などつぶしてしまえ」と書き込んだ男性が逮捕されるという事件も起きている。
 http://www.elperiodico.com.gt/es/20090514/pais/100676/
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1-2 環境活動家ユリ・メリニ氏が人権賞を受賞
 グアテマラの環境活動家ユリ・メリニ氏がヨーロッパの人権団体であるフロント・ラインの「危険に立ち向かう人権擁護者賞」を受賞した。
 ユリ・メリニ氏はグアテマラの鉱山開発問題などについて積極的に発言してきたが、2008年9月に銃弾を浴びて重傷を負ったのである。
 その後危機的な状態から回復し、再び積極的な活動を続けている。
http://www.frontlinedefenders.org/en/front-line-award-human-rights-defenders-risk
 関連記事はこちら(行動センターのブログ))
http://cade.cocolog-nifty.com/ao/2008/09/ngo-d5a2.html
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1-3 国連の勧告も履行されず
 プレンサ・リブレ紙の記事によると和平合意後13年間で19の国連特別報告官などの使節がやってきたが、それらの勧告のうち15%が履行されたに過ぎないという。
http://www.prensalibre.com/pl/2009/abril/26/293740.html
――――――――――――――――――――――――――――――――――
1-4 麻薬組織の抗争で逮捕された犯罪者はもう釈放
 昨年11月末にウエウエテナンゴ県で発生した麻薬組織間の抗争による17人の死亡事件に関与した疑いで逮捕された4人に対し、武器の違法所持の判決がくだされ、5万円から2万円程度の罰金を支払って釈放された。
 この事件で逮捕されているのはあと1名のみである。
http://www.lahora.com.gt/notas.php?key=48065&fch=2009-04-29
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1-5 検察庁が盗聴システムを整備
 組織犯罪に対抗するため、検察庁が1億円以上をかけて盗聴システムを整備。5月2日から運用されているという。
http://www.prensalibre.com/pl/2009/abril/24/309895.html
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●2 本紹介 みんぱく 実践人類学シリーズ 第5巻 
グアテマラ内戦後 人間の安全保障の挑戦、明石書店
編著 関雄二、狐崎知己、中村雄祐
http://www.akashi.co.jp/menue/siries/minpaku/minpaku5.htm
こちらでも購入できます。
http://astore.amazon.co.jp/guatemala-libros-22?node=1&page=3
(内容の紹介はまた後日)
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2009/05/14

カナダの先住民族がエクアドルで鉱業振興?

 エクアドルのコレア大統領によると、今年6月(7月?)にカナダの先住民族の代表がエクアドルを訪問し、鉱業開発の利益について説明することになっているとのことである。左派を名乗る教条主義の輩が、多国籍企業に反対だ、鉱業開発に反対だと言うのを避けるために、カナダでどのように鉱業開発が進められているかを説明するために来訪するのだという。
 この記事では、コレア大統領はカナダの鉱業は世界でも進んでおり、高い環境基準を持つカナダの企業が投資をしてくれること望んでいると伝えている。
Indígenas canadienses visitarán Ecuador el próximo mes de julio 
http://www.ecuadorinmediato.com/noticias/103347
 一方で、先住民族組織のメディアでは、カナダの先住民族組織の声として、カナダでも鉱業開発が環境破壊を引き起こし、先住民族の権利を侵害しているという記事を掲載している。
Ecuador: Organizaciones canadienses exponen impactos de minería en su país http://www.servindi.org/actualidad/11387
 ちなみにこの記事にあるコメントは次のように書いている”「アクションを取ればそれに対する反発があるのは当たり前だ」、それがコレア大統領の態度なのだ。悲しいことに、同意を探すことも対話もない・・・こうして二つの立場の溝が深まっていく。これはエクアドルにとって望ましいことなのだろうか?”
 
開発と権利のための行動センター
青西

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2009/05/12

4月8日のグアテマラ勉強会から

 4月8日に開催したグアテマラの状況についての勉強会における石川智子さん(在グアテマラ)の報告を整理しました。
 当日はブログのカテゴリー<グアテマラ>http://cade.cocolog-nifty.com/ao/cat1516756/index.htmlの記事なども参考にしながら、集まった方々で現状に関する情報を共有しました。

