中南米

2009/11/05

米州人権委員会がIIRSAについて特別公聴会を開催

 米地域インフラ統合イニシアティブ(IIRSA)の先住民族コミュニティへの影響について、11月2日、米州人権委員会による特別の公聴会が開催された。
 南米の先住民族の代表として、ペルーのCAOI(Confederación Andina de Organizaciones Indígena de Perú )、ボリビアのOICH(Organización Indígena Chiquitana de Bolivia)、CEADESC(Centro de Estudios Aplicados a los Derechos Económicos, Sociales y Culturales de Bolivia)、ブラジルからComunidades Nativas de Pueblos Indígenas de Rondonia de Brasil、また米国のIndian Law Resource Centerが参加して発言を行った。
 この模様は米州機構のサイトにおいてビデオを見ることができる。(スペイン語・一部ポルトガル語)
http://www.oas.org/es/centro_noticias/videos.asp?sCodigo=09-0278&videotype=&sCollectionDetVideo=4

南米の各地を結ぶインフラ整備を目指しているIIRSAに含まれる多数のメガプロジェクトは、先住民族の生活に大きな影響を与えるとして、先住民族組織が抗議を続けている。

Leonardo Crippa(Indian Law Resource Center)
-IIRSAに含まれる502のプロジェクトは、先住民族コミュニティにおける鉱業開発、水力発電開発、アグロ燃料、モノカルチャーなどの様々なプロジェクトの促進につながるものであり、このプロジェクトの実施は、国際法に定められている先住民族の権利を損なうものである。
-IIRSAは、先住民族のBuen Vivirを脅かすものである。
-これらのメガプロジェクトは特に三つの先住民族の権利を侵害するものである。土地への集団的な権利、開発の形を決めるという自決と自己決定の権利、汚染と生物多様性の喪失による身体的統合と健康への権利である。
-ダムで水没が引き起こされる所では、強制的な移転が生じる
-事業の前に人権への影響に関する調査を行うべき。

Rodolfo López(Organización Indígena Chiquitana de Bolivia)
-サンタクルスとプエルト・スアレスを結ぶ道路計画は建設が進んでいるが、31コミュニティの文化、生物多様性、その統合性に直接の影響を与える。
-これまでに行われた建設部分ではコミュニティの分裂などを引き起こしてきた。
-コミュニティへの協議が適切に行われないまま、プロジェクトが進んできている。
-企業は当初の約束を遂行していない。影響の緩和策なども実現されていない。

Narciso Tomicha(Central de Comunidades de Chiquito Turbo)
-サンタ・クルス-プエルト・スアレス間の道路建設の影響を受けている。
-この土地は所有権の確定がなされておらず、このことが補償の受け取りを困難にするであろう。
-森林破壊、道路の整備による外部者の流入による過剰な狩猟圧、水源の汚染などが引き起こされる。
-私たちの文化が失われつつある。

Telma Delgado Monteiro(Associação de Defesa Etno-Ambiental Kanindé)
-マデイラ川の水力発電計画の真の目的は、大豆のモノカルチャーを進めることにある。
-事前の、情報に基づく協議は行われていない。
-百万人という数の強制移住が引き起こされ、生物多様性も回復不能なまでに失われる。

Miguel Palacín Quispe(Confederación Andina de Organizaciones Indígena de Perú )
-先住民族は統合に反対しているわけではない。しかし先住民族は開発を別の見方をしている。「Buen Vivir 良い生き方:人間と自然の調和」こそ、地球温暖化という危機に対処するために、先住民族が貢献できるものである。
-ペルーの3つの港とブラジルを結びつけようという計画は、多国籍企業に対して、自然資源へのアクセスを容易にするためにあり、そのためにアンデス地域の3952のコミュニティと78の低地先住民族のコミュニティが影響を受けることとなる。
-鉱業の振興、森林伐採、アマゾン地域への移民増加、大豆などのモノ・カルチャーの拡大、聖地の破壊などを引き起こし、特に自発的孤立を選んでいる先住民族コミュニティのテリトリーを脅かすものである。
-コミュニティの分裂・消滅、犯罪の増加、先住民族の消滅などを引き起こす。
-Inambari に計画されているダムは46000 haを水没させ、65コミュニティに移転を強いるものである。先住民族のすべての権利を侵害しているのである。
「私たちは『西洋』の開発とは違う考え方をしているのです。これまでの開発は、採掘・蓄積・分裂・個人主義を進めてきました。しかし私たちはコミュニティに生き、集団的な権利に基づいて生活しています。しかしこの権利が侵害されているのです。私たちは常に調和を目指してきました。Buen Vivirを目指してきたのです。しかしこの考え方は理解されず、政策の中に適切に取り入られていません。」

*ビデオ映像及び下記資料をもとに作成

 開発と権利のための行動センター
 青西

<参考資料>
CIDH realizará Audiencia sobre impactos de la IIRSA en los Pueblos Indígenas
http://www.biodiversidadla.org/Principal/Contenido/Noticias/CIDH_realizara_Audiencia_sobre_impactos_de_la_IIRSA_en_los_Pueblos_Indigenas
IIRSA vulnera derechos de los pueblos indígenas y de la Madre Naturaleza
http://www.biodiversidadla.org/content/view/full/52851
Situación de las comunidades indígenas afectadas por el proyecto Iniciativa para la Integración de Infraestructura Sudamericana (IIRSA) Participantes: Solicitante: Confederación Andina de Organizaciones Indígena de Perú (CAIO) / Organización Indígena Chiquitana de Bolivia (OICH) / Centro de Estudios Aplicados a los Derechos Económicos, Sociales y Culturales de Bolivia (CEADESC) / Comunidades Nativas de Pueblos Indígenas de Rondonia de Brasil / Indian Law Resource Center (54'36)
http://www.oas.org/es/centro_noticias/videos.asp?sCodigo=09-0278&videotype=&sCollectionDetVideo=4

<ブログの関連記事>
2008/01/29 アマゾン地域の大規模水力発電計画と先住民族
http://cade.cocolog-nifty.com/ao/2008/01/post_3d22.html
2008/03/07 IIRSA(南米地域インフラ統合イニシアティブ)とは
http://cade.cocolog-nifty.com/ao/2008/03/iirsa_f80c.html
2008/03/07 南米の巨大プロジェクトに反発する先住民族組織
http://cade.cocolog-nifty.com/ao/2008/03/post_0bb9.html
2008/11/14 ブラジル:アマゾンのマデイラ川に巨大ダム
http://cade.cocolog-nifty.com/ao/2008/11/post-5686.html
2008/12/15 IIRSA(南米地域インフラ統合イニシアティブ)に対する先住民族からの提言
http://cade.cocolog-nifty.com/ao/2008/12/iirsa-4195.html

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2009/10/16

ニカラグア:第2回先住民族女性フォーラム

 第2回先住民族女性フォーラムが10月1日から4日にかけてニカラグア大西洋岸のワスパンで開催されました。
 メキシコや中米などからも参加者があったようですが、ニカラグアの先住民
族女性の声としていくつか興味深い点がありますので、声明文から一部抜粋し
ます。
DECLARACION DE WASPAM
Segundo Foro de Mujeres Indigenas del Wangki: unidas construimos
nuevos caminos, dignas, fortalecidas y felices para vivir bien

 

1)家族やコミュニティにおける「良い生活」を可能とするような法・公共政策を
2NGOの開発プロジェクトにも事前協議を
 政府や国際機関だけではなく、NGOに対しても、開発プロジェクトに際して、国際法に定められた事前の情報に基づく協議を要求しています。
3)暴力のない生活を送る権利があることを伝えよう。
女の子も、男の子も、若者たちも、女性も男性も、暴力のない生活を送る権利を持っているのです。

 1993年に国連で採択されている「女性に対する暴力の撤廃に関する宣言」の流れを引くものなのかもしれませんが、中米やメキシコにおける最近の若者たちの暴力や地方にまで広がる暴力の問題を考えると、より広範に「暴力から自由な生活/VIDA LIBRE DE VIOLENCIA 」というのが求められているのではないかと思います。

 「良い生活/Buen Vivir」=「まっとうな生活」を求める声や、暴力のない生活を求める声は、いろいろな垣根を越えて共有されるべき課題となっているように思います。
 私たちにとっての良い生活とはいったいどういうものなのか。経済成長とそこからの分配に依存し続けるのではない、安定的・静態的かつ生態的な生活のあり方を提示しないといけないのかと思います。

Nicaragua: Mujeres indigenas acuerdan movilizarse para una vida libre
de violencia

http://www.fondoindigena.org/notiteca_nota.shtml?x=17964 
スペイン語/英語ですがこのサイトも訪問してみてください。
http://es.madre.org/index.php?s=4&news=219
さて、話は全く変わりますが、
UNA VIDA LIBRE DE VIOLENCIA Y DISCRIMINACIÓN で検索をかけたところ、今年3月に公表された米州人権委員会の「EL DERECHO DE LAS MUJERES A UNA VIDA LIBRE DE VIOLENCIA Y DISCRIMINACIÓN EN HAITÍ」という報告書が引っかかってきました。今度ちらちらと眺めてみようと思います。
http://www.cidh.oas.org/countryrep/Haitimujer2009sp/Haitimujerindice.sp.htm

THE RIGHT OF WOMEN IN HAITI TO BE FREE FROM VIOLENCE AND DISCRIMINATION
http://www.cidh.oas.org/countryrep/Haitimujer2009eng/HaitiWomen09.toc.htm

開発と権利のための行動センター
青西

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2009/09/02

「植林モノカルチャーに反対する国際デー」に向けての声明文

 ワールド・レインフォレスト・ムーヴメント(WRM)のリカルド・カレーレ氏から、「森林モノカルチャーに反対する国際デー」に向ける国際宣言への署名を求める要請が届けられています。
賛同される方は次のアドレスに名前と組織名、国名を届けてくださいとのことです。
 E-mail 21sept@wrm.org.uy
また次のサイトでもスペイン語原文(カタルーニャ、英語、ポルトガル語、バアサ語、フランス語)にアクセス及びインターネット上での署名ができます。
http://www.wrm.org.uy/plantaciones/21_set/2009/declaracion.html

 開発と権利のための行動センター
 代表理事 青西靖夫

2009年9月21日の「植林モノカルチャーに反対する国際デー」に向けての国際声明

植林モノカルチャーの拡大に歯止めを!

