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2009/11/30

パナマにおける強制排除への抗議行動

開発と権利のための行動センターより
パナマで、ナソ民族のコミュニティが強制排除を受けたことに対し、開発と権利のための行動センターでは、在日本パナマ大使館およびパナマのマルティネリ大統領に向けて次のような要請ハガキの送付キャンペーンを展開していきます。皆様、是非、パナマのナソ民族への人権侵害を停止させ、平和的な解決、権利の尊重を求める動きにご協力ください。
レターのモデルをハガキサイズでPDFにしています。国内便でパナマ大使館へ、また航空便(70円)でマルティネリ大統領宛に送付ください。
0911modelocartaNASO.pdf0911modelocartaNASO.pdf

 開発と権利のための行動センター
 代表理事 青西靖夫

以下
レター抄訳
パナマのボカス・デル・トロ県のサン・サン及びサン・サン・ドゥルイにて起こった暴力的な強制排除に対して深刻な懸念を表明します。私たち、日本の市民は、パナマの先住民族の状況に対してつねに注意を払っております。
 また私たちはパナマ政府と関係機関に対して以下要請します。
1) 早急にナソ民族との対話を確立し、人権の尊重に基づき、平和的に解決すること
2) コミュニティで生じた被害を補償すること
3) 国連で採択された先住民族の権利宣言を尊重すること

レター文例
Sr. Ricardo Martinelli
Presidente de la República de Panamá
 Expresamos extrema preocupación por los desalojos violentos ocurridos en San San Drui y San San de provincia de Bocas del Toro. Nosotros, los ciudadanos japoneses, siempre estamos atentos a la situación de pueblos indígenas de Panamá.
Y solicitamos al gobierno de Panamá y autoridades correspondientes,
1) Establecer inmediatamente diálogo con el pueblo Naso para llegar a una solución pacifica basando en el respeto de los derechos humanos.
2)Reparar para los daños ocasionados a las comunidades de San San y San San Drui.
3)Respetar plenamente los derechos indígenas establecidos en la Declaración de las Naciones Unidas sobre los derechos de los pueblos indígenas adoptada por la Asamblea General de las Naciones Unidas

Atentamente
Fecha(日付)
Firma (署名)

送付先 1
パナマ共和国大使館
〒106-0031 東京都港区西麻布4-12-24
第38興和ビル902号
電話:03-3499-3741
ファックス:03-5485-3548
E-Mail :panaemb@gol.com

送付先 2
パナマ大統領府
Dirección: Palacio de Las Garzas, Corregimiento de San Felipe
Apartado Postal: Presidencia de la República, Panamá 1, República de Panamá

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2009/11/27

パームオイルでつながっているコロンビアでの農民排除と日本

 2009年7月14日に、ボリバル県の南、エル・ペニョンのラス・パバスにおいて、120家族が警察と機動隊によって土地から排除されるという事件が発生した。
 この事件に対して、いくつかの国際NGOが緊急行動を展開しているので、紹介する。[1]

 排除された農民は1997年に、ラス・パバスといわれるこの土地での生活を始めたという。この土地は元々ヘスス・エミリオ・エスコバル・フェルナンデスの土地であったが、1992年より放棄されていた。農民はブエノス・アイレス農民アソシエーション(ASOCAB)を組織するとともに、耕作を続けてきた。
 しかし2003年にパラミリタリー組織であるブロケ・セントラル・ボリバルがやってきて、住民への脅迫、暗殺、失踪、家屋の焼き払い、家畜の殺害などを行い始めた。しかしこれに対して国家は何をすることもなく、人びとは2004年から2006年にかけては土地を離れざるを得なかった。しかしほかに生計の手段もなく、人びとは危険を顧みず、土地に戻ることを選択した。またASOCABとしても2006年からコロンビア農村開発庁に対して、法160、第52条に基づいて、1235ヘクタールの土地に関する所有権消滅手続きを求めてきた。2006年にコロンビア農村開発庁の職員も現地調査を行い、ASOCABが安定した経済的な利用を行っていることを確認していた。
 しかし2006年末に、農民が手続きを行っていることを知った「土地所有者」が、武装グループを連れて土地に押し入り、土地を明け渡さなければ殺害すると脅したのである。更に、数日後にはパラミリタリー組織がやってきて、いくつもの家屋を焼き払い、家畜を殺し、人びとは土地を離れざるを得なくなる。
 この事件の後、エスコバル・フェルナンデスは、問題となっている土地を、テケンダマ社 (C.I. Tequendama S.A)[2] とアポルテス・サン・イシードロ社(Aportes San Isidro S.A.) に売却した、この二つの企業はオイル・パーム生産に従事しており、コロンビア・オイル・パーム耕作者連合に加入している。またテケンダマ社は、米国やイギリス、ドイツ、日本そして韓国などにバナナや砂糖、コーヒーなどを輸出しているダーボン・オーガニック・グループの会社である。[3]
 2008年11月に国家土地局は、それまでの調査に基づき、所有権消滅の有無に関する行政審査を開始することを裁決。このことを踏まえ、123家族は再度、土地に戻った。
 しかし2009年1月に入り、テケンダマ社とアポルテス・サン・イシードロ社は退去を求める訴えを起こし、ペニョンの自治体警察は2009年2月25日に、退去命令を発布。一度は弁護士の介入で、中止となったが、2009年7月14日に強制排除が執行されたものである。しかしこの退去命令は不正なものである。コロンビアの法令747号の第5条において、所有権消滅の行政手続きにある土地から農民を排除することは禁止されているのである。
 現在、農民は土地を奪われ、たまに受け取る人道支援で生活を続けている。現在ASOCABの弁護士は排除命令を無効にすべく取り組んでいる。

緊急行動の目的
-コロンビアは国際人権規約である、「経済的、社会的及び文化的権利に関する国際規約」及び「市民的及び政治的権利に関する国際規約」の締結国であり、国家はこれらの権利を尊重、保護、保障しなくてはならない。
-土地から排除された保護するための適切な処置をとらなかった。
-実質的に排除を指示したのは、企業側の弁護士であったと報告されている。
-食料へのアクセスを保障するという義務を履行していない。

[1]<緊急行動を行っているサイト>
http://www.redcolombia.org/index.php?option=com_content&task=view&id=706&Itemid=34
http://www.landaction.org/spip/spip.php?article472
http://www.fian.org/cases/letter-campaigns/colombia-displacement-of-rural-families-bolivar-region
事件からは数ヶ月が経っているが、下に述べるボディ・ショップの動きとも関
連して、あらためてキャンペーンが行われているのだろうと思われる。
<最新の声明文>
Las Pavas: Comunicado a la Opinión Pública Nacional e Internacional (09/11/20)
http://www.censat.org/noticias/2009/11/20/Las-Pavas-Comunicado-a-la-Opinion-Publica-Nacional-e-Internacional/
<関連記事>
Las Pavas, crónica de un desalojo (09/08/01)
http://www.elespectador.com/node/153956/print
この記事においてテケンダマ社は土地は正当な手続きで購入したものと主張している。
[2] テケンダマ社の概要については、ダーボン・オーガニック・ジャパンのWEBサイトにも掲載されている。
http://www.daabonorganic.com/producers.html
[3] RSPO(持続可能なパーム・オイルのための円卓会議)にも参加しているダーボン・オーガニック社はボディ・ショップの90%パーム・オイルを供給している。(現在、ボディ・ショップの日本語サイトでは、ダーボン社から購入しているという明確な記述を見つけることはできなかった) 一方グローバル・サイトではコロンビアの供給先であるダーボン社の子会社が土地問題を抱えていることに言及し、調査団を派遣することについて言及している。
http://www.thebodyshop.com/_en/_ww/services/pdfs/AboutUs/Sourcing_Palm_Oil.pdf

また関連記事としては
ガーディアン紙のBody Shop ethics under fire after Colombian peasant evictions
http://www.guardian.co.uk/world/2009/sep/13/body-shop-colombia-evictions