・・・以下石川さん報告
 内戦が終わって、和平協定が締結され、軍が縮小され、プレゼンスも弱まり、ほっと一息ついたかとおもったら、一般犯罪が増えてきて、どこから手が出てきているのかがわからない。気味の悪い状況にあります。
 今年の2月には、日本からも緊急行動を行いました、モホ・マヤス(マヤの若者組織)の二人が殺される事件も起きました。二人は地域で活動してきたリーダーで、青年たちの権利を求める運動を行うとともに、鉱山開発の問題に取り組んできました。モホ・マヤス設立の母体であったコナビグア(連れあいを奪われた女性たちの会)も現在先住民族の集団的権利を守るということで、この鉱山開発の問題に積極的に取り組んできました。
 この二人がウエウエテナンゴ県で鉱山開発の調査を行い、報告書を出そうというところで事件で起きたのです。非常に残虐に殺されてしまったのです。銃で撃たれ、体中をナイフで切り刻まれ・・・
 鉱山開発に反対する活動をしてきたことが関係があるのではないかと見られています。しかしこういう問題が起きても、司法機関がしっかりした調査を行わないので、いつも真相が究明されることはなく、わからないままです。国の司法機関が調査を行わないのです。こうした事件では検死を行わなければならないはずなのに、検死は行われてはいません。家族が、「検死はしなくていい」と頼んだら、そのまま、「はいどうぞ」となります。
 この地域では麻薬絡みの組織も動いていたりと言うこともあり、住民も仕返しを恐れて、告発しません。司法関係者も犯罪にかかわりたくないので動きません。司法機関は事件の真相を究明することへの関心がない上に、犯罪組織と結託しているとも言われています。

 2004年ぐらいから各地で鉱山開発、ダム開発を巡って、企業や国の機関との衝突がたくさん起きています。先住民族組織やコミュニティなどによる反対運動はテロリスト扱いされ、軍によって鎮圧することが当たり前のように行われています。
 コナビグアのリーダーなどとも話をしたのですが、グアテマラの人権状況が悪化していることに危機感を持っています。活動する人たちが恐怖感を持っていて、なかなか外に出て、動けなくなりつつあります。特に若い女性の場合だと、性的な暴行を受ける危険があり、組織の活動に参加するのが難しくなっています。

 グアテマラでは命の重さが非常に軽くなってきていて、農村部でも、10年前ならけんかがあっても殴り合いだったのに、今は簡単に銃が出てきて、それを使うことに躊躇もありません。また麻薬組織が村の人たちとか若い子をリクルートしつつあり、そうした組織と簡単にかかわり始めてしまうということがあります。物価高騰や米国移民の強制送還なども、若者たちを犯罪グループの手に落ちやすくする要因となっています。その一方で犯罪の容疑者を捕まえても、翌日には釈放されているという状況で、司法制度も機能していません。こうした中で、住民組織の強いところでは、独自に夜回りを組織したり、犯罪グループの車両の通過を排除したりという動きも行われています。
 
  コナビグアとしては、先住民族の集団的権利の尊重という目標のもと、地域のリーダー育成と地域内の住民組織の連携強化に取り組んでいます。コナビグアがその土地で活動を展開できなくなっても、地域のリーダーを育てることで、リーダーたちが自分たちで動きを作っていけるように、また地域内の組織がちゃんと強化されて、地域内の連携で、問題に対処できるように、というスタンスで活動してきています。(まとめ・青西)

 

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アルゼンチンにおける農薬被害について:続報&コスタリカ

 4月に公表された、除草剤グリフォサートの毒性に関する調査結果に続いて、アルゼンチンの環境問題弁護士協会は最高裁判所に対して、違憲審査を請求し、グリフォサートの毒性について調査が行われるまで、販売・利用を停止することを求めている。更に、防衛省が、貸している土地におけるグリフォサートの利用を禁止したことで、農薬関連企業などの危機感が高まっている。
 こうした中で当該研究を行ったブエノスアイレス大学の研究者、アンドレス・カラスコに対して厳しい圧力が加えられている。農薬関連企業や企業家団体、また一部の公務員などからも研究者としての評判を傷つけるような攻撃が相次ぎ、更には匿名の脅迫もなされているとのことである。
El glifosato llegó a la Corte Suprema
http://www.pagina12.com.ar/diario/sociedad/3-123304-2009-04-16.html
“Lo que sucede en Argentina es casi un experimento masivo”
http://www.pagina12.com.ar/diario/elpais/1-124288-2009-05-03.html
Un apoyo a la libertad de investigación
 http://www.pagina12.com.ar/diario/sociedad/3-124689-2009-05-11.html
Argentine herbicide lawsuit alarms soy farmers
 http://www.reuters.com/articlePrint?articleId=USTRE5464Q820090507
NOVEDADES SOBRE LA ACCIÓN DE AMPARO ANTE LA CORTE SUPREMA POR AGROTÓXICOS
http://www.aadeaa.org.ar/novedades.htm
アルゼンチン:グリフォサートの毒性について調査結果が公表される
http://cade.cocolog-nifty.com/ao/2009/04/post-9249.html

2:コスタリカの先住民族女性と農薬被害
 バナナ・プランテーションで働き、農薬にさらされている先住民族女性に高い割合で呼吸器系の疾患が見られるとのことである。
Pesticidas afectan a mujeres indígenas en Costa Rica
http://www.scidev.net/en/news/costa-rica-pesticide-exposure-affects-indigenous-w.html
Pesticide Exposure and Respiratory Health of Indigenous Women in Costa Rica
http://aje.oxfordjournals.org/cgi/content/abstract/kwp060v1