 世界中で何百万ヘクタールという生産的な土地が、「森」だという仮面の下で急速に緑の砂漠に転換されつつあります。地域のコミュニティは、延々と続くユーカリや松、オイルパーム、ジャトロファなどの植林地に追われ、またそこからは様々な生物が消えてしまいます。地域のコミュニティの食糧主権を確保するために不可欠な耕作可能地が、輸出向け一次産品を生み出すための植林モノカルチャーに取って代わられつつあるのです。こうしたプランテーションによって水は枯渇し、汚染され、土壌は疲弊していきます。人権侵害も頻発しています。生計の手段は奪われ、土地から追われ、時には拷問や殺害という形の弾圧までが行われるのです。またコミュニティ全体が影響を受けるだけではなく、その中でも女性に対して大きな影響を与えます。
 社会的影響や環境への影響についての数多くの証拠にもかかわらず、こうした植林モノカルチャーはブラジル、南アフリカ、米国、マレーシア、カンボジア、コロンビア、スペインなどの国々で、FAOや二国間の援助機関、国連のフォーラム、各国政府、コンサルタント会社そして民間銀行や開発銀行など、様々な機関を巻き込んで進められつつあります。
 こうしたアクターの動きの背後にある動機は明らかです。製紙、製材、ゴム、オイルパーム、そしてビオチャールなどの企業が原料を安価に入手し、利潤を拡大するために人々の土地を奪おうとしているのです。北の反映している国々は、こうした生産物の浪費を通じて、植林モノカルチャーの拡大に深く関わっています。
 植林モノカルチャーの問題の広がりに対抗して、企業はFSCやPEFC、SFI、RSPO(注)など様々な認証制度に逃げ込んでいます。しかしこれらは事業を続けるために偽りの”エコロジカル”な信認を与えているに過ぎません。
 更に事態は深刻化しつつあります。気候変動の中で利益を得ようとする新しい企業セクターが、気候変動対策として、植林による二酸化炭素の吸収、アグロディーゼルや木材からのエタノールなどのアグロ燃料の促進、遺伝子組み換え樹種の導入などの誤った解決策を進めつつあるのです。
 しかしこうした企業の計画は、広がりつつある反対運動に直面しています。様々な国で人々が植林プランテーションに反対の声をあげています。また長年続いてきた世界的な運動が数多くの地域での闘いを結びつけ、植林プランテーションで苦しんできた人々の声を届けつつあります。
 植林モノカルチャーに反対する国際デーにおけるメッセージは明白かつ断固たるものです。「プランテーションは森林ではない」「植林モノカルチャーの拡大に歯止めを!」

(注)FSC(Forest Stewardship Council、森林管理協議会) PEFC ( Programme for the Endorsement of Forest Certification ), SFI Sustainable Forestry Initiative(Iniciativa Forestal Sostenible), RSPO(Roundtable on Sustainable Palm Oil 、持続可能なパームオイルに関する円卓会議

以下、送付されてきた時点での署名者
Firmantes

Chris Lang, WRM, Reino Unido – Alemania
Ginting Longgena, FOE-Indonesia, Indonesia
Guadalupe Rodríguez, Salva la Selva, Alemania
Javier Baltodano, Coecoceiba, Costa Rica
Nizam Mahshar , FOE-Malasia, Malasia
Phillip Owen, Geasphere, Sudáfrica
Premrudee Daoroung, TERRA, Tailandia
Ricardo Carrere, WRM, Uruguay
Wally Menne, Timberwatch Coalition, Sudáfrica
Winfried Overbeek, Rede Alerta contra o Deserto Verde, Brasil

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2009/09/01

ホンジュラスで大統領選挙に向けての選挙運動開始

 11月28日に計画されている総選挙に向けての選挙キャンペーンがホンジュラスで開始された。6月28日のマヌエル・セラヤ大統領の追放から既に2ヶ月以上が過ぎているが、コスタリカのアリアス大統領の仲介によるセラヤ氏復権交渉はこれまで平行線をたどってきた。しかしこのこの次期大統領選出に向けての選挙活動の開始は大きな転機になるものと思われる。

 11月28日の総選挙、そして来年1月27日の新大統領就任が正統なプロセスとして国際社会に認知されることは、現ミチェレティ政権にとって不可欠なことである。また国際社会にとっても、この選挙はホンジュラスの国際社会への再統合のための重要な機会である。

 既に開始された選挙プロセスの継続を条件とした形で、セラヤ氏復権を受け入れるのがミチェレティ政権にとっては最善の策となってくるのではないだろうか。今後の交渉が注目される。

 

 10月30日追記

 セラヤ大統領復権も間近か

 総選挙まであと一ヶ月と迫り、選挙結果を国際社会が公認するためにどうしても必要だったセラヤ氏大統領復権にむけて、一歩動き出したようです。ミチェレティ氏側は、復権かどうかは議会の判断に委ねるということで合意しているとのことです。

http://www.prensalibre.com/pl/2009/octubre/29/352460.html

 最高裁判所が違憲という判断を取り下げ、その上で議会で罷免を取りけすという手続きが行われるのだろう、と思います。

 

 11月7日追記
 どうやら事態は違う方向に動き始めたみたいです。10月30日に結ばれた合意で、決定が議会に委ねられ、新たにミチェレティを大統領とする国家統合政府が立ち上げられた。
 国際社会監視の下で、合意にサインがなされ、それが履行されたということで、このまま選挙が行われ、米州機構なども選挙結果を認める・・・ということでいくことになったのでしょう。復権問題より、選挙結果の公認が優先されるのではないかと思います。

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2009/05/12

アルゼンチンにおける農薬被害について:続報&コスタリカ

 4月に公表された、除草剤グリフォサートの毒性に関する調査結果に続いて、アルゼンチンの環境問題弁護士協会は最高裁判所に対して、違憲審査を請求し、グリフォサートの毒性について調査が行われるまで、販売・利用を停止することを求めている。更に、防衛省が、貸している土地におけるグリフォサートの利用を禁止したことで、農薬関連企業などの危機感が高まっている。
 こうした中で当該研究を行ったブエノスアイレス大学の研究者、アンドレス・カラスコに対して厳しい圧力が加えられている。農薬関連企業や企業家団体、また一部の公務員などからも研究者としての評判を傷つけるような攻撃が相次ぎ、更には匿名の脅迫もなされているとのことである。
El glifosato llegó a la Corte Suprema
  http://www.pagina12.com.ar/diario/sociedad/3-123304-2009-04-16.html
“Lo que sucede en Argentina es casi un experimento masivo”
  http://www.pagina12.com.ar/diario/elpais/1-124288-2009-05-03.html
Un apoyo a la libertad de investigación
 http://www.pagina12.com.ar/diario/sociedad/3-124689-2009-05-11.html
Argentine herbicide lawsuit alarms soy farmers
 http://www.reuters.com/articlePrint?articleId=USTRE5464Q820090507
NOVEDADES SOBRE LA ACCIÓN DE AMPARO ANTE LA CORTE SUPREMA POR AGROTÓXICOS
http://www.aadeaa.org.ar/novedades.htm
アルゼンチン:グリフォサートの毒性について調査結果が公表される
http://cade.cocolog-nifty.com/ao/2009/04/post-9249.html

2:コスタリカの先住民族女性と農薬被害
 バナナ・プランテーションで働き、農薬にさらされている先住民族女性に高い割合で呼吸器系の疾患が見られるとのことである。
Pesticidas afectan a mujeres indígenas en Costa Rica
http://www.scidev.net/en/news/costa-rica-pesticide-exposure-affects-indigenous-w.html
Pesticide Exposure and Respiratory Health of Indigenous Women in Costa Rica
http://aje.oxfordjournals.org/cgi/content/abstract/kwp060v1

 開発と権利のための行動センター
  青西

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2009/04/05

中南米の先住民族の状況について-サイト紹介

1)パラグアイの先住民族についてアムネスティ・インターナショナルが報告書
 パラグアイのYakye Axaと Sawhoyamaxaが10年以上前に土地を追われ、不安定な生活を強いられています。米州人権裁判所も土地の返還をするよう裁決を出しているにもかかわらず進んでいません。
 アムネスティ・インターナショナルの報告書は次のサイト (英語・スペイン語)
 Paraguay's Indigenous Peoples in peril
 http://www.amnesty.org/en/news-and-updates/report/paraguay039s-indigenous-peoples-peril-20090331
 こちらに12ページのレポートがあります。
http://www.amnesty.org/en/library/asset/AMR45/005/2009/en/adf2e581-3962-426d-91b3-fb0378a385b5/amr450052009en.pdf (英語) http://www.amnesty.org/en/library/asset/AMR45/005/2009/en/e36c487b-31a1-4b69-985c-d1d4511df15a/amr450052009spa.pdf(スペイン語)

2)サバイバル・インターナショナルのサイト
-ブラジル・Enawene Nawe 民族
マット・グロッソ州に住むEnawene Nawe 民族がダム開発に脅かされています。映像もあります。http://www.survival-international.org/tribes/enawenenawe
-ペルー・アマゾン地域での原油開発ブームと先住民族
 http://www.survival-international.org/news/4377
 http://www.survival-international.org/news/4350

3)ブラジルのマデイラ川でのダム計画への反対運動
http://www.omal.info/www/article.php3?id_article=2057
http://www.bicusa.org/es/Article.aspx?id=11077
http://www.redlar.org/noticias/2009/3/19/Comunicados/Represion-a-las-protestas-por-represas-financiadas-por-el-Banco-Santander/  
http://www.gloobal.net/iepala/gloobal/tematicas/?entidad=&id=6826&desde=0

(いちばん最後のサイトはスペインの一自治体が資金を出しているようなのですが、どんな仕組みでこういうサイトが可能になっているのか、関心のある方はこちら。ここから右下のリンクをたどってみてください)
http://www.gloobal.net/iepala/gloobal/hoy/index.php?cajas=info2

開発と権利のための行動センター
青西

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2009/02/24

南米連続勉強会:3/14 ボリビアの今

 南米連続勉強会
先住民族運動、社会運動の今と、政治動向
  新憲法の制定などを通じて社会改革を目指すボリビアやエクアドルの政治。またその中での先住民族運動や社会運動。混乱する世界の中で、未来を模索する南米の動きは目が離せません!
 
