グアテマラ

2009/11/06

 グアテマラ:農村部で並行的な権力が力を増す

 コッツアルでの事件に関連する記事として次の記事をまとめました。(有料サイトなので、インターネットでは直接アクセスできませんが) Grupos de poder paralelo toman fuerza en el ambiente local , Inforpress Edición : 1808 Publicado : 17/07/2009
 農村部で、独自に組織されている、「地域住民による治安組織」というものが、制度的にJuntas Locales de Seguridad という枠組みに入っているのかどうかはわかりません。地域ごとの治安組織も、地方ボス次第でカラーは変わるのだろうと思います。
 またこの記事の後半に出てくる、市長のお抱え武装ガードマンの問題は、コッツアルでも聞いていましたが、これがJLSと重なっていたり、地域の「自警団」化していたり、というところがあるのかと思います。


 農村部で並行的な権力が力を増す(インフォプレス 2009/07/17)
 
 1999年に地方安全評議会(Juntas Locales de Seguridad :JLS)が、安全確保への市民の関与を進める目的で、内務省のコミュニティ支援副大臣の下に組織された。しかしこの枠組みは、市民の広範な参加の上で、安全を確立するという方向から、並行的な権力グループの確立と人権侵害に向かうものとなった。
 
 当初の考えでは、このJLSは地域の警察を中心に組織され、警察への信頼を高めるための支援と考えられていた。また警察のアンテナとして、情報提供に協力という機能を期待されていた。
 
 市民安全のオータナティブの構築とされていたが、警察との結びつきから、権威的な、また人権侵害を引き起こす組織へと転換していった。警察への信頼を高めるための活動から、監視組織へ、そしてまた社会的なコントロールの組織へと。こうして現在の警察が乗り越えることができなかった、以前の抑圧的な警察のモデルを継続することとなった。
 
 「これらのグループによる人権侵害についてしばしば耳にするようになったのです。違法な拘束や家宅捜査、時にはリンチに向けて人びとをたきつけるのです。更に多くは違法に火器を所持しています」こうした声は、キチェ県、ケツアルテナンゴ県、ウエウエテナンゴ県、アルタベラパス県、サンマルコス県などでも聞くことができる。

 ケツアルテナンゴ県のカンテルでは、「暴力事件が多発し、住民は自治体内に9つの評議会を組織しました。毎日夜回りをし、確かに暴力事件は少し減りました。しかし徐々に人権侵害が広がってきたのです。誰でも止めて、チェックをし、知らない者であれば通行を許可しないとか。更に、いくつものリンチ事件が引き起こされました。」

 持続的開発インスティテュートのカルメン・ロサ・デレオンは評議会へのコントロールが不足している問題、その役割について明確に定める政策や基準が欠如している問題をあげている。「評議会の動きは、誰が市長なのか、誰が開発審議会に参加しているかで、好きに動かせる状況です。コミュニティによる治安のモデルというのは存在していません。」
 
 実際にはJLSは警察のコントロールからも離れ、法的に組織された並行権力グループへと転換していった。警察が不在の土地で、安全の欠如に対抗していくために、コミュニティで独自の組織が生まれてきた。これらは安全や治安の維持について、独自の論理を持った存在である。「こうしたグループは、安全の問題と処罰の行使を一緒くたにして、住民に対して権力を強化するために恐怖を利用するのです。」

 憂慮されることは、こうした組織が、消滅した「市民自警団(Patrullas de Autodefensa Civil)」と類する構造を持ち、多くの場合に、当時の軍コミッショナーや元自警団によって組織されていることである。彼らは、内戦期に利用したメカニズムを維持して、住民へのコントロールを行っている。
 「JLSが、パラミリタリーに変質しているケースが多く、また自分たちで司法を適用しようとします。こうしたグループが支配しているため警察も検察も活動できない所もあります。」とグアテマラ研究センターのサンディーノ・アストリアスは語る。
コミュニティが安全のためにパラミリタリー的な組織を受け入れていく状況があり、こうして内戦期のパラミリタリーとつながっていた人間が権力を持っていく。
 さらに、社会が、強いリーダーを受け入れる傾向がある。「数名がJLSをコントロールし、彼らが人びとをたきつけるのです。実際のところ地方のマフィアの頭領なのです。」

 こうした状況に対し、開発審議会の中の市民安全委員会を強化し、治安の問題を自治体レベルに移管していくことが必要と考えられている。(関連部分省略・後日整理する予定です)

 JLSや並行的な治安組織の問題に加えて、個人的なガードマンという名目で、自治体の市長と結びついた武装グループの存在もある。
 「以前、大農園と結びついていた軍事的な構造が、内戦後に、民間の軍に転換したのです。それは現在、法的な存在とされている民間ガードマン企業であり、これらの多くは、地方の有力者や市長などと結びついています。」とアストリアスは述べる。

 市長がこうしたグループを使って、競合する政治家や社会的な活動家を脅すケースが報告されている。一つのケースはネバの市長に対するものであり。イシル女性ネットワークが、脅迫を受けたことを告発している。またキチェ県で、こうしたグループが、市長の後押しのない、非政府組織の活動を妨げたり、移動を妨害するということが報告されている。

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2009/11/04

グアテマラ:鉱山開発を拒否-クネンでの住民による協議

 キチェ県のクネンで10月27日、住民による協議が行われました。これは地域における鉱山開発の是非を問うために71のコミュニティで開催されました。また国内外から約200人のオブザーバーも参加。
 この協議は、9月23日付けの自治体の合意文書に基づいて、「クネン・コミュニティ協議会:Consejo de Comunidades de Cunén)」によって調整・実施されたもので、クネンの町と農村部の実施されました。
 午前中に農村部で、午後にはクネンの町で協議が開催され、19116人がクネンにおける、国内外の企業による自然資源の開発に拒否の意志を示しました。(2002年総人口の74%であり、72のコミュニティのうち71で開催されたとのことです)
 今後サクアルパやウスパンタンでもこうした協議を行う計画があるとのことであり、ウエウエテナンゴ県に続き、キチェ県でも鉱山開発に反対する住民の意思表明が続くものと思われます。

 グアテマラ在住の石川さんも現地を訪問されたとのことです。石川さんによると、この協議を中心に進めたのはクネンの72のコミュニティを8地域に分けたミクロ・レヒオンの代表によって構成されるクネン・コミュニティ協議会であり、環境団体のマドレ・セルバや人権組織のCALDHなどが実施の支援を行ってきたということです。CALDHでは半年ほど前から、関連法についての研修などを行ってきたということです。
 
 当日は、村ごとに住民総会を開催し、「鉱山・水などの自然資源を企業が開発することに賛成か」というような質問に対し、同意か、非同意かを表明してもらうという形で実施。参加者は、8歳から17歳の未成年者、身分証を有する成人、選挙人登録を行っている成人、身分証を有するが、選挙人登録を行っていない成人というカテゴリーに分けられた上で、それぞれに質問に対する票を集めたとのことです。 (2002年センサスによると、クネンの人口は25595人。マヤ民族が90%)

 ちなみにクネンでは数年前に警察を追い出し、現在自治体による警官(Policia Municipal)は存在するものの、住民によって4年任期の治安審議会が各村で組織されているとのことです。

<関連サイト>
ビデオ
Rechazo masivo contra explotación minera en Cunén, Quiché, Guatemala.(2009/10/30))
http://www.youtube.com/watch?v=5MDoe2T_JFI

4o Asamblea de las Comunidades de Cunen(2009/09/23)
http://www.youtube.com/watch?v=MkBNlZLa7ng

協議に関わる総会決議
http://www.scribd.com/doc/21413149/Memoria-de-La-Cuarta-Asamblea-de-Las-Comunidades-de-Cunen-22-09-2009

Boletín de prensa No. 5
FINALIZA CONSULTA COMUNITARIA, RESULTAODS CUNEN DICE NO A LA MINERÍA DE FORMA MASIVA. http://chiapas.indymedia.org/article_170949
成人が11116人、未成年が8千人参加したとのことです。

<上記他次のニュースを参照>
CUNEN DICE NO A LA PRESENCIA MINERA EN SU TERRITORIO Boletín de Prensa Waqib’ Kej(2009/10/29)
11000 dicen 'No' en consulta comunitaria en Cunen (Roble 26号)

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グアテマラ:CICIGについて 追加説明

CICIG(グアテマラの免責に対する国際委員会:Comisión Internacional contra la Impunidad en Guatemala)は、2006年12月にグアテマラ政府と国連との間に結ばれた合意に基づいて設置された、グアテマラ国の検察・警察他の国家機関の支援機関であり、違法な治安部隊や秘密治安組織などの調査、解体のために、慎重を要するケースなどの捜査を行ってきています。
 CICIGは捜査を行うだけではなく、CICIGとしてグアテマラ国内の司法機関に起訴することもできます。またこうした捜査だけにとどまらず、関連機関の活動改善のための勧告、検察や警察に対する技術支援などもおこなっています。
 CICIGのサイトは、「CICIGの使命は、司法国家を強化・促進するための国連や国際的な機関の取り組みの中で、これまでに類をみないものである。国際検察に類する機能を有しつつ、グアテマラ国内法、グアテマラの司法のもとで活動し、グアテマラの刑事プロセスを利用しているのである」と伝えています。

 上記の合意が、グアテマラ国会で承認されたのが2007年8月で、その後9月より2年の任期で活動を開始、その後2年の活動期間の延長が承認され、2011年まで活動する予定となっています。
 
 現在、CICIGは様々な国家の援助資金によって動いていますが、第64回国連総会において、スイスやスゥエーデンなどを中心に、CICIGを国連機関とすべきであるという提案がなされ、その方向にむけた決議案が採択されています。
 
*詳細はCICIGのサイトを参照ください。
http://cicig.org/index.php?page=inicio

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2009/10/30

グアテマラ:免責に対する国際委員会、活動家殺害事件の調査に乗り出す

 グアテマラの治安状況は相変わらずひどい状態が続いている。10月29日付けのペリオディコ紙の記事は3日間で4人の都市バス運転手が殺害されたというニュースを伝えている。今年だけで、バス運転手と助手で120人が殺害されているという。[1]更に、警察自体が襲撃の対象となる事件も相次いでいる。
また政治的背景があるのか、一般犯罪なのか定かではないが、社会運動のリーダーの殺害事件も相次いでいる。10月18日には、先住民族の集団的権利の擁護などに取り組んでいたカクチケル民族の若手弁護士が遺体で発見されている。前日に失踪した後、谷底で発見された遺体には拷問の後などが残されていたという。この他にも24日にはマラカタンで、民営化による電気料金高騰の問題に取り組んでいた活動家の殺害、セメント工場反対運動に参加していた若者の殺害、農民組織の地域リーダーの殺害など、ここのところ、運動リーダーが殺害されたというニュースが相次いでいる。
 こうした中、10月29日付けのプレンサ・リブレ紙はCICIG(グアテマラの免責に対する国際委員会:International Commission against Impunity in Guatemala )が2004年から2009年に発生した農民リーダーや組合リーダーの殺害事件の調査に取り組むことなったという記事を伝えている。[2]
 CICIGは国連とグアテマラ政府の合意に基づいて設置された独立調査委員会であり、2007年9月から秘密治安部隊などによる犯罪調査と司法手続きを支援するための活動を続けており、国際社会からも高い評価を受けている。[3]

 また国連開発計画は中米人間開発報告書として、安全と人間開発をテーマにした報告書を刊行[4]

グアテマラの治安問題、司法制度確立は依然、大きな問題であり、注視が必要である。日本からもどのような支援が可能なのか検討を続けていきたい。

 開発と権利のための行動センター
 青西靖夫

[1]Cuatro pilotos urbanos han muerto en tres días
http://www.elperiodico.com.gt/es/20091029/pais/122158/
[2]La Cicig investigará atropellos a sindicalistas y dirigentes campesinos
http://www.prensalibre.com/pl/2009/octubre/29/352500.html
[3]国連総会に対して提出した活動報告書
A/64/370 Activities of the International Commission against Impunity in Guatemala (2009.9)
http://daccessdds.un.org/doc/UNDOC/GEN/N09/523/86/PDF/N0952386.pdf?OpenElement (英語)
その他の言語は次のサイトの上のボタンを押す
http://www.un.org/Docs/journal/asp/ws.asp?m=A/64/370

[5] Abrir espacios para la seguridad ciudadanay el desarrollo humano
Informe sobre Desarrollo Humano para América Central , 2009-2010
http://www.idhac-abrirespaciosalaseguridad.org/informe.php
直接ダウンロードしたい方はこちらへ
http://www.idhac-abrirespaciosalaseguridad.org/documentos/informe.pdf

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2009/10/27

グアテマラへようこそ第57号からの抜粋

 行動センターでも発行協力しているメールマガジン、「グアテマラへようこそ」からグアテマラ関連情報の抜粋です。購読は左の関係リンクからどうぞ。

1-1 アティトラン湖でシアノ・バクテリアが増加

 シアノ・バクテリア(藍藻)がアティトラン湖で増加しつつあるという報道がありました。日本ではアオコ(青粉)と呼ばれる、湖に緑の粉を撒いたような状態が発生しつつあるということなのだと思いますが、どの程度の広がりを持って発生しているのかは記事だけではよくわかりません。
“Atitlan tiene un grave problema ecologico”
http://www.prensalibre.com/pl/2009/octubre/24/351340.html

 流域からの窒素やリンの流入によって湖水の富栄養化が進んでいるのだと思われます。シアノ・バクテリアは悪臭を引き起こしたり、酸欠状態を引き起こしたりするだけではなく、毒素を生成する種も存在しており、現在その点については分析中であるとのことです。
 スタン台風以来、パナハッチェルの下水処理施設が不備なままであったり、野菜生産地となっている周辺農地からの肥料分が流入したりと、富栄養化の危険は昨日今日にはじまった話ではありません。しかし直接湖の水を飲料にしている地域もあり、早急な対策が必要であることは間違いがありません。
 誰もがアティトラン湖を見放してしまったら、更に急速に汚染が進むことでしょう。実際にグアテマラの多くの河川で下水が垂れ流され、ゴミ捨て場になっている現状を振り返るならば、皆が使っている間に、出口を探すことが不可欠です。

注:10月25日付けの記事によると、アティトラン湖で発生しているのは、アオコの仲間の藍藻ではなく、リングビアといわれる、スポンジのようなマットを形成する種のようです。この種には毒素を生成する物が含まれているとのことです。

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1-2 各地で禁酒条例

 ウエウエテナンゴ県のサンティアゴ・チマルテナンゴの自治体で、酒類の販売・消費の禁止され、酔っぱらいは収監され、罰金もしくはコミュニティの共同作業に従事すること、とする規則が採択されたとのことです。
 これは地域の女性組織の声から生まれたとのことで、「男たちは酔っぱらって、女に暴力を振るう、酒を買うために勝手に収穫物を売り払う、そのあげくに、道で酔いつぶれ・・・」という現状に、女性たちが立ち上がったとのことです。
 既にこうした動きは、トドス・サントス・クチュマタン、サンマルコス県のコミタンシージョなどでも進んでいるとのことです。「慣習法」という枠組みで、地域の人たちが、自分たちでルールを定めていく・・・大きな変化が進みつつあるように思います。

“Aqui no queremos guaro ni bolos” 
http://www.elperiodico.com.gt/es/20091025/portada/121384/

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1-3 「忘れられたゲリラ戦士」

 正直、この記事は何なのだろうか、というのが第一印象です。1960年代のゲリラ蜂起の拠点となったシエラ・デ・ラス・ミナスに、ゲリラ兵のグループが、武装解除も戦後補償も受けぬまま、集団生活を続けていた・・・
 40年以上前にその拠点を開いたのは、セサル・モンテスというゲリラのリーダーであったという。
 セサル・モンテスは数年前にこのグループに会い、驚き、「平和のゲリラ」と名付け、支援しているということらしいのだが・・・土地分配のための農園確保を巡って、二つの元ゲリラ系財団の間での綱引きをしているようでもある。
 自然保護区、鉱山開発、オイルパーム拡大など、様々な利権がうごめくこの地域で、元々仲の悪い(元)ゲリラ勢力同士が、地域の運動を混乱させなければいいけれども・・・そんな危惧を抱かせるのでした。

El Periodico 2009/10/17  La guerrilla olvidada
http://www.elperiodico.com.gt/es/20091018/portada/120435/
SigloXX1 Cesar Montes
CON LA MOCHILA AL HOMBRO ”EL 20 DE OCTUBRE DE TODOS ”
http://www.sigloxxi.com/opinion/6713
NO HAY GUERRILLAS OLVIDADAS EN LA SIERRA DE LAS MINAS, Si HAY COMUNIDADES DESPOJADAS DE SUS DERECHOS 
http://www.fgtoriello.org.gt/
追記:既にセサルモンテスと農民組織間でもめ事は起きていました・・・
CESAR MONTES Y LA CAMPANA NEGRA EN CONTRA DE LAS
COMUNIDADES Q'EQCHIS DE LIVINGTON (2009/4/27)   
http://www.waqib-kej.org/html/comunicados.asp?id=35

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1-4 間近に迫るイシュカンの陸軍基地再開

 内戦期に軍の駐屯地が置かれ、政府軍によって100以上の虐殺事件が行われたキチェ県のイシュカン。2004年になってやっと駐屯地が廃止されたにも関わらず、基地が再開され、1000人の兵隊が駐屯することになるとのことです。
 住民の中には基地の再開に反対する声も根強いとのことですが、コロム大統領が率先して、麻薬対策や組織犯罪対策のために軍の展開を進めています。
 組織犯罪を前に警察が無力であるとしても、軍の再展開と国内治安維持への動員は、和平協定の精神に逆行するものなのですが。
Ixcan reabre sus heridas con la presencia militar
http://www.prensalibre.com/pl/2009/octubre/10/347820.html

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2009/10/20

グアテマラ:村の平和を取り戻すために

 グアテマラ北部のキチェ県のサン・フアン・コッツアルではここ数年、マラスと呼ばれる若者の暴力集団が大きな問題となっていました。敵対する二つのグループが村の中で銃撃戦を展開するだけではなく、村民の殺害事件、教員への恐喝、強盗事件など日常生活は暴力に脅かされていたのです。
 しかし昨年の7月(あるいは8月)に発生した強盗事件をきっかけに、一つの村で犯人を捕まえるために山狩りが組織され、捕まった犯人の一人に激しい暴行が加えられました。この事件をきっかけに村々で「市民治安委員会」の結成が始まりました。ある村では15人ほどが捕まり、「Justicia Maya」という名目でむち打ちなどを受けたということです。
 別の村では体罰を用いず、一週間の免責期間を定め、その間に武器を引き渡し、グループを抜けることを呼びかけたところ、8名ほどが出頭したとのことです。
 サン・フアン・コッツアルの街では周辺村落の人びとの圧力で「市民治安委員会」が組織され、またマラスの解体が進んだと言うことです。

 現在、コッツアルの村々では「市民治安委員会」が組織され、村の治安維持を行っています。警察は汚職にまみれ、人々から見放され、司法制度も信頼されていないこの国で、人々は自分たちの生活を守っていくために、コッツアルの人びとは自分たちの手で社会を守っていく道を選んだと言えるでしょう。

 地域によってはむち打ちという暴力的な手段を選んだところもあり、また共同体への労働奉仕を強いたところもあります。
 更に関連するまた殺人事件に対して、村の会議で裁いたケースもありました。コミュニティのリーダーが連夜、会議を行い、事件への対応を協議しました。最終的に、検察には訴えないことを文書で書き記し、死者への補償金を支払うことで問題の解決を図ったということです。
 
 「市民治安委員会」の組織化に対しても、内戦期の「自警団」による弾圧を振り返って、否定的な思いを持つ人も多々いるようですし、過去の歴史の中で暴力的な振る舞いに慣れてしまっている人びとが、「市民治安委員会」の中で暴力的な行為を振るうということもあり、問題は続いています。
 しかし住民は警察より自分たちの方が信頼できると述べています。あるリーダーは「理想的ではありませんが、(「市民治安委員会」を組織するのは)仕方がないのです。今後、非暴力による紛争の解決、平和的な対話や交渉という文化を育てていかなければなりません」と語っていました。

 ちなみに犯罪組織を抜けた若者たちは、今村で農業に従事しているといいます。何人かは出頭せずに都市に逃げ出したとのことですが、出頭した若者たちは、今度は都市に出ていけば裏切り者として殺される危険があるということです。
 
 内戦の歴史を背負うイシル地域には、コミュニティも家族もずたずたにされた中で生まれてきた、育ってきた子どもたち、そして若者たちがたくさんいます。戦争孤児、片親を知らぬ子ども、親から認知されないなど、差別を受けてきた子どもたちも数多いといいます。そうした子どもたちがまた親になり、子どもを育てる年代に入っています。
 暴力グループが解体されても、貧困は続き、若者には自分たちの開発の機会も十分に存在していません。未来に向けて若者たちが、様々な機会を得て、社会に参加していくこと、平和的な文化を育むことがとても大切です。

 *今年7月に行った複数のインタビューの話をまとめたものです。

注)現行法では、コミュニティで犯罪者を裁くと言ったことは認められてはいません。しかし現実には上のような事態は進みつつあり、警察や司法当局がコミュニティの判断に介入することもないのです。
 先住民族の慣習法の採用などを含め、早急な司法制度改革が不可欠です。
 

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2009/10/04

グアテマラ:エル・エストールで、鉱山会社と衝突

 9月27日、グアテマラ東部のイサバル県のエル・エストールにおいて、チポン、ラ・ウニオン、ラス・ヌベスのコミュニティの住民に対する強制的な排除が行われ、衝突の中で47才の教員アドルフォ・イチ・チャマン(Adolfo Ich Chaman)が銃撃を受けて死亡するという事件が起きました。
 住民はグアテマラ・ニッケル会社CGNが違法に土地を占拠しているとして、土地占拠を行っていましたが、これに対する強制排除が行われ、更にその後エル・エストール各地で警察署への襲撃などの衝突が起きたようです。事件の詳細についてははっきりしたことはわかりませんが、機に乗じて、地域の暴力集団が行ったものであるという報道もなされています。また強制排除も警察ではなく、CGNのガードマンによって違法に行われたといわれています。
 また29日、エル・エストールの住民2千人あまりが、イチ・チャマンの埋葬とデモ行進に参加し、CGNの警備担当者の逮捕、地域からのCGNの撤退を要求しました。イチ・チャマンは衝突の中で暴力を受けていた子どもを、危険を省みず助けに行って殺害されたとのことです。(2009/10/04 青西)

 

 この事件に対して,アムネスティ・インターナショナルも13日にプレス・リリースを発表。殺人事件の徹底的な調査を要請しています。
 Guatemala: Los homicidios no deben quedar impunes(2009/10/13)
http://www.amnesty.org/es/for-media/press-releases/guatemala-homicidios-no-deben-quedar-impunes-20091013
 
 このリリースによると、カナダのハッド・ベイ鉱業(HudBay Minerals Inc)の子会社であるCGNのガードマンによって農民が殺された、という証言がなされているとのことである。アドルフォ・イチ・チャマンはマチェーテで斬りつけられた上に、銃撃されたとのことである。更に、7人が銃弾によって負傷したと伝えている。
 一方で、ハッド・ベイ社は関与を否定するとともに、強制的な排除も行われず、デモ隊が政府の車両や警察署を襲撃したのだと発言しているとのことである。
 アムネスティ・インターナショナルの特別アドバイザーであるハビエル・ツニーガ(Javier Zúñiga)は「暴力行為は調査されなくてはならないし、責任者は免責されてはならない」と表明しており、アムネスティ・インターナショナルは関係当局に対して、調査を進め、責任を明らかにするように求めている。 (2009/10/16)

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2009/08/28

グアテマラでのプロジェクトへのご協力をお願いします

 開発と権利のための行動センターでは、今年度は次のようなプロジェクトを
実施しています。

1)地域の自然資源管理のための先住民族組織強化プロジェクト
 このプロジェクトはイサバル県のシエラ・デ・サンタクルス自然保護区計画
地域とキチェ県のイシル地域で実施しています。
<イサバル県> 
 イサバル県では地域住民の組織した「森を守る人」アソシエーションが、自
分たちで保護区を管理していくことを目指して組織強化のための活動を行って
います。これまでは運営委員に対する研修などを行ってきましたが、これからは運営委員が自分たちで計画し、その計画実施のモニタリングをしていくという活動を行っていきます。
 また既に保護区の管理に参加している近隣の住民アソシエーションとの交流
の機会を設け、意見交換や協力関係の構築に取り組んでいきます。

<キチェ県>
 キチェ県では、ダム開発問題などを抱えるコミュニティや住民組織などの経
験交流や実際に利用できる法的なアクションなどについて学んでいくためのセ
ミナーを実施していきます。
 こうした活動を通じて、地域の外にではなく、「地域の中に力を蓄える」ことを目指していきます。
 
 こうした活動には助成金も利用していきますが、事業実施には不足しており、皆様の寄附金による協力を是非ともお願いします。
 
郵便振替口座 00230-5-131472
口座名 :開発と権利のための行動センター

ゆうちょ銀行 029店
口座番号 当座 0131472
口座名 :開発と権利のための行動センター


2)先住民族の権利法普及プロジェクト

 現在、国会に「先住民族の権利に関する一般法」の法案が提出されています。
 この法案は、様々な先住民族組織が集まり作成したものですが、採択のため
には更に幅広く内容について周知を進めるとともに、世論に喚起していくこと
が不可欠です。
 現在庭野平和財団の助成金を受けて、現地の先住民族組織であるCONICまた
人権組織であるCALDHと普及のためのセミナーを8月から実施しています。
 ところがサンマルコス県のアフチモルという先住民族組織から既にセミナー
実施の追加要請を受けています。資金があれば予定よりも数多くこうしたセミ
ナーを実施していけます。
 
 是非ご協力ください。
 
郵便振替口座 00230-5-131472
口座名 :開発と権利のための行動センター
ゆうちょ銀行 029店
口座番号 当座 0131472 
口座名 :開発と権利のための行動センター

 
 
*****************************************
開発と権利のための行動センター(CADE)
代表理事 青西靖夫
行動センターのブログ 
http://cade.cocolog-nifty.com/
E-mail cade-la@nifty.com
*****************************************

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2009/07/18

排除のために使われる『開発』と主体的な開発を目指す取り組み 

 1980年代初頭、キチェ県イシル地域は政府軍による徹底的な掃討作戦の対象とされました。ゲリラ勢力の活動地域であったこの地域の人々はすべてゲリラと見なされ、村を焼き払われ、虐殺が繰り広げられたのです。多くの人々が山に逃げ、生き延びるために「抵抗の共同体(CPR)」を組織して、山中での生活を続けました。

 内戦も終わり、「抵抗の共同体」を組織していた人たちも山を下り、村の生活に戻りました。しかし歴史を取り戻すための運動を続けている人たちがいます。そうした運動に参加するガブリエルさんは次のように語ってくれました。

「暴力の前から私たちは長老たちを中心に組織されていました。以前は、長老が集まり、何をすべきか、何をしなくてはいけないか、話し合いをしてきたのです。以前はプロジェクトなどありませんでしたが、村の産品を馬で街に出すために必要な道の整備などいついて村の中の話し合いで決めてきたのです。」

「しかし内戦の中で私たちの伝統や文化、私たち自身の開発のあり方は中断されてしまったのです。村人のつながりはずたずたにされてしまいました。多くの村人がゲリラだと言われ、協力しない者は殺されました。」

「でもそうした過去は現在まで続いています。以前は軍を前に、出頭しない者は敵だとみなされました。今は、開発計画を受け入れない者が排除されるのです。政府は私たちを貧困のままに留めたあげくに、私たちの貧困を利用するのです。私たちの自然の富を取り上げるために、あれこれ出してきます。そうした『開発』を受け入れない者は排除され、市民ではないかのごとくに扱われるのです。」

「私たちからの提案は無視され、よそで計画された『開発』が押しつけられ、外からやってきて、申請書を埋め、サインをして、計画に同意することが求められるのです。政府関係機関や政党は、自分たちの仲間になったらトタンや肥料や食糧を渡すというのです。時には村の中で解決できる、不必要なものまで押しつけていくのです。私はこういうやり方には納得できません。」

 一方で、グアテマラの各地で進みつつあるのが住民による「協議」です。これは村人の総会で、学校建設や道路整備、水道整備など、村の開発について総意で決めてきた経験をもとに、鉱山開発や水力発電ダムなどの巨大プロジェクトに対抗する仕組みとして各地で組織されつつあります。自分たちの地域の開発の方向を自分たちで決定していく、そのために村での総会の仕組みが「協議」として使われていっているのです。

 鉱山開発などの巨大プロジェクトは、村人の分断を図るために各地で金をまき散らし、買収や汚職を繰り広げ、村の中での分裂を深めています。その一方で、「協議」に取り組むところでは、地域住民の参加に基づく、民主主義の新しい形が生まれつつあります。これは先住民族による自己決定権行使の一つの形でもあります。グアテマラで制度化されているコミュニティ開発審議会や地方自治体開発審議会などの動きも含め、政党による利益誘導型のこれまでのような地方政治のあり方を見直し、住民の参加に基づく直接民主主義の新しい可能性が秘められているように思います。

 開発と権利のための行動センター
 青西

 

 

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鉱山開発に立ち向かうグアテマラ先住民族

 6月27日、グアテマラ西部のサン・マルコス県、サン・クリストバル・エル・クーチョにおいて、地域住民の総意として鉱山開発に反対の意思を表明する住民集会が開催された。

サン・マルコス県では、カナダのゴールド・コープ社の子会社であるモンタナ社によって、北部のサン・ミゲル・イシュタウアカンで強引に金鉱山開発が進められたことを発端に、各地で鉱山開発への反対運動が広がっている。

 反対運動の中で積極的に展開されているのが、「住民による協議」である。これはコミュニティが伝統的に住民集会の場で様々な課題への取り組みについて決定してきた経験に加えて、グアテマラ国が批准している国際労働機関の第169号条約において「開発に先立つ先住民族への協議」が定められていることを法的裏付けとして、先住民族の積極的な意思表明の手段として広がっているものである。既に西部のウエウエテナンゴ県やサン・マルコス県などで30以上の「協議」が行われている。

 エル・クーチョにおいては、住民からの要請に基づいて、地方自治体が主導して6つのコミュニティで「協議」-住民集会を行ってきたという。その結果を正式文書にした上で、27日にあらためて役所前の広場において住民集会が開催されたのである。首長や自治体の審議会の役員も出席しての集会において、改めて鉱山開発へ反対する意思が表明された。

このような「協議」の広がりは、既存の政党政治の枠を超えて、コミュニティの伝統に基づく民主的な政治のあり方を地方自治体のレベルまで広げていく、新しい政治的な取り組みとして注目される。(09/06/27 青西靖夫) 