最後に
 このようにコロンビアにおける農民排除の問題を見てくる中で、ボディ・ショップで利用されているオイルパームという点で、日本とコロンビアの土地問題がつながっていることが明確に見えてきた。偶然つながったわけではなく、グローバル化が進む中で、世界中の様々な問題や動きと、私たちは既にどこかでつながっているのだと考える方が自然なのであろう。
 つながっている可能性がある以上、トレーサビリティが確立していることは重要であり、また私たちはそのつながりがどうなっているのか、自覚的であろうとする努力を放棄することはできないだろう。それがグローバル化された社会が、私たちに要求する責任ではないだろうか。
 しかし欧米では、NGOやマスメディアを通じて、コロンビアの農民の土地排除の事件が伝えられ、現地を訪問している使節団(NGOや欧州の国会議員など)が存在しているが、同じくボディ・ショップやダーボン社の商品を利用している日本においては、そうした情報がほとんど流れていないという大きな違いがある。ボディ・ショップ自体も、消費者への説明責任という点ではグローバルサイトでのみしか対応していない。
 企業の社会的責任は、企業が喧伝するだけではなく、生産者や生産地の状況を含めて、市民社会の側がチェックする力を持たなければ有効に機能しないのではないだろうか。

開発と権利のための行動センター
青西

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2009/11/26

チリ:9月15日にILO169号条約が発効したが、協議に関する法令に疑問が呈される

 2009年9月15日、チリにおいて、先住民族の権利について定めた国際労働機関の第169号条約が発効した。しかしそれに伴って定められた法令第124号の内容が先住民族への協議の権利を侵害しているとして、抗議の声が上がっている。
 この法令は9月25日に公布されたものであり、先住民族への協議を定めた第169号条約の第6条に対応し、チリの先住民開発法Ley N°19.253(先住民の保護・促進・開発に関する規定)の第34条の詳細規定となる、とされている。

 しかし、まずこの協議について定めた法令に関して、全く先住民族との協議が行われることがなかったことが問題としてあげられている。
 また先住民開発法第19.253の第34条は単に、「意見を聞き、考慮すること」を定めているものであり、「合意または同意を得る目的で、誠実な協議」を求めている第169号条約の第6条とは大きな隔たりがあり、法令全体が「意見を聞く」レベルに協議を押しとどめているという問題がある。
 この他、協議を行う「先住民族を代表する制度」も、93年に定められた第19.253法に基づいて認められた組織と定められていること、協議の期間が明確に規定されてしまっていることなど、先住民族の制度を尊重した協議というより、手続き的にヒアリングを行うにすぎないという意図を感じさせる点が多々含まれている。
 今後、協議プロセスの詳細を定めるための協議が行われる予定とのことであるが、法令への反発などから、今後どのような展開を見せるかは定かではない。

  条約の発効とともに、詳細を定めた法令が公布されるということ自体は、グアテマラなどと較べると真摯な態度とも考えられるが、どうやらいい見本とは言えそうにはない。

 開発と権利のための行動センター
 青西

法令第124号に関する解説
Texto comentado del Decreto 124 de 'Reglamento de Consulta y Participación de los pueblos indígenas en Chile
http://www.politicaspublicas.net/panel/consulta/392-decreto-124.html
El reglamento sobre consulta a pueblos indigenas propuesto por el Gobierno de Chile, la buena fe y el derecho internacional de los Derechos Humanos,Por Matias Meza-Lopehandia G.
http://www.observatorio.cl/wp-content/uploads/2009/09/Reglamento-sobre-consulta-inconsulto.pdf

政府の協議プロセス詳細に関する協議案
Chile. Proceso de 'consulta sobre la consulta'. La versión gubernamental
http://www.politicaspublicas.net/panel/consulta/427-consulta-procedimiento.html

先住民族の反応
Arica. Dirigentes aymaras se suman a rechazo a Decreto 124 que limita consultas indígenas
http://www.politicaspublicas.net/panel/consulta/430-rechazo-d124-arica.html
Comunidades mapuches marcharon contra decreto 124 del gobierno, que neutraliza convenio 169 de OIT
http://www.elranco.cl/2009/09/comunidades-mapuches-protestaron-contra-en-convenio-169/
Reglamento fraudulento dictado por Viera Gallo mutila Convenio 169, se burla de Pueblos Indígenas y coloca al Estado chileno al margen del derecho
http://www.mapuexpress.net/?act=news&id=4698

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パナマ:強制排除に、国連の先住民族の権利に関する特別報告者・ジェームズ・アナヤ氏が深刻な懸念を表明

 ジェームズ・アナヤ氏は、11月25日、「20日に行われた、サン・サンとサン・サン・ドゥルイのナソ民族コミュニティで行われた強制排除と、家屋の破壊について深刻な懸念」を表明 
 
 声明文は次のような内容を伝えている。

 信頼できる情報によると、パナマのサン・サンとサン・サン・ドゥルイにおいて、11月20日におよそ150人の機動隊が、催涙弾を使用しながら約200人のナソ民族を排除し、その後、ガナデーラ・ボカス社の職員が重機をもって侵入し、先住民族の住居を破壊したとのことである。
 企業側は、国から与えられたとする所有権があるとして、牧畜業のために今回排除した土地を要求しているが、ナソ民族のコミュニティは、伝統的な土地権を元にこの土地の所有権を主張している。ナソ民族は70年代から土地回復プロセスを進めており、特に伝統的な土地における独自のコマルカ(自治区)制定を求めている。しかしいまだに、ナソ民族は、伝統的な土地に関する法的承認を得ていない。

 「パナマ当局者及び、ナソ民族に対して、対話及び人権の尊重に基づくことを呼びかけるものである。特に政府に対して、早急に被害を受けたナソ民族との対話プロセスに戻り、平和的な解決を探ることを強く求める」
 「更に、司法当局に対して、今回の強制排除について、真相を明らかにし、コミュニティ住民に対するいかなる人権侵害の責任者も処罰し、また被害者の損害を補償するための手続きを取ることを求める」
 これらの点について、特別報告者は先住民族の権利に関する国連宣言の第十条において「先住民族は、自らの土地または領域から強制的に移動させられない。関係する先住民族の自由で事前の情報に基づく合意なしに、また正当で公正な補償に関する合意、そして可能な場合には、帰還の選択肢のある合意の後でなければ、いかなる転住も行われない」と定められている点を強調。 
 更に今回の事件の前、2009年4月23日に行われた強制排除に際しても、パナマ政府に対し、排除及びナソ民族のテリトリーの要求について説明を求めたが、いまだにパナマ政府から返答を受け取っていない。

http://www.unhchr.ch/huricane/huricane.nsf/view01/BE74C0E0749B8D13C1257679004F81D0?opendocument
PANAMÁ: EXPERTO DE LA ONU CONDENA LOS DESALOJOS DE LAS COMUNIDADES NASO Y EXHORTA EL DIÁLOGO
排除が執行されたのが19日なのか、20日なのかは再確認します。

開発と権利のための行動センター
青西靖夫

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2009/11/25

グアテマラ:ケクチ民族はエル・ボルカン水力発電を拒否する!

El Pueblo Maya Q’eqchi’ ¡Rechazamos la hidroeléctrica El Volcán!
ケクチ民族はエル・ボルカン水力発電を拒否する!