第2回:
「ボリビア:エボ・モラレス政権の取り組みから見る『左派の台頭』」

日時:3月14日(土) 
午後3時から BS世界のドキュメンタリー

「民主主義ボリビア-先住民族の革命」(2007)を上映します。

午後4時から 講師:藤田護(ふじた まもる)
 ラテンアメリカにおいて左派が再び台頭してきていることが近年話題になっていますが、その「左派の台頭」とは具体的に何を意味するかを、安易な議論
やイメージに陥ることなく理解したいと思います。ここではボリビアの場合に、2000年以降の政治の大まかな動きを掴みながら、そこで提示されてきた「左派のアジェンダ」が一体どういうものなのか、昔の左派と何が同じで何が違うのか、最近可決された憲法の条文も参照しながら考えてみたいとおもいます。

在ボリビア日本大使館専門調査員(政務・経済担当)2003年~2006年
現在、東京大学大学院総合文化研究科地域文化研究専攻 博士課程
資料代:500円 
要事前連絡:参加希望の方は事前に下記まで連絡お願いします。
開発と権利のための行動センター email: cade-la@nifty.com

会場:アイヌ文化交流センター
東京都中央区八重洲2丁目4番13号 アーバンスクエア八重洲(3階) 
地図→ http://www.frpac.or.jp/prf/c_map.html
JR東京駅八重洲南口から徒歩5分

第3回目:「コロンビア:慢性化した紛争状況の中で生きる人々」
日時:4月25日(土) 午後2時半から
講師:千代勇一(せんだい ゆういち)
上智大学大学院在籍。北部アンデスの文化人類学を専攻。現在はコロンビアにおけるコカの代替開発を研究。著書に『アンデス高地』(共著)、『エクアドルを知るための60章』(共著)、論文に「コロンビアにおける違法コカ栽培と政府の対策」、「コロンビアにおける右派ウリベ大統領の再選と左派勢力の伸張」などがある。
会場:人権ライブラリー 多目的スペース
   東京都港区芝大門2-10-12 KDX芝大門ビル4F
http://www.jinken.or.jp/library/library_shozaichi.html

以降、6月まで継続的に実施します。

主催:先住民族の10年市民連絡会、
    開発と権利のための行動センター
       日本ラテンアメリカ協力ネットワーク

連絡先:日本ラテンアメリカ協力ネットワーク email: recom@jca.apc.org 
先住民族の10年市民連絡会 Tel/Fax:03-5932-9515 email:indy10-Lj@infoseek.jp
開発と権利のための行動センター email: cade-la@nifty.com

<終了分>
第1回「エクアドルの資源開発と先住民族運動」

日時:2月21日(土) 午後3時から
講師:新木秀和(あらき ひでかず)

神奈川大学教員:エクアドルの先住民族運動や政治経済状況を研究。編著に『エクアドルを知るための60章』、論文に「政治参加から社会変革へ-エクアドル先住民族の挑戦」、「エクアドル-コレア政権の政策課題」、「エクアドルの石油産業-資源ナショナリズムと対外開放のはざまで」などがある。

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2009/02/14

WWFが進める水産養殖認証に地域のNGOなどから批判の声

 WWF(世界自然保護基金)は現在、持続的な水産養殖を進める目的でこの分野における認証制度の確立を目指している。[1]しかしながらこれに対して、様々な地域で活動する環境保護団体が異議を唱えている。
 一つには、この動きがエビ養殖の被害を受けている多数の人々を排除して進められていることがあげられている。コロンビアに事務局を置く、Redmanglar Internacional はエビ養殖産業が各地で引き起こしてきた人権侵害や環境破壊を訴えるとともに、こうした問題を引き起こしてきたエビ養殖を認証するということは法的にも倫理的にも受け入れることができないと述べている。またこうした認証制度が、これまでの違法行為に対する法的措置をすり抜ける口実に使われる危険性を指摘している。[2]
 Mangrove Action Project他諸団体による声明文も、この認証制度が産業志向型であり、先住民族や地域コミュニティの、権利を有する人々の声を反映していないことを批判し、WWFに対してこの動きを中止し、影響を受けているコミュニティの参加に基づく真の対話を進めることを要請している。また環境面や技術面だけではなく、社会的な、また権利の尊重を基準にしていく必要を指摘している。[3]
 
 この動きについての詳細はまだ読めていませんが、WWFのサイトにこれまでの「対話」の報告などが産物ごとに掲載されています。[4]
 生産国としても、消費国としても世界で非常に重要な(問題のある)立場にある日本の関係機関がコミットしているのかもわかりません。どうやらかやの外という感じに見えます。
 関心のある方是非動きを教えてください。
 
 開発と権利のための行動センター
  青西靖夫
[1]WWF  WWF To Help Fund Creation Of Aquaculture Stewardship Council
   http://www.worldwildlife.org/what/globalmarkets/aquaculture/whatwearedoing.html
[2] MANIFIESTO PÚBLICO CONTRA EL PROCESO DE CERTIFICACIÓN DE LA ACUICULTURA INDUSTRIAL DEL CAMARÓN(2008/11/3)  http://www.redmanglar.org/redmanglar.php?c=771
[3] PRESS RELEASE: Int'l NGO Network Opposes WWF’s Decision To Form Aquaculture Stewardship Council(2009/2/5) http://www.mangroveactionproject.org/news/current_headlines/MAP_Press_Release_5_Feb_2009
[4]  http://www.worldwildlife.org/what/globalmarkets/aquaculture/publications.html

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2009/01/20

大豆生産に追われるアルゼンチンのウィチ民族

 アルゼンチン北部に住み、狩猟-採集の文化を保持する先住民族であるウィチのテリトリーが大豆生産の拡大によって脅かされているという記事があちこちで報道されています。
 APMの記事は、「大豆が人々を追いつめ、土地を有刺鉄線で囲い込み、絶滅の危機に追い込んでいること、アルゼンチンで唯一存続する狩猟・採集の文化を持つウィチ民族共同体が、大豆モノカルチャーによる森林伐採の進行を前に助けを求めている」ことを伝えています。
 ポソ・ヌエボ・コミュニティの長、フアン・ベガは「有刺鉄線が引かれていくことは、私たちの命が奪われつつあることを意味しています。野山を開発する企業によって私たちの食糧が破壊され、私たちの命が失われつつあるのです」、と語っています。
 記事ではポソ・ヌエボ、エル・エスクリト、トラスラド、サポタなど各地で生活の糧を与えてくれる平地林の破壊、土地からの排除、有刺鉄線による囲い込みが進んでいることを伝えています。エル・エスクリトのコミュニティでは60家族が土地からの排除に抵抗していますが、ここ4年間に80万7千ヘクタールの野山が失われ、さらにブルドーザーは村に向かって進みつつあるとのことです。
  残されている森を守るために土地への権利を認め、生活のあり方を選ぶ権利を行使することを先住民族は求めています。農業・牧畜フロンティアの前進と、違法かつ規制をかいくぐった土地取引を前に、コミュニティが一定の安全と平穏を確保するためには、国家がウィチのテリトリーを認めることが必要あると記事は述べています。(2008/12/31)
   http://www.prensamercosur.com.ar/apm/nota_completa.php?idnota=4177
 
 またアルゼンチンのパヒナ12紙は2009年1月2日の記事で「法はできた、しかし伐採は進む」と題する記事で、サルタ州における森林伐採と先住民族の問題を伝えています。
 この記事によると2007年11月に森林法が制定されたにもかかわらず、細則はいまだ定められぬまま森林破壊は続き、伝統的コミュニティの土地からの排除が続いているとのことです。特にサルタ州政府は160万ヘクタールの自然林の伐採を認可したばかりであるといいます。またチャコ・アルゼンチン・アグロフォレストリー・ネット(Redaf)によると2008年にチャコ地方で90以上の紛争が記録されており、このうちの35のケースだけで、130万ヘクタールの土地、9万6千人を巻き込んでいて、その問題の大きさを現しています。  
 2007年11月に制定された森林法では、参加に基づいた土地利用区分を定めることが必要とされていますが、どこの州でも法を遵守しようとする意思に欠けていますし、細則も定められていないとのことです。
 コルドバ農民運動は「(大農業主の業界組織である)メサ・デ・エンラセは利益を守るために、圧力団体を組織し、税金引き下げ、森林伐採の規制緩和、農薬による環境汚染の処罰をすり抜けています。このメサは森林伐採による開墾の規制緩和をもとめてフォーラムを進めつつあり、大豆のモノカルチャーによってこの州の3百万ヘクタールが影響を受けている」、と伝えています。
  http://www.pagina12.com.ar/diario/sociedad/3-117597-2009-01-02.html

 このほかにも昨年10月には、フォルモサにおいても、300人のウィチが土地からの排除の危機にあることが伝えられています。
  http://redaf.org.ar/noticias/?p=280
  http://redaf.org.ar/noticias/?p=320
  http://www.formosaahora.com.ar/index.php?id=Leer&Nota=5258

 アルゼンチンのウィチ民族の話は、私自身最近知った話で、よく状況がつかめていませんので、とりあえずこの辺まで。
どなたか詳しい方がおられましたら教えてください。

 その他関係機関サイトなど
http://redaf.org.ar/noticias/
http://www.asociana.org/
 
  開発と権利のための行動センター
 青西

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2008/12/15

 IIRSA(南米地域インフラ統合イニシアティブ)に対する先住民族からの提言

 IIRSAは南米地域の統合を目指すインフラ整備計画であるが、南米諸国の先住民族組織は、各国政府及びCAF, BNDES, Unión Europea, Fonplata, Santanderといった融資機関に対して声明を発表。
 
 Propuesta Indígena Andina sobre la IIRSA(2008/12/05)
 
 IIRSAは「統合と開発」という名目で、輸送、エネルギー、通信などの分野、計507のプロジェクトを689億ドルの投資をもって行おうとするものである。しかしこれは私たちの国を多国籍企業のための一次産品供給者という従属的な役割に押しとどめるものであり、社会・経済・環境・文化に大きな影響を引き起こし、また人権侵害と、アマゾン・パンタナル・アンデス・チャコの破壊を引き起こすものである。また先住民族のテリトリーや沿岸部や流域のコミュニティに害を引き起こし、数千という人々の移転を強い、生物多様性の喪失を引き起こす。さらには生計手段を奪い、貧困を深化させ、未来の世代の生存を危うくするものである。
  
  私たちは母なる自然の子どもであり、主人でもなければ支配者でもなく、またそれを売り払う者でも、破壊する者でもない。私たちの生活は自然に頼っているのであり、だからこそ、社会、自然、精神性、生活の間の調和という「良い生き方」に基づいてネオ・リベラリズムとは異なるオータナティブを築きつつあるのである。それは私たちの土地を、商品の経由地に、鉱山の採掘跡に、石油で死んだ川にしようとするIIRSAとは遠いところにある。インフラは必要である。しかしそれは「生活」のためであって、多国籍企業のトラックや船が通過するためのものではない。私たちの生産活動と、コミュニティにおける社会的必要を優先すべきであって、アスファルトやセメントや鉄による偽りの開発のために対外債務を増やすべきではなく、それは私たちの国にとって違法な対外債務となるものである。

 こうしたすべてのものが透明性をもって議論されていないことはスキャンダルである。国際的な融資を得るために、実際の影響を世論から隠し、いくつかの成功したと称する怪しいケースのみを紹介している。多国籍の銀行に対して警告する。こうした投資は深刻な社会的紛争の上になされる危険があることを。

 諸政府に対して次のことを提案する。

1)IIRSAについて、独立した、技術的かつ公の討議を行うこと。影響を受ける先住民族コミュニティに対して、ILO169号条約と国連の先住民族の権利宣言に基づき、事前の、十分な情報に基づく、誠実な協議と同意に基づいて、統合的に再構築すること。
2)IIRSAは、人類にとって重要なエコ・システムと私たち先住民族が守ってきた先住民族文化の破壊を引き起こす、地球的な環境破壊の共犯者となるべきではない。
3)南米に計り知れない影響を引き起こすこのようなプログラムの責任は、最大限の政治的・社会的コントロールの元に置かれるべきである。
4)BIDとCAFという多国籍銀行によってリードされてきたIIRSAの管理は失敗したのであり、IIRSAを市民社会と先住民族の参加に基づいた上で南米諸国連合に移すこと。