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グアテマラでのプロジェクト調整作業

 現在グアテマラでは自然資源に対する先住民族コミュニティの権利確立というテーマでのプロジェクトを二つ動かしています。それに加えて去年開始したキチェ県のコッツアルにおける若者グループ支援のフォローアップ、さらに新しい活動として、先住民族法の必要性に関する理解喚起というプロジェクトも始めることとなりました。
 とは言っても、総額200万円にもいたらないような金額のプロジェクトたちです。その上、先住民族の自然資源への権利、なんていうーマは日本では余り受けないのか、ほとんど寄附金も集まりません。しかし欧米系のNGOなどでは結構関心を持ってやっているところもあるようです。
 
 さて、実際に何をしているかといいますと。
 先住民族の自然資源への権利というテーマではイサバル県とキチェ県で活動しています。厳密に言うと今年の4月~9月は見直し期間としてちょっとプロジェクトをお休みして、今後の展開を再検討しているところです。

 イサバル県では自然保護区(及び計画地区)における、保護区管理への地域住民の主体的参加を支援するプロジェクトを行っています。特に地域のケクチ民族コミュニティが集まって組織したイロル・キチェ・アソシエーション(AIK)の組織強化を支援しています。
 この保護区では、首都に事務所を置くある環境NGOが海外のドナーや政府機関の窓口になってしまっているのですが、住民参加は謳いつつもほとんど何もできていません。相変わらず自分たちだけでプロジェクトを計画し、ドナーから資金を取り、プロジェクトを実施しています。地域の人たちはいつまで経っても「受益者」のままです。
 確かに植林補助金を取ってきたりで、コミュニティの収入が増加したという成果もありますが、先の道筋が見えません。将来的にはAIKや他の住民組織と合弁体を形成して共同で保護区の管理に取り組むというのですが、AIKがどうしたら対等のパートナーになれるのかを真剣には考えているとは思えません。このままでは、住民参加を謳い文句にドナーから資金を確保する一方で、住民組織と環境NGOが合弁体に対等な立場で参加することは難しいだろうと思います。
 既に同じ環境NGOが設置した類似の合弁体では、地域のアソシエーションは理事会も開催できないほど弱体化し、合弁体は空洞化しています。ドナーはどうかというと、現場の状況は環境NGOを通じての情報だけで、現場の状況を把握することも、地域住民の声を聞くこともないようです。
 
 今回の訪問ではドナーや環境NGO含めあちこち訪問し、上に書いたような話を聞いて回り、今後の展開について考えるということをやっています。AIKとの活動については理事会の自主的運営のための支援を行っていく予定ですが、それに加えて、地域の住民組織の意見交換・連携・ドナーとの交渉会議の設定などを行っていく必要があると考えています。

 キチェ県のイシル地域(ネバ、コッツアル、チャフル)でも活動を行っているのですが、ここは難しいところです。30以上にも及ぶという水力発電計画があるのですが、どこでも住民は蚊帳の外に置かれ、あるいは買収され、脅され、「開発」が押しつけられています。こうした中で人々は情報提供、地域住民との協議、意思決定への参加を求めています。
 行動センターでは、このような課題に取り組む地域の人々の動きを踏まえ、域内の連携や協力関係の形成を支援していこうと考えています。しかしなかなかこれが難しい。あちこちで話を聞き、あちこちで対立、不仲の話を聞かされ、という状況で少々行き詰まり気味です。
 しかしそれでも真摯に取り組むグループの話を聞き、そうした人たちと詳細の詰めを行うというのがキチェ県での作業でした。

 ケクチの人たちにしても、イシルの人たちにしても、日々の生活も大変だし、豊かな生活をしているわけでもありません。それでも何かしていかなくてはと、取り組んでいる人たちがいるのです。
 行動センターでは「貧しい人たちへの支援」や「植林への支援」をお願いすることはやっていません。地域の人たちが自分たちで政府の植林補助金にアクセスする力をつけること、そういう制度がなければ、制度を作るように働きかける力をつけること、そういうことが重要だと考えています。

 また活動実施のための寄付金もお願いしておりますのでよろしく
お願いします。
郵便振替口座 00230-5-131472
口座名 :開発と権利のための行動センター

 開発と権利のための行動センター
 青西靖夫(代表理事) 

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2009/05/15

グアテマラへようこそ 第54号

当会も協力しております、「グアテマラへようこそ」のメールマガジンが発行されました。目次のみ掲載します。内容は次のサイトで読むことができます。

 http://archive.mag2.com/0000151310/index.html

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 グアテマラへようこそ54号 ●目次●
●1 グアテマラ短報
1-1 揺れるグアテマラ-暗殺事件に巻き込まれるコロム大統領
1-2 環境活動家ユリ・メリニ氏が人権賞を受賞
1-3 国連の勧告も履行されず
1-4 麻薬組織の抗争で逮捕された犯罪者はもう釈放
1-5 検察庁が盗聴システムを整備
●2 本紹介 グアテマラ内戦後 人間の安全保障の挑戦
●3 関連団体のニュース・イベント案内など
3-1 「マヤの森トーク&まいまいどさまわり」関西中国ツアー
3-2 4月8日のグアテマラ勉強会から-行動センター
3-3 南米連続勉強会 -5月23日 ペルー (修正)
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●1 グアテマラ短報
1-1 揺れるグアテマラ-暗殺事件に巻き込まれるコロム大統領
 グアテマラのコロム大統領が、弁護士暗殺事件の背後にいたのではないかという疑惑が持ち上がり、コロム政権が危機に瀕している。
 これは5月9日に暗殺された弁護士、ロドリゴ・ローゼンバーグ氏が、生前に「殺される危険と殺された場合の大統領私設秘書官と大統領の関与」を告発するビデオを撮影していて、それが公開されたことに端を発している。
 これをきっかけにコロム大統領の退陣を求める動きが高まり、一方で支持派も街頭での支援のデモを行うという状況になっている。
 ロドリゴ・ローゼンバーグ氏は生前、企業家であるムサ氏とその娘の殺害事件の調査に関与していた。ムサ氏は、国家資金を運用しているグアテマラ農村開発銀行の執行委員を務めていたが、その中で巨額な違法取引の隠蔽工作への協力を拒否したために殺害されたという。ローゼンバーグ氏はその背後に大統領がいたとビデオで告発しているのである。
 コロム大統領はこうした告発に関して強く否定している。
 農民組織であるCONICはコロム大統領の辞任を求める動きを非難するとともに透明性のある調査を要請し、かつCIAやFBIに調査協力を要請する必要などない、との声明を発表している。
(BBCのニュース他から)
http://www.bbc.co.uk/mundo/america_latina/2009/05/090514_0737_guatemala_colom_jm.shtml 
続報:上記の事件に関連してトゥイスターというインターネット上のサイトに「農村開発銀行などつぶしてしまえ」と書き込んだ男性が逮捕されるという事件も起きている。
 http://www.elperiodico.com.gt/es/20090514/pais/100676/
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1-2 環境活動家ユリ・メリニ氏が人権賞を受賞
 グアテマラの環境活動家ユリ・メリニ氏がヨーロッパの人権団体であるフロント・ラインの「危険に立ち向かう人権擁護者賞」を受賞した。
 ユリ・メリニ氏はグアテマラの鉱山開発問題などについて積極的に発言してきたが、2008年9月に銃弾を浴びて重傷を負ったのである。
 その後危機的な状態から回復し、再び積極的な活動を続けている。
http://www.frontlinedefenders.org/en/front-line-award-human-rights-defenders-risk
 関連記事はこちら(行動センターのブログ))
http://cade.cocolog-nifty.com/ao/2008/09/ngo-d5a2.html
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1-3 国連の勧告も履行されず
 プレンサ・リブレ紙の記事によると和平合意後13年間で19の国連特別報告官などの使節がやってきたが、それらの勧告のうち15%が履行されたに過ぎないという。
http://www.prensalibre.com/pl/2009/abril/26/293740.html
――――――――――――――――――――――――――――――――――
1-4 麻薬組織の抗争で逮捕された犯罪者はもう釈放
 昨年11月末にウエウエテナンゴ県で発生した麻薬組織間の抗争による17人の死亡事件に関与した疑いで逮捕された4人に対し、武器の違法所持の判決がくだされ、5万円から2万円程度の罰金を支払って釈放された。
 この事件で逮捕されているのはあと1名のみである。
http://www.lahora.com.gt/notas.php?key=48065&fch=2009-04-29
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1-5 検察庁が盗聴システムを整備
 組織犯罪に対抗するため、検察庁が1億円以上をかけて盗聴システムを整備。5月2日から運用されているという。
http://www.prensalibre.com/pl/2009/abril/24/309895.html
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●2 本紹介 みんぱく 実践人類学シリーズ 第5巻 
グアテマラ内戦後 人間の安全保障の挑戦、明石書店
編著 関雄二、狐崎知己、中村雄祐
http://www.akashi.co.jp/menue/siries/minpaku/minpaku5.htm
こちらでも購入できます。
http://astore.amazon.co.jp/guatemala-libros-22?node=1&page=3
(内容の紹介はまた後日)
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2009/05/12

4月8日のグアテマラ勉強会から

 4月8日に開催したグアテマラの状況についての勉強会における石川智子さん(在グアテマラ)の報告を整理しました。
 当日はブログのカテゴリー<グアテマラ>http://cade.cocolog-nifty.com/ao/cat1516756/index.htmlの記事なども参考にしながら、集まった方々で現状に関する情報を共有しました。

・・・以下石川さん報告
 内戦が終わって、和平協定が締結され、軍が縮小され、プレゼンスも弱まり、ほっと一息ついたかとおもったら、一般犯罪が増えてきて、どこから手が出てきているのかがわからない。気味の悪い状況にあります。
 今年の2月には、日本からも緊急行動を行いました、モホ・マヤス(マヤの若者組織)の二人が殺される事件も起きました。二人は地域で活動してきたリーダーで、青年たちの権利を求める運動を行うとともに、鉱山開発の問題に取り組んできました。モホ・マヤス設立の母体であったコナビグア(連れあいを奪われた女性たちの会)も現在先住民族の集団的権利を守るということで、この鉱山開発の問題に積極的に取り組んできました。
 この二人がウエウエテナンゴ県で鉱山開発の調査を行い、報告書を出そうというところで事件で起きたのです。非常に残虐に殺されてしまったのです。銃で撃たれ、体中をナイフで切り刻まれ・・・
 鉱山開発に反対する活動をしてきたことが関係があるのではないかと見られています。しかしこういう問題が起きても、司法機関がしっかりした調査を行わないので、いつも真相が究明されることはなく、わからないままです。国の司法機関が調査を行わないのです。こうした事件では検死を行わなければならないはずなのに、検死は行われてはいません。家族が、「検死はしなくていい」と頼んだら、そのまま、「はいどうぞ」となります。
 この地域では麻薬絡みの組織も動いていたりと言うこともあり、住民も仕返しを恐れて、告発しません。司法関係者も犯罪にかかわりたくないので動きません。司法機関は事件の真相を究明することへの関心がない上に、犯罪組織と結託しているとも言われています。

 2004年ぐらいから各地で鉱山開発、ダム開発を巡って、企業や国の機関との衝突がたくさん起きています。先住民族組織やコミュニティなどによる反対運動はテロリスト扱いされ、軍によって鎮圧することが当たり前のように行われています。
 コナビグアのリーダーなどとも話をしたのですが、グアテマラの人権状況が悪化していることに危機感を持っています。活動する人たちが恐怖感を持っていて、なかなか外に出て、動けなくなりつつあります。特に若い女性の場合だと、性的な暴行を受ける危険があり、組織の活動に参加するのが難しくなっています。

 グアテマラでは命の重さが非常に軽くなってきていて、農村部でも、10年前ならけんかがあっても殴り合いだったのに、今は簡単に銃が出てきて、それを使うことに躊躇もありません。また麻薬組織が村の人たちとか若い子をリクルートしつつあり、そうした組織と簡単にかかわり始めてしまうということがあります。物価高騰や米国移民の強制送還なども、若者たちを犯罪グループの手に落ちやすくする要因となっています。その一方で犯罪の容疑者を捕まえても、翌日には釈放されているという状況で、司法制度も機能していません。こうした中で、住民組織の強いところでは、独自に夜回りを組織したり、犯罪グループの車両の通過を排除したりという動きも行われています。
 
  コナビグアとしては、先住民族の集団的権利の尊重という目標のもと、地域のリーダー育成と地域内の住民組織の連携強化に取り組んでいます。コナビグアがその土地で活動を展開できなくなっても、地域のリーダーを育てることで、リーダーたちが自分たちで動きを作っていけるように、また地域内の組織がちゃんと強化されて、地域内の連携で、問題に対処できるように、というスタンスで活動してきています。(まとめ・青西)

 

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2009/04/16

グアテマラへようこそ53号のご案内

 当会も協力しております、グアテマラへようこそのメールマガジンが発行されました。目次のみ掲載します。内容は次のサイトで読むことができます。
 http://archive.mag2.com/0000151310/index.html
 
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           グアテマラへようこそ メールマガジン
              2009年4月16日発行  第53号
                     発行部数:252(4/16現在)
              発行:グアテマラへようこそ@ねっと
          http://homepage2.nifty.com/Guatemala/index.htm
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 グアテマラへようこそ ●目次●
●1 イベント案内他
1-1 4/17 NHK 世界遺産への招待状
  「マヤ文明 緑の仮面発 赤の神殿行」
1-2 南米連続勉強会 -4月25日コロンビア
●2 グアテマラ短報(2/10作成)
2-1 オートバイの二人乗り禁止に議論沸騰
2-2 もっと「マヤの顔」を、コロム大統領にマヤ司祭
2-3 UNEとGANAの連立
2-4 武器弾薬の管理に関する法律を承認
2-5 農民組織のデモと先住民族法の要請
2-6 内戦の記憶をよみがえらせる誘拐事件
●3 関係団体のニュースから
3-1 内戦が終わったにもかかわらず、いまだ「戦争中」なのか
3-2 鉱業法に関する議論・鉱山による健康被害

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2009/04/13

グアテマラ:内戦の記憶をよみがえらせる誘拐事件

 3月25日、中米グアテマラでグラディ・モンテロソさんが12時間余りにわたって誘拐、拘束された上に拷問を加えられる事件が発生した。この事件のあと入院しているモンテロソさんは新聞社のインタビューに対して次のように語っている。
 「このような状況を生きることになるとは想像もしていませんでした。...もう内戦の時代に生きているわけではないのに、この民主主義の時代に、21世紀に、拷問を受けたのです。」[1]
  モンテロソさんは左派政党である「グアテマラの出会い」の首都支部の事務局長であり、また人権オンブズマンの妻でもあったことから、今回の事件の政治的な意図が疑われている。犯人たちは明確な要求をしなかったとのことであるが、モンテロソさん自らが語るように、「グアテマラではもう拷問などしない。金を要求されるか、殺されるのかどちらか」という時代に、この事件は起きたのである。
 「グアテマラの出会い」党は、国会で法案が審議されている、武器・弾薬の取り締まり強化に積極的であり、また人権オンブズマン事務所は事件の前日、24日に過去の警察文書の公開に踏み切ったばかりであった。この文書は2005年7月に発見されたものであり、内戦期に行われた国家による人権侵害、誘拐、失踪事件などの真相を明らかにする多数の資料が含まれているとみられている。現在の暴力に立ち向かい、また過去の暴力に向き合う動きの中で、今回の誘拐事件が発生したのである。(青西靖夫)
[1] http://www.prensalibre.com/pl/2009/marzo/31/305157.html

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2009/04/02

グアテマラ:先住民族の権利法制定への取り組み

 「先住民族の権利に関する一般法」制定への取り組み
 グアテマラの農民、先住民族組織であるCONICと人権組織CALDH(人権法的アクションセンター)、Moloj(マヤ女性政治アソシエーション)によって現在、「先住民族の権利に関する一般法」制定への動きが進みつつあります。
 この法律は、個人的な権利、集団的権利の主体として先住民族の権利の尊重と保障、先住民族の権利を保障する上での国家の責任などを定めるものとなっています。上記の組織などでは今後議会に働きかけるとともに、フォーラムなどを開いて世論に呼びかけていくとのことです。
 CONICなどは3月31日にも大規模なデモ行進を行い、法律の制定の必要を訴えました。 

 法律制定に向けての法的な位置づけとしては次のようなものがあげられています。
1:憲法第66条において、多様な民族グループの存在を認め、その生活様式や慣習、文化、伝統、社会組織形態、先住民族の衣服の利用、言語、方言を承認し、尊重し、促進すると定めていること。
2:憲法第58条で価値観、言語、慣習に基づく個人及びコミュニティの文化的アイデンティティーを認めていること。
3:憲法第67条において先住民族コミュニティの土地所有を保全することを国家の責任とし、更に伝統的・歴史的に土地を保持し、伝統的に特別な様式で管理してきたてきた先住民族コミュニティはそのシステムを維持することができると定めている点。
4:憲法第70条において、「先住民族コミュニティ」について定めた第3章、第66条から69条の内容に関する法律を制定することと定められていること。
5:先住民族の権利について定めたILO169号条約を批准していること及び憲法第46条において、人権に関して、批准している国際法が国内法に優越することを定めている点。
6:ILO169号条約に関連して出されている憲法裁判所の裁定
7:先住民族の権利とアイデンティティーに関する協定

 法案は大きく次の章に分かれています。
第一編  
 第1章  <通則>
 第2章  <国家の統一と憲法の優越>
  第3章 <概念・定義・原則>
  第12条:先住民族コミュニティの伝統的な役職のシステムを通じて使命、選出されたものを先住民族の権威者とする
  第16条(原則):多様性の尊重、調和と均衡、排除と差別の根絶、政治参加の促進、土地・テリトリー・自然資源への権利の尊重、文化・哲学の歴史的な発展の尊重、ジェンダー間の平等
第二編 
 第1章 先住民族の特別の司法権
 第2章  一般的司法権と先住民族の独自の司法権
第三編 
 第1章  <自決権>
 第29条(自治と自決)
 第30条(開発):独自の開発について決定する権利を有する
  第2章  <先住民族女性の権利>
 第31条:政治参加の権利と歴史的な排除を乗り越えるためのメカニズムの確立
 第32条:身体・精神的・性的な安全の保障
 第33条:女性の開発への権利とそれを保障するメカニズムの確立
 第34条:文化・衣服・言語・伝統を尊重した上での尊厳ある雇用への権利
第四編 <自然の富>
 第1章 <土地とテリトリー>
  第2章 <自然の富について>
  第43条:国家は自然資源の利用について、先住民族、その権威と調整すること
  第44条:国家及び地方自治体は水の利用について、先住民族の利用・慣習を尊重すること
  第45条(鉱業と石油):国家は影響を受けるコミュニティの参加を保障し、またこの分野の計画・プロジェクトについて、先住民族の独自の視点を尊重すること。
  第3章 <先住民族の精神性>
  第47条(聖地):聖地の管理を先住民族の役割である
第五編 <政治的権利>
 第1章 <協議を受ける権利>
 第51条:影響を受ける法制やいかなる決定の際にも協議を行うこと
 第53条:協議の結果は法的であり、拘束力を持つ  
  第2章 <先住民族の国家への参加>
  内閣、最高裁判所、控訴院、人権擁護官、検察庁などへの参加割合を定める
第六編 <社会的権利>>
  第1章 <通文化二言語教育>
  第2章 <保健・安全・食糧主権>
第七編 
 第1章 <人種差別・差別>
 第2章 <安全と先住民族>
 第75条 伝統的な社会組織への尊重を保障するため、軍あるいは警察の存在が必要なときは伝統的な権威と調整すること。

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2009/03/21

グアテマラ:鉱業法に関する議論・鉱山による健康被害

<鉱業法>
 現在、グアテマラでは2006年8月に提案された法案3528に基づいて、鉱業法の改定についての審議が進んでいる。この法案が今年1月22日にエネルギー・鉱業委員会における審議のうえで、同意的な意見書をもって議会に報告されたことから、これに反発する議論が高まっている。[1]
 原案からの改定も行われているとのことで、現在審議されている法案の正式な文面は把握できていないが、現行法にある免税措置が維持されているとのこと、ロイヤルティが3パーセントに押さえられていること、先住民族への協議についての規定に問題があることなどが指摘されている。(ロイヤルティは4.5あるいは3-7パーセントという報道もなされている)

 ロイヤルティについては、ルイス・フラテ環境大臣は現行の1パーセントから少なくとも12パーセントまで引き上げるべきだと指摘している。[2]カトリック教会も、ハイ・レベル委員会で提案した12パーセントまで引き上げるべきだと反発している。[3]
 
  先住民族に対する協議、あるいは鉱山開発に際しての住民投票については、法案3528では次のように定めるにとどまっている。
-都市農村開発審議会における代表を通じて協議を行うこと
-情報を提供すると共に、当該民族は影響を受けると思われる問題について意見を表明し、あるいは提案に対して合意を結ぶことができる
-表明された意見については、それを考慮し、技術的・合理的にその損害を特定し、その点について修正する[4]
 
 この点について、ウエウエテナンゴやサン・マルコス県キチェ県などの先住民族組織の連合体である西部先住民族審議会は2月24日に声明文を発表した声明文の中で、この改定はILO169号条約や先住民族の権利宣言などに定められている権利を踏まえておらず、コミュニティによる協議という権利を侵害しているとし、あらためてコミュニティによる協議が拘束力を持つという、伝統的な意思決定のメカニズムと社会的組織の正統性を主張している。[5]

 こうした中で、2月17日、ロサ・マリア・デ・フラデ議員は、現行法の問題を指摘し、半年間のモラトリアムを定める法案を提出した。[6]また環境大臣もそれを支持するコメントを発表。[7]環境NGOであるCALASの代表のユリ・メリニも政府公報のコラムでモラトリアムを支持。[8]更に3月19日、CALASや西部先住民族審議会などは、国会のエネルギー・鉱業委員会の議長に新鉱業法の審議について公開された審議を求めて意見書を提出。
 次のような点を指摘している。
-鉱業は世界中で社会的・環境的に高い影響を与えている。グアテマラでもいくつものコミュニティやテリトリーで高いレベルの紛争をひきおこす可能性がある。
-既に50万近いグアテマラ国民が住民投票に参加し、受け入れがたい開発モデルであるという意思を表明している。
-新しい鉱業法の審議と承認のプロセスにおいては公開討論を行うように求める。
-こうした審議は影響を受けるコミュニティがアクセスしやすい場所で、また様々なフォーラムや公聴会についてより広範にマスメディアによって伝えられることが不可欠である。[9]

 更にロイヤルティを最低でも10%にすること、またその使途を植林や上水整備、保健などに定めること、住民への協議を定めること、鉱山の閉鎖手続きを明確にし、20年後にその影響が残らないことを保証することなどを求めている。[10]
 
 2008年6月に、憲法裁判所が現行の鉱業法のいくつかの条項に関して違憲であるという裁定を出していることから改正を進めざる得ない状況にあり、今後の推移を見守っていく必要がある。 

[1]http://www.prensalibre.com/pl/2009/febrero/02/292313.html
[2]http://lahora.com.gt/notas.php?key=44943&fch=2009-02-26
[3]http://www.prensalibre.com/pl/2009/febrero/25/297690.html
[4]Iniciativa de ley 3528
[5]Declaración del Consejo de Pueblos de Occidente (2009.02.24)
[6]Iniciativa de ley 3988
[7]http://www.prensalibre.com/pl/2009/febrero/27/298269.html
[8]http://dca.gob.gt:85/archivo/090313/opinion2.html
[9] Convocatoria de Prensa
[10]http://www.prensalibre.com/pl/2009/marzo/20/302862.html
   
<鉱山による健康被害>

 サン・マルコス県マルリン金鉱山周辺での健康被害の報道がいくつかなされている。皮膚に発疹ができるというものである。
 Canadian mine accused of causing skin infections  
 http://news.bbc.co.uk/2/hi/americas/7934513.stm
 上の記事は   Rights Action の下記の報告を参考にしている
 HEALTH HARMS IN SAN MIGUEL IXTAHUACAN WHERE GOLDCORP Inc. OPERATES AN OPEN-PIT, CYANIDE LEECHING GOLD MINE(2009.2.20)
  http://www.rightsaction.org/articles/San_Miguel_022009.htm
 政府公報であるDiario de Centro Americaでもこの件について報道しており、鉱山労働者の血液中にも有害物質が検出されていると報じているが、どのような対策を講じるのか政府関係者のコメントすら報道されていない。
  http://dca.gob.gt:85/archivo/090311/nacional2.html

 開発と権利のための行動センター
 青西

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2009/03/17

内戦が終わったにもかかわらず、いまだ「戦争中」なのか:グアテマラ

 内戦終結から13年がたった今、グアテマラの人権状況は危機にある。人権擁護団体は、相次いで、現在の状況を戦争と例える報告書を発表している。36年間にわたって続いた武力紛争がただ名前を変えただけで、「戦争」が続いている、「新しい戦争だ」と指摘している。
 
 ここではミルナ・マック財団が昨年12月に公表した報告書「グアテマラにおける<新しい戦争>の枠組みの中での、不安定と治安面での統治能力の喪失」の抄訳に、いくつかの資料の情報を加えて現状を報告する。(1)

I.<新しい戦争>
 強力に武装した犯罪組織が現在の「戦争」の主役である。彼らは上納金を要求し、誘拐し、そして公共交通機関の運転手を次々に殺害している。彼らは違法に、闇市場で入手した武器を利用しているが、政府は防衛省内部に武器弾薬管理局という専門部局を設けているにもかかわらず、そのコントロールができずにいる。犯罪組織は犯罪による資金と、正規市場あるいは闇市場を通じて容易に武器が入手できる状態の中で、暴力集団を育て上げ、縄張りを支配し、権益を防衛し、住民を脅かしている。こうした闇の治安組織は、組織犯罪の権益を邪魔する者を、コミュニティ・リーダー、新聞記者、政治家、そして司法当局者を脅迫し、殺害し続けている。
 このような闇の組織は、軍人や、現役そして汚職で解雇された警察官をリクルートし、闇の治安部隊を組織している。特に膨大な資金を投入して育てている軍の特殊部隊、カイビレスのメンバーが利用されている。
 この他に、マラスやパンディジャス(ならず者)がいる。彼らも武装し、首都の街区で恐怖をまき散らしている。ゆすり、要求に応えなければ殺害し、自分たちの縄張り内に住む若い女性たちを暴行し、仲間に入ることを強要する。
 これらの犯罪組織には武器が容易く供給され、そして疑うことなく利用されている。武器の流通にはほとんどコントロールが効かない状況であり、犯罪組織はどのような武器も容易に入手することができる。1999年から武器弾薬の管理に関する法案が議会で審議されているか、業界団体の圧力の下、いまだ法律は制定されていない。

付記1)Instituto de Enseñanza para el Desarrollo Sostenible(IEPADEZ)の報告書は、グアテマラにおいて正式に所有されている火器は25万丁にのぼるという。これ以外に違法に所持されていると思われる火器が約80万丁存在すると指摘している。殺人事件の死者の8割はこうした火器によるものである。(2)
                                                                                
 しかし現在のグアテマラには、このような犯罪に立ち向かっていくことができる司法制度も治安制度も存在していない。警察は脆弱で、汚職にまみれている。警察機構は国家に見放され、住民からは猜疑心と怯えをもって突き放されている。確かに、ここ18ヶ月間、犯罪に手を染めてきた警察官の浄化の取り組みが進められてきたが、それは不十分であり、ほとんどの場合は、せいぜい解雇されるだけで、法的な処罰すらなされていない。大衆の前にその腐敗しきった姿をさらしただけのことである。

II.暴力と犯罪の様相
 この「新しい戦争」の中で、一般犯罪、組織犯罪、マラス、そしてパンディジャスは暴力と犯罪をはびこらせ、治安制度を崩壊に導き、更に中央政府の不安定さの一因となってきた。2008年1月から11月に約5000人が殺害され、ここ5年間の平均で10万人につき46人が殺害されている。(日本は10万人に約1人であり、グアテマラは中南米でも最も殺人件数が高い国の一つである)影響の大きな犯罪に直面する中で、癒しがたい影響が引き起こされつつあり、個々人の安全と生命、財産が危険にさらされているだけではなく、民主的な政治モデル自体が危機にひんしている。

III.特記すべき事件
 このような暴力や犯罪はここ12年余りで広がってきたものであるが、現在最もおぞましいのは公共交通機関、バスの運転手や助手の殺害であるが、この他にも誘拐、ゆすり、麻薬密売、そして闇の部隊による処刑などの問題も存在している。

付記2:2月に公表された人権組織GAMの報告書によると、ここ14ヶ月で155人の運転手が殺害されたが、逮捕された容疑者は3人にすぎないという。さらにマラスによるゆすりの対象として教員が狙われるケースが出てきており、この2ヶ月で8人の教員が殺害されたという。(3)

 麻薬密売も広がりつつあり、グアテマラは域内でも主要な密売ルートとなり、関連する暴力も増加し、また若者への麻薬汚染も広がりつつある。ここ最近のいくつかの事件がこうした状況を白日の下にさらすこととなった。
1-2008年3月25日、サカパ県にて麻薬密売人同時の銃撃事件があり、12人が死亡
2-2008年11月8日、同じくサカパ県にて、ニカラグア人観光客15名と1名のオランダ人の乗ったバスが焼かれる。
3-2008年11月30日、ウエウエテナンゴ県のサンタ・アナ・ウィスタでの密売人同士の抗争で、17人が死亡
 
 これらに加えて組織犯罪と結びつき、なおかつ相互につながっている事件として次のものがある
1-2007年2月 エルサルバドルの中米議会の議員殺害
2-2007年2月 この事件に関与しているとされて逮捕された元警官の刑務所内での処刑
3-2008年4月  誘拐対策局の(元)局長殺害
4-2008年7月  これらの事件を扱っていた予備検事の殺害
5-2008年10月 前記の元警官処刑に関与したと見られる若者の逃亡を幇助した女性が刑務所内で殺害される
6-2008年10月 上記の事件の数日後、同じ女性刑務所の所長殺害
7-2008年10月 刑務所内暴動のさなかに、元警官処刑に関与したとされる容疑者の刑務所内での殺害

 マラスや組織犯罪の広がり、国家制度の弱体化は多かれ少なかれ中米域内各国で見られるものである。しかしグアテマラにおいて問題を深刻化させているのは、犯罪組織のメンバーが治安関連の政府機関、司法府、行政府、立法府に浸透していることである。こうして汚職の構造と不効率が再生産されていくのである。

付記3:GAMの報告書によると、2006年1月から2008年10月のここ34ヶ月間に公訴された数は671889にのぼるが、裁判で判決まで出された事件は6パーセントにすぎない。(3)

 もう一つの暴力の問題としては、移民に関連する事件がある。国境を越えて職を得ようとするもの、特に女性と子どもは深刻な人権侵害にさらされる。奴隷的な状況に置かれ、売春を強要されといった非人間的な搾取を受けるのである。

IV.現状と戦略の乖離 
 こうしてグアテマラでは年間に6千人近くが殺害されているが、ここ3ヶ月ほどの間に、治安・司法面において国家が統治能力を喪失し、また信頼感も急速に失われている。和平協定以来、司法部門の強化などに多くの資金が投入されたにもかかわらず、改善はされなかった。1997年に設置された国家文民警察の設置と改革プロセスは2000年には停滞し、専門的な人員は欠如し、公共秩序を保証する能力はない。

