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2009/05/12

4月8日のグアテマラ勉強会から

 4月8日に開催したグアテマラの状況についての勉強会における石川智子さん(在グアテマラ)の報告を整理しました。
 当日はブログのカテゴリー<グアテマラ>http://cade.cocolog-nifty.com/ao/cat1516756/index.htmlの記事なども参考にしながら、集まった方々で現状に関する情報を共有しました。

・・・以下石川さん報告
 内戦が終わって、和平協定が締結され、軍が縮小され、プレゼンスも弱まり、ほっと一息ついたかとおもったら、一般犯罪が増えてきて、どこから手が出てきているのかがわからない。気味の悪い状況にあります。
 今年の2月には、日本からも緊急行動を行いました、モホ・マヤス(マヤの若者組織)の二人が殺される事件も起きました。二人は地域で活動してきたリーダーで、青年たちの権利を求める運動を行うとともに、鉱山開発の問題に取り組んできました。モホ・マヤス設立の母体であったコナビグア(連れあいを奪われた女性たちの会)も現在先住民族の集団的権利を守るということで、この鉱山開発の問題に積極的に取り組んできました。
 この二人がウエウエテナンゴ県で鉱山開発の調査を行い、報告書を出そうというところで事件で起きたのです。非常に残虐に殺されてしまったのです。銃で撃たれ、体中をナイフで切り刻まれ・・・
 鉱山開発に反対する活動をしてきたことが関係があるのではないかと見られています。しかしこういう問題が起きても、司法機関がしっかりした調査を行わないので、いつも真相が究明されることはなく、わからないままです。国の司法機関が調査を行わないのです。こうした事件では検死を行わなければならないはずなのに、検死は行われてはいません。家族が、「検死はしなくていい」と頼んだら、そのまま、「はいどうぞ」となります。
 この地域では麻薬絡みの組織も動いていたりと言うこともあり、住民も仕返しを恐れて、告発しません。司法関係者も犯罪にかかわりたくないので動きません。司法機関は事件の真相を究明することへの関心がない上に、犯罪組織と結託しているとも言われています。

 2004年ぐらいから各地で鉱山開発、ダム開発を巡って、企業や国の機関との衝突がたくさん起きています。先住民族組織やコミュニティなどによる反対運動はテロリスト扱いされ、軍によって鎮圧することが当たり前のように行われています。
 コナビグアのリーダーなどとも話をしたのですが、グアテマラの人権状況が悪化していることに危機感を持っています。活動する人たちが恐怖感を持っていて、なかなか外に出て、動けなくなりつつあります。特に若い女性の場合だと、性的な暴行を受ける危険があり、組織の活動に参加するのが難しくなっています。

 グアテマラでは命の重さが非常に軽くなってきていて、農村部でも、10年前ならけんかがあっても殴り合いだったのに、今は簡単に銃が出てきて、それを使うことに躊躇もありません。また麻薬組織が村の人たちとか若い子をリクルートしつつあり、そうした組織と簡単にかかわり始めてしまうということがあります。物価高騰や米国移民の強制送還なども、若者たちを犯罪グループの手に落ちやすくする要因となっています。その一方で犯罪の容疑者を捕まえても、翌日には釈放されているという状況で、司法制度も機能していません。こうした中で、住民組織の強いところでは、独自に夜回りを組織したり、犯罪グループの車両の通過を排除したりという動きも行われています。
 
  コナビグアとしては、先住民族の集団的権利の尊重という目標のもと、地域のリーダー育成と地域内の住民組織の連携強化に取り組んでいます。コナビグアがその土地で活動を展開できなくなっても、地域のリーダーを育てることで、リーダーたちが自分たちで動きを作っていけるように、また地域内の組織がちゃんと強化されて、地域内の連携で、問題に対処できるように、というスタンスで活動してきています。(まとめ・青西)

 

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