 私たちの提言について話し合い、また透明性を高めるためにIIRSAの政治的責任者、南米諸国政府、またCAF, BID, Unión Europea, Fonplata,BNDES, Santanderといった融資機関ととの対話は急務である。

CAOI – Coordinadora Andina de Organizaciones Indígenas Confederación Nacional de Comunidades del Perú Afectadas por la Minería, CONACAMI * Confederación de los Pueblos Kichwa del Ecuador, ECUARUNARI * Organización Nacional Indígena de Colombia, ONIC * Organización Nacional de Pueblos Indígenas de Argentina, ONPIA * Confederación Campesina del Perú, CCP * Asociación Nacional de Maestros en Educación Bilingüe del Perú, ANAMEBI * Consejo Nacional de Ayllus y Markas del Qollasuyu, CONAMAQ * Confederación Sindical Única Trabajadores Campesinos de Bolivia,CSUTCB * Federación Nacional Mujeres Indígenas Originarias Bartolina Sisa * Confederación de Pueblos Indígenas del Oriente Boliviano, CIDOB * Consejo de Todas las Tierras (Chile) * Organización Indígena Chiquitana, OICH * Asociación Comunidad Motilón Bari, ASOCBARI (Santander, Colombia) * Convergencia Nacional Maya Waqib ‘Kej * Coordinadora Quechua Aymara del Sur del Perú.
 
 http://www.minkandina.org/spip.php?article157 

このブログでもIIRSAについては何度か報告しているので、右側のブログ内検索でIIRSAを入れてみてください。
 IIRSAによるインフラを利用して、先住民族のテリトリーを横断してくる一次産品の中には当然日本に運ばれてくるものも入っています。

 開発と権利のための行動センター
 青西

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2008/11/14

ブラジル:アマゾンのマデイラ川に巨大ダム

 2009年6月6日 修正
 6月6日にこのダムの最終建築許可が環境省の担当部署から出されたとのことである。 Brazil approves Amazon hydro-power dam
http://www.reuters.com/article/environmentNews/idUSTRE5530D520090604?feedType=RSS&feedName=environmentNews
 11月に出された期間を限定したライセンスが失効し、その後最終建設許可が下りたということのようです。

 下:11月14日 アップ
 アマゾンのマデイラ川に計画されていた巨大ダムに遂に建設許可
 現地からの報道によると、ブラジル政府はマデイラ川に計画されていたジラウ・ダムに対する建設許可を今週中にも行うとのことである。このダム建設については、既に今年5月に入札が行われていたが決定が遅れていたものである。
 このダムは3300MWの発電量を見込む巨大ダムであり、既に入札が終わっているサン・アントニオ・ダムとともに、6450MWの発電を行う計画である。
 しかしこのダム建設には数多くの問題が指摘されており、ブラジル国内また同じ水系の上流に位置するボリビアの環境団体や住民組織から強い反発を招いている。アマゾン流域では数多くの人たちが豊かな川の恵みで生活しているが、これらのダム建設が河川生態系に及ぼす影響は計り知れない。河川を長い距離に渡って回遊する魚種も多々いるのである。
 技術的にも堆砂の問題が指摘されており、公式の計画である50年も利用できないであろうと指摘されている。長くてもたったの50年である・・・更に上流部の金鉱山からの水銀が流入・堆積し、濃度が高まる危険性も指摘されている。
 
 このダムはまた発電用だけではなく、4000キロを超える運送用水路計画とも結びついている。この水路が整備されると、アマゾン地域に深く侵入しつつある大豆の搬出ルートとなることが想定されている。
 また新しい動きなどわかりましたらお伝えします。
 開発と権利のための行動センター
 青西

Brazil to clear contested Jirau hydro dam work

http://www.reuters.com/article/environmentNews/idUSTRE4AC0V820081113
<参考資料・サイト>
International Rivers
Introduction and Article "The Madeira Hydroelectric and Hidrovia project – Cornerstone of IIRSA"
http://internationalrivers.org/files/Madeira%20Article%20English.pdf
Madeira River Fact Sheet
http://internationalrivers.org/files/MadeiraFact.pdf
"Muddy Waters" Executive Summary
http://internationalrivers.org/en/sedimentation/muddy-waters-executive-summary

Bank Information Center のMadeira関連資料サイト
Águas Turvasのポルトガル語全文へのリンクもあります。
http://www.bicusa.org/es/Project.Resources.10138.aspx

行動センターブログ
2008/01/29:アマゾン地域の大規模水力発電計画と先住民族
http://cade.cocolog-nifty.com/ao/2008/01/post_3d22.html
2008/10/07:中南米におけるダム開発問題
http://cade.cocolog-nifty.com/ao/2008/10/post-c444.html


 

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2008/11/13

森林認証制度に対する批判

FSC(Forest Stewardship Council、森林管理協議会)による認証制度は日本でもだいぶ受け入れられているようです。[1]しかしながら、国際的にはFSCに対する批判も高まっています。
 この11月3日から7日にかけて行われたFSCの総会に向けて、世界熱帯雨林行動(Movimiento Mundial por los Bosques Tropicales/WRM)など中南米のNGOは、大規模植林モノカルチャーに対する認証を中止するように求める声明を発表しています。[2]
WRMはこれまでにもFSCの認証制度に関する問題を訴えてきています。[3]
 グリーンピースは制度的な側面からFSCを検証した報告書Holding the line with FSCを公表しています。[4]
  またmongabay.comではForest certification system needs reform to ensure sustainability という記事を掲載しています。[5]
 FSCの立ち上げに関与しつつも、その後の動きに疑問を持つメンバーが立ち上げたFSC-WATCHというサイトもあります。[6]

 CDMにしてもFSCにしてもバイオ燃料にしても、世界中で様々な組織が現場での声を集め、批判的視点からモニタリングを続けています。またそうした組織も多々存在しています。しかし日本ではインターネットで情報を探しても、出てくるのは企業や投資家向けの情報ばかりです・・・

 開発と権利のための行動センター
 青西

付記:日本の人工林も言ってみれば、植林・モノカルチャーなわけですが、これは地域コミュニティと土地との結びつきの上で営まれる生業と言うことができます。しかし、海外では、外国資本がやってきて、日本人には想像が不可能な面積の土地が、単一の樹種で覆いつくされる人工林ができあがります。土地から排除されるか、そうでなくても、それまでの生活は一変します。それまでの、土地と、地域の生態系と結びついた生活は失われてしまいます。生態系も当然のことながら大きく変わってしまいます。
 地域の人々の声を伝えるのはまた日を改めて・・・

[1] http://www.env.go.jp/policy/hozen/green/ecolabel/a04_14.html
[2]http://www.wrm.org.uy/actores/FSC/comunicado_wrm_03_11_08.html
  英語:http://www.wrm.org.uy/actors/FSC/press_release_03_11_08.html
[3]http://www.wrm.org.uy/actores/FSC/inicio.html 
WRMのサイトには英語もありますので、そちらからも情報にアクセスできますhttp://www.wrm.org.uy/index.html 
[4] http://www.greenpeace.org/international/press/reports/holding-the-line-with-fsc
    http://www.greenpeace.org/raw/content/international/press/reports/holding-the-line-with-fsc.pdf
[5] http://news.mongabay.com/2008/1103-greenpeace_fsc.htmll
[6] http://www.fsc-watch.org/

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2008/10/29

中米各地で広がる水害

 停滞する前線の影響で、グアテマラやホンジュラスなど中米各地で洪水、浸水などの被害が広がっています。
 残念ながら開発と権利のための行動センターでは状況を追えていませんが、いくつかの海外メディアの記事などへのリンクを紹介します。
 BBC-Mundo
"La peor tragedia desde el Mitch" (Honduras)
 http://news.bbc.co.uk/hi/spanish/latin_america/newsid_7696000/7696446.stm
Guatemala en emergencia (Guatemala )
http://news.bbc.co.uk/hi/spanish/latin_america/newsid_7694000/7694398.stm
ACT Alert: Intense rains, Central America
http://www.alertnet.org/thenews/fromthefield/222031/122519043443.htm
Honduras and Central America: Floods OCHA Situation Report No. 4
http://www.reliefweb.int/rw/rwb.nsf/db900SID/KSAI-7KU2GT?OpenDocument&rc=2&emid=FL-2008-000198-BLZ

 グアテマラの状況も一週間あまりお伝えするのが遅くなりました。
 雨が続いたグアテマラ北部では、洪水、浸水などの被害が広がっています。ペテン県、イサバル県、アルタベラパス県などを中心に、水没、洪水などの被害を受けています。農作物などにも甚大な被害が出ている模様であり、収穫期の作物が失われているようです。ペテン県では、23日には河川氾濫、浸水で消滅しかかっている村もあるという報道もなされています。
http://cerigua.info/portal/index.php?option=com_content&task=view&id=5049&Itemid=31
Cinco mil afectados deja depresión tropical No. 16  
http://www.prensalibre.com/pl/2008/octubre/21/271166.html
En Petén e Izabal llevan 8 días entre el agua y el fango  
http://www.prensalibre.com/pl/2008/octubre/24/271970.html
Destinarán fondo millonario para emergencia en Petén  
http://www.prensalibre.com/pl/2008/octubre/24/271960.html
Lluvia deja 45 mil afectados  
http://www.prensalibre.com/pl/2008/octubre/25/272251.html
Comunidades afectadas por la lluvia deberán esperar por asistencia  
http://www.prensalibre.com/pl/2008/octubre/28/272699.html

 開発と権利のための行動センター
 青西

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2008/10/15

メキシコ:違法な遺伝子組み換えトウモロコシ生産

  メキシコにおいて違法な遺伝子組み換えトウモロコシ生産の存在が公式に確認される。
   メキシコの食品衛生安全品質管理局(SENASICA)は、9月19日、メキシコ北部のチワワ県で、遺伝子組み換えトウモロコシが違法に作付けされていたこを公式に発表。これはメキシコにおいて遺伝子組み換えトウモロコシが市場向けに違法に生産されていることを、初めて認定するケースとなった。メキシコでは「バイオセキュリティと遺伝子組み換え生物に関する法」によって、遺伝子組み換えトウモロコシの生産は現在は認められていない。[1]
  この報道に関して、メキシコのグリーン・ピースは、既に2007年12月に告発していた問題であり、これを認めるのに10ヶ月も要したことに対して、現政権がバイオセキュリティを確立する手段を欠いていること、対策の遅さがメキシコにおける遺伝子汚染の危険を高めていると指摘している。
  グリーン・ピースは昨年12月にチワワ州当局及び連邦政府に対して、違法な種子流通に対する監視を強化するように求めていただけではなく、これまでにもメキシコ各地におけるトウモロコシの遺伝子汚染について告発してきていた。
豊かな遺伝的多様性を有するメキシコのトウモロコシが危機に瀕している。 