V.危機の中での政策と前進 

 警察を管轄する内務省ではこれまでも改善に取り組んできたがうまくいっていない。警察の強化のために警察学校の増加、人員増、などが必要とされている。現在18000人程度の警官の数を3万人にまで増やそうという計画もあるが、一朝一夕に実現するものではない。しかし十分な予算もなければ、給料も安く、危険な職業である警官を志す者も多くはない。

 また制度の脆弱さに加えて、警察の弱体化を狙った計画的な動きも存在するのではないかと思われる。この中で内務省や警察の権威失墜とともに、軍や民間警備会社のスペースを広げるといった狙いがあるのではないか。


付記4:民間の警備会社は5万から6万、非正規のものを入れると15万にも達するという。こうした規制やコントロールも十分ではない民間の警備会社の増加は、権利の保障が不平等になるだけではなく、容易に組織犯罪と結びついていくこととなる。(4),(5)

 V.I 軍と市民の安全
 治安の悪化を前に、治安維持のための軍の参加を求める声がある。しかし軍の参加による治安維持という方向は避けるべきである。治安維持への軍の参加はあくまで一時的、側面的なものに限定し、明確に規定すべきである。警察の弱体化を放棄し、軍に委ねていく、あるいは民間のサービスに委ねていくという方向に陥ることは避けなければならない。安全を保証するというのは国家の重要な役割であり、これを放棄することなく、文民警察の強化に取り組みことが重要である。

付記5.軍に対して172の自治体から出動要請が出ているという。しかしこの背景には元自警団等の声が反映されているという指摘もある。(6)

 まとめ:開発と権利のための行動センター 青西

この記事は1)の報告の抄訳を中心に、その他の資料を利用して整理したものである
1)Inestabilidad y pérdida de gobernabilidad en el sector seguridad,en el marco de una “guerra nueva” en Guatemala   Fundación Myrna Mack,2008.12
2)Armas pequeñas y desarrollo en sociedades post conflicto,IEPADEZ,2006  http://www.iepades.org/Publicaciones.html
3)Informe sobre la situación de derechos humanos y hechos de violencia durante los meses enero y febrero 2009,  GAM, 2009.2
http://www.gam.org.gt/public/publi/pdf/Informefebrero2009.pdf
4)10 years without war…waiting for peace:The State of Compliance with the Peace Accord on Strengthening Civilian Power and the Role of the Armed Forces in a Democratic Society, PBI,2007
http://www.pbi-guatemala.org/field-projects/pbi-guatemala/publications/special-reports/?no_cache=1
5)" Empresas de seguridad privada proliferan en tiempos de Paz",Inforpress Centroamericano. 2007.03.30
http://www.albedrio.org/htm/articulos/s/sgiron-015.htm
6) "Seguridad interna: fuerzas castrenses ganan terreno",Inforpress Centroamericano. 2008.02.27


 3/21付記:議会で審議されていた武器弾薬の管理に関する法は再び審議が中断しているとのことである。ラ・オラ紙によるとライセンス当たり月400発で合意された弾薬の購入上限が、月1200発に密かに改変されたとのことである。
http://www.lahora.com.gt/notas.php?key=46052&fch=2009-03-19
http://www.prensalibre.com/pl/2009/marzo/20/302864.html

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2009/03/13

グアテマラへようこそのご案内

開発と権利のための行動センターでも発行に協力しております、「グアテマラへようこそ」のメールマガジン第52号が発行されました。
 目次のみ掲載します。
メールマガジンのバックナンバー、登録は次のサイトから
http://archive.mag2.com/0000151310/index.html
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
           グアテマラへようこそ メールマガジン
              2009年3月13日発行  第52号
                     発行部数:252(3/13現在)
              発行:グアテマラへようこそ@ねっと
          http://homepage2.nifty.com/Guatemala/index.htm
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 グアテマラへようこそ ●目次●
●1 イベント案内
1-1 セルバンテス文化センター「線路と娼婦とサッカーボール」
1-2 南米連続勉強会 -2月21日エクアドル
●2 グアテマラ短報(2/10作成)
2-1 危険にさらされるバス運転手
2-2 禁煙法施行へ
2-3 性的暴行や搾取に対する法の成立
2-4 グアテマラで大規模開発の背後に潜む殺人グループ
2-5 悪化する治安状況を前に、再び広がりつつある軍の影
2-6 その他
●3 関係団体から
3-1 グアテマラ支援に関する意見交換会
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2009/03/07

グアテマラで大規模開発の背後に潜む殺人グループ

  グアテマラで鉱山開発や水力発電ダム建設に伴う人権侵害事件が相次いでいる。1月23日にはウエウエテナンゴ県のサン・イデルフォンソ・イシュタウアカンにおいて、鉱山開発による先住民族の権利侵害を訴えていた若者のグループ、モホマヤスのサンティアゴ・ペレスとマリア・デ・ラス・メルセデスの2人の若い活動家がむごたらしく殺害される事件が起きている[1]。しかしこの事件以外にも各地で脅迫や暗殺予告が相次いでおり、2人が所属していたモホマヤスでは2月23日、改めて声明を発表し、各地で鉱山開発やダム開発に伴って多数の脅迫事件などが起きていることを告発している。
  声明文は次のようなケースを指摘している。 
 キチェ県、シャララ・ダム計画地域のコポン川においてダム開発反対運動を続けているドミンゴ・コックおよびフェルナンド・コックに対する脅迫。 
 2008年8月、キチェ県、サン・フアン・コッツアルの市長が、地域の水力発電ダム計画に反対しているペドロ・サンブラノとバルタサル・デ・ラ・クルスに対し、反対運動を続ければ殺害するとピストルを手に脅迫。 
 2008年11月から12月にかけて、先住民族の集団的権利確立のためのプロジェクトを推進しているホルヘ・モラーレスを電話で脅迫。12月14日には事務所から尾行し、路上で銃口を突きつける。 
 2009年2月2日、アルタ・ベラパス県のカアボンにおいて、鉱山開発やダム開発の文化的・環境的な影響調査の支援作業を行ったネリ・ロメオ・コック・チョックを誘拐。車に押し込んで、殺害すると脅迫。更に所有していた報告書のコピーを強奪。 
 こうした事件を踏まえ、先住民族組織では司法当局などに対して厳正な調査、特に暗殺団の解明と解体を要請している。[2] 
 現在、グアテマラでは新鉱業法が議会のエネルギー・鉱業委員会で審議されているが、企業に対する免税措置が維持されるなど鉱業促進の色が強く出ている。先住民族組織は新しい鉱業法案について、先住民族の権利を十分に保障していない上に、憲法に定められている基本的な人権を侵害していると告発している。[3] 
 司法制度が脆弱化し、犯罪者が野放しになっているグアテマラではあるが、地域住民の権利を十分に尊重した法律を施行し、それを履行することがこのような人権侵害を防ぐためには不可欠であろう。(0902.27)

 付記:[1]の事件についてはいまだ調査も行われず、当時検死すら行われなかったと報告されている。この事件について、厳正な調査を要求するレター文例>>>090307%20carta.pdf090307 carta.pdf 
 説明文書入りA4バージョン090307%20A4%20carta.pdf090307 A4 carta.pdf

 開発と権利のための行動センター
 青西
 

[1]この事件については日本の連帯組織なども声明文を発表しており、日本の14団体が抗議の声をあげている。 
http://cade.cocolog-nifty.com/ao/2009/01/post-ae49.html
[2]La Coordinadora Nacional de Viudas de Guatemala CONAVIGUA,El Movimiento de Jovenes Mayas MOJOMAYAS, La Coordinacion y Convergencia Nacional Maya  Waqib’ Kej, LA PERSECUCION DE LIDERES INDIGENAS QUE LUCHAN POR LA DEFENSA DE LA MADRE TIERRA EN GUATEMALA, 2009.2.23 
[3] Declaracion del Consejo de los Pueblos de Occidente, 2009.2.24 
 

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2009/03/03

グアテマラの悪化する治安状況を前に、再び広がりつつある軍の影

  36年間にわたる内戦の中で、政府軍による大規模な虐殺が繰り広げられたグアテマラでは、1996年の内戦終結に際して締結された和平協定において、軍の役割は国境防衛に限定されたはずであった。しかし軍の兵員数削減の一方で、2006年より開始された警察支援という名目での軍による治安維持活動は、麻薬組織など組織犯罪の広がりや、文民警察の限界、汚職や腐敗を前に足場を固めつつある。
 2月16日付けの現地のプレンサ・リブレ紙の記事によると、軍に対して国内362の街区や村などから治安維持のための出動要請があげられているという。さらには軍による激しい弾圧にさらされたグアテマラ北部、キチェ県イシル地域でも駐屯地が再開されるという。
  一方、2004年まで派遣されていた国連グアテマラ和平検証団の最後の代表であったトム・コニックスは、今年2月8日にグアテマラを訪問した際のインタビューにおいて、こうした軍の展開に懸念を表明している。コニックスは1996年に締結された和平協定の最も重要な成果の一つとして、民主的な社会における軍の機能が定められ、その人員が半分に削減されたことに言及する一方で、現状のグアテマラにおける治安の問題、脆弱な文民警察の問題を指摘している。しかし治安の悪化の中で、軍が市民社会を守るとして、道路に展開することの危険性を指摘し、必要な数の文民警察を育成し、配置することの必要性を訴えている。[1]
 こうした中、警察と軍の参加によって行われた農民排除における過剰な暴力に対する反発も強まっている。アルタ・ベラパス県では、2月11日、不法占拠とされた農民が、警察に加えて100名余りの軍部隊に弾圧され、1名の死者が出る事件が起きている。これに対してグアテマラの農民組織は「グアテマラ軍は国境を防衛するかわりに、権利を要求する先住民族のコミュニティを弾圧している...和平協定によって民主社会における軍の役割は国家主権を守ることに限定されたはずであるにもかかわらず、内戦期のように再び弾圧を行っている。それも今は農園主と寡頭支配層を擁護するためにだ」と告発している。[2]
 1月末にもペテン県のラグーナ・デル・ティグレ国立公園に侵入しているとされたコミュニティが弾圧を受け、軍のヘリコプターなどからも銃撃される事件がおきている。人権団体は軍の命令に従わなかったとして射殺された者もいると告発している。[3]

 今年度には軍事予算の増加、増員なども既に計画されており、麻薬対策の名目で軍による人権侵害が広がらないよう国際社会の目が必要とされている。(2009/2/19 青西靖夫)


[1]Centro de Estudios de Guatemala, ENTREVISTA A TOM KOENIGS, ULTIMO JEFE DE MINUGUA,Guatemala, 2009/2/8
[2]CONIC, "CONIC CONDENA ENERGICAMENTE EL DESALOJO DE LA COMUNIDAD LOS PINOS, SAN MIGUEL TUCURU",Guatemala,2009/2/11
[3]  Convergencia por los Derechos Humanos, "COMUNICADO DE PRENSA-Laguna del Tigre",Guatemala,2009/2/10
                       

 

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2009/02/13

グアテマラ:ラグーナ・デル・ティグレ国立公園における衝突 他

  1:ペテン県、ラグーナ・デル・ティグレ国立公園における農民と警察及び軍の衝突
  1月26日、ペテン県のラグーナ・デル・ティグレ国立公園において、警察及び軍と農民との衝突が起き、2名が死亡し、40名以上が逮捕されるという事件が起こった。
  ペテン県の県知事は、農民によって拘束されていた国家自然保護区審議会(CONAP)の保護管の解放のためであったと今回の介入を正当化し、「農民の大半は武装し、450ヘクタール余りの森林を破壊しての農園設置を請け負っていた」、「逮捕された40名のうち25名は土地分配を受けたにもかかわらずその土地を売却して、土地への侵入を続けている」 と語っているとのことである。[1]
  [1] http://www.prensalibre.com/pl/2009/febrero/03/292807.html 2009/02/07

  一方、農民組織は声明文において次のように告発している。
  1990年に設置されたラグーナ・デル・ティグレ国立公園に存在する37コミュニティの一つであるエル・ベルヘリトは、1月20日に焼き払われ、160家族が家を失った。翌21日、この損害に対する補償とこの地域の問題を根本的に解決するための対話を求め、この放火に関与したCONAPの2名の保護管を拘束。しかし対話は拒否され、26日朝6時、担当判事の命令もないままに、ヘリコプターや装甲車が進入し、発砲し始めた。明らかに過剰な武力の行使である。こうした軍事的介入によって、ロベルト・ディアスとフェルミン・ガルシアが死亡した。このほかにも複数の死者・負傷者がいたが、警察がどこにつれていったのか不明である。またこの26日に44名が逮捕された。
  農民組織は、農民を麻薬密売組織や犯罪者呼ばわりすること、武装していたといった指摘を拒否し、15年以上にわたってこの地に住んでいると明言。一方「保護区」というが、メキシコの伐採業者が、当局と結託して希少な木材を伐採し、考古学的遺品を略奪し、また石油企業が開発を進めていることを指摘。
「トウモロコシを作っている農民がなぜ<保護されている>という土地から追われ、迫害されなくてはならないのか」、国家の最大の責任は「国民を守ることではないのか」と問いかけている。[2]
[2] LAGUNA DEL TIGRE, AREA PROTEGIDA, PARA QUIEN? , CONIC, 2009.2.3

  ペテン県小教区ではカトリック教会はこの事件について次のような声明を発表している。
  社会司僕会と人権擁護事務所では昨年から対話テーブルの設置を助け、政府関係機関と保護区内にあるコミュニティとの対話を促してきた。しかし政府側は対話の意思を見せてこなかった...保護区内に定着した住民を、麻薬密売やテロリズム、誘拐者、不法侵入者と一概に決めつけ、無差別な弾圧を正当化することは許されない。これは過去の弾圧政策の論理となんら変わるものはない...政府自体が組織的暴力に対抗する力がないことを認めつつ、貧困な農民家族に向かっては暴力を発動するのである。ヘリコプターや装甲車を動員し、警察や軍が人々に銃口を向け、商店を略奪し、家々を焼き払い、人々を殺害する。このような行為はいかなる理由を持っても正当化することはできない。
 このような行為を許可した政府に対して、責任者の罷免、自然保護区内のコミュニティに関する対話テーブルの設置、また関係機関に対して、持続的な開発のためのオータナティブを模索することを求めるものである。[3]
COMUNICADO DEL VICARIATO APOSTÓLICO DE PETÉN ANTE LA BRUTAL INTERVENCIÓN DEL ESTADO DE GUATEMALA EN LA LAGUNA DEL TIGRE EL 26 DE ENERO 2009 (2009.1.27)
http://chiapas.indymedia.org/article_161845

 また人権団体の連合体である la Convergencia por los Derechos Humanosは、 死亡したロベルト・ディアスは軍の腹ばいになるようにという命令に従わなかったことで銃殺されたと告発。更に、複数の政府当局関係者や治安関係者、大農園主、コミュニティメンバーや偽リーダーが麻薬密売組織との関係としているとの証言が得られていると伝えている。
 人権組織は、政府に対して今回の事件に関する十分な調査、組織犯罪への対応、環境保護団体や社会組織に対して、対話を進めることなどを要請している。[4]
[4] Comunicado emitido por la Convergencia por los Derechos Humanos(2009.2.10)

2:アルタ・ベラパス県、トゥクルにおける強制排除
 2月11日、アルタ・ベラパス県のサン・ミゲル・トゥクルのロス・ピノス農園において、300人の警察の鎮圧部隊と100人の軍隊が動員され150家族が強制的に排除された。彼らは2007年3月より借地農として居住しており、当初は農園の土地を購入するという話になっていたのを農園主側が一方的に破棄したものであるという。
 この排除で1名が死亡し、複数名が銃撃によって負傷したという。農民組織は十分な調査もなされないままに、排除命令が出されたことを非難し、またグアテマラ軍が先住民族コミュニティの弾圧に関与していることを告発している。
CONIC CONDENA ENERGICAMENTE EL DESALOJO DE LA COMUNIDAD LOS PINOS, SAN MIGUEL TUCURU(2009.2.11)

 軍隊も出動しての暴力的な弾圧に対して強く抗議していく必要があると考えます。

 開発と権利のための行動センター
 理事 青西

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2009/01/29

グアテマラにおける暗殺事件:声明文

以下、賛同団体の確定した声明文です。
抗議ハガキ例文pdfはこちら 090129%20carta.pdf090129 carta.pdf

グアテマラ、モホマヤスのメンバー殺害に関する日本の市民社会、市民組織からの声明

 私たちは、1月23日にウエウエテナンゴ県サン・イデルフォンソ・イシュタワカンにおいて、グアテマラの先住民族組織であるモホマヤスの若者2名がむごたらしく殺害された事件を強く非難します。また人権や先住民族の権利のための活動家の安全と生命が脅かされていることに対し深い憂慮の念を示すものです。
  グアテマラ政府に対して次のことを要請します。
1.    人権や先住民族の権利のための活動家および殺害された二人の家族の安全と生命を保証すること
2.    事件の厳正な調査を行い、責任者を法的に処罰すること
私たちは国連総会で採択された先住民族の権利宣言は先住民族、非先住民族ともに重要な責任であると理解しています。またグアテマラの先住民族組織に対して先住民族の権利の尊重のために闘っている皆さんへの連帯の意を表明します。2009年2月2日

団体名一覧
日本カトリック正義と平和協議会・会長 松浦悟郎司教
日本ラテンアメリカ協力ネットワーク(RECOM)
開発と権利のための行動センター(CADE)
反差別国際運動(IMADR)
先住民族の10年市民連絡会
アジア太平洋資料センター(PARC)
ジュマネット・ジャパン
メキシコ先住民運動連帯関西グループ
中南米と交流する京都の会
久留米地球市民ボランティアの会(KOVC)
マヤ・コーヒー
WE21ジャパン
旧日本軍性奴隷問題の解決を求める全国同時企画・京都実行委員会
日本国際ボランティアセンター(JVC)

Comunicado de los ciudadanos del Japón sobre el asesinato de dos miembros de MOJOMAYAS

Los ciudadanos y organizaciones civiles del Japón abajo firmantes
MANIFESTAMOS:

Que condenamos fuertemente el vil y cobarde asesinato de Señor Santiago Pérez Domingo y Señorita María de las Mercedes Ordoñez Méndez,  dos compañeros miembros del Movimiento de Jóvenes Mayas – MOJOMAYAS y Coordinadora Nacional de Viudas de Guatemala – CONAVIGUA, ocurrido el día 23 de enero del presente año en San Idelfonso Ixtahuacán, Huehuetenango.  Y expresamos nuestra profunda preocupación ante las amenazas contra la vida e integridad física de los activistas defensores de los derechos humanos y derechos de los pueblos indígenas.  

Solicitamos al gobierno de Guatemala;
1) Asegurar la seguridad e integridad física de las familias de los dos jóvenes asesinados y de todos los activistas pro derechos humanos y derechos indígenas, y
2) Realizar inmediatamente una investigación exhaustiva para esclarecer el hecho y aplicar la ley a los responsables.
 
A las organizaciones indígenas de Guatemala, expresamos nuestra solidaridad con ustedes que luchan incansablemente para alcanzar el pleno respeto de los derechos indígenas.   Estamos conscientes de que es un compromiso de todos, los indígenas y no indígenas, velar por que se respeten los derechos indígenas plasmados en la Declaración sobre los Derechos de los Pueblos Indígenas adoptada por la asamblea de la ONU.

Atentamente

Consejo Catolico de Justicia y Paz de la Conferencia Episcopal del Japon.
Presidente Obispo Michael Goro Matsuura
Red de Cooperación Mutua entre Japón y America Latina, RECOM
Centro de Acción para el Desrrollo y el Derecho, CADE
The International Movement Against All Forms of Discrimination and Racism (IMADR)
Gestión ciudadana para ONU decenio internacional de los pueblos indígenas del mundo(INDEC)
Pacific Asia Resource Center, PARC
Jumma Net-Japan
Grupo Kansai de Solidaridad con los movimientos indigenas de Mexico
Grupo Kioto de solidaridad con los pueblos de America Latina
Maya Coffee
Kurume Overseas Volunteer Collaborations
Kyoto Committee on the Issue of Sexual Slavery under the Former Japanese Imperial Army
Japan International Volunteer Center(JVC)


 以下当初要請文

今月23日にグアテマラ、コナビグアの若者組織であるモホマヤスのメンバー二人が殺害されました。この件について、日本ラテンアメリカ協力ネットワーク(RECOM)と開発と権利のための行動センター(CADE)では、日本の市民グループ連名でグアテマラ大統領他関係機関宛に緊急コミュニケを出すことにしました。

 事件について、その背景、コミュニケの内容は下記のとおりですので、賛同をお願いいたします。賛同いただける場合は、来週月曜日2月2日の朝までに連絡をお願いいたします。質問などありましたら新川(E-mail niikawa@igc.orgまでお願いします。
貴団体の名称、英語、スペイン語での名称があればそれもお願いします。ない場合はこちらで訳させていただきます。
どうぞよろしくお願いいたします。

日本ラテンアメリカ協力ネットワーク(RECOM)
開発と権利のための行動センター(CADE)

090121%20comunicado.pdf090121 comunicado.pdf(声明文賛同要請書pdf版)

====
<背景説明等>
中米グアテマラ共和国ウエウエテナンゴ県サン・イデルフォンソ・イシュタワカンで、モホマヤス(コナビグア<連れあいを奪われた女性たちの会>青年組織)のリーダー2名が殺害され、1月23日朝、遺体で発見されました。
レコムではモホマヤス代表のロサ・アマンダ・ペレスさんを昨年10月に招聘し、スピーキング・ツアーを行い、モホマヤスの活動を応援していましたが、最悪のことが起こってしまいました。ロサさんを始め、モホマヤス、コナビグアのメンバーは大きな衝撃を受けていますが、私たちにとっても大変なショックでした。

【殺害されたモホマヤスのメンバー】
1.サンティアゴ・ペレス・ドミンゴさん(男性・26歳)
コナビグアとモホマヤスの活動に積極的に参加。モホマヤスのマム地域コーディネーターや、先住民族の集団の権利尊重を求める運動の地域プロモーターを務めていた。
2.マリア・デ・ラス・メルセデス・オルドニェス・メンデスさん(女性・19歳)
モホマヤスの地域リーダーとして、研修や地域での活動に積極的に参加。

2人とも特に最近では、イシュタワカンの鉱山開発問題調査において地域の中心となって活動してきており、その報告書発表の準備を行っているところでした。彼らがこれまで直接脅迫を受けていたかなど、まだ詳細は把握されていませんが、2人とも上記のような活動を進めてきた地域リーダーであり、先住民族の権利・人権尊重を求める活動家・組織への脅迫やあけすけな嫌がらせ等が続いていることから、コナビグアではこれは一般犯罪ではなく、活動家を狙った計画的な犯罪であると見ています。
サン・イデルフォンソ・イシュタワカンの鉱山開発については、1年ほど前に出されたコナビグアの報告書によると、地下トンネル掘削を原因とする耕地の地割れ、水源の汚染及び渇枯、それに伴う農作物の品質低下や家畜の死亡率増、様々な病気(気管支系及び消化器系の病気、結核他の感染病など)の増加、森林破壊によるマヤ聖地の破壊などが引き起こされており、現地ではこれに対する抗議運動を展開しています。

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2009/01/26

グアテマラ:鉱山開発に抵抗してきた活動家殺害

 現地からの連絡によると1月23日、グアテマラ西北部、ウエウエテナンゴ県のサン・イデルフォンソ・イシュタウアカンのチュクップ村の、サンティアゴ・ペレス・ドミンゴさんとマリア・デ・ラス・メルセデス・オルドニェスさんの2名が暗殺された。
 
 声明文によると、この2人はコナビグア(連れあいを奪われた女性たちの会)の若者グループが組織したMOJOMAYAS(マヤの若者運動:モホマヤス)のメンバーであり、この地域で先住民族の集団的な権利の擁護のために、特に母なる大地、子どもや若者の権利のためにプロモーターとして活動してきたとのことである。
 最近は「先住民族のテリトリーへの権利の侵害:サン・イデルフォンソ・イシュタウアカンにおける鉱山開発の状況」という報告書の発表会の準備に取り組んでいるところであったという。
 コナビグア及びモホヤマスでは、サンティアゴとメルセデスの殺害は、先住民族の権利や人権一般への擁護のために活動する者たちへの脅迫の一環であり、暗殺集団が免責されていることの証であると告発するとともに、母なる大地の擁護のために活動するリーダーたちの生命と安全の尊重、真相の究明と責任者の法的処罰などを求めている。 
http://www.albedrio.org/htm/otrosdocs/comunicados/variasorganizaciones-014.htm

 サン・イデルフォンソ・イシュタワカンにおける鉱山開発は1960年代に開始され、1977年11月には鉱山労働者が労働条件の改善を求めて、首都までのデモ行進を行っている。当時としては労働組合の結成とデモ行進は画期的な出来事であった。その後、この地域は軍の弾圧、自警団の組織などが進められた。
 ここ数年はクンブレ村の周辺などで露天掘りを開始し、地域住民との対立が深刻化してきていたという。詳細はつかめていないが、家屋の破壊、水系汚染などの問題が引き起こされているようである。
 
 開発と権利のための行動センターでも関係団体と協力しての対応を検討している。

 開発と権利のための行動センター
 理事 青西

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2008/11/26

グアテマラ情報:メールマガジンから

 開発と権利のための行動センターでも発行に協力しております、「グアテマラへようこそ」のメールマガジン第49号が発行されました。
 目次のみ掲載します。
メールマガジンのバックナンバー、登録は次のサイトから
http://archive.mag2.com/0000151310/index.html
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           グアテマラへようこそ メールマガジン
            2008年11月26日発行  第49号
                     発行部数:246(11/26現在)
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 グアテマラへようこそ ●目次●
●1 イベント案内
     12月2日 横浜 報告会 
●2 グアテマラと日本をつなぐ
    コデアルテコを応援しています
  小谷操二
●3 グアテマラ短報(11/26作成)
3-1 次年度予算承認のために大規模動員?
3-2 超法規的処刑グループの仕業か
3-3 米国への移民がグアテマラ国内で投資へ
3-4 グアテマラからの養子関連
3-5 グアテマラにおける妊娠中絶
3-6 警察はバイクの二人乗りを禁止したい意向・・・しかしその理由は

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2008/11/08

12月2日 行動センター報告会のご案内

ラテンアメリカの先住民族運動と環境・開発

 行動センターのグアテマラでの活動と

ラテンアメリカ各地の先住民族の取り組み

  開発と権利のための行動センターが行っているグアテマラでの先住民族組織強化の取り組みについての報告を中心に、ラテンアメリカ各地の先住民族が繰り広げている様々な運動について紹介します。
 行動センターのグアテマラでのプロジェクトは、かながわ民際協力基金とアーユス仏教国際協力ネットワークの支援を受けています。

報告者 青西靖夫(開発と権利のための行動センター理事)
    
日時:12月2日(火)  午後6時15分~午後7時45分
会場:かながわ県民センター・県民活動サポートセンター(045-312-1121)
   会議室303(当日先着30名)  
 (横浜駅西口 ヨドバシカメラ手前右折川を渡る)
参加費:500円

主催: 開発と権利のための行動センター(CADE)
WEBサイト:http://homepage3.nifty.com/CADE/  
E-mail cade-la@nifty.com
連絡先:開発と権利のための行動センター青西
    070-5456-3187

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2008/11/05

グアテマラ情報:メールマガジンから

 開発と権利のための行動センターでも発行に協力しております、「グアテマラへようこそ」のメールマガジン第48が発行されました。
 一部抜粋して掲載します。
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           グアテマラへようこそ メールマガジン
            2008年11月5日発行  第48号
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 グアテマラへようこそ ●目次●
●1 グアテマラと日本をつなぐ
    大田美保(グアテマヤ)
    -グアテマラとの出会い その1
●2 グアテマラ短報(11/5作成)
2-1 ポルティージョ元大統領帰国
2-2 グアテマラ北部での長雨被害
2-3 若者の殺害事件の多発
2-4 分裂の続くグアテマラ左派政党
2-5 妊娠中絶で年間3464人の女性が死亡
2-6 違法な養子手続きの広がり
2-7 紛争の激化するコンゴ民主共和国のゴマへグアテマラ軍は増派
●3 インターネットから(11/5作成)
3-1 Fernando Moscoso: Para entender la violencia en Guatemala...
3-2 Una Vez Mas, Tribunal Etico Condena a Goldcorp
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●1 グアテマラと日本をつなぐ
    大田美保(グアテマヤ)    -グアテマラとの出会い その1
こちらは次のサイトにてお読みください。
http://homepage2.nifty.com/Guatemala/NewsGUATEMALA.htm
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●2 グアテマラ短報(11/5作成)
2-1 ポルティージョ元大統領帰国
 任期中の公金横領の疑いで訴追されていたグアテマラの元大統領、アルフォンソ・ポルティージョ(2000/1-2004/1)がメキシコより送還され、国内で裁判にかけられることとなった。元大統領は15億円にも上る公金横領に関与した疑いがもたれているが、2004年2月よりメキシコに逃亡していた。
 現コロム政権がポルティージョ政権期の人材を重用していることや、現与党UNEとFRGの関係なども、この時期の帰国の背景にあるのではないかと言われている。
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2-2 グアテマラ北部での長雨被害
 10月に入り、ペテン県、イサバル県、アルタ・ベラパス県などでは、ここ30年来の記録的な降雨が続き、各地で洪水に見舞われた。河川の氾濫などで1万人以上が避難し、各地で道路や橋が被害を受けた。また収穫期を迎えていた農作物も甚大な被害を受けたようである。復興には200億円近い資金が必要といわれている。
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2-3 若者の殺害事件の多発
 グアテマラの人権団体であるCALDHの報告書によると、2007年に14歳から29歳の若者が3060人殺害されているという。更にこのうちの30%は超法規的な処刑による殺害だと見られている。こうした処刑は、住居の近くより誘拐された後、絞殺や止めの一発を受けて殺害され、また拷問を受けていることが多いという。
プレンサリブレ:Jovenes voluntarios fueron ejecutados 
http://www.prensalibre.com/pl/2008/octubre/26/268524.html
CALDHの報告書はこちら
Las ejecuciones extrajudiciales
http://www.caldh.org/ejecuciones.html 
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2-4 分裂の続くグアテマラ左派政党
 弱体化が著しいグアテマラ左派政党であるが、先の選挙に先住民族政治組織 WINAQと連携してリゴベルタ・メンチュウ候補を擁立したEG(グアテマラのための出会い)も遂にニネット・モンテネグロ議員を残すのみとなった。
 所属していた4名の議員のうち、既に2名が無所属を宣言していたが、10月末に先住民族議員であるオティリア・ルシュ議員が離党。WINAQの政党認可に向けて取り組んでいく方針を明らかにした。
 旧ゲリラ勢力によるURNG(グアテマラ民族革命連合)も2名の議員を有する
のみであり、グアテマラの左派政党は消滅寸前である。 
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2-5 妊娠中絶で年間3464人の女性が死亡
 グアテマラでは法的に認められていない妊娠中絶によって、年間3464人もの女性が死亡しているとプレンサ・リブレ紙は伝えている。
El aborto mata a miles de mujeres en el pais
http://www.prensalibre.com/pl/2008/octubre/23/271873.html
(非常に大きな問題だと思うのですが、保健省のサイトで元データを探してみたのですが見つかりません)
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2-6 違法な養子手続きの広がり
 グアテマラにおいて養子の手続きが厳しくなったなかで、新手の違法な養子手続きの方法が広がっているとのこと。
 妊婦が海外に出国して、そこで出産、その後現地で養父母が実子として届け出るケース、あるいはグアテマラから新生児とともにメキシコに出国して、そこから実子として連れてでるケースなどがあるという。
Nuevas modalidades en adopciones ilegales
http://www.prensalibre.com/pl/2008/octubre/21/271176.html
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2-7 紛争の激化するコンゴ民主共和国のゴマへグアテマラ軍は増派
「国連コンゴ監視団」(MONUC)に派遣されている72名のカイビル部隊が紛争の激化するゴマへ移動。
http://www.prensalibre.com/pl/2008/octubre/31/273517.html
 ゲリラ掃討部隊のための安上がりな経験の機会と考えているのではないか、という疑問の声も呈されている。
http://www.albedrio.org/htm/articulos/s/sandoval-216.htm
 既にコンゴでは2006年に、グアテマラのカイビル部隊の8名が死亡する事件が発生している。 
http://www.prensalibre.com/pl/2006/enero/24/132991.html
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●3 インターネットから(11/5作成)
 スペイン語の情報ですが、いくつか紹介します。
3-1 Fernando Moscoso: Para entender la violencia en Guatemala hay que  entender su historia 
 来日したこともあるフェルナンド氏へのインタビュー記事です。
http://www.albedrio.org/htm/entrevistas/argenpress-001.htm
3-2 Una Vez Mas, Tribunal Etico Condena a Goldcorp
  ラテンアメリカ水法廷の様子が紹介されています。
http://mimundo-jamesrodriguez-esp.blogspot.com/2008/09/una-vez-ms-tribunal-tico-condena.html
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2008/10/29