 アルタ・ベラパス県のセナウ(Senahú),サンタ・マリア・カアボン(Santa María Cahabón )及びランキン(Lanquín)に計画されているエル・ボルカン水力発電計画に対して抗議の声。

 <以下声明文より抜粋>
 カアボンのチアクテ村はダム建設に大きな影響を受ける可能性があります。この村は長年にわたって、給与も払われないまま、農園での労働を強いられてきましたが、努力のかいがあって、土地を得ることができたのです。しかし今度は、エネルギー鉱業省によってチアクテ川の水利権が「グアテマラ・クリーン・ジェネレーション:Generación Limpia de Guatemala」に供与された上に、コミュニティの土地に発電所を建設するという計画が持ち上がったのです。
 農業や生活用水にチアクテ川の水を利用してきたコミュニティは、大企業の利益ばかりを考える経済政策によって脅かされ、移転を強いられようとしているのです。これは明らかな人権侵害です。
 チアクテ村は、2003年からエル・ボルカン水力発電計画に反対してきましたが、政府はその声に耳を傾けることはありませんでした。

 こうした状況を前に地域のコミュニティは次のように宣言しています。
1. 以下のコミュニティ(Chiacté, Chipoc, San Fernando Chinatal, Tuzbilpec, Colonia Agrícola San Juan y de la Región Pinares del municipio Santa María Cahabón; Chicanús y Yutbal de San Agustín Lanquín; y Benimá Volcán, Sillab Volcán y Secalá, de San Antonio Senahú)は私たちの先祖が生まれた土地、私たちが育てた世代が生まれた、この母なる大地の、土地・テリトリー・自然の富に対する伝統的・歴史的権利、聖地への権利を確認します。こうした権利は、私たちの命と引き替えになろうとも、奪うことのできない権利です。
2. チアクテ村が位置する、カアボンのピナレス地区のケクチ民族コミュニティは、エネルギー鉱業省によって認可されたエル・ボルカン水力発電所に関する建設許可を拒絶します。また私たちは、この地域における他のコミュニティでの事業も認めないことを確認します。こうした水力発電事業は、グアテマラの他の地域において、川を破壊し、自然を破壊し、先住民族の移転を生み出し、聖地を破壊してきたからです。

そして、エル・ボルカン水力発電計画に対する水利権のキャンセル、カアボン及びランキンにおける水力発電計画の中止、国際労働機関の第169号条約に定められている協議の権利を尊重していない環境・社会影響評価の承認手続きの中止、そして第169号条約に基づく、拘束力を持つ、直接の対話及び協議の実施を要求しています。
 
(11月11日)091111%20AV%20Hidro.pdf091111 AV Hidro.pdf

関連記事Tres comunidades de Alta Verapaz, rechazan otra hidroeléctrica
http://www.prensalibre.com/pl/2009/noviembre/12/355460.html

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パナマ:ナソ民族のコミュニティで再び強制排除

 11月19日牧畜企業であるガナデーラ・ボカス社との土地紛争を抱えるパナマ西部のボカス・デル・トロ県、サン・サン・ドゥルイとサン・サンのナソ民族コミュニティにおいて再び強制排除が執行されました。
 警官隊とガナデーラ・ボカス社の重機はコミュニティに侵入し、催涙弾を多数打ち込むと共に、重機によってコミュニティの家屋を破壊しました。この暴力的な行為によって、3月の強制排除以来、再建に取り組んできたコミュニティは再び破壊されるとともに、200人のナソ民族が住居を失いました。
 この強制排除は、正当な法的手続きを踏まず、裁判所の執行命令も欠く違法な行為であったと指摘されています。更にナソ民族のリーダーによると、24日には政府の土地管理プログラムの担当者と世界銀行の担当者が、先住民族テリトリーの領域確定の視察に来る予定であったとのことです。
http://resistencianaso.wordpress.com/
 また22日、日曜日の時点で、再び40家族が、排除された土地に戻り抵抗を続けているとのことです。
http://www.panamaprofundo.org/boletin/pueblosindigenas/presion-policial-permanente.htm

*パナマ政府の土地管理プログラムは世界銀行の資金援助を受けているが、ナソ民族のテリトリー確定に関わるため、ナソ民族が世界銀行のインスペクション・パネルに対して調査を要請していたものであり、既にこの調査に対する承認が下りている。
関心のある方は世界銀行の次のサイトから関連文書にアクセスできる
http://web.worldbank.org/WBSITE/EXTERNAL/EXTINSPECTIONPANEL/0,,contentMDK:22100414~menuPK:64129250~pagePK:64129751~piPK:64128378~theSitePK:380794~isCURL:Y,00.html

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スピーキングツアー:「 戦時性暴力の被害者から 変革の主体へ」---グアテマラ先住民族女性の声を聞く---

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
女性人権活動奨励賞(やより賞)受賞プロジェクト
2009 The Yayori Award Recipient◇受賞記念スピーキング・ツアー
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◆◇◆◇◆◇◆    正義を求める女性たちの闘い
◇◆◇◆◇◆  
◆◇◆◇◆ 「 戦時性暴力の被害者から 変革の主体へ」
◇◆◇◆
◆◇◆   ---グアテマラ先住民族女性の声を聞く---
◇◆
◆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━◇◆
開催都市   日時  会場  問合せ先
京都市 12月6日(日)14:00~16:30 京都アスニー(3階)
Tel:075-812-7222市バス「丸太町七本松・京都アスニー前下車」
資料代500円  
http://web.kyoto-inet.or.jp/org/asny1/about/institution/honkan/honkan_map.html
            
神戸市 12月7日(月)16:00~17:30 神戸市外国語大学208教室 無料
http://www.kobe-cufs.ac.jp/access.html

                  
札幌市 12月8日(火)18:30~ 札幌エルプラザ 環境研修室2 
JR札幌駅北口より徒歩5分   資料代500円
http://www.danjyo.sl-plaza.jp/information/index.html


横浜市 12月11日(金)10:30~ 
かながわ県民センター会議室403 横浜駅西口・きた西口を出て、徒歩5分
http://www.pref.kanagawa.jp/osirase/02/0051/center/access.html
Tel 045-440-0421 (WE21ジャパン)
http://www.we21japan.org/we-news/event/

東京都(港区) 12月12日(土)14:00~ 
人権ライブラリー 東京都港区芝大門2-10-12 KDX芝大門ビル4F
JR線浜松町駅南口改札から徒歩7分、都営三田線芝公園駅(A3出口から徒歩3分)、都営大江戸線・浅草線大門駅(A3出口から徒歩4分) 資料代500円
http://www.jinken.or.jp/houjingaiyou/access


東京都(新宿区) 12月13日(日)14:00~18:00 **贈呈式**
早稲田奉仕園 AVACO内チャペル 東京メトロ東西線早稲田駅より徒歩5分
http://www.hoshien.or.jp/map/map.html
Tel 03-3780-5245(女性人権活動奨励事業<やより賞>事務局)
http://www.wfphr.org/yayori/topics/20091105.html


---◆◇ 主催者よりごあいさつ ◇◆---------------------------◆◇
   2000年に東京で開かれた女性国際戦犯法廷。
 この法廷の国際公聴会で証言台に立った中米グアテマラの女性活動家、ヨランダ・アギラルさんが「日本での経験をもとに、グアテマラで同様の取り組みを」と立ち上げたプロジェクト「戦時性暴力の被害者から変革の主体へ」がこのほど、「女性人権活動奨励賞」(やより賞※)を受賞しました。

 ** 「戦時性暴力の被害者から変革の主体へ」プロジェクトとは **
 グアテマラ内戦中(1960~96)に性暴力にさらされた女性たちのエンパワーメントとメンタルヘルスを組み合わせたプログラムで、一人ひとりが尊厳を取り戻し、みなで正義をめざすプロジェクトです。現在グアテマラの4地域から100人の先住民族女性が参加。来年2月には、じぶんたちの力で、性暴力の不当性を裁く「民衆法廷」を開こうと準備を進めています。
 この彼女たちの確かな歩みは、2000年のアギラルさん招聘にかかわった市民として、彼の地に何を運び、どんな花を咲かせようとしているのか、その発展のカタチを見せていただく貴重な機会と考えます。
 いまなお続く厳しい現実の中をいく、このグアテマラの女性たちの勇気ある歩みを、より多くの方々とともに見守り、支え、見届けることを願っています。ぜひ講演会にいらしてください。 (実行委員 一同)
---◆◇ おはなし ◇◆----------------------------------◆◇
プロジェクトを代表して、
●マリアナ・チュタさん(尊厳の回復と正義をめざす100人の一人)
●アイデー・ロペスさん(心理学者、メンタルヘルス担当) 
のお二人におはなしいただきます。

---◆◇ 「やより賞」とは ◇◆-----------------------------------------◆◇
 国際的な視野を持ち、女性や弱者の側に立つジャーナリストとして生涯を貫いた松井やよりさんの遺志によって、2005年、NPO法人「女たちの戦争と平和人権基金」が設立。女性の人権と平和の確立を目指す活動を奨励する。
 これまでに、ネパールのフォトジャーナリスト、ウシャ・ティティクシュさん、駐韓米軍による犯罪を告発する高 維京(コ・ユギョン)さん、「植民地主義」に抗する構造的弱者の解放を訴える金 美穂(キム・ミホ)さんらが受賞した。詳細は http://www.wfphr.org/yayori/ をぜひご覧ください。