開発と権利のための行動センター
 青西

[1]Asegura SENASICA cultivos de maiz geneticamente modificado NUM.
183/08  
   http://www.sagarpa.gob.mx/cgcs/boletines/2008/septiembre/B183.htm
[2]Reconoce Sagarpa contaminacion con maiz transgenico en Chihuahua
  http://www.greenpeace.org/mexico/news/contaminacion_transgenicos_chih

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2008/10/07

中南米におけるダム開発問題

 中南米におけるダム開発が、地域社会や環境に与える影響について、また地域住民組織や環境団体による反対運動についてはこのブログにおいても何度か報告してきた。
 グアテマラで先月開催されたラテンアメリカ水法廷においても、ブラジルのマデイラ川水系やパナマのチャンギノーラ川におけるダム開発の問題が取り上げられている。
1)ブラジル、マデイラ水系のダム開発
 「カニンデ民族・環境を守るためのアソシエーション:ASSOCIAÇÃO de DEFESA ETNOAMBIENTAL KANINDÉ 」はラテンアメリカ水法廷において、南米地域インフラ統合イニシアティブ(IIRSA)の一環としてマデイラ水系に計画されているサン・アント
ニオ及びヒラウの水力発電計画がカリタナ、カリプナ、オロボム、カスパなどの先住民族への間接的な影響を適切に評価していないこと、地域住民の意思決定への参加が考慮されていないこと、広範な面積の水没、流域の漁民や農業への影響、先住民族の歴史的、文化的遺産への影響といった問題などを訴えた。
 この総発電量6.494,4 メガワットが見込まれている二つのダムは、ブラジルの電力の8%を供給する計画であり、送電設備などを含めて269億ドルのコストが見込まれている。
http://www.aneel.gov.br/
http://www.biceca.org/es/Project.Overview.138.aspx
http://www.kaninde.org.br/index.php?option=com_content&view=article&id=91:peticao-para-o-tribunal-latino-americano-da-agua&catid=38:primeira-pagina&Itemid=71

2)ブラジルにおける小規模ダム開発
 同時にブラジルでは、小規模ダムの建設も問題となっている。8月4日付のティエラ・アメリカのサイトは、シング川流域に作られている小規模ダムが先住民族に影響を及ぼすと告発している。これらのダムは小規模であるということでクリーンとみなされ、容易に建設が認可されるとのことである。しかし小規模ダムの建設が回遊性魚種の遡上を妨げることで再生産を阻害しているとシング先住民族公園に住むパウロ・カマイウラは訴えている。このことはが先住民族の食糧を脅かすことにつながっている。
 また南部のサンタカタリーナ州では、小規模水力発電がラフティングなどの観光開発の妨げになると、地元の業者の反発を招いているとのことである。
 この記事ではブラジルでは240の小規模水力発電の計画があり、このうち81は既に建設中であり、1342メガワットの電力を供給が見込まれているとのことであるが、ここで取り上げている小規模水力発電がどの程度の規模や形式のものを含んでいるのかは定かではない。
Alud de pequeñas centrales hidroeléctricas(2008/08/04)
http://www.tierramerica.info/nota.php?lang=esp&idnews=3013&olt=382

3)チリ・パタゴニア
 チリ南部のアイセン地方に計画されている巨大な水力発電ダム建設も大きな問題となっている。BBCの報道によるとパタゴニアに位置するこの地域は、豊かな自然環境を活かして、観光や農牧畜業、水産業を持続的な地域開発の柱に据えてきた。しかしここに32億ドルの投資により、3つの貯水地を有する発電所を建設する計画が持ち上がっている。さらにはこの土地で発電した電力を2000キロ離れた首都まで送電するために、自然保護区を縦断する送電線の設置が計画されている。
 この計画に対し、既に様々な社会組織が集まり「ダムのないチリ・パタゴニアを」というキャンペーンを展開している。運動家の一人はこの電力は、太陽光発電の無限のポテンシャルがある北部の鉱業開発に利用されるものであり、なぜここから電力を運ばなくてはいけないのか」と疑問を呈している。
Chile: controversia por represas    (2008/09/25)
http://news.bbc.co.uk/hi/spanish/business/newsid_7608000/7608422.stm
 「ダムのないチリ・パタゴニアを:Patagonia Chilena Sin Represas」のサイトでは、送電線にによってずたずたにされるパタゴニアの景観の合成写真などを提示し、またそうしたポスターなどもダウンロードできるようにしてある。更にこのキャンペーンのサイトでは、今回のパタゴニアにおけるダム開発問題を通じて、自然への敬意をもった新しい社会のあり方を探るべきだと提起している。そこでは、「チリ株式会社」を、より相互関係と連帯に基づく社会に変換すること、自給的な社会を目指すこと、分権化そして地域ごとの多様な経済のあり方を促進することなどを訴えるとともに、パタゴニアを守ることを通じて、世界に対して過去の証と、自然への尊重と愛に基づく新しい時代の始まりを示すことができるだろうと述べている。
http://www.patagoniasinrepresas.cl/final/
 
4)パナマのダム開発
 パナマにおけるダム開発についても、既にこのブログで報告しているが、地球の友インターナショナルが支援している”Radio Mundo Real ”では、パナマの環境保護団体であるACDのルシア・ラソへのインタビューを聞くことができる。
 パナマでは経済成長に伴う電力需要に対応するために政府がダム建設を進めており、150あまりのダム開発計画があり、そのうち30程のプロジェクトが既に進行しているという。しかしこれらの計画には適切な規制がかけられていないという。6500平方キロほどの(栃木県ぐらい)のチキリ地方では現在40ほどの水力発電プロジェクトが存在し、先住民族の土地からの排除も進んでいると述べている。
Aumenta el rechazo a hidroeléctricas en Panamá(2008/08/12)
http://www.radiomundoreal.fm/rmr/?q=es/node/26082

 開発と権利のための行動センター
 青西

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2008/09/24

バハ・カリフォルニアにおける観光開発が地域社会に高い負荷をかける

 9月22日付けのホルナーダ紙は、バハ・カリフォルニア・スルにおける観光開発が地域社会や環境に大きな影響を与えていることを伝えています。
 この記事によると観光開発による人口増加が、水需要を急増させていること、米国からの移住者などを含め、高所得層と地域住民の間の格差が増大していることなどにより、社会紛争が起こる可能性があると伝えている。
 水資源の限られたこの地域では、54%の住民が不十分な水供給な状態にある一方で、観光開発によって多くのゴルフ場が作られ、既に半島の北西部に21のゴルフ場があり、今後、24の計画があるという。また廃水処理の未整備の問題もある。
 更に観光開発とそれに伴う人口増加、米国からの移住者の増加によって、格差の著しい町が形成されつつあるとのことである。メキシコの環境NGO、CEMDAは観光開発によるマングローブ破壊などに対して法的措置を求めている。 
Auguran conflictos sociales en el noreste por los recursos naturales
En una región donde llueve una semana al año se construyen complejos con campos de golf
http://www.jornada.unam.mx/2008/09/22/index.php?section=sociedad&article=049n1soc
詳細はCentro Mexicano de Derecho Ambiental (Cemda) http://www.cemda.org.mx/

 このブログでは過去にコスタリカにおける観光開発、特に長期滞在者向けのコンドミニアム建設による環境への影響について報告している。
中南米 環境関連 1)コスタリカ 観光客の増加と環境への影響(08/06/26)
http://cade.cocolog-nifty.com/ao/2008/06/post_1e6f.html
中米における観光開発を巡る問題-パナマ・コスタリカ (07/10/25) 
 http://cade.cocolog-nifty.com/ao/2007/10/post_a8a4.htm

開発と権利のための行動センター
青西

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2008/09/16

ボリビア:凄惨な虐殺事件を経て遂に対話再開(080917改)

  9月11日、ボリビア県北東部、ブラジルと国境を接するパンド県のポルベニールにおいて、モラーレス政権支持派の農民グループの県都への侵入を阻止しようとした「自治」派の武装集団が、農民グループを襲撃。少なくとも15人の死者と37人の負傷者、106人の行方不明者がでているとのことである。(数字は9/15現在[1])
 その後、 12日になり、政府はパンド県に戒厳令を宣言。軍が増派され、展開した。しかしパンド県の県都コビッハを管理下に置くのにも2日程かかったようであり、農村部でどの程度治安が回復されているのかははっきりしない。与党支持派の多い、ポルベニールのフィラデルフィアでは村役場が14日未明に焼き討ちにあったとのことである。[2]
 政府は、今回のパンドでの襲撃を農民に対する虐殺事件とみなし、パンド県の県知事レオポルド・フェルナンデスを告発する方針を示している。[3]しかし、フェルナンデス知事は虐殺事件は政府側が仕組んだものだと語っている[4] 「自治」派の各県知事は、一時はフェルナンデス知事への支持を表明し、パンドへ向かうという報道もなされたが立ち消えとなっている。その後火曜日になり、フェルナンデス知事は軍に拘束され、ラ・パスに移送されたとのことである。

 一方、政府との対話に前向きであったタリハ県のコッシオ知事は、タリハ県での衝突やパンド県の事件の後、12日夜から政府との交渉に入り、「自治」推進派知事を代表して、政府との対話再開に向けて動いている。日曜日にも第2回目の交渉が行われ、対話再開のための基本合意締結に向かっている。その後、現地時間16日対話再開に向けて合意。木曜日からコチャバンバで対話が開始されることとなった。[7] またサンタ・クルス県、ベニ県、タリハ県、チュキサカ県では、「自治」推進派による道路封鎖解除が宣言されている。[5]サンタ・クルス県のチャコ地方での道路封鎖も解除。
   更に「南米諸国連合(Unasur)」の緊急首脳会議も15日に開催され、ボリビア政府を全面的に支持する宣言が採択された。また宣言は暴力行為の停止を求めるとともに、政府関連機関の返還、パンドにおける虐殺事件を強く非難するとともに調査のための委員会設置、ボリビア国家の統一、領土の不可分、対話の再開と法の尊重に基づく解決、対話に同伴する委員会の設置などの条項を含んでいる。[6]
 