中米各地で広がる水害

 停滞する前線の影響で、グアテマラやホンジュラスなど中米各地で洪水、浸水などの被害が広がっています。
 残念ながら開発と権利のための行動センターでは状況を追えていませんが、いくつかの海外メディアの記事などへのリンクを紹介します。
 BBC-Mundo
"La peor tragedia desde el Mitch" (Honduras)
 http://news.bbc.co.uk/hi/spanish/latin_america/newsid_7696000/7696446.stm
Guatemala en emergencia (Guatemala )
http://news.bbc.co.uk/hi/spanish/latin_america/newsid_7694000/7694398.stm
ACT Alert: Intense rains, Central America
http://www.alertnet.org/thenews/fromthefield/222031/122519043443.htm
Honduras and Central America: Floods OCHA Situation Report No. 4
http://www.reliefweb.int/rw/rwb.nsf/db900SID/KSAI-7KU2GT?OpenDocument&rc=2&emid=FL-2008-000198-BLZ

 グアテマラの状況も一週間あまりお伝えするのが遅くなりました。
 雨が続いたグアテマラ北部では、洪水、浸水などの被害が広がっています。ペテン県、イサバル県、アルタベラパス県などを中心に、水没、洪水などの被害を受けています。農作物などにも甚大な被害が出ている模様であり、収穫期の作物が失われているようです。ペテン県では、23日には河川氾濫、浸水で消滅しかかっている村もあるという報道もなされています。
http://cerigua.info/portal/index.php?option=com_content&task=view&id=5049&Itemid=31
Cinco mil afectados deja depresión tropical No. 16  
http://www.prensalibre.com/pl/2008/octubre/21/271166.html
En Petén e Izabal llevan 8 días entre el agua y el fango  
http://www.prensalibre.com/pl/2008/octubre/24/271970.html
Destinarán fondo millonario para emergencia en Petén  
http://www.prensalibre.com/pl/2008/octubre/24/271960.html
Lluvia deja 45 mil afectados  
http://www.prensalibre.com/pl/2008/octubre/25/272251.html
Comunidades afectadas por la lluvia deberán esperar por asistencia  
http://www.prensalibre.com/pl/2008/octubre/28/272699.html

 開発と権利のための行動センター
 青西

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2008/10/24

「イシルの若者たちの活動支援」の報告

 6月23日に掲載しました「イシルの若者たちの活動への支援」のお願いについて報告します。
 キチェ県のイシル地方、コッツアルで活動するCONJUPAZ(Coordinadora Integral de la Juventud Maya Cotzalense por la Paz :マヤ・コッツアルの若者たちの平和のためのコーディネーター)のためのPC支援について報告します。
 第一期を8月末で締めましたが、皆様のおかげで計800ドルの寄付金を頂くことができました。その資金によって9月17日、デスクトップのPC一台とプリンターを購入しました。現地からの写真等はまだ届いていませんが、ここに報告させて頂きますとともに、ご協力に感謝します。

 現在12月末までを目標に第二期の寄付金を集めておりますのでよろしくお願いします。
 終了=第一期:目標額10万円 
    (デスク・トップ一台、プリンター、USBメモリー)
 第二期:追加目標額 10万円 (ラップ・トップ一台)
 詳細はこちらへ  
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/50657/41620039

  また現地から来ております、購入機材の詳細はこちらのサイトで確認できます。キャンペーンページの報告にレター(スペイン語)へのリンクを貼っています。
  http://homepage3.nifty.com/CADE/campaign/cotzal.htm

 今後とも現地の状況など伝えていきますのでよろしくお願いします。 

 開発と権利のための行動センター
 代表理事 青西靖夫

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2008/10/08

勇気を受け継ぐⅡ ロサ・ペレス=トフ スピーキング・ツアー   

開発と権利のための行動センターも賛同団体となっております、
「勇気を受け継ぐⅡ ロサ・ペレス=トフ スピーキング・ツアー」がもうすく日本国内各地で開催されます。このブログでは日時・会場・時間だけ紹介させて頂きます。変更の可能性などもあるようですので、詳細は日本ラテンアメリカ協力ネットワーク のHPにてご確認ください。
>>>http://www.jca.apc.org/recom/speakingtour08.html
久留米市:10月12日(日) 11:30~ 
久留米市男女平等推進センター(えーるピア久留米内)210/211号室
佐賀市:10月14日(火)14:30~ 
佐賀大学(本庄キャンパス)農学部大講義室 
広島市:10月15日(水)18:30~ 
カトリック幟町教会 カトリック会館1階多目的ホール
高知市:10月17日(金) 18:00~ 
高知大学朝倉キャンパス メディアの森6Fホール
高知市:10月18日(土)18:30~20:30 
県民文化ホール第3多目的室
神戸市:10月21日(火) 16:00~ 
神戸市外国語大学 学舎208号
西宮市:10月22日(水)10:35~11:05 
関西学院大学上が原キャンパス 法学部チャペル
京都市:10月23日(木)19:00~ 
ひと・まち交流館 京都
飯田市:10月26日(日) 13:30~15:30 
飯田市勤労者福祉センター 2F 視聴覚室
東京:10月28日(火)18:30~ 
早稲田奉仕園 You-Iホール
札幌市:10月31日(金) 18:30~ 
かでる2・7 710研修室 

主催:コナビグア招聘実行委員会

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2008/09/18

CALASより

CALASのユリ・メリニ所長への襲撃事件を受けて開発と権利のための行動センターでも連帯を示すレターを送付しました。

以下CALASからの連帯への感謝状です。

事件の詳細はこちら>>>http://cade.cocolog-nifty.com/ao/2008/09/ngo-d5a2.html

CALASが作成した事件に関する現地報道の切り抜きはこちら

「20080916_reporte_de_noticias_dr. Yuri Giovanni Melini.pdf」をダウンロード

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2008/09/05

グアテマラ:環境活動NGO代表銃撃

 9月4日朝、グアテマラの環境NGO、CALAS(環境・社会のための法的アクション・センター)の所長であるユリ・メリニ氏が銃撃され、重傷を負うという事件が起きました。開発と権利のための行動センターとしては、環境問題、社会問題の解決のための正義を求めてきた活動家に対する暴力事件に対して深い憤りを覚えるとともに、このような事件が繰り返されないことを強く願うものです。 
 環境に対する権利の確立を目指し、ユリ・メリニ氏は環境問題に関して積極的な発言を続け、6月にはCALASが提出した鉱山法に対する違憲審査請求が認められ、現行の鉱山法のいくつかの条項が違憲であることが宣言されたばかりでした。
 また8月29日には政府広報誌であるDiario de Centro América紙において、環境活動家への脅迫が続いていることを告発したばかりでした。

 開発と権利のための行動センターではこれまでも様々な活動でCALAS、そしてユリ・メリニ氏と協力し、アドバイスを受け、情報交換をしてきました。今月開催されるラテンアメリカ水法廷においてもCALASそしてユリ・メリニ氏は重要な役割を果たしていました。
 既にグアテマラ政府自ら、そしてまた環境団体がこの事件に関して声明を発表していますが、日本からも必要な動きを取っていく方針です。

 開発と権利のための行動センター
 代表理事 青西
 
アムネスティ・インターナショナルもこの事件に対して緊急行動を行っています。参考にしてください。(英文)
http://www.amnesty.or.jp/modules/wfsection/article.php?articleid=1888&sel_lang=english

 関連記事
Gobierno repudia atentado contra líder ambientalista
http://www.guatemala.gob.gt/comunicado4908.pdf
AMENAZAS A AMBIENTALISTAS
http://dca.gob.gt:85/diariopdf/080829.pdf
Consideran que ataque fue por su activismo "Atentan contra activista ambiental Yuri Melini, director de CALAS"
http://www.lahora.com.gt/notas.php?key=36256&fch=2008-09-04
Director de Calas resulta herido en ataque armado  
http://www.prensalibre.com/pl/2008/septiembre/04/261666.html
Repudian ataque contra director de Calas  
http://www.prensalibre.com/pl/2008/septiembre/04/261730.html
Alta comisionada adjunta de la ONU condena atentado contra Melini  
http://www.prensalibre.com/pl/2008/septiembre/04/261789.html

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2008/09/04

グアテマラ:鉱山開発問題の動向

 グアテマラにおける最近の鉱山開発関係の動向を整理する。グアテマラにおける鉱山開発は不透明なところがあるものの、見直しに向かうのではないかと思われる。

1)エストールにおけるニッケル開発
 グアテマラ東部のイサバル県エストールにおけるニッケル鉱の採掘権を有していたスカイ・リソーシーズ社は、やはりカナダ系のHudBay Minerals社に合併され、エストールのフェニック・プロジェクトもHudBay社の元に入った。スカイ・リソーシーズ社は米国の金融危機などから投資を先送りにしてきたため、この合併で開発が動き出すのかどうか定かではない。[1]
[1] HudBay Minerals toma el control del proyecto Fénix(el Periódico 08/08/20)http://www.elperiodico.com.gt/es/20080820/economia/66608/

2)アルタ・ベラパス県のカアボンにおけるニッケル鉱などの開発
 上のエストールに隣接するアルタ・ベラパス県のカアボン、セナウ、パンソスにおいては、マヤニッケル社による資源探査に対して住民の抗議行動が高まっている。BHP Billiton社の子会社であるマヤ・ニッケル社に対して、操業を中止して、この地域から出ていくように要求しているとのこと。[2][3]
 6月23日付けのペリオディコ紙は、この地域におけるマヤ・ニッケル社の探査事業が、法に定められた環境影響評価を実施していないことを告発している。環境・自然資源省(MARN)はこの探査に関して、マヤ・ニッケル社に罰金を科しているが、企業側は対抗措置をとっているとのことである。記事では環境団体の声を引用して「罰金を科すというのは歴史的な行為である」と指摘している。[4]
[2]Pobladores de Santa María Cahabón se oponen a minería(Cerigua 08/07/11)http://cerigua.info/portal/index.php?option=com_content&task=view&id=1650&Itemid=2
[3]Se agudizan tensiones entre pobladores y compañías extractivas(08/08/29) http://www.noalamina.org/mineria-argentina-articulo1572.html
[4]Empresa minera acusada de operar sin Estudios de Impacto Ambiental(el Periódico 08/06/23) http://www.elperiodico.com.gt/es/20080623/investigacion/58638/

3)脅迫を受ける環境・自然資源省大臣
 これまで非常に弱い立場に置かれていたMARNであるが、コロム政権下、フェラテ大臣を迎えて積極的な行動を取りつつある。上に挙げたマヤ・ニッケル社に対する罰金もその一つである。
 フェラテ大臣はプレンサ紙のインタビューの中で、環境影響評価を強化し、法を公平に適用していくと発言している。しかしその一方で、直接の脅迫も受けていることを明らかにしている。また現行の鉱山法について、見直す必要があることを明確に発言している。[5]
[5]Luis Ferraté: “Debo proteger la vida de todos”(Prensa Libre 08/08/03)http://www.prensalibre.com/pl/2008/agosto/03/253102.html

4)鉱山法に対する違憲判決
 憲法裁判所は6月19日、鉱山法の第19条、第20条、第21条、第 24条, 第27条, 第81 及び第75条が違憲であるとの判決を下している。この判決では、第19条、第20条にある、影響緩和策、環境影響評価に対して30日以内に承認しない場合には、自動的に承認されたものとみなすという点、第75条における排水に対する責任の曖昧さ、第81条における廃棄物や騒音を「可能な範囲で」避けることとしている規定などを違憲と判断している。[6]
 違憲審査を請求したグアテマラの環境団体CALAS(社会・環境に対する法的アクションセンター)はこの判決を「歴史的な先例であり、特定の利益よりも公共の利益が優越することを、また環境に対する権利がグアテマラ社会の生活と健康のための優先的なものであることを明確にしている」と評価している。[7]
[6]Expediente 1491-2007, Corte de Constitucionalidad
[7]El Comunicado de CALAS EN FIRME SENTENCIA DE INCONSTITUCIONALIDAD DE ARTÍCULOS DEL DECRETO 48-97 “LEY DE MINERÍA” DE LA REPÚBLICA DE GUATEMALA(08/06/20)

5) サン・マルコス県
 サン・マルコス県では鉱山開発に拒否の姿勢を示す「住民投票」が続いている。6月12日にタフムルコで、また7月4日にはサン・ホセ・オヘテナンで「住民投票」が行われている。[8]しかしながら、既に操業を開始しているマルリン鉱山の問題については動きは停滞している。家屋への被害等についても鉱山側は責任を否定したままである。こうした中サン・マルコス県の先住民族組織はラテンアメリカ水法廷において鉱山開発による水系汚染の問題を訴える予定である。[9]
[8]COPAE, El Roble Vigoroso #17, 15/07/08
[9]Guatemala: inquietud por fiebre del oro 08/08/21)http://news.bbc.co.uk/hi/spanish/business/newsid_7574000/7574484.stm
[10]El Centro Pluricultural para la Democracia -CPDSotzil,Demanda contra el Estado de Guatemala y la empresa minera Montana Exploradora de Guatemala, S.A. por minería a cielo abierto y subterránea en los Municipios de San Miguel Ixtahuacán y Sipacapa http://www.albedrio.org/htm/documentos/DemandaTLASanMiguelySipacapa.pdf

 最近の動きで最も重要なものはやはり違憲判決であろう。この判決を受け、今後の新規の鉱山開発には新しい鉱山法を制定せざる得ない(はずである)。更に厳密な環境影響評価の要求は、今後の野放図な開発への歯止めとなることが期待される。しかしながらコロム大統領の積極的なイニシアティブを見ることはできない。

 開発と権利のための行動センター
 青西靖夫

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開発と権利のための行動センターのプロジェクトから/地域の連携の強化

 行動センターでは、自然資源に対する先住民族の権利を確立していくことを目的に、先住民族組織の活動を支援しています。

 現在、グアテマラそして中米諸国では、鉱山開発や水力発電ダムなど様々な巨大プロジェクトが、地域に居住する先住民族の意思を問うこともなく、押しつけられるという問題が各地で起きています。これは昨年国連で承認された「先住民族の権利に関する宣言」に違反するものでもあります。
 しかしその中で、各地で地域住民の主体的な参加による運動が広がっています。地域の先住民族による協議の実施や地域の様々な団体によるネットワークの形成、国際的な運動との連携などが進みつつあります。インターネット・カフェや携帯電話など、地方都市や農村部でも、国内外の機関と直接にコミュニケーションを取れるインフラが確立してきたということも重要な要因だと思いますが、首都を拠点とするNGOや運動体の主導ではなく、問題を抱える諸地域に、様々な運動が生まれ、それらがつながりつつあることは非常に重要な動きだと思います。

  こうした中で、既にこのブログでも紹介しました「ラテンアメリカ水法廷」が9月8日~12日にかけてグアテマラ、アンティグアで開催されます。この中では次のような告発が取り上げられます。
・産業及び生活排水によるアルタ・ベラパス県のチチョフ湖の水質汚染
・エルサルバドルのトロソ川におけるダム建設によるセンスナパン水系への影響
・パナマのボンジック川及びチャンギノーラ川におけるダム建設の問題
・メキシコ、シロチィンゴにおける医療廃棄物問題
・メキシコ、マラバスコ水系の汚染
・グアテマラ、サンマルコス県における露天掘りの鉱山開発によるクイルコ水系の汚染
・ブラジルにおけるマデイラ川巨大ダム建設問題
・ウエウエテナンゴ県のサン・フアン水系の汚染
  このほかにも先住民族と環境、水、テリトリーをテーマにしたフォーラムがいくつも開催されます。

 開発と権利のための行動センターでは、こうした集まりを通じて、各地の先住民族組織が様々な経験や取り組みを共有し、問題解決に向けて取り組む力、その支えとなる様々なつながりを強化していくことが重要だと考えています。
 
 そこで今回のラテンアメリカ水法廷に向けて、開発と権利のための行動センターでは、ダム開発問題を抱えるキチェ県のイシル地域やイシュカンの地域リーダーの参加経費を支援するとともに、パナマの先住民族の代表の参加経費も支援しています。

 日本からも是非参加したいところですが、限られた予算はやはり現地の人々の参加のために向けていきたいと考えています。パナマからも現地の意向で、1名ではなく2名ということで飛行機ではなくバスを乗り継いで参加する予定です。

 是非、開発と権利のための行動センターの活動をご支援ください。
◆郵便振替口座 00230-5-131472
◆口座名 開発と権利のための行動センター
(通信欄にグアテマラと指定ください)


 また今回、日本からの参加者を送る予算がないこともあり、ちょうどグアテマラ滞在中で参加できるというような方がおられましたら報告を頂けるとうれしい限りです。

  ラテンアメリカ水法廷のサイトはこちらです、
 http://www.tragua.com

 行動センターは今年からパナマのナソ民族の支援にも取り組みはじめたところであり、是非ご協力ください。
 パナマでは今回のラテンアメリカ水法廷の報告も含め9月18日から22日にかけて、「反ダム開発全国フォーラム」も開催されます。(詳細は行動センターまでお問い合わせください)

ナソ民族支援についての詳細はこちらのサイトから
「今動けば、ナソ民族の未来は変わるかもしれない!」
http://cade.cocolog-nifty.com/ao/2008/07/post_4f31.html
またこちらのサイトにも情報を掲載しております。
http://homepage3.nifty.com/CADE/campaign/panama/naso.htm

その他、ダム開発関係の情報はブログのカテゴリー<ダム開発>からお読みください。
http://cade.cocolog-nifty.com/ao/cat7897563/index.html

  開発と権利のための行動センター
 理事 青西靖夫

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2008/09/03

ボリビア-グアテマラ-日本:見えない結び目をつなぎ直す

 開発と権利のための行動センターが助成金を受けておりますAyus:アーユス仏教国際協力ネットワークのニュースレター82号(2008/05)に掲載していただいた文章です。http://www.ayus.org/

最近、インターネットでボリビアのニュースを追いかけ、開発と権利のための行動センターのブログで発信しています。ボリビア東部の大牧場主や大農園主が、東部低地のグアラニ先住民族に対する農地解放の妨害を続けているのです。
ボリビア東部のコルディジェーラ地区では、5万ヘクタールあまりの土地が、4ほどの大農園の手に握られ、更に地下には天然ガスも眠っています。そしてそれらの農園ではグアラニ先住民族は隷属状態に置かれ、その権利も十分に保障されないままに農園労働者として働かされているのです。しかし法律に基づいて農地解放と先住民族コミュニティに対する土地登記を進めようとする政府職員は、農園主や取り巻きの武装グループに襲撃され、手続きは頓挫しています。
 日本から遠く離れたボリビアの、さらには首都からも遠く離れた地域で起きているこの事件ですが、グアテマラの人々とのつながりを通じて見過ごす事のできないものとして立ち現れてきます。グアテマラでの活動を通じて、大農園のもとで最低賃金も支払われないままに農園に縛られていたマヤ民族の農民や地下資源によって脅かされる先住民族コミュニティの土地といった問題を共有してきたことによって、ボリビアのグアラニ民族が今直面する問題も、「何ができるのか?」という問いを私たちに投げかけてきます。
  グアテマラの先住民族組織と活動する中で、あちこちの農村を訪ね、その生活や抱えている問題について話を聞き、さらには人々の真摯な取り組みに触れてきました。人々の声を聞くというのは、「プロジェクト」を実施するために必要な情報だったりもしますが、それ以上に「宿題」でもあります。人々の声や思いにどう応えていくのか?グアテマラの人々の取り組みを前に、「じゃあ私たちには何ができるのか?」、グアテマラを訪問するたびにこうした「宿題」が増えていくのです。
 開発と権利のための行動センターでは、グアテマラの先住民族組織と協議をしながら、いくつかの「プロジェクト」を実施していますが、「プロジェクト」で解決できることは、私たちが抱えている「宿題」のごく一部でしかありません。出会った人々の声を伝えること、つながりを広げていくこと、そしてそのつながりを基盤に、新しいあり方を提起し、築いていくことが必要なのだろうと考えています。

 グアテマラの先住民族が抱えている問題は、グアテマラだけではなく、ボリビアや他の国々の先住民族も抱えています。またそれに対して様々な運動があります。押しつけられる自然保護区の問題も各地から伝えられます。食糧価格高騰の問題やバイオ燃料生産の問題も、様々な形で世界がつながっていることをあらためて示しています。「同じような問題を抱えているんだ」、「実はもっとつながっているんだ」、そういう見えてこない結び目をあらためてつなぎ直していく作業が必要とされています。
 グローバリゼーションの中で、私たちは既に様々な商品を通じて世界中の人々とつながっています。しかし価格という指標だけで取引される商品による関係性を乗り越え、「思い」をつなげることを通じて、新しい世界を生み出していくことが必要なのだろうと考えています。

 開発と権利のための行動センター
 青西

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グアテマラ:バイオ燃料と土地問題

内戦の終結に際して結ばれた和平協定は次のことを定めている。「入植地域、特にペテンや北部横断帯(フランハ・トランスベルサル・デル・ノルテ:FTN)において不正規に引き渡された国有地を政府は法的な対応によって回復することを約束する」。そしてこの土地は小農民への土地分配の対象となるはずであった。[社会経済及び農業に関する協定 III.B.34.(c)]
 ウエウエテナンゴ県からキチェ県、アルタ・ベラパス県、イサバル県をまたがる北部横断帯は開発地区とされたが、内戦期において、多数の政治家や軍人がFTNに違法に土地を入手したと言われている。しかし内戦の終結後もこの協定は守られることもなく、誰も土地の回復には取り組んでこなかった。 

 しかし、今この土地にバイオ燃料生産のためのアフリカ・ヤシ・プランテーションが触手を伸ばしつつある。インフォプレス紙によると、パルマ・デル・イシュカン社はアルタ・ベラパス県を中心に、2万5千ヘクタールのプランテーションを経営するための土地購入を進めているという。[1] この記事によると、70年代、80年代に土地を入手した軍人も、正式な土地権利書がないままに、企業に土地を売却しているという。また10コミュニティが土地を売却したという報告もなされている。。土地売却には、高額な価格の提示から、脅迫まで様々な手段が用いられているという。
 同時に農民側が「土地基金」を通じて入手した正式な権利書のある土地を、即座に売却するというケースもあるという。
 アルタ・ベラパス県のパンソスにおいては、エタノール向けのサトウキビ生産を拡大する農園と伝統的にその土地でトウモロコシを生産してきたケクチ農民との土地紛争が勃発し、農民が暴力的に土地から排除されるという事件も報告されている。[2]
 また環境団体の報告書によると、アフリカ・ヤシプランテーションに土地を売却した農民によるペテン県内の保護区への侵入が指摘されている。[3]


 既にこのブログでも指摘しているが、バイオ燃料原料の生産によって土地の集中/再集中が進み、土地なし農民化が進んでいくこととなる。農村部で雇用が創出されれば、そこに吸収される可能性もあるが、実際には土地なし農民は農業フロンティアに向かって移動していくこととなるであろう。そこで森林や自然保護区の土地への耕作圧力が高まることとなる。
 また農村部の土地なし農民あるいは土地なし農業労働者の増加は、土地-トウモロコシという自給基盤の喪失という点で脆弱なグループを形成することとなる。国内他地域の穀物生産量、国際価格などにも影響されるのでバイオ燃料原料への作付け転換がどの程度グアテマラ国内の穀物価格に影響を与えるのかを推測することは難しいが、食糧価格の高騰に対して、より脆弱がグループが生み出されることについて、深く検討される必要がある。
 
  正式な土地登記がなされていない点については、大農園主にとっても、小農民にとっても障害となるはずであるが、不当に国有地を占拠してきた農園主などにとっては、このバイオ燃料ブームが、土地を売り逃げるいい機会となっているように思われる。その一方で土地権の脆弱な小農民の土地は二束三文で買いたたかれるか、さもなくば、不法占拠者として排除される危険に晒される。

 また資本や情報へのアクセスが限られている小(中)農民が、バイオ燃料ブームの中で、自営商品作物生産者として確立していく可能性も限られている。土地を登記し、融資を受け、作付けのために土地を整備し、収穫時期まで待つことができる余力のある農民は非常に限られているであろう。大企業が精製工場を整備し、採算にあうだけの直接の生産量を確保し、その上で近隣の生産者との契約栽培を広げていくというケース以外には、大規模プランテーションが優越していくこととなるであろう。

 このように考えてきたときに、グアテマラにおけるバイオ燃料生産が直接的に小農民の利益になる可能性は極めて低い一方で、既存の経済構造を再強化し、不公正な開発を推し進める危険がある。
<以上>

ほとんど繰り返しのような内容ですが・・・バイオ燃料よりも「土地の再集中」という問題を見ていく必要があるのだろうと思っています。
 
[1] Inforpress centroamericano No.1767、2008/08/29
[2] Rigths Accion (080710) http://www.rightsaction.org/urgent_com/CUC_attack_071008.html
[3] Laura Hurtado,Informe de Consultoría  ¿Hacia dónde va la Reserva de Biosfera Maya? Instituto de Incidencia Ambiental,2005/07

開発と権利のための行動センター
青西

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2008/09/02

映画の紹介他:コカレーロ

 ボリビアのエボ・モラーレスを追いかけた映画「コカレーロ」
 9月15日、16日と東京で公開のようです。
 (インターネットより転載情報です。
  詳細はこちら>>http://www.hispanicbeatfilmfestival.com/jp08/news/index.html

監督 : アレハンドロ・ランデス
出演 : エボ・モラレス、アルバロ・ガルシア
ドキュメンタリー / アルゼンチン・ボリビア / 94分 /
2007年サンダンス映画祭、釜山国際映画祭正式出品
公式サイト : http://www.cocalerofilm.com/
南米最貧国ボリビアでは、コカインの原料となるコカの葉は先住民にとって様々な薬効を持つ重要な民間薬。しかし90年代後半から始まったアメリカによるコカノキ栽培撲滅計画により、貧困層のコカ農民たちは収入源を失うことに。国民の55%が先住民、30%が混血でありながら、スペインからの独立以降も欧州系白人が政権、議会の主体となってきたボリビア。国内の社会格差、人種差別も激しいこの国で、コカノキ栽培地域出身、アイマラ族のエボ・モラレスは反米左派色を打ち出し、初の先住民系大統領を目指してアンデスからアマゾンまでを踏破した!