 開発と権利のための行動センター
青西

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バイオ燃料関連 資料等の紹介

 1.オイルパーム生産の問題
1.1 先住民族の10年News第154号に「インドネシアの先住民族の権利を脅かすパーム農園開発」(柳井真結子 FoE Japan)という記事が掲載されています。(購入はこちらのサイトに確認ください)
 http://indy10.at.infoseek.co.jp/newsletter.htm
1.2 FoE Japan他が「バイオ燃料の持続可能性に関する共同提言」を発表しています。詳細はこちらへ→http://www.foejapan.org/forest/biofuel/090424.html

2. ジャトロファ 
2.1 バイオ燃料用として広がりつつある植物が外来侵入種となり、熱帯、亜熱帯の生態系に影響を及ぼす危険性が指摘される。
 バイオ燃料作物の侵略性は高い 熱帯・亜熱帯の生態系に脅威 ハワイ大学の研究 http://www.juno.dti.ne.jp/~tkitaba/earth/energy/news/09050701.htm
 Biofuel crops 'can invade tropical ecosystems(09/05/06)
http://www.scidev.net/en/news/biofuel-crops-can-invade-tropical-ecosystems-.html?utm_source=link&utm_medium=rss&utm_campaign=en_news
 Assessing Biofuel Crop Invasiveness: A Case Study
 http://www.plosone.org/article/info%3Adoi%2F10.1371%2Fjournal.pone.0005261

2.2  ジャトロファは本当に使えるのか?
 バイオ燃料の原料として、また通常の食用作物の生産に適さない土地でも栽培できる植物として注目を浴びてきたジャトロファについて疑問を呈する記事が掲載されている。
-生育環境の厳しい土地で栽培されれば、収量も当然低くならざる得ない
-実際にはジャトロファ生産のために、インドで米生産用の水がジャトロファ栽培に差し向けられる、共有地が「荒廃地」としてジャトロファ生産に使われてしまう、フィリピン・ミンダナオ島でジャトロファ生産に対して先住民族が抵抗する、ビルマで生産が強制されるといった事態が起きている。
-バイオ燃料の混合ジェット燃料の試験利用は成果が出たが、大規模生産をしたときにはどうなるのか。温室効果ガスの排出に関するライフサイクル・アセスメントもポジティブな結果を引き出すことができるのかわからない。
-急速に振興するのではなく、本当に有効なのか研究結果を待つべきではないか。
 Hailed as a Miracle Biofuel, Jatropha Falls Short of Hype
  http://www.guardian.co.uk/environment/2009/may/05/jatropha-biofuels-food-crops
  http://e360.yale.edu/content/feature.msp?id=2147

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2009/05/10

コロンビア 勉強会:先住民族の人々とともに

南米勉強会 第四回は写真家柴田氏を迎えてお話をお聞きします。

第四回:「コロンビア・先住民族の人々とともに-コロンビア南部・カウカ県の先住民族の状況とエクアドルへ避難するコロンビア先住民族」
日時:5月13日(水) 午後6時半~8時まで
講師:柴田大輔(しばた だいすけ)フォトグラファー
1980年茨城県生まれ。大正大学中退。日本写真芸術専門学校二部卒業。 専門学校卒業後、2004年より1年間、ラテンアメリカを旅する 。そこで初めて触れた、先住民族の人々の多様さ、力強さに魅 かれ、2006年より現在は、コロンビアの先住民族を中心に撮影 をしている。
会場:JICA 地球広場 セミナールーム303(予定)
http://www.jica.go.jp/hiroba/about/map.html
東京メトロ日比谷線 広尾駅下車(3番出口)徒歩1分
参加費:500円
主催:先住民族の10年市民連絡会、
    開発と権利のための行動センター
    日本ラテンアメリカ協力ネットワーク

参加希望の方は事前に下記まで連絡お願いします。
連絡先:日本ラテンアメリカ協力ネットワーク email: recom@jca.apc.org
先住民族の10年市民連絡会 Tel/Fax:03-5932-9515 
email:indy10-Lj@infoseek.jp
開発と権利のための行動センター email: cade-la@nifty.com 

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2009/05/01

5月30日 高知県にて『小水力の魅力と高知県の可能性―梼原町の経験から―』

「水と大地のネットワーク」による小水力関連イベント第二弾です。
5月30日高知県高知市にて
日時:2009年5月30日(土)13:00~16:30
会場:高知県人権啓発センター  (高知県県庁舎向かい)  
       高知県本町4丁目1番37号
講師:中越武義 梼原町長 / 岩本直也 梼原町環境推進課長
解説:  中島大 全国小水力利用推進協議会事務局長
       小林久 茨城大学教授 / 全国小水力利用推進協議会理事
参加費: 無料
主催: 全国小水力利用推進協議会  /  水と大地のネットワーク
協力: コープ自然派こうち(申請中) / NPO法人エコネットなんごく
後援:  高知県(申請中)/ 梼原町 / 高知新聞社 / RKC高知放送

詳細はこちらのサイトへ
http://homepage3.nifty.com/CADE/AguaTierra/Aguatierra.htm
http://ao.cocolog-nifty.com/

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