  多数の農民の血が流れて、やっとボリビアは対話への道に戻りつつある。

[1]http://www.abi.bo/index.php?i=noticias_texto_paleta&j=20080915201443&l=200809120060_Cuerpos_de_campesinos_sin_vida_son_exhibidos_en_una_camioneta_en_Cobija._(El_Deber).
[2] http://www.laprensa.com.bo/noticias/15-09-08/15_09_08_poli4.php
[3] http://www.abi.bo/index.php?i=noticias_texto_paleta&j=20080915201310&l=200809100027_(archivo)
[4] http://www.la-razon.com/versiones/20080915_006396/nota_249_670969.htm
[5] http://www.la-razon.com/versiones/20080915_006396/nota_249_670979.htm
[6] http://www.abi.bo/index.php?i=noticias_texto_paleta&j=20080915233826&l=200809150031_Bachelet_y_Morales_en_la_reunión_de_Unasur_(Presidencia_de_Chile/ABI).
  [7]http://www.erbol.com.bo/noticia1.php?id=1&identificador=577&bdatos=notiportada1 開発と権利のための行動センター
 青西

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2008/09/11

アグロ燃料生産がラテンアメリカの人々にもたらす影響他

 1)ラテンアメリカにおける破壊に油を注ぐ
 地球の友インターナショナルは9月10日、'Fuelling Destruction in Latin America'という新しい報告書を刊行。この報告書はブラジル、アルゼンチン、ウルグアイ、コロンビア及び中米(コスタリカ、グアテマラ、エル・サルバドル)におけるアグロ燃料生産の拡大が、環境や地域の人々にどのような影響をもたらしているかを報告したものである。
 報告はアグロ燃料の急速な広がりが、それぞれの国に存在してきた社会問題、環境問題、人権問題を深化させることにつながる一方で、アグリビジネスや投資家に利益をもたらしていると結論づけている。
   http://www.foei.org/en/media/archive/2008/real-price-of-agrofuels-revealed
  http://www.foei.org/en/publications/pdfs/biofuels-fuelling-destruction-latinamerica

2)アマゾン地域での森林破壊が続く
 Environmental News Network(ENN)のサイトは9月5日、ブラジルアマゾンにおける森林破壊が
続いているという記事を掲載。新しく公表された衛星写真の分析によるとこの一年間において8147平方キロの森林が伐採されたとのことである。
  Deforestation Escalates in Brazilian Amazon
  http://www.enn.com/ecosystems/article/38100

 開発と権利のための行動センター
 青西

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2008/08/29

ブラジルにおけるアグロ燃料/FIAN報告書

 食糧への権利の確立のために活動するNGO、FIANがAgrofuels in Brazilという報告書を刊行。アグロ燃料を促進するブラジルの政策が、食糧への権利、労働者の権利、また環境へどのような影響を及ぼしているかを検証。

 エタノール生産を支えるサトウキビ農園の労働者の状況先住民族の土地への権利との関係、食糧価格の問題などが検証されている。

Agrofuels in Brazil

 http://www.fian.org/resources/documents/others/agrofuels-in-brazil


 またFIANでは既に「ラテンアメリカにおけるアグロ燃料と食糧への権利-現実と脅威」という報告書も刊行している。
 Agrocombustibles y derecho a la alimentacion en America Latina-Realidad y amenazas
 Transnational Institute&FIAN(2008.5)  
http://www.fian.org/recursos/publicaciones/documentos/agrocombustibles-y-derecho-a-la-alimentacion-en-america-latina/pdf

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2008/08/23

ペルー:アマゾン地域の一方的な開発に歯止め

 8月20日、アマゾン地域における民間企業の投資促進を狙った法律に反対して抗議行動を展開していたアマゾン地域の先住民族組織は、法1015と法1073を廃止することで議会と合意に達し、 実力行使を停止。その後22日には議会で廃止を定めた環境委員会の報告が採択されました。
 これに対して大統領は「歴史的な過ち」であり、コミュニティを貧困の中にとめおくことになると非難しているとのこと。

 法1015、法1073は、法26505がシエラ・コスタ・セルバごとに定めていたコミュニティの土地の取得やその他の利用に関する手続きを一本化し、かつ簡略化するものでした。この改変によって、セルバ、シエラでは、コミュニティ・メンバーの総会による三分の二の同意を必要と定めていた手続きが、半数以上の同意とされ、なおかつコミュニティの総会とされていた規定が、コミュニティの土地所有者という曖昧な規定に変更されていました。
 しかしこうした法に反発した先住民族組織が8月9日から抗議行動を展開し、道路封鎖、水力発電施設などを占拠していたものです。

 自由化の促進、自由貿易協定のために、議会が行政府に対して関連法の立法権限を与えた枠組みの中で定められた法が、先住民族の権利を脅かしており、このほかにもいくつかの法が問題とされています。

 開発と権利のための行動センター
 青西

 ペルーの状況は普段フォローしていませんので、不正確な点などありましたら指摘頂ければと思います。
 参考資料
Perú: Lucha de los pueblos indígenas amazónicos logró triunfo en el Congreso(08/08/22)
http://www.servindi.org/archivo/2008/4531 
Perú: Indígenas amazónicos suscriben acta de acuerdo con el Congreso de la República(08/08/20)
http://www.servindi.org/archivo/2008/4509#more-4509
Triunfo de tribus amazónicas
http://news.bbc.co.uk/hi/spanish/latin_america/newsid_7574000/7574110.stm

Informe Socio Jurídico sobre Decretos Legislativos Vinculados a Derechos de Pueblos Indígenas.
http://www.servindi.org/pdf/Ibis_Inf_SocioJuridico2008.pdf
ANÁLISIS  DE  LOS  DECRETOS  LEGISLATIVOS  QUE  AFECTAN  A  LOS  PUEBLOS  INDÍGENAS,  EMITIDOS  POR  EL  PODER  EJECUTIVO  EN  VIRTUD  A  LA  LEY  No.  29157 
http://alainet.org/images/150808-%20Caaap_Analisis_de_los_Decretos_Legislativos.pdf
INFORME JURÍDICO:ANÁLISIS DE LA CONFORMIDAD CONSTITUCIONAL DEL USO DE LAS FACULTADES LEGISLATIVAS OTORGADAS POR EL CONGRESO AL PODER EJECUTIVO MEDIANTE LA LEY N° 29157
http://www.servindi.org/pdf/Eguiguren_Analisis_DL_.pdf

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2008/08/22

ラテンアメリカ水法廷

 ラテンアメリカの水に関係する紛争解決を目的として設置された国際的な取り組みである「ラテンアメリカ水法廷」が9月にグアテマラで開催されます。これは市民社会による、独立した、国際的な取り組みで、既に2000年からコスタリカ、メキシコで4回の法廷を開き、42のケースを扱ってきました。
 (これまでの評決は次のサイトから) 
  http://www.tragua.com/es/index.php?option=com_content&task=view&id=72&Itemid=53

 グアテマラでは9月8日から12日に法廷が開かれ、グアテマラ、サンマルコス県の鉱山開発による水系汚染についての告発の他、パナマのボンジック川におけるダム建設、ブラジルのマデイラ川におけるダム計画などの訴えが審議されます。

 開発と権利のための行動センターでは、実施中のプロジェクトにおいても、キチェ県でダム開発問題を抱えるイシル民族の組織の支援にも取り組んでおります。
 またこのブログでもこれまでにダム開発の問題を取り上げてきており、パナマのダム開発問題、マデイラ川のダム開発問題などについても記事を掲載してきました。
 カテゴリー<ダム開発>から
 http://cade.cocolog-nifty.com/ao/cat7897563/index.html
 
 更に今年からはパナマのナソ民族の支援にも取り組みはじめたところであり、今回のパナマのからの参加者の経費支援も行います。是非ご協力ください。ナソ民族支援についての詳細はこちらのサイトから

「今動けば、ナソ民族の未来は変わるかもしれない!」
  http://cade.cocolog-nifty.com/ao/2008/07/post_4f31.html
 またこちらのサイトにも情報を掲載しております。
 http://homepage3.nifty.com/CADE/campaign/panama/naso.htm

  開発と権利のための行動センター
 青西

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2008/08/06

食糧価格高騰に関する世銀報告書

 ここしばらく、夏休みやら他の仕事やらで更新が滞りましたが、またぼちぼちとニュースの掲載を再開します。
1)世銀報告書:POLICY RESEARCH WORKING PAPER 4682, A Note on Rising Food Prices,Donald Mitchell(2008/07)
近年の穀物価格の高騰の原因を分析した報告書。ドル安、肥料価格、燃料価格高騰などの影響もあるが、穀物価格高騰の原因の70-75%はバイオ燃料及びこれに関連する投機、在庫縮小、輸出規制によるものと分析している。
 http://www-wds.worldbank.org/external/default/WDSContentServer/WDSP/IB/2008/07/28/000020439_20080728103002/Rendered/PDF/WP4682.pdf 
2)パナマのスペシャリティ・コーヒーが保護区の森林破壊を引き起こす。
 高価格で取引されているパナマのグルメ・コーヒーの生産のために、コーヒー農園が保護区の中に違法に侵入しているとのこと。 
http://www.reuters.com/article/environmentNews/idUSN2233936820080723
 開発と権利のための行動センター
青西

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2008/07/19

ケニア・マレーシア他バイオ燃料関連記事(追記版)

7/22追記)ケニアの沿岸部のデルタ地帯における2万ヘクタールにのぼる大規模なバイオ燃料向けサトウキビ生産計画が議論を巻き起こしている。
Kenya biofuel project stirs controversy(08/07/20)
http://www.reuters.com/article/environmentNews/idUSL1452323420080720?feedType=RSS&feedName=environmentNews&pageNumber=2&virtualBrandChannel=0&sp=true

Kenya court halts $370m sugar, biofuels project(08/07/13)

http://www.reuters.com/article/environmentNews/idUSL1325855820080713?sp=true


1)マレーシアの土地公社がアマゾン地域でオイル・パーム!Mongabayの情報によると、マレーシアの土地開発公社がブラジル企業と組んで、アマゾン地域でオイル・パーム・プランテーションを開発する計画があるとのこと。
 Palm oil industry moves into the Amazon rainforest,Rhett Butler, mongabay.com(2008.7.9)
 http://news.mongabay.com/2008/0709-amazon_palm_oil.html

2)OECD は7月16日バイオ燃料政策に関する報告書を刊行
 バイオ燃料支持政策の経済的アセスメント:ECONOMIC ASSESSMENT OF BIOFUEL SUPPORT POLICIES
  http://www.oecd.org/dataoecd/19/62/41007840.pdf
 バイオ燃料政策の高いコスト、温暖化対策としても有効ではないことを指摘し、輸送分野における低エネルギー消費の促進に向けて政策を転換することを提起しているとのこと。(未読)
  http://www.oecd.org/document/28/0,3343,en_2649_33717_41013916_1_1_1_1,00.html
 
3)世銀の内部報告書は食糧価格高騰とバイオ燃料生産との関係を詳細に分析し、バイオ燃料の問題を指摘しているとのこと。  Secret report: biofuel caused food crisisInternal World Bank study delivers blow to plant energy drive
  http://www.guardian.co.uk/environment/2008/jul/03/biofuels.renewableenergy