 東京家政大学 博物館の常設展でサンティアゴ・アティトランの民族衣装を展示しているとのこと。詳細はこちら>>>
http://www.tokyo-kasei.ac.jp/hakubutu/jousetsu.html

 開発と権利のための行動センター
 青西 

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2008/09/01

グアテマラへようこそ46号メールマガジンの紹介

開発と権利のための行動センターでも協力しております、「グアテマラへようこそ」のメールマガジン第46号が発行されました。
 内容は次のようになっています。
購読希望の方はhttp://homepage2.nifty.com/Guatemala/index.htm 
グアテマラへようこそ ●目次●
●1 イベント情報
1-1 グアテマヤ、金沢文庫芸術祭に参加します!
1-2 「みるぱ」、「開発と権利のための行動センター」も参加します!
1-3 RECOM スピーキングツアーのお知らせ
●2 グアテマラ短報(8/27作成)
2-1 公金流用事件で揺れ続けるグアテマラ国会
2-2 大規模な農民デモ
2-3 先住民族大使の任命
2-4 サンティアゴの仮設住宅のスタン被災者は203家族に
2-5 教育の権利に関する国連特別報告官、通文化教育の欠如を指摘 
2-6 UNDP、グアテマラの保健制度に関する報告書刊行 
●3 関係団体より
3-1 マヤ・イシル民族の若者たちの活動支援
3-2 ラテンアメリカ水法廷
3-3 インターネット・サイトより:「楽器を送る運動」その後
3-4  第三回アメリカ社会フォーラム

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2008/08/22

ラテンアメリカ水法廷

 ラテンアメリカの水に関係する紛争解決を目的として設置された国際的な取り組みである「ラテンアメリカ水法廷」が9月にグアテマラで開催されます。これは市民社会による、独立した、国際的な取り組みで、既に2000年からコスタリカ、メキシコで4回の法廷を開き、42のケースを扱ってきました。
 (これまでの評決は次のサイトから) 
  http://www.tragua.com/es/index.php?option=com_content&task=view&id=72&Itemid=53

 グアテマラでは9月8日から12日に法廷が開かれ、グアテマラ、サンマルコス県の鉱山開発による水系汚染についての告発の他、パナマのボンジック川におけるダム建設、ブラジルのマデイラ川におけるダム計画などの訴えが審議されます。

 開発と権利のための行動センターでは、実施中のプロジェクトにおいても、キチェ県でダム開発問題を抱えるイシル民族の組織の支援にも取り組んでおります。
 またこのブログでもこれまでにダム開発の問題を取り上げてきており、パナマのダム開発問題、マデイラ川のダム開発問題などについても記事を掲載してきました。
 カテゴリー<ダム開発>から
 http://cade.cocolog-nifty.com/ao/cat7897563/index.html
 
 更に今年からはパナマのナソ民族の支援にも取り組みはじめたところであり、今回のパナマのからの参加者の経費支援も行います。是非ご協力ください。ナソ民族支援についての詳細はこちらのサイトから

「今動けば、ナソ民族の未来は変わるかもしれない!」
  http://cade.cocolog-nifty.com/ao/2008/07/post_4f31.html
 またこちらのサイトにも情報を掲載しております。
 http://homepage3.nifty.com/CADE/campaign/panama/naso.htm

  開発と権利のための行動センター
 青西

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2008/08/12

グアテマラ:先住民族組織の要求

8月9日の先住民族の日に向けて、グアテマラの先住民族組織、農民組織が政府に対する声明を発表

 西部地域民族審議会、農業プラットフォーム、エンクエントロ・カンペシーノ、ワキッブ・ケフは次のことを要求する。(2008/8/08)
1)先住民族、先住民族コミュニティのテリトリーを尊重し、鉱物資源の探査・採掘のためのライセンスまた大規模な水力発電ダムの計画が損害を与えるものであることを宣言すること。
・国家は、(鉱物・森林・水資源といった)自然資源の探査や開発に関するライセンスの供与に先立ちコミュニティの決定を取り上げ、尊重するために、先住民族への協議に関する法と細則の策定を、農民や先住民族運動とともに開始すること。それによって国家は、ILO169号条約及びその裁定299に定められた先住民族の土地所有権及び占有権を保証する必要な対策を取ること。
・これまでに27の自治体において実施された、そして今後各地で実施されるであろうコミュニティによる協議の結果を尊重し、それを遂行すること。
 また次の点を早急に要求する(抄訳)
a)200以上の鉱物資源探査・採掘ライセンス及び申請の停止。ここ3年間に認可された14県における45のコンセッションの早急な破棄
b)サンマルコス県サンパブロにおけるイシュピル川の50年間にわたる利用を認めた省令2008-121の破棄及びサン・ラファエル・ピエ・デ・ラ・クエスタ、キチェ県のサン・フランシスコ・コッツアル、サン・ペドロ・シャクバルにおける水力発電計画を認めた省令の破棄
c)水力発電計画に影響を受けているサン・マルコス県サンフランシスコ及びサンパブロの土地占有権を認めること
d)チキムラのリオ・グランデにおいて民間企業に水力発電ダム建設の免許を与えないこと
e)河川の切替えのない水力発電計画の推進、また国家の資金との共同出資で、影響を受けるコミュニティを代表する組合と自治体を通じて管理すること。
f)鉱物資源のライセンスのモラトリアム。

2)市場を通じてではなく、社会的視点をもった「土地アクセス」の回路を設置すること。
 略
3)互助を意味する“QO ONIN QIB´”に基づいたプログラムの設置、これに基づいて複雑な問題解決のために整合性のある公的プログラムを展開すること。
 略
 このほか、この声明では農民運動、社会運動を犯罪とみなさないこと、人権の尊重、ラミロ・チョックの解放などを要求している。
原文はこちらへ
 http://www.avancso.org.gt/archivo/1218216076.pdf

 また8月8日のデモに先だって、農民組織の一つであるCONICは8月5日、約3万2千人に上るCONICメンバーへの補助金と融資などを求めるデモを行っている。

 開発と権利のための行動センター
 青西

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2008/07/19

グアテマラへようこそ45号メールマガジンの紹介

開発と権利のための行動センターでも協力しております、「グアテマラへようこそ」のメールマガジンの45号が発行されました。
 内容は次のようになっています。
購読希望の方はhttp://homepage2.nifty.com/Guatemala/index.htm 
グアテマラへようこそ ●目次●
●1 情報あれこれ
1-1 グアテマラの森と人を守るマヤナッツ
1-2 こんなものも売っています
1-3 マヤ・イシル民族の若者たちの活動支援
●2 イベント情報
2-1 茨城大学 マヤ文明展 (7月2日~7月26日)
2-2 コンサート:セントロ・アメリカの太陽(グアテマラ&パナマ)他
●3 グアテマラと日本をつなぐ マリア・カニルさん
●4 グアテマラ短報
4-1 メタミドホス規制へ
4-2 バイオ燃料のためのアフリカン・パーム農園の拡大
4-3 いまだ仮設住宅にすむパナバフの住民
4-4 半年になるアルバロ・コロム大統領

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2008/07/16

 グァテマラにおけるバイオ・ディーゼル生産



 バイオ燃料の拡大への危惧が世界的に広がる一方で、バイオ燃料向け生産拡大の動きは続いています。
1)イシュカン地域におけるアフリカン・パーム農園の拡大
 グァテマラの週間ニュース誌であるインフォ・プレス誌の7月11日号は次のようなニュースを伝えています。
テキサスに本拠を置く米国系の「Green Earth Fuels/緑の地球燃料社!」がグァテマラのイシュカン地域にアフリカン・パームのプランテーションの設置記念植栽のセレモニーを実施。Green Earth Fuels社は現地子会社のPalmas del Ixcanを通じて、2万5000ヘクタールのプランテーションを経営する計画であるという。またこの中には4000ヘクタールの契約栽培の計画も含まれているとのことである。インフォ・プレス誌の記事によると、Palmas del Ixcanはプランテーション拡大のために現地の小農民からの土地購入を続けており、かわりに4000人の雇用を生み出すと述べているとのことである。更には3百万ドルの予算を投じて、近隣の原生林を購入して保護区として管理していくことを企業の社会的・環境的な責任として打ち出しているとのことである。
 7月15日付のペリオディコ紙もイシュカンやペテンにおけるアフリカン・パーム生産拡大のニュースを伝えているが、その中で「ペテン・南部の土地対話テーブル」のジョバンニ・ツィンは「アフリカン・パームの生産拡大がコミュニティの消滅を引き起こしている。貧困あるいは強制によって土地を売らざるえない」と伝えている。

関係リンク  
Palma africana se extiende; biodiésel próximo paso(インフォ・プレス誌08/07/11) http://www.inforpressca.com/
Auge de biocombustibles dispara demanda de tierras (ペリオディコ紙08/07/15) http://www.elperiodico.com.gt/es/20080715/economia/61450/
Green Earth Fuels社 http://www.greenearthfuelsllc.com/index.php
Palmas del Ixcán, R. L社 http://www.palixcan.com/index.php?cache=1

 ペテン県などのグァテマラ北部の低地地方では、森林から農地への転換は止まることなく続いており、バイオ燃料生産の拡大はこの動きに拍車をかけるものとなるであろう。土地を売った農民、あるいは耕作地を売った農民は次の土地を探すことになるであろう。また土地なし農民あるいは土地なしの農業労働者を増加させることは、リスクに対して脆弱な層を増加させることとなるであろう。

2)また太平洋岸の低地では小農民向けに、ピニョン(ジャトロファ)を利用したバイオ燃料の精製プラントが設置される計画であるという。
Abrirán una planta para procesar aceite de piñón(080714) 
http://www.prensalibre.com/pl/2008/julio/14/250104.html

 開発と権利のための行動センター
 青西

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2008/06/24

7月6日 対談会:琵琶湖とグアテマラをつなぐ-地域の視点から環境を考える

琵琶湖とグアテマラをつなぐ-地域の視点から環境を考える
-『生活環境主義でいこう! 琵琶湖に恋した知事』-出版記念 対談会
   
 滋賀県知事、嘉田由紀子氏の深い薫陶を受けている古谷桂信氏は、琵琶湖の過去と現在の比較写真のプロジェクトなどに参加する一方、グアテマラのマヤ民族の写真も撮り続けています。
 今回は『生活環境主義でいこう! 琵琶湖に恋した知事』(岩波ジュニア新書)の出版にあわせ、本書の企画・構成を手がけた古谷氏をお招きして「生活環境主義」についてお話をして頂くとともに、グアテマラのアティトラン湖での過去・現在の比較写真撮影の経験などを通じて、地域環境と人々の関係についてお話をして頂きます。

講師  古谷桂信(写真家/日本ラテンアメリカ協力ネットワーク 代表)
司会  青西靖夫(開発と権利のための行動センター理事)
     古谷氏のスライド上映あり

日時:7月6日(日)  午後3時15分~午後4時45分
会場:かながわ県民センター・県民活動サポートセンター(045-312-1121)
  会議室302(30名)
(横浜駅西口 ヨドバシカメラ手前右折川を渡る)
 http://www.kvsc.pref.kanagawa.jp/center/areamap.html
参加費:500円

主催: 開発と権利のための行動センター(CADE)
WEBサイト:http://homepage3.nifty.com/CADE/
E-mail cade-la@nifty.com
協力: 日本ラテンアメリカ協力ネットワーク(RECOM)
連絡先:開発と権利のための行動センター青西

チラシはこちら>>>pdf「080706leaf.pdf」をダウンロード

『生活環境主義でいこう! 琵琶湖に恋した知事』
嘉田由紀子 語り/古谷桂信 構成 (岩波ジュニア新書)
「滋賀県知事として活躍する嘉田由紀子氏が、長年にわたる琵琶湖をフィールドとした研究をもとに語る環境論。琵琶湖で生まれた新しい環境保全の考え“生活環境主義”をわかりやすくお伝えします。“生活環境主義”は、近代科学主義でもなく、自然環境保全主義でもない新しい視点を提示します。地域ごとにことなる昔ながらの水利用の知恵に学び、豊かな自然を使い続け、なお自然も暮しも豊かにしていく地域づくりのあり方を提案しています。」(古谷桂信)

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2008/06/23

イシルの若者たちの活動への支援をお願いします!

平和の文化を築くために

マヤ・イシル民族の若者たちの取り組みへの支援にご協力ください
 

 グアテマラのキチェ県北部のイシル地域にあるサン・フアン・コッツアルは、36年間にわたる内戦の被害がもっとも大きかった地域の一つです。地域社会は分断され、政府軍による弾圧が繰り広げられました。内戦終結から10年以上経ちますが、暴力によって支配された時代の傷口はいまだ癒されてはいません。更に数年前から”マラス”と呼ばれる若者グループによる暴力が大きな問題となりつつあります。
 
 こうした中で、コナビグア(連れあいを奪われた女性たちの会)による、青少年への人権教育やエンパワーメントのための研修に参加した若者たちが集まり、自分たちの地域社会の問題解決に貢献し、また地域社会の中での参加のスペースを広げていくために、地域の若者たちによる組織を結成しました。こうして生まれたのがCONJUPAZ(Coordinadora Integral de la Juventud Maya Cotzalense por la Paz :マヤ・コッツアルの若者たちの平和のためのコーディネーター)です。

 CONJUPAZでは、内戦孤児の子どもなど経済的にも厳しい若者(男女)とともに、平和の文化のもとでの共存を目指して、人権教育、子どもの親たちへの人権問題への触発、政治参加の促進のための研修活動などを進めつつあります。こうした活動を通じて、平和・正義・民主主義の確立に貢献することを目指しています。

 こうした中で、CONJUPAZから活動を積極的に展開していくためにコンピューターが必要であるという要請が、開発と権利のための行動センターに届けられました。コンピューターは文書作成や外部に向けての情報発信など、活動の基盤となる資材であり、行動センターではこのPC等購入経費を支援していきます。

 第一期:目標額   10万円 (デスク・トップ一台、プリンター、USBメモリー)
 第二期:追加目標額 10万円 (ラップ・トップ一台)

寄付金は下記口座までお願いします。
◆郵便振替口座:00230-5-131472  
◆口座名   :開発と権利のための行動センター  
(通信欄にCONJUPAZと指定ください)
  

皆様よろしくお願いします。
 開発と権利のための行動センター 理事 一同

 チラシ配布等広報にも協力ください!
 
チラシpdf http://homepage3.nifty.com/CADE/campaign/CONJUPAZLEEF200806.pdf 
詳細はこちらのWEBサイトまで
 http://homepage3.nifty.com/CADE/campaign/cotzal.htm

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2008/06/17

鉱山法に違憲判決(グアテマラ)


 6月17日付けのプレンサ・リブレ紙の記事によると、現行の鉱山法が、国民の環境に対する権利を侵害しているものとして違憲判決が下されたとのことです。
 まだ詳細は把握していませんが、当面、新たなコンセッションの認可は止まるものと思われます。今後、環境面、ロイヤリティ、また協議などの課題を踏まえた新鉱山法の審議に入る必要は明らかであり、グアテマラにおける鉱山開発は大きな転機を迎えたと言えるでしょう。
 http://www.prensalibre.com/pl/2008/junio/17/244930.html

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2008/06/01

 一方的な開発に対して先住民族の権利を擁護するために(グアテマラ)

 一方的な開発に対して先住民族の権利を擁護するために

 グアテマラでは現在、各地で多国籍企業による鉱山開発、水力発電ダム開発計画などが進んでいます。水力発電ダム中には、地球温暖化の対策としてCDM(クリーン開発メカニズム)の枠組みで計画されているものもあります。更に石油価格高騰の中で、水力発電への注目は高まっています。
 キチェ県においても、イシル地域のチャフルにおけるシャルバル・ダム開発計画、イシュカンのシャララ・ダム開発計画、サン・フアン・コッツアルのパロ・ビエホにおけるダム計画などが進められつつあります。
こうした状況に対して、先住民族組織も、先住民族の権利を擁護するという視点から様々な活動が行われています。

 現在、コナビグア(連れあいを奪われた女性たちの会)では、EUの援助も受けながら先住民族の権利を促進するための情報提供と対応力を強化するためのプロジェクトを実施しています。
 このプロジェクトのコーディネーターであるホルヘ・モラーレスさんの話を紹介します。
 
<プロジェクトの概要>
 このプロジェクトでは先住民族の集団的権利について、国連宣言やILO169号条約などを利用して研修を行うとともに、権利の侵害について、調査を行い、告発するという活動をしています
 特に問題なのは、ダム開発や鉱山開発に際して、地域の先住民族コミュニティに対して全く情報が提供されていないことです。また開発に先立って先住民族と協議をすることが定められているにもかかわらず、協議が行われていません。
 私たちは、生存するという権利だけではなく、自然資源や、長年にわたって居住してきた領域に関する権利も有するのです。そうした権利について情報を提供していく活動を大なっています。

<協議について>
 開発に先立って先住民族と協議をすることが定められているにもかかわらず、協議は行われていません。グアテマラで2番目に大きいダムとなるシャララ・ダムでは、19の村が水没し、2万人が移転を強いられるにもかかわらず、政府は協議を実施していないのです。
 まず協議が行われなくてはなりません。それは単に「はい」か「いいえ」かを言うものではなく、交渉であり、対話でなくてはなりません。まずどのように影響がでるのか、自然資源や社会的、文化的な影響を明らかにし、影響がある場合、文化や自然資源に破壊的な影響がある場合、どうするのか、それをコミュニティが決めていなくてはなりません。
 協議とは、対話であり、まず意見を聞き、様々な考えをだし、交渉し、そして合意を形成することでなくてはなりません。


<脅迫>
 以前は国家が、軍を使ってい行っていた抑圧を、今は多国籍企業が人を雇って行っています。リーダーに対して脅迫や暗殺予告を行い、そうかと思うと2週間後には甘い話を持ちかけて分断を図るのです。今は国家に対してだけではなく、企業や、それらの別動隊に対峙していかなくてはなりません。
 またコミュニティが分断され、不穏な空気が広がっています。

<公共事業を餌に>
 企業は、学校を作る、保健所を作る、道路を整備すると持ちかけてプロジェクトを進めようとします。国や自治体も、鉱山や水力発電を受け入れなければ、何もしないと脅かすのです。しかしそれは本来別の話なのです。国は学校や保健サービスや道路を整備する義務を負っていて、それは開発プロジェクトを進めるための条件ではないのです。
 コミュニティに対してこうした点についても情報を提供することを進めています。

 (5月28日、グアテマラ・シティで行ったインタビューから抜粋))
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 キチェ県のイシル地域では、いまだに和平協定が履行されていないことに対して、地域の諸団体が異議を申し立てています。内戦の原因となった社会経済的な問題に真剣に取り組むことなく、また先住民族の権利に関する国内法・国際法を遵守することなく、一方的に「開発」プロジェクトを押しつけるようなことを進めれば、大きな反発を招くことが予想されます。

 開発と権利のための行動センター
 青西

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2008/05/29

グアテマラ:農村部の若者の問題と地域の動き

 開発と権利のための行動センターの青西です。現在、グアテマラにてプロジェクトの調整、関連調査を行っています。行動センターのこれまでの活動とは直接の関係はありませんが、サン・フアン・コッツアルで聞いた話を紹介します。
 
 San Juan Cotzalでの問題と若者グループの活動 1 (2008/5/27 インタビュー)
 
グアテマラのキチェ県北部、イシル地域は36年間にわたる内戦の被害がもっとも大きかった地域の一つです。しかし再びこの地域を暴力が支配しようとしています。地域における”マラス”の問題です。
 グアテマラでは近年”マラス”といわれる、若者たちの暴力集団が問題となっています。マラスは中米各国にも広がっていますが、都市部だけではなく、グアテマラの農村部でも問題が広がっています。
イシル地域のサン・フアン・コッツアルでも多くの若者がマラスとして徒党を組み、グループ間での抗争での殺害事件、参加していない若者への脅迫、商店主へのゆすり・たかりなどの問題が起きています。村人はこの問題を語るときには声を潜め、あたりに目をやり、地域に恐怖による支配が再び広がっていることを感じさせます。

 サン・フアン・コッツアルの女性は次のように語っています。
 若者の暴力の問題はとても心配です。どうしていくか考えなくてはなりません。サン・フアン・コッツアルには二つのグループがあり、町のなかにグループの縄張りがあり、対立を続けています。3時、4時になると若者が集まり始めます。危なくて外に出られません。
 こうした若者グループができたのはもう15年ぐらい前になります。首都へ働きに行ったあとに、こうしたグループを組織し始めたのです。でも昔は、素手や棒でけんかをしているぐらいで、死者は出ませんでした。今はピストルが出てきます。流れ弾で死んでしまった人もいます。また小さい子どももこうしたグループに巻き込まれているのです。
 村の中でどうにか問題を解決しようという呼びかけもありましたが、人は集まりませんでした。みんなが動かなければ解決できる問題ではありません。自治体の首長も、選挙前には対策を取るといっていましたが、まだ何もしていません。

 政府広報の記事によると、2つのグループに計325人の若者が参加しており、それに対して警官は7名しかいないとのことです。また警察側は「支援がありません。村の住民は怯えて告発せず、また脅されています。人的にも足りない中でなにもできません」と語っています。
http://dca.gob.gt:85/archivo/080402/nacion_pagina_5.html  

 内戦の中で、政府軍はこの地域をはじめとして、グアテマラ中に恐怖の種をまき散らしました。政府軍による村人たちに対する拷問、処刑、虐殺。こうした歴史が現在の問題につながっていることを否定することはできないでしょう。数多くの命が失われただけではなく、多くの人々が村を追われ、また多くの子どもたちが親を失い、村落社会の、そしてまた家族の結びつきが分断されてしまったのです。


San Juan Cotzal 2 若者たちの活動

 こうした状況の中で、若者たちの教育や参加の機会を拡大し、問題の解決に取り組んでいこうというグループもあります。Coordinadora de Jovens Mayas Cotzalence por la Paz(マヤ・コッツアルの若者たちの平和のためのコーディネーター)もそうした団体の一つです。
 コナビグア(連れあいを奪われた女性たちの会)が2000年にこの地域で開始した、若者たちの社会参加を進めるための研修に参加した者たちを中心にこのグループが作られました。
 社会的な問題への意識を高め、社会的な公正、男女平等、地域の自然の保全などに取り組んでいける地域社会の将来のリーダーを育成することを目指しています。若者が、自分の生活する地域や自治体あるいは県そして国や国際的な活動に積極的に参加していけることを目指しているのです。
 またここでは「学びながら教えること」に取り組んでいます。活動の中で学んだことを、また他の若者に教え、実践することをモットーにしています。他の機関と連携して、製パンや理髪など若者が手に職をつけ、収入を得られるようにするための研修活動にも取り組んでいます
 更に親の世代に対しても、先住民族の権利を認めているILO169号条約や先住民族の政治参加の強化につながる分権化法などについての研修も行っているとのことです。

リーダーは次のように語っています。
 多くの若者たちが、どこに向かっているのか、将来の見えない日々を送っています。どこかで人生が終わるにしても、より尊厳のある生活を送っていくために取り組んでいく必要があると考えています。これ以上暴力や問題を生み出すのではなく「平和」のために活動していく必要があると考えています。もっと若者たちのスペースを広げていく必要があるのです。 
 
 この地域では若者の暴力が広がっています。5年前ぐらいからひどくなっています。多くの若者が死んでいます。2007年から2008年の今までに70人から75人ぐらいが死んでいます。イシル地域の中でもこの地域がもっとも深刻な状態です。誰が殺したのか、どう死んだのかわかりません。悲しいことにその中で多くの孤児が生み出されています。15年先には更に問題は複雑になることでしょう。どうやってこうした子どもたちの生活を支えていくのか?暴力を防がないことにはどうにもなりません。そのためには真剣な取り組みが必要ですし、様々な支援が必要です。
 私たちの文化とアイデンティティを救う必要があります。このままでは20年先には私たちの地域のアイデンティティを持った若者はいなくなってしまうでしょう。

 
 
 Coordinadora de Jovens Mayas Cotzalence por la Paz(マヤ・コッツアルの若者たちの平和のためのコーディネーター)では地域での若者に対する活動を広げていくために、1台から2台のパソコンを必要としています。パソコンは中古でもいいとのことですが、現地で新品でも1台6万円程度から購入できると思います。 
 開発と権利のための行動センターでも支援の可能性について検討していく方向ですが、有志の方でご寄付頂ける場合にはcade-la@nifty.comあるいはYHY13002@nifty.comまで一報頂ければと思います。
(6月20日までグアテマラ滞在の予定で、地方に出ることも多いので、すぐにご返事できないかもしれませんがその点ご了承ください)

追記(6/23) 開発と権利のための行動センターでも正式にキャンペーンを展開していくこととなりました
詳細はこちらへhttp://homepage3.nifty.com/CADE/campaign/cotzal.htm
 開発と権利のための行動センター
 青西 
 (帰国後に加筆する予定です)

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2008/05/15

グアテマラへようこそ メールマガジン 第43号のご案内

 開発と権利のための行動センターも発行に協力している「グアテマラへようこそ」のメールマガジンが発行されました。
 購読はhttp://homepage2.nifty.com/Guatemala/index.htmより。
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           グアテマラへようこそ メールマガジン 
            2008年5月15日発行  第43号
                   発行部数:241(5/15現在)
               発行:グアテマラへようこそ@ねっと
            http://homepage2.nifty.com/Guatemala/index.htm
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 グアテマラへようこそ ●目次●
●1 グアテマラと日本をつなぐ
 私のグアテマラ 白石光代
●2 イベント案内
2-1  「先住民族サミット」アイヌモシリ2008 
2-2 7月7日/ラテンアメリカの先住民族女性の今(仮題)
2-3 講演会「マヤ諸語研究への誘い」
2-4 アイヌ、ジュマ、ビルマの先住民族とともに(6月15日)
●3 情報あれこれ
3-1 明治学院大学国際平和研究所出版物
3-2 デモクラシー・ナウのサイトのグアテマラ・ビデオ

6月15日のイベントの案内

(開発と権利のための行動センターも賛同しています)

 アイヌ、ジュマ、ビルマの先住民族とともに
~首都圏のアイヌ、滞日外国人の中の先住民族との出会い2008~
日時: 2008年6月15日(日) 午後2時~5時半
場所: 明治学院大学白金キャンパス 本館2階1255教室
東京都港区白金台1-2-37(東京メトロ南北線・都営地下鉄三田線
白金台・白金高輪駅/都営地下鉄浅草線・高輪駅下車、徒歩7分)
地図:http://www.meijigakuin.ac.jp/access/index.html
参加費: 800円
主催: 6・15イベント実行委員会
後援: 明治学院大学国際平和研究所
連絡先: 6.15イベント実行委員会 6.15event@gmail.com

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2008/05/10

「国連先住民族権利宣言の歴史的採択」

明治学院大学国際平和研究所の紀要である「PRIME No.27」が「国連先住民族権利宣言の歴史的採択」を特集しています。
「先住民族の権利に関する国連宣言」獲得への長い道のり(上村英明)
「国連宣言採択とアメリカ大陸の先住民運動の「転回」(小林致広)
「自然資源への権利確立を目指して-『協議』から『自決』へ(青西靖夫)
 の3本の論文が掲載されています。

 私もグアテマラの話で執筆させて頂きました。開発と権利のための行動センターの会員の方(で希望される方)には青西執筆分の抜き刷りを無料で差し上げます。
 メールアドレスはこちら cade-la@nifty.com

    開発と権利のための行動センターの会費口座はこちら
 郵便振替口座 00230-5-131472
 口座名 :開発と権利のための行動センター 

 開発と権利のための行動センター
 青西

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2008/04/17

グアテマラへようこそ メールマガジン 第42号発行

開発と権利のための行動センターでも発行に協力している「グアテマラへようこそ メールマガジン」の第42号が発行されました。
購読はこちらのサイトから
http://www.mag2.com/m/0000151310.html
http://homepage2.nifty.com/Guatemala/index.htm

グアテマラへようこそ (2008/04/17発行)
●目次●
●1 グアテマラと日本をつなぐ
 四国の山村とグアテマラ 藤井満 
●2 グアテマラ短報
2-1 殺害された元内務省アドバイザー
2-2 国家言語法にやっと施行規則の提案
2-3 ブラジルとの協力関係強化
2-4 国家戦後補償計画はここまで機能せず
●3 情報あれこれ-インターネットから
3-1 Mi Mundo.Org の記事が翻訳されています。
リオ・ドゥルセを流れる危機―マリオ・カールの死
http://mimundoj.blogspot.com/2008/03/blog-post_30.html
3-2 開発と権利のための行動センターのブログから

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2008/04/09

グアテマラ:リオ・デュルセ国立公園の実情

   農民リーダーの逮捕をきっかけに、地域農民と警察との対立が深化したイサバル県リビングストン。政府は農民をテロリストと断罪し、大手メディアは農民の自然保護区の不法占拠、違法伐採を書き立て、さらには麻薬組織との関係まで言及していた。
 これらの点について、リオ・デュルセ国立公園の管理責任者であるマルエル・ヘンリへのインタビュー記事が4月4日付けのペリオディコ紙に掲載された。
 http://www.elperiodico.com.gt/es/20080404/pais/51798/

 この中でヘンリは次のような点について言及している。
-ペテンの状況とは異なり、(農民リーダーの)ラミロ・チョックと麻薬商人を結びつけるなどばかげた話である。
-1955年に公園が設置され、自然資源の利用を制約したことから紛争や問題が始まった。
-コミュニティが主たる森林破壊の元凶であるというのも正しくない。
-「歴史的権利」というテーマが乱用されている。1983年に農地変革局に文書が出されているコミュニティもあるが、その当時16家族だったコミュニティは今は55家族を超えている。元からそこに住むのは7,8家族であろう。
-水際から100メートル(後に1000メートル)は国家のOCRETの管理下にあるべきものであるが、そこが売られ別荘などが立てられている.。これらは法的な手続きを踏んだものではない。土地を入手した後で、承認するように手続きが始められる。
-45-50%の別荘は認可されたものではなく、国家自然保護区審議会との紛争を抱えている。 
-大統領とのコネを使い、大統領が直接(認可するように)圧力をかけてくる。1986以降、歴代の大統領はアルス元大統領を除き、利害を持ち、別荘を持っている。
-ベルシェ大統領の時代、介入すべき時に放置したことが対立を深めた。農民グループは昨年から警察の武器を集めていた。
-別荘の持ち主は水縁から100メートルしか使っていない。しかし天然の稀少な材を家屋に用いることで市場を生み出し、そうした材をコミュニティの農民が供給している。
-牧場主はほとんどその土地を登記していない。森を開き、牧草を植え、家畜を放し、それを売る。どこの農園で牛が育ったかは問題とされない。
-28-35%の牧場は認可されていないし、(保護区の?)50-55%が牧畜の影響を受けている。

  (インタビュー記事の一部を抜粋整理したものである。記事の文面からだけでは文意を読み切れないところもある。また記事ではラミロ・チョックの経歴などにも言及しているが省略した)

 違法な土地占拠、川縁での違法建築、違法な牧場造成など、生存のためのコミュニティ住民による土地利用を超える様々な違法行為が野放しになっている現状が語られている。警官や旅行者を拘束した農民グループの行動を肯定するものではないが、強制排除命令は「不法」占拠の農民に対してのみ執行され、また所有権の確定や利用権の認可は、政治的に影響力のある者が有利に扱われている。こうした不正には目をつむり、意図的に農民を不法占拠と指弾し、自然保護区の破壊の元凶と名指ししてきたグアテマラのマス・メディアがどのような権力と結びついているかは明らかであろう。
 不平等な司法制度、行政、マス・メディアの前で、農民たちはどのように自分たちの権利を守り、尊厳ある生活を確立することができるのか。

 開発と権利のための行動センター
 青西
  
 関連記事
 グアテマラ:イサバル県における土地紛争
 http://cade.cocolog-nifty.com/ao/2008/03/post_e9d6.html  
 自然保護区と農民 /歪められた現地報道
  http://cade.cocolog-nifty.com/ao/2008/02/post_f9a9.html

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2008/03/26

グアテマラ:イサバル県における土地紛争

 マリオ・カアル・ボロンが警察や軍によって処刑される。

 グアテマラのイサバル県では、2月14日に地域での土地運動を率いてきた農民リーダーが逮捕されて以来、紛争が続いている。21日から22日にかけてはリーダーの解放を求めて、農民グループが警官を拘束するという事件が起き、今度は3月14日には旅行者が拘束される事件が発生した。交渉の後、翌15日に解放されたが、このプロセスの中で警察・軍による深刻な人権侵害が引き起こされた。

 グアテマラの農民組織であるCONICの声明文によると、上記の誘拐事件とは無関係なマヤ・ケクチ民族のマリオ・カアル・ボロン(27歳)が、捜索活動の中で警察もしくは軍によってプンタ・アレナで拘束され、殴打された後、絞殺されたとのことである。また事件と関係のない農民3名が不当に拘束され、拘束されていた旅行者と(人質)交換がなされたという。これらの事件についてCONICは強く非難している。
 またこれらの事件に関しては、旅行者の解放交渉を行っていたグアテマラ人権オンブズマン事務所も、現行犯でも逮捕状によるのでもない違法拘束について告発するとともに、超法規的処刑について調査を行う方針を示している。

 今回の事件とは直接関係のないCONICであるが、近隣地域では参加コミュニティがやはり土地問題を抱えている。25年あまりに渡って土地問題の解決、土地の所有権の確定を求めて手続きを進めているにも関わらず実現していないコミュニティ、また保護区にするということで土地を譲渡された環境NGOであるFUNDAECOによって、20年以上に渡る土地所有権確定の手続きが中断しているコミュニティも存在する。
  