---◆◇ グアテマラの内戦 ◇◆--------------------------------------◆◇
 グアテマラでは1960年から1996年まで政府軍とゲリラによる内戦が36年間続きました。70年代末~80年代初め、農村部で土地改革や生活改善を求めて組織作りを進める先住民族が、政府軍による弾圧・虐殺の対象となりました。
 軍は農村部を「反政府ゲリラの温床」と位置づけ、一般住民ごと殲滅する「焦土作戦」を展開。440 の村が地図上から消滅し、死者・行方不明者は20 万人以上、国外難民は15万人以上を数え、150万人が国内避難民となりました。多くの寡婦や孤児も生まれました。女性たちは夫や子どもを奪われた上に強姦され、殺害され、想像を絶するよう凄惨な暴力が吹き荒れたのです。また、軍は内戦中に「自警団」と呼ばれる民兵組織を張り巡らせました。男性は強制的に加入させられ、拒否すればゲリラとして殺害の対象となり、親が子を、子が親を殺すことを強いられました。兵士の多くも軍に強制的に徴兵された先住民族の若者でしたが、自警団員も暴力の一翼を担わされました。被害者と加害者が同じ村の住民であることも珍しくありません。人々は恐怖に支配され、互いの信頼関係を破壊されました。女性たちは、殺害を免れても、男尊女卑が根強い社会で生き延びるのは大変な苦難でした。
 2000年に来日したヨランダさんは労働運動に参加していた79年、15歳の時に秘密警察に連行されました。15日間すさまじい拷問・強姦を受け続けました。運良く釈放されて亡命できたことで、今の姿があります。
 グアテマラの内戦は96年に終結しましたが、社会の隅々まで浸透させられた暴力は今も人々に深い傷を残したままです。そんな中で過去に向き合い、真相解明と責任追及のために声を上げているのが、今回来日される女性たちの取り組みです。

---◆◇ ツアー開催にご協力ください ◇◆
--------------------------------------◆◇
招聘にかかわる費用をまかなうためにご協力をお願いいたします。
賛同金:団体一口5000円(何口でも) 個人一口1000円(何口でも)
振込先 郵便振替口座  00110-7-567396
日本ラテンアメリカ協力ネットワーク
※“「変革の主体」賛同”と記入ください。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 主 催:“変革の主体”講演実行委員会
 事務局:日本ラテンアメリカ協力ネットワーク(RECOM)
 recom@jca.apc.org  http://www.jca.apc.org/recom/ 
 
 参加団体:
 ◇中南米と交流する京都の会
 ◇世界先住民族ネットワークAINU
 ◇WE21ジャパン
 ◇日本ラテンアメリカ協力ネットワーク(RECOM)
 協力団体:
 ◇NPO法人「女たちの戦争と平和人権基金」
 ◇アクティブ・ミュージアム「女たちの戦争と平和資料館」(wam)
 ◇アジア女性資料センター
 ◇日本カトリック正義と平和協議会
 ◇先住民族の10年市民連絡会
 ◇旧日本軍性奴隷問題の解決を求める全国同時企画・京都実行委
 ◇開発と権利のための行動センター

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2009/11/18

「持続可能なパーム・オイルのための円卓会議」を考える

「持続可能なパーム・オイルのための円卓会議(RSPO)」の年次総会が11月2日から4日にかけてマレーシアのクアラルンプールで開催された。しかしこのニュースはほとんど日本では伝えられていない。それどころか、RSPOの公式サイトでも2週間が経過するが、そのニュースを読むこともできない。[1]

 しかしこの会議の前に、RSPOとその推進役である国際的な環境保護団体WWFに対して、「オイル・パーム・プランテーションは持続可能にはなり得ない」という抗議のレターが公開され、世界中の多数の環境団体が名を連ねた。[2] この公開レターではRSPOがプランテーション拡大の正当化に使われており、地域コミュニティーの生活を破壊し、生態系を破壊しているプランテーションに認証が与えられていることなどを指摘している。
 一方、RSPOへの関与を非難されているWWFは6月9日付けの資料で認証されたパームオイルの取引が非常に限られており、企業からの需要が少ないままではRSPOの成果は無駄になり、森林破壊は進んで行くであろう、と述べている。[3]

 RSPOをどう考えるべきなのか、少し検討してみたい。

現状の問題は次のように整理できるであろう。
-パーム・オイル・プランテーションの拡大そしてそこから派生する自然破壊、地域住民への人権侵害などは続いている。[4]
-その一方で、RSPO、そしてそれを通じての認証制度の確立の取り組みなども行われている。
-しかしRSPOの成果も限られている。

その上で、二つの点からRSPOについて検討してみた。 

1)RSPOや認証制度は、現実的なオイル・パームの需要拡大に対処できない。
 パーム・オイル生産量について [5]

 世界的に植物油の生産量は増え続けており、パーム・オイルも例外ではない。また植物油のうち約31%がパーム・オイルであり、この比率も増加しつつある。生産国はインドネシアとマレーシアに集中しており、インドネシアが44%、マレーシアが41%のシェアを占めている(2007/08)
仮にRSPOが有効に機能しうるものとしても、これまでに認証された生産量が130万トンでは、総生産量の3%、2006/07から2007/08の一年間の生産量の増加分の27%に過ぎない。
 つまりRSPOが有効かどうかなどと議論している間に、オイル・パーム農園は拡大し続けていると考えられるのである。

 消費からみると、日本の年間消費量は55万トンであり、中国614万トン、インド590万トンなどの巨大市場が存在している。
 パーム・オイルの消費も拡大しつつあり、かつ中国やインドなどの巨大市場なども存在している。更にパームオイルは嗜好品でもニッチ市場でもなく、食品用・非食品用の原材料として広範に利用されている。
 果たしてこのような商品に認証制度による差別化が実現可能かということをあらためて考えてみる必要がある。原料の一つに過ぎないパーム・オイルでは、最終商品としての差別化も難しく、また認証などなくても、世界中に市場は存在しているのである。

2)信頼を欠くRSPOの認証制度
 RSPO認証制度は、完全分離、混合管理、登録・証書方式の3種類が認められている。特に登録・証書方式をグリーン電力証書や排出権クレジットの仕組みと同様と考え、肯定的に捉える声もある。企業にとっては認証と実際の商品の動きを切り離す事ができる、画期的な仕組みであり、コスト削減に役立つことは間違いない[6 ]
 しかしこれは、認証し、差別化することを諦めた架空の認証制度である。パーム・オイルという、実際には分離しての流通管理が難しく、かつ最終商品の差別化も難しいという現実に妥協するために生み出された認証制度であり、この仕組み自体がRSPOの息の根を止めるものにほかならない。
 簡単に言えば、優良農園だけを見せて認証を取り、あとはどのように生産されたものであるかを問わず(量は等量となるが)、認証を貼り付けることができるという仕組みであり、「社会的な責任」を金で買うことを選んだ仕組みに過ぎない。
 このようなトレーサビリティを放棄した認証制度は、消費者への欺瞞に他ならない。認証などなくてもトレーサビリティさえ確立できれば、消費者にはその製品の是非を検討する可能性は残されているが、それすら存在しないのである。
 どこから購入したかわからないパーム・オイルに単に認証を貼り付けて正当化するぐらいなら、認証などなくとも、生産農園を限定して、トレーサビリティを保証する企業の方が、より社会的な責任を全うしていると言えるであろう。

3)まとめ
 このように考えるならば、RSPOに囚われることなく、地域社会や先住民族の生活を脅かし、生態系を破壊する恐れのある農園拡大には、国内・国際法を盾に抵抗をしていくことが優先課題と言えるであろう。またRSPOが正当化の口実に使われないようにすべきであろう。
 消費者としては、認証や国際的な名声や仕組みによって、想像力に蓋をすることなく、現実の声に耳を澄ましていくこと、そしてその上で自分の振る舞いを考えていくことが重要であろう。