4)ラテンアメリカにおけるアグロ燃料と食糧への権利-現実と脅威
 Agrocombustibles y derecho a la alimentacion en America Latina-Realidad y amenazas(未読)
 Transnational Institute&FIAN(2008.5)  
http://www.fian.org/recursos/publicaciones/documentos/agrocombustibles-y-derecho-a-la-alimentacion-en-america-latina/pdf

4)メキシコにおける遺伝子組み換えトウモロコシへ導入への抗議
 伝統的トウモロコシの擁護ネットワーク(la Red en Defensa del Maíz Nativo)は、現在メキシコ政府が試験栽培を認可しようとしていることに対して抗議の声明を発表
「先住民族や農民は、トウモロコシの起源であり、多様性の中心である、メキシコ全土に渡って存在する様々な種類のトウモロコシの永遠に守り、引き継いでいくものであり、その責任を有する。
私たちは遺伝子組み換えトウモロコシの開放及びその他の遺伝子組み換え生物の試験的利用、商業的利用にの反対することを宣言しする。
先住民族・農民は、私たちの国に存在する自然資源の真のそして最も経験を積み上げた擁護者である。」

 全文スベイン語はこちら  
http://www.ecoportal.net/content/view/full/79998
 http://www.biodiversidadla.org/content/view/full/42610

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2008/06/26

中南米 環境関連

  
1)コスタリカ 観光客の増加と環境への影響
 ロイター電は、コスタリカ東部における観光開発が環境破壊をもたらしていることを伝えている。
 5年前に国際空港ができたことを契機に、グアナカステ県での観光開発が進み、建築ラッシュ、汚水の漏出など、環境破壊が続いている。「エコツーリズムのパイオニアとしての名声は、このような計画のない観光開発で台無しにされてしまう」という環境団体の声を伝えている。
Tourism boom threatens Costa Rica eco-paradise
http://www.reuters.com/article/environmentNews/idUSN1733128420080620?sp=true
当ブログでも昨年次の記事を掲載している。
http://cade.cocolog-nifty.com/ao/2007/10/post_a8a4.html

2) パナマ市のゴミ問題
 6月13日の現地プレンサ紙は、JICAの援助で250万ドルをつぎ込んでパナマ市のゴミ処理に関する調査を行ったものの、その結果が全く利用されていないと批判している。
  http://mensual.prensa.com/mensual/contenido/2008/06/13/hoy/hoyporhoy.shtml
  関連記事は次にもあるが、調査報告でリサイクルの促進を勧告しているものの、それが実現していないことをプレンサ紙は追求している。
 http://mensual.prensa.com/mensual/contenido/2008/05/19/hoy/panorama/1352916.html
 http://mensual.prensa.com/mensual/contenido/2008/05/19/hoy/herald/1353894.html(英語)
 この調査報告書自体は未読であり、コメントできないが、海外からの援助事業に対し、メディアも含め、市民社会側がその実施を監視していく態勢というのは非常に重要であろう。

3) アルゼンチンで白熱灯の流通を禁止する法を審議
 EcoPortalネットの記事によると、アルゼンチンでは温暖化対策として白熱灯の輸入・流通を禁止する法案が審議されているとのこと。この記事によると既にベネスエラ、キューバ、ニカラグア、カナダ、オーストラリア、アイルランド、フィリピンで白熱灯の流通が禁止されているとのこと。(その他情報から確認はしていません)
 http://www.ecoportal.net/content/view/full/79217

 今回訪問していたグアテマラでも、電球のソケットに直接差し込める円形の蛍光灯や渦巻き状のものなどを見かけることも増え、電気代が安くなることも含め急速に普及している。

 開発と権利のための行動センター
 青西  

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2008/06/20

バイオ燃料・食糧価格他 関連記事紹介

 まだ海外におり資料に目を通す時間がないため、資料紹介のみ

<バイオ燃料関係>

1)ロイヤル・ソサイエティ紙が気候変動とアマゾンを特集
 Volume 363, Number 1498 / May 27, 2008
 Theme Issue ‘Climate change and the fate of the Amazon’
http://journals.royalsociety.org/content/lr473163776q/ ”Climate change, biofuels and eco-social impacts in the Brazilian Amazon and Cerrado ”といった記事が掲載されている

2) バイオ燃料と土地へのアクセス
 Fuelling exclusion?-The biofuels boom and poor people’s access to land , FAO and IIED, 2008
大規模なバイオ燃料向け作物生産が貧困層の土地へのアクセスを妨げている。
http://www.iied.org/pubs/pdfs/12551IIED.pdf

3) ペルー Perú: más investigación para desarrollar bioenergías
http://www.scidev.net/en/news/peru-more-research-needed-to-develop-bioenergy-.html

4) サトウキビ生産によるグアラニ滞水層汚染 
La caña de azúcar contamina el Acuífero Guaraní - Entrevista a Ariovaldo Umbelino de Olivera http://www.ecoportal.net/content/view/full/79133

<食糧>1)コロンビアにおける食糧供給の脆弱性
La vulnerabilidad alimenticia de Colombia
http://www.biodiversidadla.org/content/view/full/41730
2)アフリカ:BURUNDI: "Food has become too expensive"
http://www.irinnews.org/report.aspx?ReportID=78656


<アフリカ>1)アフリカ環境アトラス
http://www.unep.org/dewa/Africa/AfricaAtlas/PDF/en/Africa_Atlas_Full_en.pdf
"Africa: Atlas of Our Changing Environment" contains 316 satellite images taken in 104 locations in every country in Africa, along with 151 maps and 319 ground photographs and a series of graphs illustrating the environmental challenges faced by the continent.
(ファイルサイズが大きいのかダウンロードに支障あり)

関連記事
New Atlas Captures Changing Face of Africa's Environment
http://www.ens-newswire.com/ens/jun2008/2008-06-10-01.asp

2)アフリカにおける社会保障政策
Social protection in southern Africa: lessons from 20 case studies
Authors: S. Devereux; F. Ellis; P. White
Publisher: Wahenga.net, Regional Hunger and Vulnerability Programme , 2008
http://www.wahenga.net/index.php/views/in_focus_full/regional_evidence_building_agenda_reba_thematic_briefs
中南米でも貧困層への現金給付他、様々な社会保障制度の改革が進められていますが、アフリカの事例も参考になるかと思います。

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2008/05/17

多国籍企業による脱税行為

 5月16日付けBBC-Mundoの記事「静かなる略奪」では、英国のNGOであるクリスチャン・エイドの報告書に基づきながら、多国籍企業によるラテン・アメリカ諸国における脱税行為の問題を取り上げています。開発途上国で企業活動を行っている多国籍企業による脱税額は1600億ドルにも上ると推測されています。
 http://news.bbc.co.uk/hi/spanish/latin_america/newsid_7399000/7399284.stm

 この記事では報告書のボリビアとペルーの対比に依拠して、税率を高め(更に国有化も進めている)ボリビアと、低率に抑えているペルーの二つのモデルの違いについて取り上げています。
 
 クリスチャン・エイドの報告書「Death and taxes: the true toll of tax dodging  」は次のサイトからダウンロードできます。ラテン・アメリカだけではなく、アフリカの事例も取り上げています。
 http://www.christianaid.org.uk/getinvolved/christianaidweek/cawreport/index.aspx

またこのサイトにはその他にも興味深い報告書があります。
Power and poverty
Using the examples of Nicaragua and Nigeria, this briefing paper argues that World Bank energy policy is flawed.
http://www.christianaid.org.uk/stoppoverty/trade/resources/povertyandpower.aspx

 開発と権利のための行動センター
 青西

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2008/05/02

5月4日を前に懸念されるサンタ・クルスの状況

   追記 5/6 「住民投票」の結果
 既に日本のメディアでも報道されているが、出口調査の結果では自治憲章への賛成票が85%という数字が出されている。しかし反対派が棄権を呼びかけているので出口調査で賛成の比率が高くなるのは当然と思われる。現政権支持派の多い農村部での棄権が多いと思われるので、最終的な投票率は相当下がることが想定される。(しかしマスメディアでは既に85%の数字が踊っている)
 都市周辺部や農村部からは、衝突や投票妨害、不正投票などもあったようである。
 この投票を通じて、国内での亀裂、サンタ・クルス県の住民間の亀裂が更に深まったことには間違いがないであろう。

 Bolpressのサイトに、サンタ・クルスの新聞社であるEl Deberに掲載を拒否されたという、市民セクターからの声明文が掲載されています。ちょっと訳す時間がないのですが参考までに
Pronunciamiento de la sociedad civil al pueblo de Santa Cruz y a todo el paíshttp://www.bolpress.com/art.php?Cod=2008050420

 
 懸念されるサンタ・クルスの状況

 日本から遠いボリビアの話はいまだ日本のメディアではほとんど伝えられていないようだが、1年ほど生活したことがあるボリビアのサンタ・クルスの動きが気にかかっている。サンタ・クルスで進められている自治の動きは、様々な形での暴力を発現させる危険がある。既にサンタ・クルスでは、5月4日の自治憲章承認のための「住民投票」にNOを言えない雰囲気が広がっているという。
  (一部削除/2008/07/09 日本政府は4月9日懸念を示す談話を発出)

 米州機構も、この「自治」の動きが暴力的対立を引き起こし、地域を不安定にするものであると憂慮し、政府と「自治」推進派の仲介の努力を行っているが、時は刻々と過ぎていく。
 
 サンタ・クルス県の自治の推進に対して肯定的な人々の中にも、現在の「自治」推進派のやり方に疑問を持っている人たちがいる。自治は進めたい、しかし現在の自治憲章を認めることはできない、ボリビアの憲法の枠組み、つまり憲法改正を踏まえて、正統性のあるプロセスとして自治を進めたい、そうした声が存在する。もともと2006年の住民投票で支持されたのは、憲法改正に基づく自治であったにもかかわらず、憲法改正案に不満を持つ野党右派勢力を中心として現在の「自治」の動きが進められている。そして今回の自治憲章制定プロセスには、正統な手続きを踏んだ代表選出は行われていない。つまり誰かの考えた「自治」が、あたかも自治であるかのごとくに推進されている。さらには85%のサンタ・クルス県住民がこの内容を知らないという。1)

