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2010/01/29

ハイチへの誇りと希望(ハイチ前首相 ミッシェル・ピエール・ルイ)

My Pride and Hope for Haiti(2010/1/25)
Michèle Pierre-Louis
Open Society Institute
http://www.soros.org/resources/articles_publications/articles/haiti-20100125

 ポルトープランス。まるで黙示録のようです。ハイチ政府の中心をなす、国立宮殿と省庁の建物は遺跡と化し、美しかった裁判所は崩壊しました。そしてどの建物も、どこまで行っても。
 地震から2週間が過ぎましたが、ポルト-プランスの住民は瓦礫の山の中で暮らしています。瓦礫の間にはいまだに死体が埋まっています。家が残っている者も、余震を恐れて道で眠っています。幸運な人はマットレスを持っているし、食料を持っていたら、外で調理しています。
 こうした通りのあちこちで、私は人々が祈りそして歌うのを耳にすることができます。そして人々が連帯する姿を。
 人々は怒っているのではなく、自分たちが何もなしに投げ出されていることに混乱しているです。多くを失った政府はトラウマ状態にあり、事務所が崩壊したことから、リーダーシップを提供できない状況です。
 膨大な国際支援が展開されつつありますが、まだ多くの人に届かずにいます。

 しかし私はポルトープランスに誇りが生まれつつあるのを感じます。自立への誇り。人々は、私たち自身が、私たちを掘り出さなくてはいけないんだと言います。文字通り・・・コミュニティ・リーダーは市民を組織し、安全を確保するために重要な役割を果たしつつあります。

 暴動のニュースは誇張されすぎています。ハイチでは、部分的にせよ、自分たちでどうにかできていることを証明しようとしているようです。もちろん援助は必要です。緊急援助と私たちの荒廃した国を前に進めるための計画が必要です。

 ハイチのための計画は、3段階に分けて進める必要があります。救助、復旧そして復興です。私たちは今、最初の段階の終わりにあります。まだ、国際的な援助により、最も必要としている人たちに食品、水、医療を提供する必要があります。

 第二段階のニーズも早急に対応していく必要があります。公共の情報システムを復旧し、人々に何をすべきで、何をするべきではないのかを伝えていく必要があります。例えば、どの水を飲むことは安全で、また建物の崩壊の危険から封鎖すべき道路はどれなのか、といったことをです。
 病気を避けるために、遺体を処理しなくてはなりません。また基本的なサービスを回復し、瓦礫を片付けなくてはなりません。
 同時に避難所の問題にも取り組まなくてはなりません。雨期がくる前に人々をテントに収容しなくてはなりません。私たちは避難所を設置できる場所を首都の外に見つけています。
 人々の移転が進めば、わずかにせよ、生計を支えるための方策が必要となります。ゴミ拾いに対して支払うと言ったような、現金収入のための労働プログラムが必要となります。
 巨大な岩盤カッターを船積みするかわりに、ハンマーで瓦礫を砕くハイチ人に給与を支払うために援助を利用することができます。

 第三段階は復興と開発です。過去の過ちを視野に入れて、新しく始める機会なのです。自分たちすら病に倒れそうな人たちからも含め、世界の隅々からのあふれ出る寛大さには驚かされています。しかし海外、そしてハイチのリーダーシップを結びつけることなしには、この援助も価値が下がってしまうことでしょう。
 地震の前に、首都は3百万の人口までふくれあがり、住民を支えきれない状況でした。ハイチは援助諸国とともに、市民が将来を夢見ることができるような、より公平な国への開発を視野に入れた長期の復興計画を検討しなくてはなりません。
 地域のコミュニティとともにドナーが果たすべき重要な役割は、人々の移転へのインセンティブとなるような雇用を提供することです。また成長のために隅々まで基本的インフラが必要です。ハイチの首都ではなく、他の港も必要です。また米国への近接を利用した製造業センターを設置することも必要です。

 私の家の廃墟を調べる中で、私は希望を持ちました。この国を以前のようにするのではなく、あるべき姿にこの国を作って行くべきだという思いを強くしています。(翻訳:青西靖夫)

Open Society InstituteもThe Fondation Connaissance et Liberté (FOKAL) とともに復興支援を行っており、その復興活動の代表にミッシェル・ピエール・ルイ氏は就任されたそうです。
http://www.soros.org/newsroom/news/haiti-crisis-20100115

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