[1]RSPOについて
 RSPO(持続可能なパーム・オイルのための円卓会議)は2004年に「世界的な信頼に足る基準と、広範な関係者の関与に基づいて、持続的なオイル・パーム生産の利用と成長を促すために」設立されたラウンド・テーブルであり、非営利の組織である。ここには生産者、加工業者、流通業界、消費財製造業者、銀行や投資家、また自然保護あるいは開発NGOなども参加している。
RSPOでは持続可能なパーム・オイル生産のための8 原則を定めるとともに、認証制度の確立に取り組んできた。
 持続可能なパーム油生産のための8 原則
1.透明性へのコミットメント
2. 適用法令と規則の遵守
3. 長期的な経済的・財務的な実現可能性へのコミットメント
4. 生産者及び加工業者による適応可能なベスト・プラクティティスの活用
5. 環境に関する責任と自然資源及び生物多様性の保全
6. 生産者や加工業者によって影響を受ける従業員及び個人やコミュニティに関する責任ある配慮
7. 新規プランテーションの責任ある開発
8. 主要な活動分野における継続的な改善へのコミットメント
*http://www.rspo.org/
日本語では
「発展途上地域における原材料調達グリーン化支援事業 サプライチェーンを遡ってみれば」(財団法人地球・人間環境フォーラム、平成18年3月)の第2章「2.植物油~パーム油を例に」がオイル・パーム・プランテーションの問題なども指摘しつつ、RSPO原則を遵守することの重要性を指摘している。
http://www.gef.or.jp/report/GreenSourcing2006/
[2]部分訳及び原文へのリンクはこちらから
http://cade.cocolog-nifty.com/ao/2009/11/post-54b4.html
また昨年の国際宣言は次のブログ記事の後半に訳してある。
http://cade.cocolog-nifty.com/ao/2008/10/post-a9a3.html
[3]生物多様性を守るパームオイルの利用はわずか1% ~WWF、企業に需要を喚起~
http://www.wwf.or.jp/activities/2009/06/741009.html
RSPOの動向についての説明も含まれている。
[4]開発と権利のための行動センターでも中南米を中心に、地域で生起している問題をいくつか伝えている。
<カテゴリ-:バイオ燃料>
http://cade.cocolog-nifty.com/ao/cat7897562/index.html
[5]元の統計まで確認する手間を省き、日本植物油協会のデータを利用している
http://www.oil.or.jp/
[6] 認証制度/サラヤが認証パーム油を目指す
http://eco.nikkeibp.co.jp/style/eco/special/080418_kankyo-kachi06/index.html
Roundtable on Sustainable Palm Oil/Promoting The Growth And Use Of Sustainable Palm Oil
http://www.rspo.org/resource_centre/RSPO_Fact_sheets_Extended.pdf

開発と権利のための行動センター
青西
  

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オイル・パーム・プランテーションは持続的にはなりえない

「持続可能なパームオイルのための円卓会議(RSPO)」とWWFに対するオープンレター - オイル・パーム・プランテーションは持続的にはなりえない[1]

 一年前に世界中の250以上の団体の署名を集めて、RSPOによる環境問題のまやかし(Greenwash)を批判する声明を発表した。しかしそれ以降もRSPOは、地域コミュニティの権利の侵害や、熱帯林や泥炭地破壊の直接の責任者である企業によって生産されたパーム・オイルの認証を続けているのである。更に悪いことには、オイル・パーム供給者に対して、内部アセスのみによる暫定的なRSPO認証さえ与えているのである。
 破壊的なオイル・パーム・プランテーションがマレーシア、インドネシア、パプア・ニューギニアで認証され、更に同じような動きはコロンビアやタイ、ガーナでも存在する。
 我々はRSPOの認証制度がパーム・オイルへの需要そしてプランテーションの拡大を正当化するために利用されていることに深い懸念を覚えるものである。RSPOはパーム・オイル産業の、環境問題をごまかし、破壊的な社会的・環境的な影響を隠蔽しようとするものである。RSPOの基準は、自然林の皆伐や生態系の破壊、泥炭地への植林を排除するものではなく、また地域のコミュニティの生活に大きなインパクトを与えるプランテーションに対しても認証を与えているのである。更に認証を求める企業が、アセスメントを行う企業を任命にするという、システムに埋め込まれた利害関係が問題を深化させている。
 我々はまたWWFがRSPOの推進に果たしている役割とパーム・オイルの果てなき需要喚起に果たしている役割に懸念を持つものである。WWFはRSPOの立ち上げに寄与しただけではなく、世界的なロビー活動を続けている。これはWWFのアグロ燃料支援と結びついている。
 WWFの関与は、ヨーロッパにおけるアグロ燃料関連企業による精製工場の建設と発電所建設を正当化するものとして使われている。WWFに支持されている「持続的なパーム・オイル」は、EUのアグロ燃料目標値の10%を裏付ける重要な要素となっており、RSPOはパーム・オイルをEUのアグロ燃料補助金などの支援対象となることを可能にするものであろう。こうしたことがメキシコやグアテマラ、カメルーン、コンゴ、ウガンダ、タンザニアなどでの見境のないパーム農園の拡大を招いている。
 「責任ある企業」の名の下で、インドネシアでは違法な土地集積、森林や泥炭地の破壊、コロンビアでも違法な手段による小農民の土地からの排除、森林伐採が続いている。 またカリマンタン島でも先住民族の生活基盤が破壊されつつある。
 オイル・パームのモノカルチャーは気候変動と森林破壊の元凶であり、何百万という小農民や先住民族の生活を踏みにじっているのである。オイル・パームのモノカルチャーは、決して持続的なものとはなり得ないし、その認証は、破壊的な産業を永続させるために利用されるものでしかない。

 そこで我々は、昨年の国際宣言に呼びかけたことをあらためて繰り返す
-アグロ燃料に関する全ての目標値をやめること
-北の諸国におけるエネルギーと植物油の消費を減少させること
-森林や泥炭地を破壊し、数々の人権侵害から利益を受けているオイル・パーム供給者との取引を中止すること
-食糧主権と生物多様性の回復のために、地域コミュニティに土地を返還する土地改革を行うこと
-人権を守り、土地紛争を解決すること
-オイル・パーム生産のために排水を進められている泥炭地を復元すること

NGOはRSPOとWWFによる正当化に力を貸さないこと
欧州そして米国政府はアグロ燃料に対する人為的な市場形成につながる政策を中止し、パームオイルへの需要を減少させること

[1]Open Letter to RSPO and WWF "Palm oil monocultures will never be sustainable"
http://www.regenwald.org/international/englisch/news.php?id=1445
http://www.wrm.org.uy/plantations/RSPO_letter.html
Carta Abierta a RSPO y WWF ”Las plantaciones de palma aceitera no serán nunca sostenibles ”
http://www.wrm.org.uy/plantaciones/Carta_RSPO.html
完訳ではないので、必要な方は原文を参照ください。

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2009/11/17

大串和雄氏講演会から:「民主化・内戦後の司法に課せられるもの」

2009年11月14日、立教大学ラテンアメリカ研究所の主催で「民主化・内戦後の司法に課せられるもの」という講演会が開催された。講師の大串和雄氏は、東京大学法学部教授であり、長年ペルーのフジモリ政権下における人権侵害の問題を訴えてきた。(資料2を参照のこと)
今回の報告会では、前半では「移行期の正義の歴史的展開」についての解説が行われた。ラテンアメリカにおける過去の事例、そして現在の平和構築という流れの中で、ラテンアメリカでは中心であった訴追という方向から、訴追ではない方向を探る流れが広がっているという。そこには状況の違い、脆弱な国家や、紛争が継続している状況などを踏まえる必要があるという指摘であった。(資料1など)
次に、ラテンアメリカにおける過去10年の訴追の進展について解説があった。ラテンアメリカでは強制失踪に対する時効の否定や(チリ・メキシコ・ペルー・ウルグアイ)、恩赦法の廃止・無効化(アルゼンチン、ペルー)などの動きが見られるとのことであった。ラテンアメリカではやはり訴追への強い意志が存在するということなのであろう。但しウルグアイでは最高裁が恩赦法を違憲とする一方で、10月26日に恩赦法を無効化する国民投票が僅差で敗れたとのことであった。
 最後にフジモリ裁判の動向に触れ、裁判では有罪判決が確定したものもあるとのことであり、特に重要な人権侵害事件である、バリオス・アルトス事件及びラ・カントゥタ事件に対しては既に禁固25年の有罪判決が下されており、現在上訴審に入っているとのことであった。(フジモリ政権下の人権侵害については資料2、最新のペルーの状況などは 資料4)

