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2009/11/18

オイル・パーム・プランテーションは持続的にはなりえない

「持続可能なパームオイルのための円卓会議(RSPO)」とWWFに対するオープンレター - オイル・パーム・プランテーションは持続的にはなりえない[1]

 一年前に世界中の250以上の団体の署名を集めて、RSPOによる環境問題のまやかし(Greenwash)を批判する声明を発表した。しかしそれ以降もRSPOは、地域コミュニティの権利の侵害や、熱帯林や泥炭地破壊の直接の責任者である企業によって生産されたパーム・オイルの認証を続けているのである。更に悪いことには、オイル・パーム供給者に対して、内部アセスのみによる暫定的なRSPO認証さえ与えているのである。
 破壊的なオイル・パーム・プランテーションがマレーシア、インドネシア、パプア・ニューギニアで認証され、更に同じような動きはコロンビアやタイ、ガーナでも存在する。
 我々はRSPOの認証制度がパーム・オイルへの需要そしてプランテーションの拡大を正当化するために利用されていることに深い懸念を覚えるものである。RSPOはパーム・オイル産業の、環境問題をごまかし、破壊的な社会的・環境的な影響を隠蔽しようとするものである。RSPOの基準は、自然林の皆伐や生態系の破壊、泥炭地への植林を排除するものではなく、また地域のコミュニティの生活に大きなインパクトを与えるプランテーションに対しても認証を与えているのである。更に認証を求める企業が、アセスメントを行う企業を任命にするという、システムに埋め込まれた利害関係が問題を深化させている。
 我々はまたWWFがRSPOの推進に果たしている役割とパーム・オイルの果てなき需要喚起に果たしている役割に懸念を持つものである。WWFはRSPOの立ち上げに寄与しただけではなく、世界的なロビー活動を続けている。これはWWFのアグロ燃料支援と結びついている。
 WWFの関与は、ヨーロッパにおけるアグロ燃料関連企業による精製工場の建設と発電所建設を正当化するものとして使われている。WWFに支持されている「持続的なパーム・オイル」は、EUのアグロ燃料目標値の10%を裏付ける重要な要素となっており、RSPOはパーム・オイルをEUのアグロ燃料補助金などの支援対象となることを可能にするものであろう。こうしたことがメキシコやグアテマラ、カメルーン、コンゴ、ウガンダ、タンザニアなどでの見境のないパーム農園の拡大を招いている。
 「責任ある企業」の名の下で、インドネシアでは違法な土地集積、森林や泥炭地の破壊、コロンビアでも違法な手段による小農民の土地からの排除、森林伐採が続いている。 またカリマンタン島でも先住民族の生活基盤が破壊されつつある。
 オイル・パームのモノカルチャーは気候変動と森林破壊の元凶であり、何百万という小農民や先住民族の生活を踏みにじっているのである。オイル・パームのモノカルチャーは、決して持続的なものとはなり得ないし、その認証は、破壊的な産業を永続させるために利用されるものでしかない。

 そこで我々は、昨年の国際宣言に呼びかけたことをあらためて繰り返す
-アグロ燃料に関する全ての目標値をやめること
-北の諸国におけるエネルギーと植物油の消費を減少させること
-森林や泥炭地を破壊し、数々の人権侵害から利益を受けているオイル・パーム供給者との取引を中止すること
-食糧主権と生物多様性の回復のために、地域コミュニティに土地を返還する土地改革を行うこと
-人権を守り、土地紛争を解決すること
-オイル・パーム生産のために排水を進められている泥炭地を復元すること

NGOはRSPOとWWFによる正当化に力を貸さないこと
欧州そして米国政府はアグロ燃料に対する人為的な市場形成につながる政策を中止し、パームオイルへの需要を減少させること

[1]Open Letter to RSPO and WWF "Palm oil monocultures will never be sustainable"
http://www.regenwald.org/international/englisch/news.php?id=1445
http://www.wrm.org.uy/plantations/RSPO_letter.html
Carta Abierta a RSPO y WWF ”Las plantaciones de palma aceitera no serán nunca sostenibles ”
http://www.wrm.org.uy/plantaciones/Carta_RSPO.html
完訳ではないので、必要な方は原文を参照ください。

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コメント

環境問題を考えると、今のままでのオイルパームプランテーションの維持は各国から非難を受けることが目に見えているので難しいでしょうね。
広大な森林伐採をしてオイルパームの植林をするだけでなく、25年経ったオイルパームの幹を焼却処分してる事やオイル精製の際に出る廃油の垂れ流し問題等、現状では環境に悪いことの山積みです。
日本パームのような廃材や廃油を再利用してECO商品を作ったり、オイルパームのプランテーションを広げるにしてもこれ以上森林を切り開かないようにすることをマレーシア政府ももう少し力を入れて遣るべきでしょうね。

投稿: オイルパームプランテーションの今後を考えると不安です | 2010/06/23 14:40

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