  CONICは声明文で次の点を要求している。
-大統領及び検察に対し、超法規的処刑の真相を究明し、責任者を処罰すること、紛争解決のための適切な手段を探し、迫害をやめること、土地紛争を迅速に解決すること。
-議会に対し、マヤ・ケクチ民族に影響を与える自然保護区について見直しを行うこと。自然保護区を制定する前にコミュニティとの協議を行うこと。そうでなければこれは新しい土地剥奪のメカニズムとなること。
-検察に対し、この地域の紛争を深化させているFUNDAECO,CONAPによる不法行為を調査すること。
-マヤ・ケクチ民族コミュニティに対し、挑発に乗ることなく、組織され、真摯かつ責任ある態度で、紛争解決のための適切なメカニズムを探すべき事。

 今回の事件について、グアテマラの農民組織や社会運動グループも、旅行者を違法に拘束するといった行為に同意してはいない。しかし今回の事件の背景にある土地紛争、政府の土地問題解決への意志の欠如、大地主など権力者におもねる司法制度、問題を複雑化する自然保護区の設定といった問題にしっかりと向き合うことを要求している。
  
  農民組織の連合体である農業プラットフォームは「要求のあるところに、否定されてきた権利がある」と題する声明文で次のように述べている。「アルバロ・アルス政権に対し、企業セクターに対するのと同じ注意をもって、正義を求める先住民族や農民の声に耳を傾けることを要求する」
 
 開発と権利のための行動センター
 青西

 関連サイト
行動センターブログ 2008/02/29 自然保護区と農民 /歪められた現地報道
http://cade.cocolog-nifty.com/ao/2008/02/post_f9a9.html
行動センターブログ 2007/10/05 自然保護区と先住民族の取り組み(グアテマラ)3
CONIC 声明文 原文  http://homepage3.nifty.com/CADE/Espanol/CONIC2008.htm
AVANCSO 声明文  Comunicado de prensa Donde hay un reclamo hay un derecho negado(08/03/14)
http://www.avancso.org.gt/index_noticias.php?id=269
El Periódico Oficina del PDH y Gobernación sostienen versiones encontradas
http://www.elperiodico.com.gt/es/20080319/pais/50759/ 2008/03/20

追記:Mi Mundo Org.のレポート
Crisis a Orillas del Río Dulce: Muerte de Mario Caal 
Aldea La Ensenada Puntarenas. Livingston, Izabal, Guatemala.
18 de marzo de 2008
http://mimundo-jamesrodriguez-esp.blogspot.com/2008/03/crisis-orillas-del-ro-dulce-muerte-de.html

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2008/03/12

グアテマラへようこそ メールマガジン 第41号

開発と権利のための行動センターでも発行に協力している「グアテマラへようこそ メールマガジン」の第41号が発行されました。
購読はこちらのサイトから
 http://homepage2.nifty.com/Guatemala/index.htm
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 グアテマラへようこそ ●目次●
●1 グアテマラ短報
1-1 みえてこない「マヤの顔」
1-2 「無法地帯」のバス
1-3 保護区と農民運動
1-4 人権活動家への圧力-リオ・ネグロ
1-5 軍の機密文書が遂に公開へ 
1-6 国連人権高等弁務官事務所がグアテマラの人権状況報告書提出
●2 情報あれこれ-インターネットから
2-1 開発と権利のための行動センターのブログから
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●1 グアテマラ短報
1-1  みえてこない「マヤの顔」
 グアテマラ大統領アルバロ・コロムはその就任演説でも「マヤの顔をもった」社会民主主義を標榜していました。しかし就任から2ヶ月が経つにもかかわらず、「マヤの顔」は見えてこない。先住民族組織からは疑問を呈する声が出ています。
 3月3日のプレンサ・リブレ紙の記事によると大臣、副大臣合わせ計51人の中にマヤ民族出身者はわずかに3名。こうした批判に対してコロム大統領は「数の問題」ではない、と語っているとのことですが、「参加によって」計られるべきだという反論もあります。また「先住民族を入れることで、公共政策に変化を引き起こすことができる」という声もあります。
 http://www.prensalibre.com/pl/2008/marzo/03/223032.html
 3月11日の記事においても、先住民族組織の代表であるアントニア・ブチは「見せかけだけに過ぎない。マヤの顔は存在していない」と批判しています。一方、政府広報官は「閣僚の中に先住民族出身者を入れることが代表性を保証するものではない」と述べているようです。
http://www.prensalibre.com/pl/2008/marzo/11/225551.html

3/13 追記:3/11の記事のもととなっているフォーラムの声明文がみつかりましたので以下リンクを紹介
 Guatemala: Foro cuestiona “Rostro Maya” en el gobierno de Álvaro Colom http://www.servindi.org/archivo/2008/3581
――――――――――――――――――――――――――――――――
1-2 「無法地帯」のバス
 2月29日夜、グアテマラ・シティからエルサルバドルへ抜ける街道でバスが崖に転落し、55名の死者がでました(死者数3月4日時点)
 いくつかの報道によると、このバスの運転手はバス運転のための免許を有さず、保険にも入らず、またバスは定員オーバーでした。更にはバスはそもそも正式に登録されていなかったとのこと。
 また3月5日のプレンサ・リブレ紙の記事によると、事故以来900人の運転手の免許を確認し、その結果150人が処罰され、うち39人は有効な免許を有さず、4人が飲酒、2人が未成年・・・こうした報道の間にまた別の事故が起き・・・運転手は逃亡。
 http://www.prensalibre.com/pl/2008/marzo/05/224435.html他
<私自身乗っているバスが事故を起こしたことが数度ありますが、やはり危ないバスからは降りる判断も必要でしょう。とにかく危ない運転手がいます。
しかし近年、乗客が運転手に対して安全運転を要求する雰囲気が出てきています。これは重要な変化です。>

――――――――――――――――――――――――――――――――――
1-3 自然保護区と農民運動
 2月14日、グアテマラ東部で土地運動などを行っていたケクチ民族系の農民グループのリーダーが逮捕されました。容疑は私有地や自然保護区における略取や器物破損などと言うことです。これに対して農民グループが反発し、一時警官を拘束するという事件も起きました。
 裁判は行われていないにもかかわらず、報道はこのリーダーを犯罪者と決めつけ、保護区を破壊したとの報道を続けました。住民側は保護区の制定以前からこの土地に生きていること、訴えを起こした人物がそもそも土地を違法に入手したことなどを訴えています。
 
 この事件についてはグアテマラ国内で非常に偏った報道がなされ、地域のケクチ民族への差別や民族対立を引き起こすことが懸念されます。
 関連情報はこちら。http://cade.cocolog-nifty.com/ao/2008/02/post_f9a9.html 

――――――――――――――――――――――――――――――――――
1-4 人権活動家への圧力-リオ・ネグロ
 バハ・ベラパス県、リオ・ネグロで内戦期の軍部による人権侵害を告発してきた「新しい希望財団」の理事長ギジェルモ・チェン氏の家に3月5日銃弾が撃ち込まれるという事件が発生しました。
 現在、リオ・ネグロにおける虐殺に関する責任を問う裁判も進行中。
 アムネスティ・インターナショナルが緊急行動を行っています。
 http://amnesty.org/en/library/asset/AMR34/006/2008/en/bd3ae57a-ec73-11dc-9a27-819d7db3035f/amr340062008eng.html
-「新しい希望財団」のサイトはこちら
  http://www.fne.cosmosmaya.info/
-リオ・ネグロにおける内戦期の虐殺事件についてはMiMundo.orgが記事を
アップしています。
 日本語翻訳ページ「チショイ・ダムとリオ・ネグロの大虐殺」
  http://mimundoj.blogspot.com/2007/08/blog-post.html

――――――――――――――――――――――――――――――――――
1-5 軍の機密文書が遂に公開へ
  2月25日、「内戦被害者の尊厳の日」にコロム大統領は軍の全て
の文書を公開することを表明。これまで2年にわたって警察で発
見された文書の分析・保存作業をすすめていた人権オンブズマン
事務所が軍の文書解析と保存に協力する方向。
http://www.prensalibre.com/pl/2008/marzo/05/224445.html

――――――――――――――――――――――――――――――――――
1-6 国連人権高等弁務官事務所がグアテマラの人権状況報告書提出
 グアテマラに設置されている国連人権高等弁務官事務所が、報
告書を提出。この報告書にはグアテマラの人権状況及び事務所の
活動について記載されています。ダウンロードはこちら
http://www.oacnudh.org.gt/documentos/informes/2008351125360.A.HRC.7.38.Add.1_sp.pdf
(直接開かない場合は、http://www.oacnudh.org.gt/から3月5日の
Comunicadoに入り再度開いてみてください)

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●2 情報あれこれ
2-1 開発と権利のための行動センターから
A)2/29にグアテマラ関連情報を掲載しました。
 自然保護区と農民 /歪められた現地報道
   http://cade.cocolog-nifty.com/ao/2008/02/post_f9a9.html
B)最近の記事一覧はこちら
 http://homepage3.nifty.com/CADE/

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2008/02/29

自然保護区と農民 /歪められた現地報道

 自然保護区と農民 /歪められた現地報道 
 グアテマラのイサバル県で、農民リーダーが逮捕された事に反発して、農民グループが一時的に警察官を人質にとって村に立てこもるという事件が起きました。誰によるものであれ、暴力行為や人質を取るという行為を肯定するものではありませんが、現地プレンサ・リブレ紙の報道にも大きな問題があります。
 プレンサ・リブレ紙の報道は、農民グループが自然保護区を破壊し、土地占拠をしているとみなし、更には地域にすむケクチ農民と他の人々との対立を煽るものになっています。

 2月28日付けの記事をインターネットで見ると、「(土地の)不法利用が保護区に深刻な被害」と見出しをつけ、次に「○○に率いられた(土地の)不法利用がチョコン・マチャカ保護区とリオ・デュルセ国立公園に大きな被害を引き起こしてきた」と書いています。
 しかし実際にはこの記事では異なる内容が報道されています。
1)「国家自然保護区審議会の文書によると、この地域には1万5千から2万人が居住しており、およそ30年前からこの保護区を不法利用している」
グアテマラで自然保護区に関する法律が制定されたのは1989年であり、保護区の監督機関の文書自体が、「この地域の農民が保護区の制定に先立って居住していた」ことを明らかにしている事になります。この点については囲み記事として掲載されている農民の声もそれを裏付けています。
2)「別の情報によると、安全のために身元を明かさないように頼まれたが、この二つの地域における森林破壊の主たる責任者は、牧場主、製材業者が主たる責任者であるとのことである。」
「安全のために身元を明かせない」・・・これがイサバル県の、グアテマラの現実と言えるでしょう。そして保護区の破壊や森林破壊の元凶はいくらでも存在しています。ちなみに牧場主も「不法利用/不法占拠」である可能性は高いので、大見出し自体は正しいとも言えるわけですが・・・

 このように、自らの記事の内容すら歪めつつ、プレンサ・リブレ紙は農民運動をつぶすためのキャンペーンを展開しているのです。更には、リビングストンの街を襲撃するといった話を広げ、観光業の障害になっていると喧伝しています。27日付の社説では、「告発されているのはみなケクチ(民族)の名字ではないか」と先住民族組織に突きつけています。こうした姿勢は民族間の対立を強める危険性も孕んでいます。
 
 イサバル県に行けば広大な大農園が広がっている姿を目にすることができるでしょう。こうした農園がどのようにしてその土地を入手し、森林を伐採し、農園を拡大してきたのか、本当に正当な土地所有権を持っているのか。リオ・デュルセ(デュルセ川)の川縁に沿って建設されているコテージなどが適切な許認可の上で建設されているのか・・・こうした事実を洗い出していく作業は本当に命をかける作業になることでしょう。
 
 プレンサ・リブレ紙は27日の社説では「ここ何年にも渡ってイサバル県は、土地占拠、違法伐採、私的所有地や国有地の破壊の舞台になってきた。これらは地域の農民をだましてきた一団によるものである」と書いていますが、イサバル県で生起している問題、農民の声の背景にあるのは「ここ何十年にもわたって、イサバル県は、軍人や政治家、経済的エリートによる、土地の不法占拠、違法伐採、先住民族の占有地の破壊といった違法行為の舞台となってきた」ということなのです。

2/28 Usurpaciones causan severos daños en reservas
http://www.prensalibre.com/pl/2008/febrero/28/223209.html
2/27 Nefastos engaños a los campesinos
http://www.prensalibre.com/pl/2008/febrero/27/opinion.html

 参考情報
1)先住民族に占有してきた土地への権利を認めること:これはグアテマラが批准しているILO169号条約の理事会でも、イサバル県内の別の地域の事例について勧告している。http://cade.cocolog-nifty.com/ao/2007/12/post_66f9.html
2)環境保護団体自体が不透明なプロセスで国有地を譲渡されたケースも存在している。
http://cade.cocolog-nifty.com/ao/2007/10/3_54a2.html
3)地域住民の同意なき環境保護区の設置がグアテマラを始め、各地で問題を引き起こしている。
 http://cade.cocolog-nifty.com/ao/cat7897564/index.html (この中でいくつかの事例を紹介している)
4)グアテマラ政府の代表も参加していた、国際自然保護連合(IUCN)による2003年の世界公園会議において採択されたダーバン行動計画では
重要達成目標10として「2010 年までに、自由やインフォームドコンセントなしで保護地域に組み込まれた先住民の伝統的な土地や領域の返還への参加メカニズムが確立し、実行される」ことを定めている。
 http://www.iucn.jp/protection/reserve/pdf/action_plan.pdf

 開発と権利のための行動センター
 青西 

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2008/02/19

グアテマラへようこそ メールマガジン40号発行

グアテマラへようこそ 40号発行 
 開発と権利のための行動センターでも協力しております、「グアテマラへようこそ」のメールマガジンが発行されました。
 グアテマラのニュース、HPの紹介などを掲載しています。
 関心のある方は是非こちらから購読をお願いします。バックナンバーも読めます。http://homepage2.nifty.com/Guatemala/index.htm

   グアテマラへようこそ ●目次●
●1 グアテマラ短報
1-1 虐殺の首謀者は裁けるのか
1-2 グアテマラの淡水魚
1-3 「穴」続報
1-4『線路と娼婦とサッカーボール』・・・その後
●2 イベント情報-インターネットから 3月15日(土曜日)
●3 情報あれこれ-インターネットから
3-1  織物作家の小林愛子さんのホームページ紹介(アドレス変更)
3-2  グアテマラの子どもたちに楽器を送る運動
3-3 「笑うヤシュ・クック・モ」
3-4 アメリカ社会フォーラム2008
3-5 開発と権利のための行動センターのブログから
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2008/02/13

住民の権利強化につながるのか?-鉱山開発企業お抱えワークショップ

 住民の権利強化につながるのか?-鉱山開発企業お抱えワークショップ

 2月11日、グアテマラにて、カナダの財団であるFOCAL(Fundación Canadiense para las Américas)とグアテマラの政府機関であるFODIGUA(Fondo de Desarrollo Indígena Guatemalteco/グアテマラ先住民基金)との共催で「経済機会と先住民族の開発」と題するワークショップが開催された。これは鉱山開発を念頭に、上記テーマについて考え、対話を進めようという意図のもので、鉱山開発問題を抱えるコミュニティのリーダーが招待されたようであるが、実際にはこのワークショップはグアテマラの2大鉱山会社をスポンサーとしたものであった。
 これに対して、このワークショップに招待されたコミュニティのリーダーは、被害を及ぼしている鉱山会社の資金で行われていることに疑念を表明し、改めて、これまでにコミュニティによる協議を行い、表明してきた鉱山開発を拒否する姿勢を再確認する声明を発表している。
 
 何が問題なのか?
 問題の背景には、「先住民族コミュニティーは何も知らないままに、環境NGOなどに扇動されているだけなのだ」という、政府官僚や「開発」促進派の見下した態度があるように思われる。先住民族コミュニティーの表明している意見など相手にせず、ちゃんと答えようとしてきていないのである。
 先住民族コミュニティーによる協議の結果にどう答えるのか?グアテマラ国が批准しているILO169号条約をどう国内法として整備してきたのか?整備するのか?ILOの勧告をどう受け止めるのか?協議の仕組みをどう法制度化するのか?水系汚染や大気汚染のモニタリングは出来ているのか?鉱山開発に伴う被害(家屋への損害他)にどう補償するのか?
 先住民族コミュニティーや支援するNGOなどの声に何一つ答えることもないままに、「鉱山開発を進めるための」対話などできないと考えるべきでであろう。まず必要なのは「マヤの顔を持つ」社会民主主義政権を目指しているコロム政権の真摯な対応ではないだろうか?
 
 開発と権利のための行動センター
 青西

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2008/02/06

グアテマラ鉱山開発関連

 グアテマラ鉱山開発関連
1) 青酸化合物を運搬していたトレーラーがトトニカパン県内のインターアメリカン道路を通行中に横転。サンマルコス県のマルリン鉱山における金の精錬に利用するために青酸化合物を運搬していたものとのこと。
 容器には被害がなく、容器外への漏出はないとのことではある。しかし事故の一週間後にしか報道されないというのは、どういうことなのか。
http://www.prensalibre.com/pl/2008/febrero/05/217830.html#

2) 石油採掘現場からの有毒ガス問題
 アルタ・ベラパス県のサリーナス・ヌエベ・セーロス農園は2007年に自治体保護区に制定されたものの、近郊の石油採掘現場から漏れ出す有毒ガス汚染に直面している。
 1971年に北部資源社によって探査が行われたのち、80年代初頭にフランス系のエルフ・アキテーヌが3年間に渡って石油を採掘。その後24年間にわたって放置されてきたという。2005年にベルシェ政権はペトロ・ラティーナ社に対してこの地域の開発権を認可したものの、現在も原油の採掘は行われていないという。
 既にこの有毒ガスについては環境資源省及び保健省において調査が行われ、13ppmの硫化水素の発生が確認されていると
いう。(注:許容濃度は5ppm)
 http://www.elperiodico.com.gt/es/20080121/investigacion/47708/
  
*この石油開発にみるように、開発権を与えられて、採掘をしたあとの環境への悪影響に対して誰も対策を取ることも出来なければ、企業に改善を命令することもできていない。上記の記事の写真で見る限り、硫化水素の放散以外にも、水系の汚染などを引き起こしている事が想像される。適切なモニタリングもできず、必要な対策も取れないままに、地下資源の開発を認可し続けることの危険性はここでも明らかであろう。
 一方、ペ゚トロ・ラティーナ社は、地域住民の反対や土地所有権者である自治体当局と借地料を巡って合意に達しておらず、採掘が出来ない状況にあるという。
 また地域の住民組織は豊かな自然が残され、マヤの聖地であり、発掘されつつある遺跡も存在する、この地域における石油開発の中止を求めるとともに、地域住民による管理を求めている。  
  http://www.oilwatchmesoamerica.org/index.php?option=com_content&task=view&id=1253&Itemid=69

3)  環境影響評価を巡る問題
 プレンサ・リブレ紙(2008/1/29)によるとフェラテ新環境大臣は、環境影響評価の規定を一部見直した政令の見直しを示唆している。これはベルシェ政権はその任期終了直前に環境影響評価に関する政令を改悪し、1月15日に発効したものである。しかし環境団体などは、フェラテ新環境大臣がどのように見直しをするのか明らかにしていない点、そもそもベルシェ政権期に改悪されたとして批判を受けている環境影響評価規定(431-2007)の全般的見直しを行うのかどうか、などに触れていない点で不十分と見ている。
http://www.prensalibre.com/pl/2008/enero/29/216967.html

*しかしグアテマラの政治家に地域住民が不信感を持つのも理解できる話である。先住民族への協議をどのように実現していくのか、というのが重要な課題であるときに、退陣直前に逆に、環境影響評価に関わる参加のスペースを閉ざすような改悪をしていくとはなんとも姑息な態度である。ちなみにこの政令は「住民を関与させなければならない」という規定を「住民に対して、公的な参加を与えることができる」というものに変えるものであった。2003年の規定(政令 23-2003)から431-2007でどのような改定が行われたのかはまだ読んでいないので、後日。

4) カナダのスカイ・リソース社、イサバル県のニッケル鉱山開発への投資先送り
 イサバル県でニッケル鉱山の再開発を目指していたスカイ・リソース社は国際的な投資環境の悪化から、本格的な採掘に向けての投資を先送り。(2008/1/31、プレンサ・リブレ紙、ペリオディコ紙)
 http://www.prensalibre.com/pl/2008/enero/31/217483.html
*もともと採掘免許の認可における地域住民との協議プロセスに問題があり、ILOからも土地問題や協議について勧告を受けていたプロジェクトであるので、この機に新政権内部で再考が行われることが望まれるものである。

 開発と権利のための行動センター
 青西

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2008/01/22

2/16 第1回「グァテマラの和平協定11年と先住民族の権利 」

 連続学習会「先住民族・マイノリティにとって和平協定は希望か?」 ―
「グァテマラの和平協定11年と先住民族の権利 ~なぜ和平協定は履行されないのか~」
1.グァテマラ和平協定は先住民族の権利を促進したか?
2.資源開発と先住民族の権利
日時:2月16日(土)午後2時~午後4時
場所:東京麻布台セミナーハウス 中研修室
   地下鉄日比谷線神谷町駅(E1出口)徒歩3分、都営三田線御成門駅徒
   歩10分、都営大江戸線赤羽橋駅徒歩8分
地図:http://kenshu.e-joho.com/azabudai/map.html

中米・グァテマラでは1996年、36年の長きにわたった内戦が終結、計11の和平協定が結ばれました。協定は内戦中の虐殺・人権侵害の真相究明、内戦の原因ともなった著しい社会経済的不平等の是正、民主化促進などのほか、国の人口の多数派を占める先住民族の権利とアイデンティティの促進を謳い、先住民族にとっては権利回復、自治・自決を目指す絶好の好機と思われました。しかし、和平協定から11年を経たにも関わらず、その履行は遅々として進んでいません。協定を梃子に権利獲得をめざす先住民族の運動は、人種差別的な中傷キャンペ
ーンや活動家への脅迫・殺害など、あからさまな妨害を受けてきました。また, 協定後に次々と始まった資源開発プロジェクトによって、先住民族の生活そのものが脅かされる事態になっています。グァテマラの和平協定がなぜ履行されないのか、履行を阻む国内的、国際的要因とは何か。グァテマラの先住民族コミュニティへの支援を続けてきた発題者の報告を手がかかりに考えて行きます。

日時:2月16日(土)午後2時~午後4時
場所:東京麻布台セミナーハウス 中研修室
   地下鉄日比谷線神谷町駅(E1出口)徒歩3分、都営三田線御成門駅徒
   歩10分、都営大江戸線赤羽橋駅徒歩8分
地図:http://kenshu.e-joho.com/azabudai/map.html
主催:ジュマ・ネット
内容:第1回「グァテマラの和平協定11年と先住民族の権利 ~なぜ和平協定は
履行されないのか~」
1.グァテマラ和平協定は先住民族の権利を促進したか?
2.資源開発と先住民族の権利
講師:
藤岡美恵子(反差別国際運動グァテマラプロジェクト/法政大学非常勤講師)
青西靖夫(開発と権利のための行動センター)
コーディネーター:中野憲志(先住民族・第四世界研究)
参加費:毎回500円(ジュマ・ネット会員は無料)
事前申込み:必要

問合・申込先:ジュマ・ネット
〒110-0015 東京都台東区東上野1-20-6丸幸ビル5F
TEL:03-3831-1072 Email:office@jumma.sytes.net
URL:http://jumma.sytes.net/

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2008/01/17

グアテマラへようこそ メールマガジン39号発行

グアテマラへようこそ 39号発行 新大統領就任他
 開発と権利のための行動センターでも協力しております、「グアテマラへようこそ」のメールマガジンが発行されました。
 グアテマラのニュース、HPの紹介などを掲載しています。
 関心のある方は是非こちらから購読をお願いします。バックナンバーも読めます。http://homepage2.nifty.com/Guatemala/index.htm
  グアテマラへようこそ ●目次●
●1 グアテマラ短報
1-1 アルバロ・コロム新大統領就任
1-2 パナバフのスタン被災者にやっと移転先提供
1-3 グアテマラの「穴」は日本と関係がある?
●2 イベント情報 2月16日(土曜日)
グアテマラ関係勉強会の計画
●3 情報あれこれ
3-1  織物作家の小林愛子さんのホームページ紹介
3-2  映画『線路と娼婦とサッカーボール』 上映拡大!
3-3 開発と権利のための行動センターのブログから
 本文はこのサイト左の「関係リンク」の「グアテマラへようこそ」で読めます。
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2008/01/16

グアテマラ新大統領就任

グアテマラ新大統領就任

 1月14日、グアテマラの新大統領アルバロ・コロムが就任しました。
 その就任演説が次の政府サイトに掲載されています。
  http://www.guatemala.gob.gt/noticia.php?codigo=371&tipo=1
 そこから一部抜粋、抄訳を行いました。

 グアテマラに新しい時代が、ついに変化と変革の時代がやってきたのです...50年間ではじめて社会民主主義にむけての変化の時代がやってきたのです...  グアテマラは魔法の国です。この108千平方キロを23の民族、23の文化、23のビジョンで共有しています。また農業、林業、観光、工業、民芸、文化、水力などでも大きな潜在力を有しています。政治を行うとは、選択し決定することではありますが、私は、為政とは奉仕すること、連帯の意識をもって適切に奉仕すること、謙虚さを持って奉仕することだと確信しています。
 変化ははっきりとした優先度を持って始まります。持たぬ人たちのためです。国家的統一を維持し、すべてのグアテマラ人の平等は維持しつつも、今日から、貧困な者たち、そして機会を持たなかった人たちの特権が始まるのです。これはこの9年間の希望のための計画の中で生み出された約束なのです。持たぬ者に与えることで、皆がより多く持つことができ、国は潜在力をより享受することができるのです...
 グアテマラはこうした変化にふさわしい国です。そうしたポテンシャルを持っています...私はこの背中に歴史を感じています。50年間の様々な取り組みの重み。そこにはいまだ傷口から血を流し続けている邪悪な戦争も含まれています。25万人がこの戦争で失われてしまったのです。非寛容、不平等、差別、連帯の欠如、こうしたものをこれから直していかなくてはなりません...
  (以下、取り上げられている事項を箇条書きにしています)
---生産性プログラムでは、雇用創出、国内外からの投資促進、企業家が社会的責任を果たしながら投資を進めることが重要。
---司法制度の強化。統合的治安対策。警察の領域的な展開の見直し。しかし治安対策、司法制度強化も、社会開発政策の成功無しには成果は見込めない。空腹を抱え、機会を奪われた人々がいる限り社会的な平和を得ることは難しいと考えている。
---国民対話。国民対話を進め、その後教育や財政、農村開発、先住民族などのテーマごとのテーブルを設置する。
---農村部の小規模生産者、都市の中小企業の支援を進める。
---ペテンのミラドール遺跡を中心としたプロジェクト推進(メキシコとの2ヶ国公園プロジェクト) 
---安定的財政政策の確立
---違法蓄財に対する処罰を法制化
---老人、子ども、障害者などを守るための尊厳法の促進
---連帯プログラム:女性、子ども、障害者、若者などの支援。
   全ての農村部の子どもが学校に行けるように。
   働く女性、母子家庭の支援
         無料の保健と教育サービスの提供
---環境問題、温暖化への取り組み
---先住民族:民族の調和、異なるコスモビジョンや文化の尊重。
---和平協定の履行、人権の尊重
---私的所有権への深い尊重
 
  全ての人に機会を。
 真の統合と和解を。グアテマラには23の顔があり、私はマヤの顔を持つ社会民主主義を目指しています。


1月21日 追記 
 アルバロ・コロム大統領は新大統領は就任式の演説において、貧困層のために、先住民族のために、機会を奪われてきた者のための政治を行うことを強調しています。しかしマヤの顔をもった社会民主主義という話をしていたにもかかわらず、先住民族の閣僚は文化大臣のみという現実に、コニックなどの先住民族組織からは疑問の声も呈されています。先住民族女性組織からもより公平な参加を求める声が出ています。
 更にはこの唯一の先住民族出身大統領へのインタビュー記事が掲載されていましたが、企業家であり、ここ14年間ヨーロッパに居住していたというヘロニモ・ランセリオ氏の発言からは、グアテマラの最大の挑戦である多文化・多言語社会の構築に向ける意気込みを感じ取ることも残念ながらできません。
 一方、企業家偏重、投資の重視も危うさを感じさせるものがあります。選挙戦に資金的バックアップをしていたというアレッホス家はいくつもの要職につき、また企業家との集まりにおいては、イシュカン地域のダム建設を進めている投資家に非常に好意的な発言を行っています。更に新環境大臣は、就任早々、温暖化対策の一環として水力発電ダムの建設を進めることに積極的な発言をしています。
(既にミラドールの遺跡公園計画には、環境団体などから疑念の声がでていますが・・・)
 コロム政権が「社会的?」な顔を持った民間資本重視の「合理的」開発主義路線を走りすぎて、「マヤの顔」や「参加」という手間と時間のかかる新しい「民主主義」の構築を軽視することがないことを願うものです。
 
 開発と権利のための行動センター
 青西

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2007/12/20

グアテマラ 養子関連

 グアテマラからの養子の問題についてBBCで特集記事が掲載されています。
 図などもあります。英語/スペイン語とも記事があります。
 英語版にはいくつかインタビュー記事もついています。
 http://news.bbc.co.uk/2/hi/americas/7125697.stm
 スペイン語 http://news.bbc.co.uk/hi/spanish/misc/newsid_7151000/7151338.stm

 開発と権利のための行動センター
 青西

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2007/12/15

グアテマラへようこそ 38号発行 -養子法成立

 開発と権利のための行動センターでも協力しております、「グアテマラへようこそ」のメールマガジンが発行されました。

 最新のニュースとしては、やっと新しい養子法が成立したことでしょうか。12月31日の施行を前に、駆け込みで手続をする人たちもいるというニュースも流れています。http://www.prensalibre.com/pl/2007/diciembre/13/190386.html
 

  関心のある方は是非こちらから購読をお願いします。バックナンバーも読めます。
http://homepage2.nifty.com/Guatemala/index.htm

 38号の目次 グアテマラへようこそ 
●1 講演会の案内:
 「8千万件の警察文書解読に挑む-20世紀グアテマラの政治暴力と正義-」
   12月14日(金)  18:00‐19:30
●2 グアテマラと日本をつなぐ 第2弾 第2回
 フアン・ティネイさんの登場
●3 グアテマラ短報
3-1 林屋永吉氏にグアテマラ文化省より勲章
3-2 アルホーナ・ワイン
3-3 まだふさがらない穴
3-4 養子法成立
3-5 ソーラー発電の方が安上がり?!
●4 情報あれこれ
4-1 開発と権利のための行動センターのブログから

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2007/12/03

グアテマラにおける鉱山開発は「先住民族の権利条約」を履行せず

グアテマラにおける鉱山開発は「先住民族の権利条約」を履行せず

 2005年3月にグアテマラの都市・農村労働者連盟(FTCC)はグアテマラ政府は、国際労働機関(ILO)の第169号条約、「独立国における原住民及び種族民に関する条約」注1を履行していないとして、ILOに対して申し立てを行っていましたが、これに対するILOの審査委員会の報告が理事会にて採択され、グアテマラ政府は、土地への権利を認めていない点、協議の未実施という点で当条約を履行していないとの判断を下しています。注2