講演会で紹介された参考文献
1:大串和雄 「罰するべきか許すべきか-過去の人権侵害に向き合うラテンアメリカ諸国のジレンマ」<研究ノート>『社会科学ジャーナル』国際基督教大学 第40号 1999年2月
下記サイトから11月18日正午までダウンロード可能
http://www.rikkyo.ac.jp/research/laboratory/ILAS/koenkai_html/koenkai.html
2:「フジモリ元大統領に裁きを-ペルーにおける虐殺の被害者に正義を」現代人文社、2004年
3:大串和雄「ペルーにおける人権運動の考察」(一)、(二)『国家学会雑誌』第121巻第5・6号、第7・8号
4:飯島みどり:「《暴力の時代》の記憶は共有できるか――ペルーからの報告―― 」岩波書店、『世界』2009年8月号
5:プリシラ・B・ヘイナー
「語りえぬ真実-真実委員会の挑戦」平凡社、2006年

 資料購入は次のサイトからどうぞ
http://astore.amazon.co.jp/achikochicoco-22?_encoding=UTF8&node=9
上に挙げた参考文献以外の関連書籍も販売しています。

 まとめ 
 開発と権利のための行動センター
 青西靖夫

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2009/11/13

ご案内:チッタゴン丘陵和平協定を求める世界同時キャンペーン

チッタゴン丘陵和平協定を求める世界同時キャンペーンの事務局であるジュマネットから協力要請が届いています。
 ネット署名・現地詳細などは次のサイトからどうぞ。
http://cht-global-voices.jp/index.php

 以下、キャンペーン事務局からの文書の転載

最近のCHTの政治状況
 バングラデシュ政府(アワミ連盟シェイク・ハシナ首相)と先住民族政党の間で1997年に結ばれたチッタゴン丘陵和平協定(略CHT和平協定)は、締結から10年以上ほとんど実施されず、多くの人権侵害が放置されてきました。
 2008年12月末のバングラデシュ総選挙で、マニュフェストにCHT和平協定の完全実施を掲げたアワミ連盟が政権に返り咲きました。同年6月にCHT問題解決のために国内外の専門家で構成された国際CHT委員会が再結成され、バングラデシュ政府関係者、軍関係者、各政党、各国の援助機関、先住民族グループや入植者団体、そしてバングラデシュ国内のメディアや市民グループと対話を重ねてきました。
2009年バングラデシュ新政府はCHT和平協定実施のための国会常設委員会、土地委員会、難民・国内避難民生活再建タスクフォースなど重要な委員会を次々と立ち上げています。さらに、7月に実質的にチッタゴン丘陵を支配している陸軍の一連隊と35の駐屯地の撤退を発表し、その実施が開始しました。この軍の一部撤退は、バングラデシュ国内に大きな衝撃を与えました。
長年放置されてきたCHT問題は、いま、和平構築の最大のチャンスを迎えており、チッタゴン丘陵に住む先住民族、ジュマ11民族はまさに民族の最後の生き残りをかけたチャンスを迎えています。非公式会談で首相は、この難題を乗り切るために国際社会からの支持と支援が必要不可欠と訴えています。

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パラグアイ:先住民族に対して農薬散布-大豆生産地の拡大を狙 ったものか

 南米パラグアイのアルト・パラナ県において、11月6日、アバ・グアラニ
民族のコミュニティに対して、飛行機で農薬散布を行うという事件が発生した。
この地域ではアバ・グアラニ民族と拡大を続ける大豆生産者との間で土地をめ
ぐる争議が続いている。
 この事件に対して既に政府も調査に動いており、報道によると、保健相はこ
の地域の5つのアバ・グアラニ民族のコミュニティに対して、飛行機による農
薬散布が行われ、約200人が吐き気を催すなど農薬による急性中毒の被害を
受けたと告発。またパラグアイ先住民族庁は、伝統的な土地への権利を要求す
る先住民族を排除するために意図的に大豆生産者が農薬を散布したものである
との見解を表明している。[1]
 国際的な人権擁護組織であるアムネスティ・インターナショナルによると、
事件当日の11月6日には、当初、先住民族に対する強制的な排除が行われる
予定であったという。しかしその排除命令が無効とされた後、ブラジル系農業
者が、約50人の男性を伴って、実力行使によって先住民族を土地から排除し
ようとして衝突になったとのことである。その後、軽飛行機により、コミュニ
ティ上空から農薬散布が行われたという。この農薬散布によって、健康被害だ
けではなく、飲料水の水源も汚染されたとのことである。[2]
アムネスティ・インターナショナルでは、今回のアバ・グアラニ民族のケー
スだけではなく、ヤクエ・アシャなど、パラグアイの先住民族が伝統的に利用
してきた土地への権利を認めるように、国際的なキャンペーンを展開している。
[4]
(青西靖夫 2009/11/13)

[1]Indigenas paraguayos afectados por la fumigacion(2009/11/10)
http://www.agencianova.com/nota.asp?n=2009_11_12&id=12743&id_tiponota=8
[2]Paraguay: Comunidades Indigenas se enfrentan a represalias
http://www.amnesty.org/es/library/info/AMR45/049/2009/es
[3] COMUNIDADES INDIGENAS SE ENFRENTAN A SU DESALOJO
http://www.amnesty.org/es/library/asset/AMR45/048/2009/es/70ad9e33-30d9-40e7-ae5d-9406668d6a8f/amr450482009es.html
パラグアイ:「私たちは、私たちの土地を返してほしいだけ」
http://www.amnesty.or.jp/modules/wfsection/article.php?articleid=2547

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2009/11/06

 グアテマラ:農村部で並行的な権力が力を増す

 コッツアルでの事件に関連する記事として次の記事をまとめました。(有料サイトなので、インターネットでは直接アクセスできませんが) Grupos de poder paralelo toman fuerza en el ambiente local , Inforpress Edición : 1808 Publicado : 17/07/2009
 農村部で、独自に組織されている、「地域住民による治安組織」というものが、制度的にJuntas Locales de Seguridad という枠組みに入っているのかどうかはわかりません。地域ごとの治安組織も、地方ボス次第でカラーは変わるのだろうと思います。
 またこの記事の後半に出てくる、市長のお抱え武装ガードマンの問題は、コッツアルでも聞いていましたが、これがJLSと重なっていたり、地域の「自警団」化していたり、というところがあるのかと思います。


 農村部で並行的な権力が力を増す(インフォプレス 2009/07/17)
 
 1999年に地方安全評議会(Juntas Locales de Seguridad :JLS)が、安全確保への市民の関与を進める目的で、内務省のコミュニティ支援副大臣の下に組織された。しかしこの枠組みは、市民の広範な参加の上で、安全を確立するという方向から、並行的な権力グループの確立と人権侵害に向かうものとなった。
 
 当初の考えでは、このJLSは地域の警察を中心に組織され、警察への信頼を高めるための支援と考えられていた。また警察のアンテナとして、情報提供に協力という機能を期待されていた。
 
 市民安全のオータナティブの構築とされていたが、警察との結びつきから、権威的な、また人権侵害を引き起こす組織へと転換していった。警察への信頼を高めるための活動から、監視組織へ、そしてまた社会的なコントロールの組織へと。こうして現在の警察が乗り越えることができなかった、以前の抑圧的な警察のモデルを継続することとなった。
 
 「これらのグループによる人権侵害についてしばしば耳にするようになったのです。違法な拘束や家宅捜査、時にはリンチに向けて人びとをたきつけるのです。更に多くは違法に火器を所持しています」こうした声は、キチェ県、ケツアルテナンゴ県、ウエウエテナンゴ県、アルタベラパス県、サンマルコス県などでも聞くことができる。

 ケツアルテナンゴ県のカンテルでは、「暴力事件が多発し、住民は自治体内に9つの評議会を組織しました。毎日夜回りをし、確かに暴力事件は少し減りました。しかし徐々に人権侵害が広がってきたのです。誰でも止めて、チェックをし、知らない者であれば通行を許可しないとか。更に、いくつものリンチ事件が引き起こされました。」