 今後、条約を適切に履行し、先住民族の権利の土地への権利が保障され、協議のメカニズムが確立されるよう、国際社会からの働きかけも重要です。またグアテマラ国における鉱山開発の進展には国際社会からの強い監視が必要です。  

次に、イサバル県におけるこの申し立てまでのプロセスと政府への勧告を整理してみました。

 <経緯>

 1965年にグアテマラ政府は、グアテマラ東部のイサバル県でのニッケル鉱山開発を目指していたエクスミバル社に対して、40年間の採掘免許を認可しましたが、鉱山開発事業は1981年以降は放棄されたままとなっていました。しかし2004年に免許が失効する直前に、3年間の新たな探査免許が供与されたのです。この直後、エクスミバル社はスカイリソース社に買収され、現地子会社はグアテマラニッケル社(CGN)と命名されています。*注3

 この事態に対して、グアテマラの都市・農村労働者連盟(FTCC)は、2004年12月に鉱山エネルギー省が行った、イサバル県のエストールのマヤ・ケクチ先住民族のテリトリーにおけるエクスミバル社(現CGN:グアテマラニッケル社)に対するニッケル他の鉱物資源に関する探査免許の認可が、関係する先住民族の事前の協議を経たものではなかったとしてILOに対して告発したのです。またこの地域には19の先住民族コミュニティが存在しているものの、そうしたコミュニティの社会的・文化的アイデンティティー、慣習、伝統、制度に対する配慮も、また権利を擁護するための活動も行われないまま、この探査免許が与えられたこと、更に、この探査権の与えられた地域は、土地登記の手続を進めているところであり、この探査権認可がこの手続に影響を及ぼしていることも指摘しました。

 また先住民族コミュニティーは「政府は、この探査免許について、一度も事前に情報を提供していないし、マヤ・ケクチ住民との協議も行っていない」、「先住民族はエストールの土地と歴史的につながりを持ち続けている上に、民族の持続的な存在の基盤として、保全し、開発し、また未来の世代に引き渡していくつもりである」と訴えていました。

<政府の反論>

 この申し立てに対してグアテマラ政府は、これまでこの条約履行に向けて、重要な対応をしてきたこと、探査免許認可した土地は「私有地もしくは国有地であり、申し立てている19コミュニティの土地は含まれていない。これらのコミュニティは私有地もしくは国有地、あるいは国有とされうる荒蕪地(未登記地)に存在しており、またコミュニティによっては耕作地を有するのみである」、そこで「この申し立てに関係するコミュニティは土地所有者ではない以上、条約の15条は適用されない」と述べていたとのことです。
 政府はコミュニティが「不法に土地を占有している」と見なし、協議の対象と見なしていないという態度を取っているのです。

<審査委員会の結論と政府に対する勧告>

-先住民族コミュニティが伝統的に占有してきた土地が、土地証書を持たないことで違法と見なすことは条約の考えとは一致しない。条約の14条は先住民族が伝統的に占有してきた土地に対する権利を承認している。

-条約の14条が定めるところの土地に対する先住民族の所有及び占有の権利を保障するために、先住民族と協議の上で、適切な対策を取ること。

-土地管理のプロセスには時間がかかるが、その過程において先住民族が不利益を得ないように、先住民族の土地への権利を保護するための移行手段を適用すること

-2004年の探査ライセンス認可に際しては、条約が定めるところの協議は実施されなかったと考える。そこで2007年12月に失効する探査ライセンスに替わる開発ライセンスを認可する際には、関係するすべてのコミュニティの参加に基づく協議が実地されなくてはならないし、開発が引き起こす可能性がある損害に対しては補償がなされなければならない。

-先住民族コミュニティに影響を及ぼす自然資源の探査、開発に際して、政府は条約の15条を完全に履行し、事前の協議を実施すること。また環境影響調査、環境対策計画など異なる諸過程においても当該先住民族の参加を確保すること。

-条約の15条で定めるところの、自然資源の探査・開発に関わる先住民族との協議を定めた法及び細則の制定を進めること。
*注1 独立国における原住民及び種族民に関する条約 (日本語)
 主として関係するのは13条、14条、15条です。
 http://www.ilo.org/public/japanese/region/asro/tokyo/standards/c169.htm 
*注2 ILOの審査委員会報告書はこちら http://www.ilo.org/ilolex/cgi-lex/pdconvs2.pl?host=status01&textbase=ilospa&document=87&chapter=16&query=Guatemala%40ref&highlight=&querytype=bool&context=0
(英語) http://www.ilo.org/ilolex/cgi-lex/pdconv.pl?host=status01&textbase=iloeng&document=87&chapter=16&query=%28Guatemala%29+%40ref&highlight=&querytype=bool&context=0 *注3    これまでの経緯などについてこちらも参照ください。
 http://homepage3.nifty.com/CADE/guatemala/Guatemala%20indigena%20y%20medio%20ambiente.htm##San%20Marcos%202 
  ベルシェ政権の一年と先住民族運動 
  イサバル県エル・エストールにおけるニッケル採掘と先住民族

開発と権利のための行動センター
 青西靖夫

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2007/11/12

「グアテマラへようこそ」の紹介

グアテマラへようこそ メールマガジン 第37号が発行されました。 

関心のある方は是非こちらから購読をお願いします。バックナンバーも読めます。

http://homepage2.nifty.com/Guatemala/index.htm

今回はグアテマラのコナビグアの女性の声などを紹介しています。

 グアテマラへようこそ ●目次●
●1 グアテマラと日本をつなぐ 第二弾!(新連載)!
   ルシア・キラ・コロさんの登場! 
●2 グアテマラ短報
2-1 海外からの送金額
2-2 閉鎖が続く縫製工場
●3 情報あれこれ
3-1 ラテンアメリカ時報でグアテマラに関する記事
3-2 グアテマラ人の経営するお好み焼き屋さん
3-3 開発と権利のための行動センターのブログから

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2007/11/11

グアテマラにおける養子-人身売買問題

グアテマラにおける養子-人身売買問題

 以前「グアテマラへようこそ」のメールマガジンで紹介されましたが、グアテマラにおける「養子」あるいは「人身売買」、国内外で大きな問題となっております。  

 しかし11月11日付のペル・ペリオディコ紙の記事によると、2007年における米国人によるグアテマラの子どもの養子は前年に較べて15%増加し4758人にのぼっているとのこと。米国政府はグアテマラから養子を取らないように勧告しているにもかかわらず増加しているということに驚かされます。

 記事では「ハーグ条約が発効する1月1日前に駆け込みで届けを進めているのだろう」との国家法務機関(Procuraduria General)報道官の声を伝えている。

  http://www.elperiodico.com.gt/es/20071110/actualidad/45561/ 

 またストリートチルドレンの保護などに取り組んでいるグアテマラのカサ・アリアンサは、10月12日の声明文において、ワシントンの米州人権委員会に対して、養子制度における不正について提訴したことを伝えている。グアテマラの子どもの権利を保障するために、養子手続きにある子どもたちを守るために予防措置を取ること、現在審議中の養子法の採択プロセスをモニタリングすることなどを求めている。(CASA ALIANZA 声明文より抜粋)

 来年以降は米国での養子にはハーグ条約に則った手続が要求されることとなり、グアテマラの国会でもハーグ条約に見合う規定を盛り込んだ養子法の改正案が審議されているが、審議は遅れている。

注)ハーグ国際私法会議で締結された条約の一つに「国際養子縁組に関する子の保護及び国際協力に関する条約」が含まれている。

(CONVENTION ON PROTECTION OF CHILDREN AND CO-OPERATION IN RESPECT OF INTERCOUNTRY ADOPTION) http://www.hcch.net/index_en.php?act=conventions.text&cid=69 

  開発と権利のための行動センター

 青西

 以下、「グアテマラへようこそ」メールマガジンより抜粋

  グアテマラの子どもの100人に1人がアメリカへ 

http://blog.mag2.com/m/log/0000151310/108453823.html

  グアテマラでの人身売買         

http://blog.mag2.com/m/log/0000151310/108704133.html

 

1-2 グアテマラの子どもの100人に1人がアメリカへ (07/04)

グアテマラは米国の養子の巨大な供給源となっており、昨年一年間で4135人のグアテマラ出身の子どもが養子となっている。この数字は中国の子どもの6493人に次ぐものである。

  http://www.miamiherald.com/579/story/62757.html

 実にこの数字はグアテマラで生まれる子どもの100人に1人が米国での養子となっているということを示している。

 マイアミヘラルド紙によると(07/04/03)、養子という名目となっているものの、グアテマラ国内で子どもは680ドル~1360ドル、時には9500ドルという値段で取引され、更には手続きを行っている公証人が取引のブローカーとなり、高額の謝礼を受けてとっているとのことである。

 この記事の中でもユニセフがグアテマラをこの中南米諸国の中でも最も規制が緩い国であると指摘しており、米国政府もグアテマラからの養子を取らないように勧告しているとのことではある。

  http://www.miamiherald.com/416/story/62507.html(ビデオもあり)

 http://www.elperiodico.com.gt/es/20070317/actualidad/37812/

2-1 グアテマラでの人身売買     (07/06)

 以前、グアテマラの子どもの100人に1人が米国への養子になっている話しを紹介しましたが、この話しの裏にある人身売買関連のニュースがいくつか報道されています。

 人権擁護事務所の報告によると2006年には毎月50人の子どもの誘拐が発生。これが増加傾向にあるとのこと。幼児が道ばたで強奪されるケースが多発しているとのこと。

 また幼児の取引に関わっていた人物がリンチにあうという事件もあちこちで起きているよう。ある記事では子どもが5万ケッツアル(約75万円)で売られていたという記述もあり。

 エルサルバドルの子どもがグアテマラ経由で、米国に偽造の文書で連れ出されようとしていたという報道もあり。

 この話も少し継続的にフォローしていきたいと思います。

http://www.prensalibre.com/pl/2007/junio/23/175173.html

http://www.elperiodico.com.gt/es/20070625/actualidad/41033/

http://www.prensalibre.com/pl/2007/junio/27/175495.html

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2007/11/07

グアテマラ大統領選の結果と今後

グアテマラ大統領選の結果と今後

 11月4日に行われた大統領選出のための決選投票で、国民希望党(UNE)のアルバロ・コロム候補が大統領に選出されました。この選挙の投票率は53%、コロムは52.77%の得票率で47.23%のオットー・ペレスを破り、三度目の出馬でついに大統領の座を得ることとなりました。
 コロムはグアテマラ22県のうち、20県でペレスを上回ったものの、首都とバハ・ベラパスではペレスがコロムを上回りました。
<今後の政策はどうなるのか>
 プレンサ・リブレ紙の報道によると、「グアテマラを、マヤの顔を持った社会民主主義の国にするのが目標である」と語っているとのことです。これがどのような形を取っていくのか注目していきたいと思います。

 それ以外にどのような方向が打ち出されているのか、選挙前の報道なども含め、ざっと眺めてみます。
-ベネスエラとの関係はアルゼンチンやブラジルなどと同様の、普通の関係に。
-米国やメキシコ、中米との関係もより強化。
-チリ、ブラジル、アルゼンチンとの良好な関係を更に改善。(既に最初の訪問国としてチリ・ブラジル・アルゼンチン・米国が上げられている。)
-教育や保健セクターの改善に積極的姿勢。
-短期的に重要な課題は組織犯罪の取り締まりと司法制度の適正化。
-投資の拡大とそれによる雇用機会の拡大。
-外資の導入には前向き。
-鉱山開発に関しては、鉱物資源を重要な資源と位置づけており、開発に前向き。
-開発に関わる「住民による協議」を制度化していく方向。

 など。
閣僚候補として名が上がっている人たちを見ると、企業家よりの政策展開がなされるのではないかと思われます。選挙期間中、社会運動体がコロムを「中道左派」というよりは「企業家」と評していたことも含め、来年の就任後の政策が注目されます。


http://www.servidordemedios.com/media/pdf/capuchon.pdf


http://www.servidordemedios.com/especiales/voto2007/246.html


http://www.servidordemedios.com/especiales/voto2007/251.html

http://www.prensalibre.com/pl/2007/agosto/22/180350.html

 開発と権利のための行動センター
 青西

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2007/11/01

グアテマラ 開発プロジェクトとコミュニティの分断

開発プロジェクトとコミュニティの分断

 グアテマラ、サンマルコスでの鉱山開発においても、その中でのコミュニティの分裂、リーダーに対する買収の問題などが伝えられている。目の前に札束をちらつかせることで社会をずたずたにしていくのである。これは長年時間をかけて築かれてきた「社会資本」を切り崩していく行為であり、「開発」とは異なり、長期的には「低開発」を固定化することにつながっていくことになるであろう。

 10月22日のグアテマラ・チョルティ民族による声明文も、開発プロジェクトが地域に及ぼすこうした影響を伝えている。

 プエブラ-パナマ計画の一環として計画されている中米送電線システム(SEPAC)プロジェクトの一環として、今年3月からEPR社がコミュニティを訪問し、共有地の買い上げの交渉を進めてきているという。最初は4万ケッツアル、次には10万ケッツアルと。また企業は金を受け取らなければ、力で解決すると脅していたという。
 10月に入り、企業はコミュニティ開発審議会の集会を利用して、村ごとの交渉担当者を定め、村ごとに土地売却の約束をしてくる代わりに3万ケッツアル(約45万円)の支払いをするというような約束をしたとのことである。しかし多くの参加者はこの会議の議事録にサインをすることを拒んだとのことである。

 チョルティ民族のコミュニティの連合体は、リーダーの尊厳を金で買うような企業の態度に対して、またこうした企業の手法がコミュニティの分断と対立、そして暴力を引き起こすものであると告発している。
 声明文・原文はこちら
http://movimientos.org/show_text.php3?key=11160
 
 
 EPR社は中米諸国の電力会社がSIEPACのために設立した会社である。このEPR社のサイトには社会・環境影響評価の文書も掲示されているが、少なくともグアテマラの文書を見る限り、先住民族コミュニティへの影響について、十分に検討されたとは思えない。書かれているのはどこかの本から引っ張り出したのであろう、過去の歴史的記述と、一回りしてみた景観の話程度である。現在の先住民族コミュニティの声はどこにもない。
http://www.eprsiepac.com/ambientes_siepac_transmision_costa_rica.htm
これでは米州開発銀行のガイドラインにも整合しないだろうと考え、IDBのサイトを探すものの、グアテマラの先住民族コミュニティへの影響に言及した報告書はでてこない。

開発と権利のための行動センター
  青西 靖夫

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2007/10/17

強行されるダム開発(グアテマラ・イシュカン)

強行されるダム建設プロジェクト


Xalalagif

 9月25日、グアテマラのキチェ県北部、イシュカンに建設が予定されているシャララ水力発電所計画の入札が開始された。このダムはチクソイ川にかかるもので、発電量は180メガワット、グアテマラでも2番目の規模となる。また総建設費は4億ドルに上るものと想定されている。入札では外国企業が80%の投資を行うことが求められており、20%をグアテマラの国内企業が負担し、開発業者は30年間にわたって、グアテマラ電力公社に電力を発電コストを元にした金額で販売することとなる。
 (開発業者向けにはご丁寧にも次のサイトまで作ってあるが、どこを見ても水没予定地域もわからなければ、環境や社会への影響などについては言及していない。http://www.inde.gob.gt/xalala/
 またこの計画は国内需要の増加に対応するためという名目ではあるが、当初から中米・メキシコの送電線結合の実現後には海外への売電も視野に入っているものである。(Inforpress 07/04/27, 07/09/28) そして居住権の擁護のための活動を行っているCOHREの報告書によると、ダム建設によって34コミュニティ、約15000人もが水没による影響を受けるプロジェクトなのである。(下記報告書 P76)
http://www.cohre.org/store/attachments/Informe%20de%20Mision.Mexico.Honduras.Guatemala.Jul07.pdf

 しかしこのダム建設は今年4月に地元住民より明確な拒否の声を突きつけられている。地方自治体が実施した「住民投票」には大人も子ども含め、2万人近くが参加し、90%ほどが拒否の態度を示している。成人の参加者に限っても、は選挙人登録者、非登録者を含む成人投票者は11953人で、うち86%が水力発電計画を拒否した。(ちなみに 9月の総選挙での選挙人登録者総数は23372人、投票者数は14481人であった。)またこの住民投票は、グアテマラ政府の人権擁護委員会もその実施プロセスを支援し、かつ地方自治体が主体的に実施したものであり、その正統性は明らかである。
しかし水力発電を管轄する鉱山・エネルギー省は、住民投票を「拘束性」がないとしたこれまでの憲法裁判所の判例をもとに、地域住民の意思表明を無視し、開発を進める方針をとっている。更には今後も住民と協議をするのではなく「意識化」を進めるとしている。(07/09/26 プレンサリブレ紙 http://www.prensalibre.com/pl/2007/septiembre/26/183432.html:なおこれが前回のこのブログの報告におけるフアン・ティネイの憤りにつながっていると思われる。)
 
 グアテマラ政府は、「住民投票」を拘束性がないものとして看過しているが、国内法と同等の性格を有するILO169号条約において、土地からの移転に関しては、「自由かつ十分な情報を受けた上での同意を得た場合のみ行われる」という規定が基本となっている。この点からも政府は果たすべき手続を踏んでおらず、その責任を履行していないと考えられる。
 
行動センターの関連記事はこちらから
http://cade.cocolog-nifty.com/ao/2007/04/post_7a36.html
また上で紹介したCOHREの報告書が法的側面からの検討を行っている。

開発と権利のための行動センター
 青西

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先住民族の権利宣言とグアテマラ

 先住民族の権利宣言採択に関して

 2007年9月13日、国連で「先住民族の権利に関する国連宣言」が採択されました。
日本の新聞でもいくつか報道されましたが、「先住民族の10年市民連絡会」が発行する「先住民族の10年News」第138号(10月13日発行)でもこの宣言採択が特集されています。宣言の日本語訳もできあがり次第掲載されるとのことです。http://indy10.at.infoseek.co.jp  及びニュースレターより。
 
 宣言文の本文は国連の下記のサイトで見ることができます。(英語以外の言語へのアクセスできます)
http://www.un.org/esa/socdev/unpfii/en/declaration.html
 次のよくある質問(FAQ)も参考になります。
  http://www.un.org/esa/socdev/unpfii/en/declaration.html


 中南米においては10月12日にボリビアで「世界の先住民族の歴史的勝利を祝う世界大会」が開催され、この宣言の採択を祝うとともに、声明文が公表されています。(こちらも後日抄訳し、10年ニュースの方に掲載の予定)
http://www.movimientos.org/12octubre/show_text.php3?key=11076


 この採択に関し、開発と権利のための行動センターのグアテマラでのカウンターパート組織であるCONIC(グアテマラ先住民族・農民全国調整委員会)のフアン・ティネイは次のように語っています。先住民族のテリトリーにおける、先住民族の意向を無視した鉱山開発などの問題を抱えているグアテマラの状況への危機意識とともに、対抗していくためのこの宣言の重要性が伝わってきます。

 以下 2007/9/28聞き取り
 
 国連におけるこの宣言の採択は非常に重要な一歩です。これは私たちの仲間の真摯な闘争の成果なのです。しかしこの採択には大きな障害がありました。力を持った大国が、先住民族のテリトリーにおける自然資源の搾取のための投資に利害を持つ国々が反対に回っていたのです。
 これは私たちの勝利ですが、宣言と現実は大きく異なることでしょう。ですから私たちが闘争を続けていくことは重要なことなのです。しかしこの宣言があることは、私たち先住民族が自然資源やテリトリーの問題に立ち向かっていく重要な道具となることでしょう。
 私たちの国では資源、水や石油や鉱物資源などに触手が伸びています。そうした中で先住民族のテリトリーを承認し、それを守っていくこと、そしてそのテリトリーにある水、森や大地を守るための闘いを続けていかなくてはなりません。しかし貧困の中にいる人々にとって、多国籍企業の見せつけるお金は莫大なものです。そこで自分たちの小さな土地に2万ケッツアル(約30万円)とか言われたら、喜んで売ってしまうことになります。しかしそれで全て、次の世代の生活も含め、全て終わってしまいます。そのあとに来るのは破壊と略奪だけなのです。
 先住民族に対する「協議」も重要な課題です。「協議」も重要な議論のテーマとなっています。それはコンセッションなどに先んじて先住民族の承認が必要だ、ということを意味しています。しかし政府は最初から多国籍企業の言うなりで、資源をただでばらまいているのです。更にコミュニティとの「協議」どころか、行われているのは「意識化」です。黙って土地を引き渡して出ていかせるための「意識化」です。
 これは土地からの排除なのです。暴力は伴ってはいなくても、歴史的な、そして全ての生きる時間における土地からの排除なのです。都会に出たり、他の国へ行ってしまうことになるでしょう。しかし二度と自分の土地に戻ることはできないのです。これを土地からの排除といわずなんと言えるでしょうか。
 これがグアテマラ国家の態度なのです。何も変化はありません。だからこそ、この宣言を手にして、闘争を継続していかなくてはなりません。

 開発と権利のための行動センター
 青西

 10/27は報告会です。詳細はこちら
 http://cade.cocolog-nifty.com/ao/2007/10/1027_f505.html

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2007/10/11

グアテマラ 鉱山開発問題のその後(071011)

グアテマラ 鉱山開発問題のその後

 今回、グアテマラを訪問した際に、サンマルコス県のサンミゲル・イシュタウアカンやシパカパで採掘が進む露天堀のカナダ資本の金鉱山であるマルリン鉱山についてもインタビューを行ってきました。そのインタビューを整理して報告します。

1)現地の先住民族組織であるアフチモルは次のように鉱山開発に関わる問題を整理してくれました
-井戸の水量低下、水の枯渇
-排水池の汚染水によるとおもわれる家畜や鳥の死亡
-周辺住宅における振動等による壁面のひび
-汚職の蔓延(鉱山会社が政治家や地域のリーダ-を買収していくことによる)
-暴力事件の拡大
-コミュニティ内の対立の深化(鉱山で雇用されている人、されていない人)
-地域のアイデンティティーの崩壊、先住民族差別(鉱山の職場内で先住民族言語を利用できないなど)

2)地域の鉱山開発に関するレポート(Foto -Reportaje :La Mina Marlin,COPAE 2007.8)ではひびの入った家屋の写真を紹介しているが、鉱山近郊の57の家屋で壁面へのひびなどが発生しているという。しかし鉱山側は全く補償を行う態度を見せていない。更には 鉱山開発によって家のすぐしたまで岩盤が削り取られている状態も報告されている。
Sm1_2
Sm2_2
 また鉱山の側の公共道路には次のような看板が掲示されている。「鉱山工事中につき危険:自己責任とリスクで運転するように」。
Sm3_2


 ・・・・このような横暴が許されるものであろうか?地域住民に対する暴力であり、立ち退かせるための脅迫であある。また企業側は危険防止に果たすべき責任すら負わず、企業の私有地の如きである。グアテマラ政府は、住民の実力行使を批判するために「法治国家」なる表現を多々利用するが、このサンマルコスで起こっている事態は「無法地帯」そのものではないだろうか。

 以下ここまでの関連情報
 関連情報は次のサイトからどうぞ(英語・スペイン語)
http://www.resistance-mining.org/english/index.php
開発と権利のための行動センターのスペイン語情報提供サイト
http://homepage3.nifty.com/CADE/Espanol/mineriaindex.html
次のサイトは日本語です。(ジェームス・ロドリゲスのブログ)
http://mimundoj.blogspot.com/2007/09/blog-post.html
写真はFoto -Reportaje :La Mina Marlin,COPAE 2007.8より。ダウンロードは次のサイト
http://www.resistencia-mineria.org/espanol/fotos/fotoreportaje-marlin-0807.pdf


3) 鉱山問題を扱う、カトリック教会サンマルコス教区の「平和とエコロジー委員会(COPAE)」の活動
 現在 COPAEでは4つの活動を中心的に行っている
―水系汚染に対する環境モニタリング
―調査・コミュニケーション
―法的支援
―抵抗と連携
―(開発のためのオータナティブ)

1)水系汚染モニタリング
 最終的にメキシコ湾まで流れこむ、鉱山周辺の河川の水質モニタリングを行っている。自然資源・環境省(MARN)が行うべき業務であるが、脆弱であり、まったくできていない。実施しようという政治的意思も欠如している。企業はお抱えの環境モニタリング会社を通じて、地元住民による環境調査を組織しているが、試料は企業の手に渡り企業の分析室において分析されるのであり、中立性、信頼性を欠いている。
 水系への影響はすでに出ている。アルミや銅、鉄といった金属の検出量が国内外の規定を上回っている。髪が抜けたり、家畜や鳥が死んだというケースも報告されている。汚染がないという方がそもそもありえない。
 今後水質モニタリングのデータをコミュニティに渡し、住民が適切な情報を持つことを支援していく。また科学的な分析のベースラインを作っていくことを目指している。
「国際的な環境モニタリングの専門家の来訪を期待している」
2)調査・コミュニケーション
 コミュニティ出身のレポーターを養成し、鉱山開発に伴い、何が起きているかを報告してもらう。そういう情報に基づいてビデオやポスターを作成。また今後、ラジオでの放送も始める。
 これ以外に専門的な調査も別途行う。

3)法的支援
企業に対して、損害に対する責任をもとめる訴え、また国際的な司法機関にこの問題を提訴するといった活動の実施。

4)抵抗と連携
 孤立した運動を展開するのではなく、鉱山開発の問題を抱えるグアテマラのウエウエテナンゴ県やイサバル県とも連携することを目指している。またコミュニティの強化に取り組み、住民による協議を進めるといった活動も行っている。

まとめ
 開発と権利のための行動センター
 青西
 

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2007/10/06

グアテマラ選挙結果について

2007年グアテマラ総選挙について
 
 グアテマラ総選挙が9月9日に行われ、アルバロ・コロムを大統領候補に据えたUNE(国民希望党)が28.23%の得票率、続いてオットー・ペレス率いるPP(愛国者党)が23.51%と続き、この両者で11月4日の決選投票が争われることとなった。
 国際社会から注目を集めていたリゴベルタ・メンチュウ(グアテマラのための出会い党)は3.09%にとどまった。
 11月の決選投票、また来年以降の国会運営を考えても、どのように連立を組んでいくかが重要な点となるが、UNEにとっては連立は難しい選択であろう。その一方、PPはGANAを巻き込み、その後いくつかの政党を巻き込めば過半数に達することができる。またUNEは重要な票田である首都で集票力が弱く、PPの27.25%、GANAの23.84%に続く20.3%の得票率に過ぎない。この点からも決選投票でオットー・ペレス優位の声もある。
その一方UNEは地方自治体の首長を104の自治体で押さえたのに加え、地方自治体での支持拡大を目指している。これまでに計243の新首長の支持を取り付けたという(periodico紙20071005)
 今後に向けて重要な鍵を握るのはGANAであろう。都市部での票を維持し、国会議員も37人押さえ、更には地方自治体でもUNEに次ぐ第二党となっている。GANAの動向が決選投票の動向を握っていると考えられる。

 内戦終結後拡大していた地方市民政党(コミッテ・シビコ)の拡大傾向は終わり、19の首長選で選出されたのみであり、前回の27自治体から大きく後退している。

左派が躍進した南米諸国などと較べ、グアテマラでは左派の衰退も続いている。前回選挙では元ゲリラ勢力などによるANNが4議席、URNGが2議席を確保したが、今回はURNG-MAIZが2議席を獲得したに留まり、またやはり元ゲリラ勢力によるANNは一議席も取れることなく政党として消滅することとなった。
 中道左派とみられるEGは、前回選挙でANNから出馬したニネット・モンテネグロを全国区のトップに据え、都市部を中心に4議席を確保した。しかし自治体選挙含め、地方での票は伸びず、支援に動いた農民組織も地方選挙における動員力の弱さを再確認することとなった。

 青西

Resultadosele

 
 

 

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2007/10/05

自然保護区と先住民族の取り組み(グアテマラ)3

自然保護区と先住民族の取り組み(グアテマラ)3

<サンタクルス山域候補地域>

 イサバル県西部、イサバル湖とペテン県に挟まれるサンタクルス山域は1989年に公布された4-89法(保護区法)の第90条において「特別保全地区」として指定され、自然保護区としての制定候補地となっている。
 しかしこの地域の土地問題は不透明な歴史を持っている。1990年6月、当時のセレソ大統領の子息であるマルコ・ビニシオ・セレソ・ブランドンは環境NGO「FUNDAECO」を設立。その半年後、大統領の任期切れの直前の12月に、国有地(チョコン・ナシオナル農園)がこのNGOに対して、環境保護を名目に2500ヘクタールに渡って譲渡されるのである。ここからこの地域の土地問題が混乱を深めていく。地域のコミュニティが10年以上にわたって進めてきた土地所有権確定手続きはここで一度頓挫する。

 しかしコミュニティの人々による土地回復運動が高まる中、2000年以降、この環境NGOはその所有地の一部を国に返還し、その後土地分配を担当する「土地基金」によって土地の一部がコミュニティに分配された。しかしコミュニティが本来要求していたコミュニティの土地全域ではなく、コミュニティの住民の耕作地に当たる部分のみの所有権確定を受けることとなった。環境NGOの主導で作られた土地利用区分に基づき「保全地区」、「多目的利用地区」と指定された「コミュニティ」の土地は、環境NGOの私的所有権のもとに従属している。不透明な手続きのもとで土地を確保した環境NGOが「コミュニティの土地」の所有者として居座っているのである。現在、「多目的利用地区」における植林補助金等の手続き管理等は環境NGOの手に握られている。またFUNDAECOでは、今後のサンタクルス山域の保護区設定に向けて着々と準備をしている。  
 
 地域住民は2000年頃より土地問題解決の支援を求め農民組織であるコニック(CONIC)と活動してきた。と同時に「地主」であるFUNDAECOとの活動も続けている。植林や呼称栽培などのプロジェクトを彼らと行っている。しかし地域住民はよそ者のNGOが自分たちの土地を、資源を管理することには明確なNoの姿勢を堅持している。
 こうした活動の中でコミュニティのリーダーは「チョコン・ナシオナル保全コミュニティ間審議会」を設置、その後、「イロル・キチェ・アソシエーション(<森の守り人>の意)」としての登録手続きを進めている。将来的には環境NGOを通じてではなく、自分たちで、自分たちのテリトリーを、自然資源を管理したいと考えている。
 しかしこのアソシエーションが自主的に地域を管理していくためにはまだまだ力が足りない。会計能力やプロジェクトのマネージメント能力の強化、近隣の住民組織との連携などやるべきことは山積している。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

「開発と権利のための行動センター」では、現在、グアテマラのイサバル県の住民アソシエーションの強化のための活動実施を支援しています。
 また全国レベルの農民・先住民族組織であるCONICとも連携し、自然保護区と先住民族の関係や国内での取り組みを共有するためのセミナーなども実施しています。
 10月にはCALASやサルストゥンの地域住民リーダーなどを招いて、経験を交流するワークショップも実施する予定です。

 行動センターでは今後も次の大きな二つの方向性での活動を継続していきますので、ご支援頂きたくお願い申し上げます。

1)地域先住民族組織・住民組織強化支援:組織強化、関係機関との連携強化
2)先住民族組織強化支援:経験共有と戦略策定支援

寄付金振込先はこちら

寄付金口座
◆郵便振替口座:00230-5-131472
◆口座名   :開発と権利のための行動センター

 開発と権利のための行動センター
 理事 青西靖夫

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自然保護区と先住民族の取り組み(グアテマラ)2

 自然保護区をめぐる先住民族の取り組み 2

<イシル生物圏ヴィシス・カバ保護区の事例>
キチェ県北部のネバ・チャフル・コッツアルの三つの自治体はイシル語を話す先住民族が居住している地域である。この中のチャフル(chajul)に位置する「イシル生物圏ヴィシス・カバ(Visis Caba)保護区」はその設立以来、地域内での対立・紛争が続いている保護区である。
この保護区は1997年7月に政令40-97によって「イシル生物圏 ヴィシス・カバ保護区」として制定されたものである。しかしこの保護区の設定は地域住民の十分な同意を得ないままに、域外の環境保護団体と地域の一アソシエーションを中心に進められたために、地域の住民の中に対立を引き起こすものとなった。

 もともとヴィシス・カバはチャフルの自治体所有の共有地であり、また伝統的な聖地でもあった。ヴィシス・カバにあるフイル山(Cerro de Juil)はその中でも重要な聖地である。また地域住民はこの共有地でカゴや蔓細工を行うための材料を採集しつつ、長年にわたって森林を守ってきたのである。急峻な地形にも助けられ、豊かな森林以外にもジャガーやピューマなども生息しているという。
 その一方、この地域はグアテマラ内戦の中ですさまじい弾圧を受けた地域でもある。1975年のグアテマラ貧民軍(EGP) によるチャフル北部のペルラ農園での農園主殺害以降、この地域では地域のコミュニティに対する激しい弾圧が繰り広げられ、弾圧から逃れた住民が山中にCPR(抵抗の共同体)を組織し、集団で軍の弾圧から逃れていた。

 1989年に保護区法(4-89)が制定された時点で、既にこの地域は将来的な保護区の候補地として挙げられていた。1995年頃から外部の環境保護活動家が保護区設置のための動きを進め、地域の開発事業や有機コーヒー生産を行っていたチャフル住民アソシエーション(Asociación Chajulense)や自治体の首長マヌエル・アシコナ(Manuel Asicona)を巻き込んでいく。そして1996年にCONAPに対して自治体当局、住民アソシエーション、地域コミティ」の名前で保護区設置の要請がだされる。それに並行する形で環境保護団体であるマードレ・セルバ(Madre Selva)が技術報告書を作成し、その中でチャフル住民アソシエーションを管理事業者とすることにコンセンサスがあるとして推薦している。
 1997年7月、法40-97によって、保護区設置法が公布され、正式にヴィシス・カバ保護区設置が決まるとともに、その中の第5条でチャフル住民アソシエーションが管理業務者として指定されることも規定された。
しかしこの保護区設置は、地域で活動していた先住民族の権利擁護組織であるデフェンソリア・マヤなどをはじめとする地域住民から大きな反発を受けることとなる。大きな問題は、この保護区の設定プロセスにおいて住民側のコンセンサスが欠如し、住民に情報がいかないままに保護区が法的に制定されたという点である。こうした情報の欠如もあいまって、このヴィシス・カバの共有地が国に売られた、外国の企業に売られたという噂も広がっていたようである。
 またこの反発には、歴史的に存在する国家機関への不信感、地域の共有地に対する外部からのルールの押し付け、利用してきた自然資源へのアクセスが不可能になる可能性があること、更には内戦時の避難民の土地確保問題と共有地からの排斥を狙う地域住民との利害の対立など様々な要因が存在していた。
 保護区設置そしてそれを進めた自治体に対する反対運動がふくれあがる中で、1997年12月には管理業務者への支援機関である「地域技術審議会」にコミュニティ代表、デフェンソリア・マヤ、国内難民委員会を含めるという法改正が行われた。しかし自治体との対立は続き、また国の担当機関である保護区管理審議会(CONAP)も地域への担当者の配置をあきらめることとなった。
こうしてCONAPも実質的にはこの地域を保護区としての管理することを諦めることとなり、またチャフル住民アソシエーションも現在は保護区の件には関与していない。
 
 -現在の動き-
 2年ほど前から環境法・社会アクションセンター(CALAS)が新しくこの地域での活動を展開しつつある。地域住民に対して保護区を押し付けるのではなく、地域住民主導で保護区について考え、判断していくための情報を提供し、集まりを調整していくファシリテーターとしての役割に専念している。「保護区」という用語の使用も避け、まず地域住民主導のワークショップで、既存の規範の把握・共有を行うとともに、保護区法のイシル語への翻訳も進めている。
 地域の言語で情報を提供していくこと、考え、意見交換を行う場を組織すること、その上で、住民主体で方向性を定めていくことを目指している。こうした、言ってみれば当たり前の作業がやっと前進しつつある。また「ドナーの時間」ではなく、地域の時間を見据えて、10年がかりで活動を進めていこうという方針を持っている。
 またCALASとしては保護区法の改正のためのロビーイングを行い、管理カテゴリーに「共有管理地区」という定義を入れていく方向を目指している。これによって地域住民主導の自然保護区設置に向けての法的裏付けを固めていく方向である。

注)この報告は現地での聞き取りに加え、Bettina Durocher,Los Dos Derechos de La Tierra: La Cuestion Agraria en el Pais Ixil,2002 も参考にした。

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自然保護区と先住民族の取り組み(グアテマラ)1

 自然保護区と先住民族(グアテマラ)

 9月にグアテマラを訪問し、開発と権利のための行動センターの活動地域また関連する取り組みの視察などを行ってきました。
 グアテマラにおける「自然保護区と先住民族の取り組み」というテーマで3回に分けて報告を掲載していきます。

 開発と権利のための行動センター
 青西靖夫


自然保護区をめぐる先住民族の取り組み 1

<サルストゥン流域自然保護区>
イサバル県北東部を流れるサルストゥン川の流域に保護区(正式名は「サルストゥン川多目的利用保護区」)が設定されたのは2005年3月のことである。グアテマラ国内の環境NGOである「FUNDAECO(フンダエコ)」が積極的に設立に向ける準備を推し進め、「技術報告書」を作成し、保護区管理にかかわる法案を作成し、国会での審議に持ち込んだ。地域住民がこの事実を知った時には、法案は採択される寸前であつた。
 このことに驚いたのは、地域に住むケクチ民族のコミュニティの人々であり、また地域のコミュニティの土地登記を支援してきたカトリック教会の土地司牧会である。この地域に住むケクチ民族のコミュニティは、生活してきた土地の所有権を確定するために、30年以上にわたって手続きを続け、あと少しで土地登記の手続きが終了するところまでたどり着いていた。数年前に活動を始めたリビングストン教区の土地司牧会は、土地の測量、土地基金との交渉など、この土地登記のための手続きを支援してきていたのである。
 しかし自然保護区に設定されると土地登記の手続きを進めることはできない。「自分たちの土地」であり、「自分たちで守ってきた土地」を、自分たちのコミュニティのものとして登記することができなくなるのである。
 また地域住民の意向を聞くこともなく、協議を行うこともなく作成された法律に書き込まれた保護区内のゾーニングは、地域住民の生活を反映したものとはなっていない。いくつかのコミュニティはその土地の半分以上を、立ち入ることもできない「不可侵ゾーン」に指定されてしまったのである。

 地域コミュニティの連合体である「Asociación Amantes de la Tierra(土地を愛する者アソシエーション」では、まず法の採択の延期、改正を求めて運動を開始した。しかし保護区設置法は国会で採択されてしまう。そこで次にこの保護区制定にかかわる法12-2005を違憲として憲法裁判所に提訴した。コミュニティの反対運動に直面する保護区は、その設置法に書き込まれた3名のコミュニティ代表を含む地域の関係者を含んだ管理委員会を立ち上げることもできないまま頓挫している。
 このアソシエーションでは、保護区の制定そのものに反対の姿勢をとるのではなく、まず土地の登記手続きを終わらせること、地域住民が計画そして決定のプロセスに参加すること、そして自然保護区の設定による利益を享受できるようにすること、この3点を強く求めている。
 また 硬直した状況の中で、地域のアソシエーションと環境NGOが連合体を結成して、今後の保護区を実現しようという動きも検討されつつある。連合体の中で同等の権利を持って参加することを通じて、保護区における活動や資金の動きを管理していこうというものである。この動きは重要な一歩となりうるであろう。しかしこの動きを現実のものとするためには、新しいリズムが必要とされる。コミュニティにケクチ語で報告すること、法案や関係文書をケクチ語に翻訳していくこと、コミュニティの参加に基づく決定を可能とする時間を確保すること。これまでのドナーとの関係に目がいったプロジェクト管理の時間の流れにこだわれば、結局は一部リーダーしか分かっていない表面的な参加にとどまることであろう。
 また地域住民が保護区の管理に入っていくことも必要とされている。この地域には石油開発や鉱山開発の利権も存在している。法案にもともと石油開発の抜け道を用意していた、という批判受けているような環境NGOのみに任せておけば、地域内に石油開発の認可が与えられてしまう可能性すらある。
 このことは土地所有権を確立することとの重要性にもつながっている。保護区内といえ国有地のままに置かれたままであれば、「多目的利用ゾーン」において地下資源の開発権が政府によって認可されてしまえば、その動きを止めることは難しい。地域全体の開発のあり方に関与していくためにも保護区の管理に参加することが重要となるのである。

 今回のように環境NGOは必ずしも地域住民と密接な関係を持つわけではなく、一方的に「環境保全」を押し付けるケースが少なくない。しかしそのような環境NGOにも国際的な大型環境NGOや諸外国政府から資金が流れ込み、そうした資金を利用して地域での活動を進めていく。
そうした中で地域コミュニティは「受益者」として従属していくのである。自分たちの生活改善、自分たちの自然保全のために、いくらの資金が流れ込み、どれだけの技術者が雇われ、どれだけの給与が支払われているか、知らされないままに、単に水道の改善や植林やその他の生活改善プロジェクトの「受益者」に留め置かれるのである。もちろん「コミュニティの強化」や「組織強化」という名目での活動もないわけではない。しかしその資金は限られている。
 また国際協力機関などの資金供給者と、そうした資金供給者の資金を無難に消化し報告を上げてくれる環境NGOは共存関係にある。その一方で、お金の管理の仕方から、一つ一つ積み上げて学んでいかなければならない地域住民のアソシエーションに届く資金は限られている。しかし彼らがこうした外部のNGOに対抗する力を持つためには、一つずつ積み上げ、その経験を通して力をつけていく必要がある。

<1 終わり>

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2007/09/10

グアテマラ選挙 動向

グアテマラ選挙 動向

 現地エル・ペリオディコ紙の報道
(WEB http://elecciones.elperiodico.com.gt/es/20070909/actualidad/43522/?tpid=175)によりますと、出口調査ではアルバロ・コロムが36.09%、オット・ペレスが29.16%の得票率との結果が出ており、この2者で11月4日に予定されている決選投票にもつれ込む可能性が濃厚となっています。
 ちなみにリゴベルタ・メンチュウは2.9%という結果がでているようです。

BBC-MUNDO のこちらの報道も参考にしてください
http://news.bbc.co.uk/hi/spanish/latin_america/newsid_6986000/6986418.stm#

 開発と権利のための行動センター
 青西

 ちなみに、私は本日よりグアテマラへ行きますのでしばらくブログの更新はお休みさせて頂きます。
 10月27日、28日の「横浜国際フェスタ2007」では27日(土)11時からグアテマラ報告会を行う予定です。 詳細は後日連絡します。

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2007/09/04

手を結ぶ鉱山-バイオ燃料利権(グァテマラ)

手を結ぶ鉱山-バイオ燃料利権(グァテマラ)
 
 グァテマラ国東部のポロチック川流域はこれまで経済開発から取り残されてきた地域です。しかし今、バイオ燃料の原料生産及び鉱山開発を目指して、いくつもの企業が手を結ぼうとしています。しかしながらこの地域はケクチ先住民族がコミュニティの権利と土地を守るための土地紛争が多発している地域でもあります。
 下に抄訳するインフォプレスの記事だけでは、今後どのような展開を見せるのかサダかではありませんが、行動センターの活動地域でもあり、今後の動向を注視していきます

http://www.sigloxxi.com/index.php?link=noticias¬iciaid=13769
http://www.inforpressca.com/


 以下はインフォプレス紙記事の抄訳1719号(Polochic: zona económica en ciernes 2007年8月31日より)
ポロチック流域の開発のために7つの機関が「ポロチック流域の持続的開発と自然資源の涵養のための財団」を組織することが決定された。この財団は、地域の開発と貧困の削減のための活動を行うとのことである。
参加する7つの機関は
1)グァテマラニッケル社(CGN):カナダのスカイリソース社の子会社
2)マヤニッケル社:オーストラリアの鉱山会社BHP Billitonの子会社
3)Chabil Utzaj:サトウキビの流通に従事するグァテマラ企業
4)Baleu, S.A.:ゴム生産に従事するグァテマラ企業
5)Inversiones de Desarrollo, S.A. ( INDESA ):アフリカヤシ生産を行うグァテマラ企業
6)Maderas El Alto, S.A:隣接するシエラ・デ・ラス・ミナスで木材生産に従事
7)ルイス・トゥルシオ・リマ財団:元ゲリラのフリオ・セサル・マシアスが率いる財団であるが、上記のINDESAやMadera El Altoと近い関係にあるとのことである。今回は土地紛争等の解決に協力することが求められているという。

 この地域は既に17の鉱山探査及び採掘の免許が認可されており、ニッケルを中心とした鉱山開発会社の触手が伸び、既に地域のコミュニティと問題を引きおこしている。
 その他にも水力発電計画を巡って、地域住民が農園から強制排除されるという事件も発生している。
 Chabil Utzaj 社は農民を土地から排除したとして、現地の農民組織であるCONICが告発している。

070904_polochic

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近づくグァテマラ総選挙

近づくグァテマラ総選挙
 
 グァテマラの総選挙が9月9日(日)に行われる。 
 2007年6月9日時点の選挙管理委員会(最高選挙裁判所)のデータによると、グァテマラの選挙人登録者数は599万人。うち20%が18-25歳の若者である。また2004年の選挙人登録者数は510万人であり、選挙人登録者数は約16%増加している。
 また今回より増加する投票所であるが、最終的に681の投票所が新たに設置されることになり、計2060の投票所数になるとのことである。(新聞報道の数字による)
 
 国際的には、今回の選挙で最も注目されたのは「グァテマラのための出会い(Encuentro por Guatemala)」という新政党を通じて大統領候補として出馬したリゴベルタ・メンチュウの動きであろう。グァテマラの歴史上初めての先住民族女性の大統領候補は、先住民族の政治参加の新しい第一歩を開くものである。しかしながらこれまでの事前調査では5-6%の支持にとどまっているとのことである。しかしグァテマラでも最も大きな農民組織であるCONIC(グァテマラ先住民族・農民全国調整委員会)も、リゴベルタ・メンチュウ支持を打ち出しており、農村部での投票所拡大もあいまって、どの程度の得票を集めるかは予断を許さない。

 大統領候補で現時点で高い支持を集めるのは「国民希望党(la Unidad Nacional de la Esperanza)」のアルバロ・コロムと「愛国者党(Partido Patriota)」のオト・ペレス・モリーノである。8月の時点の調査ではそれぞれ30.7%、27.7%という支持率が報道されている。現地の報道の雰囲気では、この二者で11月の決選投票にもつれ込むのではないかという感じである。
 ペレス・モリーノは1950年生まれの元軍人であり、軍の情報部のトップであったこともあり、内戦時における人権侵害への関与も指摘されている。和平協定締結には軍側の代表も務めている。
 前選挙では連立政党であった現与党のGANAの一部を構成していたが、その後、GANAを離れ、愛国者党として独自の政治活動を行っている。今回の選挙では、治安回復を第一に掲げ、そのために強硬な対策をとることを打ち出している。   
http://www.partidopatriota.com/index.php?option=com_content&task=view&id=25&Itemid=55
http://gsn.civiblog.org/blog/_archives/2005/3/26/2593575.html
http://www.elperiodico.com.gt/es/20070527/actualidad/40029/

 一方のアルバロ・コロムは1951年生まれ。叔父には1979年に軍によって暗殺された元グァテマラ市長のマヌエル・コロムがいる。1991年~97年にかけてのFONAPAZ(国家和平基金)での業務が評価されている。1999年の選挙には元ゲリラ勢力などの連合政党「新しい国家のための同盟(ANN)」の大統領候補として出馬。その後UNEを結成し、今回は2003年に続く大統領への挑戦である。政策的には、民主主義と社会的連帯に基づいた社会を基盤にした、持続的経済成長志向とまとめることができるであろう。教育などへの社会投資を拡大することを打ち出している。
http://www.elperiodico.com.gt/es/20070520/actualidad/39810/
http://www.une.org.gt/main.asp
http://news.bbc.co.uk/hi/spanish/latin_america/newsid_3239000/3239117.stm

 その他の注目すべき動きとしては、ここ数回の選挙ではその数を増加させていた自治体選挙における地方市民政党(Comité Civico) の数が減っていることがあげられる。前回選挙では186組織の参加がみられたが、今回は134に留まっているとのことである。これは2004年の選挙法の改定が参加を難しくしたとも言われている。 
http://www.prensalibre.com/pl/2007/julio/28/178338.html 
 もう一つには左派政党、元ゲリラ勢力などの分裂と弱体化をあげることができる。和平協定の締結主体であったURNGは政治的には衰退の一歩であり、ANNとURNG-MAIZの二つに分裂して選挙に参加している。また以前連携していたグループの一部はEGに流れている。南米諸国とは異なり、グァテマラでは左派勢力の躍進とはいかないようである。しかしUNEのアルバロ・コロムが大統領に就任した場合、チリのバチェレ政権のような中道左派政権と言えるであろうか。

http://elecciones2007.tse.org.gt/partidospoliticos/
http://www.elperiodico.com.gt/es/20070715/actualidad/41623/

開発と権利のための行動センター
 青西

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2007/08/12

グアテマラ、イシル地域におけるダム開発

イシル地域におけるダム開発
 インフォプレス紙 1713号(2007/07/20)からのまとめ

グアテマラ国北西部、メキシコにも近いイシル地域はグアテマラ内戦期に地域の先住民族コミュニティが大きな弾圧を受けた地域である。この地域に存在するペルラ農園は19世紀後半から、地域のイシル民族の土地を囲い込み、5850haもの面積を有する大農園となった。内戦期にはゲリラ勢力の一つであるグアテマラ貧民軍がこのペルラ農園の農園主であったホセ・ルイス・アレナスを殺害した。このことはその後この地域で、軍による弾圧が繰り広げられるきっかけとなった。
 現在、このペルラ農園の所有権にあるとされている土地の中にはいくつものコミュニティが存在し、これらは自らの正当な土地所有権を主張し、現在でも土地紛争が続いている。
  
 このイシル地域で2010年の運用開始を目指して、水力発電ダムの開発が進められている。当初計画はペルラ農園の所有者であるアレナ家の者によって進められていたが、土地紛争の中で計画が進まないため、2004年に農園の一部をシャクバル水力社に売却、この会社が計画の実施を担うこととなった。
 しかし地域で活動する農民組織は、この土地は土地紛争を抱えており、地域のイシル民族の土地が横領されたものであること、また建設に関して適切な協議が行われていないことなどを訴えており、この建設計画に不満を表明している。
  
ちなみにこのダム計画も地球温暖化対策の一環であるクリーン・開発メカニズム(CDM)の認可を待つものである。 http://cdm.unfccc.int/Projects/Validation/DB/04U077ODCZ3UXD7L0SICU3TX02VVRA/view.html
 
 開発と権利のための行動センターの関連ブログはこちら
http://cade.cocolog-nifty.com/ao/2006/12/cdm_ce01.html
http://cade.cocolog-nifty.com/ao/2006/12/cdm_a061.html

 開発と権利のための行動センター
 青西靖夫

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中米 バイオ燃料関係 動向

中米 バイオ燃料関係 動向

 あれこれあり、ブログの更新がしばらくできずにいました。このところ十分に各地のニュースに目を通せていないのですが、とりあえず見つけたものから紹介します。

1)CEPALが中米地域のバイオ・ディーゼル関係の資料を発行しました。(2007/08)
PERSPECTIVAS PARA EL BIODIESEL EN CENTROAMÉRICA:COSTA RICA, EL SALVADOR, GUATEMALA Y HONDURAS 
CONVENIO CEPAL / REPÚBLICA FEDERAL ALEMANA
中米地域のバイオディーゼルのパースペクティブ
 http://www.eclac.cl/cgi-bin/getProd.asp?xml=/publicaciones/xml/3/29423/P29423.xml&xsl=/mexico/tpl/p9f.xsl&base=/mexico/tpl/top-bottom.xsl

 この報告書によると既に中米諸国はバイオディーゼル市場に参入する初期段階に入っていると見なされている。
 まだ中身をちゃんと読んでいないので参考までに

2)韓国企業がグアテマラにバイオ燃料生産のためのプラント建設(07/07/28)
 プレンサリブレ紙(07/07/28)によると韓国企業の「新エネルギー(Nuevas Energias)」がサカパ県のテクルトラン市にプラント建設のための認可を受けたとのこと。
 ここではキャッサバを原料としてエタノールとバイオディーゼルを生産する予定とのこと。
 http://www.prensalibre.com/pl/2007/julio/28/178292.html

3)グアテマラでは耕作適地が不足し、森林を破壊し、耕境が拡大する危険性が指摘される。(2007/07/13)
 サトウキビ作付地とアフリカヤシ作付地の拡大から、農業適地が不足し、森林を破壊して耕境が拡大する危険性が指摘されている。現地の環境NGO代表は小農園が買い上げられ、その後農民は森林を伐採して、より耕作に不適な土地に移動していく可能性を指摘している。http://www.elperiodico.com.gt/es/20070713/actualidad/41586/
 

4)OLADEのバイオ燃料ニュースレター
 中南米カリブ地域の26カ国が参加するラテンアメリカエネルギー機構(OLADE)がバイオ燃料に関するニュースレターを発行している。
 http://www.olade.org.ec/boletinBiocombustibles.html

5)その他
 しばらく海外にいたせいで、日本で出版されているバイオ燃料関係の書籍や雑誌などはほとんど押さえていませんが・・・とりあえずインターネットで見つけたいくつかを紹介
ベリタ4号 http://www.nikkanberita.com/docs/doc20070710.html
農と食の現場から
エタノールは環境を救わない、むしろ世界の飢餓の引き金に/バイオ燃料はちっとも「エコ」じゃない/解体する農民世界アジアの村で起こっていること/アメリカのコメ戦略が作り出す貧困と人権侵害/
 ここではキューバのカストロ議長の論文も翻訳されているはず。
論座 6月号
フォーリン・アフェアーズの翻訳から「エタノール燃料は本当に人と地球に優しいのか」
 フォード・ランゲ、ベンジャミン・セナウアー
 これは以前紹介したものの翻訳
ル・モンド・ディプロマティーク 7月号http://www.diplo.jp/articles07/0706-3.html  アグリ燃料にまつわる5つの幻想 
 エリック・ホルト=ギメネス(Eric Holt-Gimenez)フード・ファースト/食糧・開発政策研究所専務理事、オークランド、訳・岡林祐子

とりあえずここまで

 開発と権利のための行動センター
 青西靖夫

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2007/07/12

グアテマラ鉱山開発問題&行動センターの活動

 気づいたら随分長いことブログの更新をしていないようでした。現在、現金収入(+NGOの自己財源?)として、南米のとある国で開発関係の仕事を短期で請け負っており・・・
 9月にはグアテマラへ行きます! 10月には報告会もします!

 開発と権利のための行動センター
 理事 青西


 最近の動向について少し報告します。

1) 鉱山開発問題関連
 鉱山開発に関する「住民協議」の動きは、じわじわと各地に広がりつつあります。
 ウエウエテナンゴ県のサンタ・クルス・バリージャにおいても6月23日に鉱山開発の是非を問う、「良心に基づく協議」が行われ、地域住民は鉱山開発に対して「NO」の声を突きつけました。
 この協議には、投票権を持つ者から、未成年の者まで、自分たちの意見を表明しています。既存の「投票」の枠組みにとらわれることなく、地域の人々が政治に対し、地域の開発に対して意見を表明しています。これは地域から「民主主義」が生まれ、育ちつつあるプロセスだという思いを強く持ちます。またこの「投票」に関する情報の整理も徐々に透明な、外部の人に対してわかりやすい仕組みが作られつつあります。
 更に驚かされることは、この投票に参加した人、約46千人のうち、約2万4千人が成人ですが、実際にはそのうちの半数以上が「投票権」を持っていません。選挙人登録を行っていないのです。これまでの「民主主義」による選挙が、現実的には参加を保障していなかった姿があらためて浮かび上がります。

 自分たちの声を地域社会に反映させていこう、自分たちの社会のあり方を自分たちで決めていこうというこの強い思いを無視し続ける、グアテマラ政府のあり方、鉱山開発会社のあり方には強い疑問を感じます。
スペイン語の情報はこちらから
 http://homepage3.nifty.com/CADE/Espanol/mineriaindex.html

2) 開発と権利のための行動センターの活動
 開発と権利のための行動センターでは、鉱山開発も含め、「自然資源に対する先住民族の権利」というテーマで、地域の先住民族組織の強化、先住民族組織間のネットワークの強化のための活動を進めています。
 現在は、現地の協力組織を担う地域のコミュニティがどのような問題を抱え、どのような解決の方向を目指しているかについて、情報を収集するとともに、問題解決のために必要な活動案を検討してもらっています。
 グアテマラでは、地域住民の意向を無視した自然保護区の設置(イサバル県、ペテン県)やダム開発(キチェ県)、鉱山開発(イサバル県、ウエウエテナンゴ県他)などの問題に加えて、バイオ燃料開発に関わる土地問題なども起きているようです。
 イサバル県では、環境NGO主導で作られた自然保護区が、地域住民組織から違憲訴訟を起こされるという問題も起きています。地域住民の発言力が高まる中で、環境NGOは「やっと」地域の先住民族言語を話せる普及員を雇用し始めたというのが現状です。
 鉱山開発問題と同様、地域の人々が、先住民族が、自分たちの未来を自分たちで決めていくための、側面支援、情報提供や経験交流などを進めていきたいと考えています。


 寄付金口座はこちら

 寄付金口座
◆郵便振替口座:00230-5-131472
◆口座名   :開発と権利のための行動センター

 開発と権利のための行動センター
 理事 青西靖夫

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メールマガジン グアテマラへようこそのご案内

既に発行してから2週間ほど経ってしまいましたが、開発と権利のための行動センターの理事の青西が趣味で発行しているメールマガジンです。
この最終号の発行後も現地の新聞で報道が続くのは、子どもの誘拐、不正な養子手続きのニュースです。
グアテマラ社会における非常に大きな問題の一つです。
http://www.prensalibre.com/pl/2007/julio/01/175909.html

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バックナンバーはこちら
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━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
          グアテマラへようこそ メールマガジン 
          
                2007年6月28日発行   第33号
               発行部数:215(6/27現在)
                  発行:グアテマラへようこそ@ねっと
         http://homepage2.nifty.com/Guatemala/index.htm
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 久しぶりグアテマラのイベント情報が紹介出来ます。今回は写真展と織物展
のイベント情報を頂きました。
 どちらも関西での開催ですが、是非足をお運び下さい。
 あと今回ちょっと急いで作ったものですから、誤字脱字等ありましたらお許
し下さい。  
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 グアテマラへようこそ ●目次●
●1 イベント情報
 1-1 篠田ゆかり グアテマラ写真展
 1-2 特別展示 「マヤの衣装が語るもの」
●2 グアテマラ短信
 2-1 グアテマラでの人身売買
 2-2 スタンの被害からいまだ移転先が見つからず
●3 情報あれこれ 
 3-1 開発と権利のための行動センターから
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
●1 グアテマラ短信
1-1 篠田ゆかり グアテマラ写真展 Los Encuentros ~たくさんの出会い~

会  期  平成19年7月10日(火)~ 8月25日(土)
開館時間  午前11時~午後7時まで
定 休 日  毎週月曜日、第4日曜日
作家在廊日 7月21日(土)、8月5日(日)、8月19日(日)
会  場  京のケーキ屋さん 森の小枝
京都市中京区堺町通御池下ル丸木材木町675 フォルムズ烏丸御池102
TEL/FAX 075-204-3610

詳細、地図などは篠田さんのグアテマラ旅絵日記のサイトをご覧下さい。
http://www4.ocn.ne.jp/~lunaxela/

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1-2 特別展示 「マヤの衣装が語るもの」

会  場 東大阪市民美術センター  
会  期 平成19年7月5日(木)~7月29日(日)
開館時間 午前10時~午後5時まで( 毎週金曜日は午後7時まで)
休 館 日 7月9日(月) ・7月17日 (火-振替休館) ・7月23日(月 )
入 場 料 300円 高校以上 

詳細は東大阪市民美術センターのサイトをご覧下さい
http://www.city.higashiosaka.osaka.jp/060/060020/index2.html

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
●2 グアテマラ 短信
2-1 グアテマラでの人身売買
 以前、グアテマラの子どもの100人に1人が米国への養子になっている話しを
紹介しましたが、この話しの裏にある人身売買関連のニュースがいくつか報道
されています。
 人権擁護事務所の報告によると2006年には毎月50人の子どもの誘拐が発生。
これが増加傾向にあるとのこと。幼児が道ばたで強奪されるケースが多発して
いるとのこと。
 また幼児の取引に関わっていた人物がリンチにあうという事件もあちこちで
起きているよう。ある記事では子どもが5万ケッツアル(約75万円)で売ら
れていたという記述もあり。
 エルサルバドルの子どもがグアテマラ経由で、米国に偽造の文書で連れ出さ
れようとしていたという報道もあり。

 この話も少し継続的にフォローしていきたいと思います。

http://www.prensalibre.com/pl/2007/junio/23/175173.html
http://www.elperiodico.com.gt/es/20070625/actualidad/41033/
http://www.prensalibre.com/pl/2007/junio/27/175495.html

―――――――――――――――――――――――――――――――――――
2-2 スタンの被害からいまだ移転先が見つからず
 6月27日のプレンサ・リブレ紙の報道によると、スタン台風の被災者が未だ
移転先の住居を確保出来ず、政府に工事を進めるように訴えているとのこと。
「最初の75家族」分の建設が資金の遅滞から4ヶ月も工事が中断していると
のこと。
 あと3ヶ月ほどでスタン台風から2年になります。
http://www.prensalibre.com/pl/2007/junio/27/175485.html
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
●3 情報あれこれ
3-1 開発と権利のための行動センターから
 鉱山開発の是非を問う住民投票他、グアテマラ関連のニュースをいくつか
掲載しました。
 http://cade.cocolog-nifty.com/

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