 持続的開発インスティテュートのカルメン・ロサ・デレオンは評議会へのコントロールが不足している問題、その役割について明確に定める政策や基準が欠如している問題をあげている。「評議会の動きは、誰が市長なのか、誰が開発審議会に参加しているかで、好きに動かせる状況です。コミュニティによる治安のモデルというのは存在していません。」
 
 実際にはJLSは警察のコントロールからも離れ、法的に組織された並行権力グループへと転換していった。警察が不在の土地で、安全の欠如に対抗していくために、コミュニティで独自の組織が生まれてきた。これらは安全や治安の維持について、独自の論理を持った存在である。「こうしたグループは、安全の問題と処罰の行使を一緒くたにして、住民に対して権力を強化するために恐怖を利用するのです。」

 憂慮されることは、こうした組織が、消滅した「市民自警団(Patrullas de Autodefensa Civil)」と類する構造を持ち、多くの場合に、当時の軍コミッショナーや元自警団によって組織されていることである。彼らは、内戦期に利用したメカニズムを維持して、住民へのコントロールを行っている。
 「JLSが、パラミリタリーに変質しているケースが多く、また自分たちで司法を適用しようとします。こうしたグループが支配しているため警察も検察も活動できない所もあります。」とグアテマラ研究センターのサンディーノ・アストリアスは語る。
コミュニティが安全のためにパラミリタリー的な組織を受け入れていく状況があり、こうして内戦期のパラミリタリーとつながっていた人間が権力を持っていく。
 さらに、社会が、強いリーダーを受け入れる傾向がある。「数名がJLSをコントロールし、彼らが人びとをたきつけるのです。実際のところ地方のマフィアの頭領なのです。」

 こうした状況に対し、開発審議会の中の市民安全委員会を強化し、治安の問題を自治体レベルに移管していくことが必要と考えられている。(関連部分省略・後日整理する予定です)

 JLSや並行的な治安組織の問題に加えて、個人的なガードマンという名目で、自治体の市長と結びついた武装グループの存在もある。
 「以前、大農園と結びついていた軍事的な構造が、内戦後に、民間の軍に転換したのです。それは現在、法的な存在とされている民間ガードマン企業であり、これらの多くは、地方の有力者や市長などと結びついています。」とアストリアスは述べる。

 市長がこうしたグループを使って、競合する政治家や社会的な活動家を脅すケースが報告されている。一つのケースはネバの市長に対するものであり。イシル女性ネットワークが、脅迫を受けたことを告発している。またキチェ県で、こうしたグループが、市長の後押しのない、非政府組織の活動を妨げたり、移動を妨害するということが報告されている。

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2009/11/05

資料紹介:先住民族の権利

169号条約がどのように適用されているか
Aplicacion del Convenio Num. 169 de la OIT por tribunales nacionales e
internacionales

中南米各国の事例などが扱われています
http://pro169.org/res/materials/es/general_resources/Aplicacion%20del%20C169%20por%20tribunales%20en%20America%20Latina.pdf
Pro169というサイトで英語版を探してみましたがないようです。

他にも最近発行されたばかりの次のガイドもありました(英・西・仏)
Indigenous & Tribal Peoples’ rights in practice.pdf
A guide to ILO Convention No. 169

http://es.pro169.org/

アイヌ民族の話も取り上げられています。(西語版ではP23))

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ペルー:イナンバリにおける水力発電ダム建設計画

 CIDHの公聴会で、その問題が訴えられていたイナンバリの水力発電所建設計画について、少し情報を探してみましたので、紹介します。
 Bank Information Center のサイトに情報が収集されていますので、このサイトの情報を利用して整理しました。
Represa Hidroelectrica Inambari
http://www.bicusa.org/es/Project.10078.aspx
英語サイトの方にも記事見出しの翻訳が掲載されています。

Bibliotecaに含まれていた<Inambari Boletin> のまとめです。
Especial :Hidroeléctrica del Inambari ?Para que?, ?para quien?
-1976~1979にかけて、エネルギー・鉱業省とGTZによる開発可能性調査が行われる
-2008. ペルーとブラジル両国政府は、水力発電開発のために、エネルギー協力協定を締結
-2008.6 水力発電計画のための調査実施のためにEGASURに期限付きコンセッション
-水力発電所は、クスコ州キスピカンチスのカマンティ、マドレ・デ・ディオス州タンボパタのイナンバリ、同じくマヌのウエペトゥエ、プノ州のカラバヤ、アヤパタとサン・ガボンに広がる
-2000メガワットの発電量を見込み、ペルー最大の発電所となる計画
-ロックフィル式のダムで、高さ220メートル
-貯水池面積は410平方キロに及ぶ
-65のコミュニティが影響を受け、移転若しくは補償を必要とする
 (別の資料によると27のコミュニティが強制的な移転を強いられる)

またダム計画に拒否の姿勢を示す先住民族に関する
次のようなニュースも紹介されています。
Pueblos selváticos proponen ingresar a guerra civil
En asamblea se pronunciaron contra hidroeléctrica del Inambari
http://www.losandes.com.pe/Regional/20090911/27003.html

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米州人権委員会がIIRSAについて特別公聴会を開催

 米地域インフラ統合イニシアティブ(IIRSA)の先住民族コミュニティへの影響について、11月2日、米州人権委員会による特別の公聴会が開催された。
 南米の先住民族の代表として、ペルーのCAOI(Confederación Andina de Organizaciones Indígena de Perú )、ボリビアのOICH(Organización Indígena Chiquitana de Bolivia)、CEADESC(Centro de Estudios Aplicados a los Derechos Económicos, Sociales y Culturales de Bolivia)、ブラジルからComunidades Nativas de Pueblos Indígenas de Rondonia de Brasil、また米国のIndian Law Resource Centerが参加して発言を行った。
 この模様は米州機構のサイトにおいてビデオを見ることができる。(スペイン語・一部ポルトガル語)
http://www.oas.org/es/centro_noticias/videos.asp?sCodigo=09-0278&videotype=&sCollectionDetVideo=4

南米の各地を結ぶインフラ整備を目指しているIIRSAに含まれる多数のメガプロジェクトは、先住民族の生活に大きな影響を与えるとして、先住民族組織が抗議を続けている。

Leonardo Crippa(Indian Law Resource Center)
-IIRSAに含まれる502のプロジェクトは、先住民族コミュニティにおける鉱業開発、水力発電開発、アグロ燃料、モノカルチャーなどの様々なプロジェクトの促進につながるものであり、このプロジェクトの実施は、国際法に定められている先住民族の権利を損なうものである。
-IIRSAは、先住民族のBuen Vivirを脅かすものである。
-これらのメガプロジェクトは特に三つの先住民族の権利を侵害するものである。土地への集団的な権利、開発の形を決めるという自決と自己決定の権利、汚染と生物多様性の喪失による身体的統合と健康への権利である。
-ダムで水没が引き起こされる所では、強制的な移転が生じる
-事業の前に人権への影響に関する調査を行うべき。

Rodolfo López(Organización Indígena Chiquitana de Bolivia)
-サンタクルスとプエルト・スアレスを結ぶ道路計画は建設が進んでいるが、31コミュニティの文化、生物多様性、その統合性に直接の影響を与える。
-これまでに行われた建設部分ではコミュニティの分裂などを引き起こしてきた。
-コミュニティへの協議が適切に行われないまま、プロジェクトが進んできている。
-企業は当初の約束を遂行していない。影響の緩和策なども実現されていない。

Narciso Tomicha(Central de Comunidades de Chiquito Turbo)
-サンタ・クルス-プエルト・スアレス間の道路建設の影響を受けている。
-この土地は所有権の確定がなされておらず、このことが補償の受け取りを困難にするであろう。
-森林破壊、道路の整備による外部者の流入による過剰な狩猟圧、水源の汚染などが引き起こされる。
-私たちの文化が失われつつある。

Telma Delgado Monteiro(Associação de Defesa Etno-Ambiental Kanindé)
-マデイラ川の水力発電計画の真の目的は、大豆のモノカルチャーを進めることにある。
-事前の、情報に基づく協議は行われていない。
-百万人という数の強制移住が引き起こされ、生物多様性も回復不能なまでに失われる。

Miguel Palacín Quispe(Confederación Andina de Organizaciones Indígena de Perú )
-先住民族は統合に反対しているわけではない。しかし先住民族は開発を別の見方をしている。「Buen Vivir 良い生き方:人間と自然の調和」こそ、地球温暖化という危機に対処するために、先住民族が貢献できるものである。
-ペルーの3つの港とブラジルを結びつけようという計画は、多国籍企業に対して、自然資源へのアクセスを容易にするためにあり、そのためにアンデス地域の3952のコミュニティと78の低地先住民族のコミュニティが影響を受けることとなる。
-鉱業の振興、森林伐採、アマゾン地域への移民増加、大豆などのモノ・カルチャーの拡大、聖地の破壊などを引き起こし、特に自発的孤立を選んでいる先住民族コミュニティのテリトリーを脅かすものである。
-コミュニティの分裂・消滅、犯罪の増加、先住民族の消滅などを引き起こす。
-Inambari に計画されているダムは46000 haを水没させ、65コミュニティに移転を強いるものである。先住民族のすべての権利を侵害しているのである。
「私たちは『西洋』の開発とは違う考え方をしているのです。これまでの開発は、採掘・蓄積・分裂・個人主義を進めてきました。しかし私たちはコミュニティに生き、集団的な権利に基づいて生活しています。しかしこの権利が侵害されているのです。私たちは常に調和を目指してきました。Buen Vivirを目指してきたのです。しかしこの考え方は理解されず、政策の中に適切に取り入られていません。」

*ビデオ映像及び下記資料をもとに作成

 開発と権利のための行動センター
 青西

<参考資料>
CIDH realizará Audiencia sobre impactos de la IIRSA en los Pueblos Indígenas
http://www.biodiversidadla.org/Principal/Contenido/Noticias/CIDH_realizara_Audiencia_sobre_impactos_de_la_IIRSA_en_los_Pueblos_Indigenas
IIRSA vulnera derechos de los pueblos indígenas y de la Madre Naturaleza
http://www.biodiversidadla.org/content/view/full/52851
Situación de las comunidades indígenas afectadas por el proyecto Iniciativa para la Integración de Infraestructura Sudamericana (IIRSA) Participantes: Solicitante: Confederación Andina de Organizaciones Indígena de Perú (CAIO) / Organización Indígena Chiquitana de Bolivia (OICH) / Centro de Estudios Aplicados a los Derechos Económicos, Sociales y Culturales de Bolivia (CEADESC) / Comunidades Nativas de Pueblos Indígenas de Rondonia de Brasil / Indian Law Resource Center (54'36)
http://www.oas.org/es/centro_noticias/videos.asp?sCodigo=09-0278&videotype=&sCollectionDetVideo=4

<ブログの関連記事>
2008/01/29 アマゾン地域の大規模水力発電計画と先住民族
http://cade.cocolog-nifty.com/ao/2008/01/post_3d22.html
2008/03/07 IIRSA(南米地域インフラ統合イニシアティブ)とは
http://cade.cocolog-nifty.com/ao/2008/03/iirsa_f80c.html
2008/03/07 南米の巨大プロジェクトに反発する先住民族組織
http://cade.cocolog-nifty.com/ao/2008/03/post_0bb9.html
2008/11/14 ブラジル:アマゾンのマデイラ川に巨大ダム
http://cade.cocolog-nifty.com/ao/2008/11/post-5686.html
2008/12/15 IIRSA(南米地域インフラ統合イニシアティブ)に対する先住民族からの提言
http://cade.cocolog-nifty.com/ao/2008/12/iirsa-4195.html

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2009/11/04

グアテマラ:鉱山開発を拒否-クネンでの住民による協議

 キチェ県のクネンで10月27日、住民による協議が行われました。これは地域における鉱山開発の是非を問うために71のコミュニティで開催されました。また国内外から約200人のオブザーバーも参加。
 この協議は、9月23日付けの自治体の合意文書に基づいて、「クネン・コミュニティ協議会:Consejo de Comunidades de Cunén)」によって調整・実施されたもので、クネンの町と農村部の実施されました。
 午前中に農村部で、午後にはクネンの町で協議が開催され、19116人がクネンにおける、国内外の企業による自然資源の開発に拒否の意志を示しました。(2002年総人口の74%であり、72のコミュニティのうち71で開催されたとのことです)
 今後サクアルパやウスパンタンでもこうした協議を行う計画があるとのことであり、ウエウエテナンゴ県に続き、キチェ県でも鉱山開発に反対する住民の意思表明が続くものと思われます。

 グアテマラ在住の石川さんも現地を訪問されたとのことです。石川さんによると、この協議を中心に進めたのはクネンの72のコミュニティを8地域に分けたミクロ・レヒオンの代表によって構成されるクネン・コミュニティ協議会であり、環境団体のマドレ・セルバや人権組織のCALDHなどが実施の支援を行ってきたということです。CALDHでは半年ほど前から、関連法についての研修などを行ってきたということです。
 
 当日は、村ごとに住民総会を開催し、「鉱山・水などの自然資源を企業が開発することに賛成か」というような質問に対し、同意か、非同意かを表明してもらうという形で実施。参加者は、8歳から17歳の未成年者、身分証を有する成人、選挙人登録を行っている成人、身分証を有するが、選挙人登録を行っていない成人というカテゴリーに分けられた上で、それぞれに質問に対する票を集めたとのことです。 (2002年センサスによると、クネンの人口は25595人。マヤ民族が90%)

 ちなみにクネンでは数年前に警察を追い出し、現在自治体による警官(Policia Municipal)は存在するものの、住民によって4年任期の治安審議会が各村で組織されているとのことです。

<関連サイト>
ビデオ
Rechazo masivo contra explotación minera en Cunén, Quiché, Guatemala.(2009/10/30))
http://www.youtube.com/watch?v=5MDoe2T_JFI

4o Asamblea de las Comunidades de Cunen(2009/09/23)
http://www.youtube.com/watch?v=MkBNlZLa7ng

協議に関わる総会決議
http://www.scribd.com/doc/21413149/Memoria-de-La-Cuarta-Asamblea-de-Las-Comunidades-de-Cunen-22-09-2009

Boletín de prensa No. 5
FINALIZA CONSULTA COMUNITARIA, RESULTAODS CUNEN DICE NO A LA MINERÍA DE FORMA MASIVA. http://chiapas.indymedia.org/article_170949
成人が11116人、未成年が8千人参加したとのことです。

<上記他次のニュースを参照>
CUNEN DICE NO A LA PRESENCIA MINERA EN SU TERRITORIO Boletín de Prensa Waqib’ Kej(2009/10/29)
11000 dicen 'No' en consulta comunitaria en Cunen (Roble 26号)

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グアテマラ:CICIGについて 追加説明

CICIG(グアテマラの免責に対する国際委員会:Comisión Internacional contra la Impunidad en Guatemala)は、2006年12月にグアテマラ政府と国連との間に結ばれた合意に基づいて設置された、グアテマラ国の検察・警察他の国家機関の支援機関であり、違法な治安部隊や秘密治安組織などの調査、解体のために、慎重を要するケースなどの捜査を行ってきています。
 CICIGは捜査を行うだけではなく、CICIGとしてグアテマラ国内の司法機関に起訴することもできます。またこうした捜査だけにとどまらず、関連機関の活動改善のための勧告、検察や警察に対する技術支援などもおこなっています。
 CICIGのサイトは、「CICIGの使命は、司法国家を強化・促進するための国連や国際的な機関の取り組みの中で、これまでに類をみないものである。国際検察に類する機能を有しつつ、グアテマラ国内法、グアテマラの司法のもとで活動し、グアテマラの刑事プロセスを利用しているのである」と伝えています。

 上記の合意が、グアテマラ国会で承認されたのが2007年8月で、その後9月より2年の任期で活動を開始、その後2年の活動期間の延長が承認され、2011年まで活動する予定となっています。
 
 現在、CICIGは様々な国家の援助資金によって動いていますが、第64回国連総会において、スイスやスゥエーデンなどを中心に、CICIGを国連機関とすべきであるという提案がなされ、その方向にむけた決議案が採択されています。
 
*詳細はCICIGのサイトを参照ください。
http://cicig.org/index.php?page=inicio

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