 また「自治」の背後に、土地問題への利害があることが指摘されている。「自治」推進派の中で大土地所有者、アグリ・ビジネス関係者などサンタ・クルス県の経済エリート層が重要な役割を占めている。サンタ・クルスの大土地所有は、軍政期に違法な土地分配などをもとに強化されたものであるが、民政下においても、サンタ・クルスなどの東部出身者が農業大臣を歴任するなど、経済・政治的権力を維持している。サンタ・クルス県に本部を置き、農業政策や土地政策に関する分析を行っている「フンダシオン・ティエラ」のミゲル・ウリオステ所長は、自治憲章は、県政府、実際には県知事に土地所有の規定に関する権限を集中させるものになっていることを指摘し、「自治憲章の目的は、現在の土地所有構造と非生産的なラティフンディオを擁護することにある」と断言している。また農地法を履行し土地を分配しようとしている現政権の政治的意志が、不要に対立を煽っているような点もあるが、現在の政治的対立の主たる要因となっていると分析している。2)
  土地問題は既に自治推進派と政府機関の衝突を引き起こしており、自治憲章の承認後にも、通常業務として土地政策の遂行をしようとする政府機関と「自治」派が衝突する危険がある。農地改革推進を目指す政権と反動勢力が衝突するという、20世紀の中頃のような対立が、クーデターの代わりに「自治」の姿を取って現れている。
 さらに複雑なのは民族的な対立が懸念されることにある。自治憲章は161条で「メスティーソ」であることを持ち上げ、その後に県出身の先住民族としてチキタノ、グアラニ、グアラヨ、アヨレオ、モヘニョだけに言及している。巧妙に高地からの移民である先住民族を排除し、先住民族間を分断している。しかし自治憲章の文言以前に憂慮されるのは、暴力的な傾向を持ち、人種差別的な発言を繰り広げるサンタ・クルスの若年層のグループの振る舞いであろう。
   
  5月4日の「住民投票」を強行することで、法的な根拠を欠き、国際社会から承認される道筋もない「自治」の独走が、行き場を失って暴力的な反動を強めることになるのではないか、危惧される。

 開発と権利のための行動センターでは、将来的にボリビアで活動を展開する可能性も念頭に起きつつ、現状の注視を続けている。

 開発と権利のための行動センター
 青西
1) Nuestra AUTONOMIA soñada NO ESTA en el proyecto de ESTATUTO, Santa Cruz SOMOS TODOS
(次のサイトより)
http://ftierra.org/sitio/index.php?option=com_content&task=view&id=149&Itemid=130
2) http://www.laprensa.com.bo/noticias/30-04-08/30_04_08_poli1.php
  その他ボリビア関連記事はこちら
 http://cade.cocolog-nifty.com/ao/cat1516757/index.html 

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2008/04/23

Friends of the Earth Europe がバイオ燃料に関する報告書公表

Friends of the Earth Europe がバイオ燃料に関する報告書公表
Sustainability as a smokescreen (英語)/Pantalla de humo sostenible(スペイン語)
南米におけるバイオ燃料生産の「認証制度」の問題について取り上げています。内容未読のためサイトの紹介のみ。
http://www.foeeurope.org/agrofuels/sustainabilitysmokescreen.html

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2008/04/18

南米鉱山開発:チリのパスクア・ラマ鉱山開発に関するドキュメンタリー他

 南米鉱山開発:チリ:パスクア・ラマ鉱山開発に関するドキュメンタリー他

1)カナダのバリック・ゴールド社によってチリ・アルゼンチンの両国をまたいでの開発が進められているパスクア・ラマ(Pascua Lama)鉱山についてのドキュメンタリーがインターネット上に公開されています。この鉱山はアンデス山脈の高地に計画されており、氷河の破壊、水系汚染などの問題が指摘されています。   
  Un "gran proyecto" CONTRA LA GENTE PEQUEÑA (スペイン語)
  http://www.coyotefilms.tv/index.html
(きれいに流れないのですが、一度全て流した後に、続けてみることができました。)
 チリにおける鉱山開発を巡っての、企業と政界の結びつき、官僚と企業の結びつき、経済界よりのマスメディア、脆弱な環境行政などの問題が取り上げられています。

更に関心のある方は
Observatorio Latinoamericano de Conflictos Ambientales (OLCA)のサイトへ
Proyecto minero de Pascua Lama
http://olca.cl/oca/chile/pascualama.htm
Pascua Lama, una investigación periodística - I
Decisiones subterráneas: ¿Por qué el oro de Los Andes es norteamericano?
http://olca.cl/oca/chile/region03/pascualama307.htm

Watershedという別のドキュメンタリーもあるようです。鉱山開発が地域の水に及ぼす影響を取り上げています。
http://www.creativevisions.org/projects/watershed.htm
http://www.miningwatch.ca/index.php?/Chile_en/Watershed

2)アルゼンチンにおける鉱山開発と環境運動
JOGMEC (独立行政法人 石油天然ガス・金属鉱物資源機構)のサイトに次のような記事が掲載されています。
アルゼンチンの環境問題(1)-パタゴニア地域の環境事情-(2008/2/07) 
http://www.jogmec.go.jp/mric_web/current/08_12.html
アルゼンチンの環境問題(2)-アルゼンチン北西部地域の場合-(2008/3/19)
http://www.jogmec.go.jp/mric_web/current/08_27.html

 鉱山開発反対の動きを看過できなくなっているという現実もあるのでしょうが、「Esquelで発生した反鉱業運動の原因は鉱山開発を進めるMeridian社が地元住民との関係を軽視し、住民にプロジェクトの説明を充分に行わなかったためであると分析されている。住民に対して行なった説明会においても、シアンの安全性及び事業の透明性と住民への理解を求める説明が不十分であった。」というような分析がちゃんと行われ、鉱山開発企業のあり方が改善されていくことは必要なことでしょう。
  しかし2回目の巻頭にある 「シアン等有害物質の使用を禁止する法律が制定され、アルゼンチンの投資環境を悪化させる要因となっている。」という表現は、企業の社会的責任が問われる時代に果たしてどうなのだろうかと思われます。「環境に優しい鉱業」という方向性があり得るとするならば、少なくとも厳しい環境規制があって、それを遵守しながら企業活動を行うことが当然であり、厳しい環境規制ができることは望ましい方向であると考えることが不可欠ではないでしょうか。 

 カナダには、自国の鉱山関連企業の動向をモニターしているNGOがいくつかありますが、日本もODAも導入して、アフリカでの戦略的な鉱物資源確保を狙っている時代に入り、アフリカでの日本企業の活動をチェックできるNGOの存在が必要とされるように思われます。

 開発と権利のための行動センター
 青西

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2008/04/02

「責任ある大豆生産」のまやかしを拒絶する

 4月23日、24日、アルゼンチンで第3回目の「責任ある大豆生産に関する円卓会議(The Round Table on Responsible Soy )」が開催されます。これはWWF(世界自然保護基金)や大豆関連企業などによって進められている動きであり、南米における持続的な大豆生産を目指すものとされています。1)、2)
 しかし、こうした動き自体が欺瞞であるとして、南米諸国における大豆生産拡大の問題点を指摘している声もあります。 南米の農民組織、先住民族組織などは、このアルゼンチンで開かれる会議に向けて、アグリビジネス、多国籍企業による支配が進みつつある現状、その中で「企業の社会的責任」という名のものに、企業が犯している犯罪の責任がうやむやにされているとして、この円卓会議を拒絶する声明を発表しています。(部分訳は最後に添付3)
 大豆モデル/遺伝子組み換え大豆のモノカルチャーを基盤とした農産物輸出モデルは、コミュニティの破壊、農村部からの人口流出、農薬による他の農作物への被害、健康被害、生物多様性の喪失、農地改革の停滞、種子への権利や食糧主権の侵害など様々な問題を引き起こしており、このようなモデルを基盤とする「責任ある大豆生産に関する円卓会議」を強く批判しています。また円卓会議のような取り組みがアグロ燃料生産における「持続性」の基準となっていくことに危惧を表明しています。4)
 
 日本は有数の大豆輸入国であり、かつ南米からも大量の大豆を輸入しています。また南米における大豆開発には日本政府や日系企業も深く関わっています。しかしこの円卓会議のような動きについてすら、ほとんど報道されていないことは大きな問題と言えます。しかしこうした「大手」の動きだけではなく、地域のレベルの様々な声に耳を傾け、問題を共有し、つながっていくことが非常に重要なことではないでしょうか。

(5/18 追記 次の報告も出ています。THE ROUND TABLE ON IR-RESPONSIBLE SOY:Certifying Soy Expansion, GM Soy and Agrofuels
 http://www.lasojamata.org/files/RTbriefing%202008_6.pdf)
 
 参考サイト
1)WWF :「RTRSの挑戦!持続可能な大豆生産のために」
http://www.wwf.or.jp/activity/forest/news/2007/2007061801.htm
2)THE ROUNDTABLE ON RESPONSIBLE SOY
http://www.responsiblesoy.org/
3)EN RECHAZO A LA TERCERA REUNIÓN SOBRE SOJA RESPONSABLE i A CELEBRARSE LOS DÍAS 23 Y 24 DE ABRIL EN EL HOTEL HILTON DE BUENOS AIRES, ARGENTINA.
http://www.grr.org.ar/DECLantiSojaResp2008.pdf
(訳は最後に添付)
4)La Soja Mata - Soy Kills 
http://www.lasojamata.org/
5)その他関連サイト
GRUPO DE REFLEXIÓN RURAL
http://www.grr.org.ar/
開発と権利のための行動センター
大豆生産と南米ーアルゼンチンにおける大豆生産拡大の影響
http://cade.cocolog-nifty.com/ao/2008/03/post_b4ea.html
ブラジルアマゾンとセラードにおける気候変動、バイオ燃料と環境-社会インパクト (資料紹介のみ)
http://cade.cocolog-nifty.com/ao/2008/03/post_29e7.html
大豆生産と南米ーパラグアイにおける農村部での人権侵害
http://cade.cocolog-nifty.com/ao/2008/03/post_09c7.html

DECLARACIÓN MARZO 2008
POR TERCERA VEZ RECHAZAMOS LA MENTIRA DE LA SOJA RESPONSABLE
DECLARACIÓN DE ORGANIZACIONES SOCIALES, INDÍGENAS, CAMPESINAS Y MOVIMIENTOS URBANOS DE LA ARGENTINA, LATINO AMÉRICA Y OTROS CONTINENTES,EN RECHAZO A LA TERCERA REUNIÓN SOBRE SOJA RESPONSABLE i A CELEBRARSE LOS DÍAS 23 Y 24 DE ABRIL EN EL HOTEL HILTON DE BUENOS AIRES, ARGENTINA.


「農企業こそ、私たちの土の破壊、森林破壊、水系の汚染、生物多様性の消滅、文化・自然という資産の搾取、そして人々の食べ物を支えていた家族農業の消滅の責任者でもある。大豆のモノカルチャーの拡大は、国家の領域主権、食糧主権、文化的主権、また先住民族や農民の権利を侵害するものであり、大豆モデルは人々の排除と貧困化、健康被害を進めるものである。この土地利用のあり方は、経済的・社会的・環境的な権利を侵害するものである。産業的なモノカルチャーは、生来の暴力的構造をもって農村部を解体しながら広がりつつあり、農村からの移民、都市住民のマージナル化、そして貧困と社会運動の犯罪化を引き起こしている。
 こうした問題にも関わらず、大豆関連産業は、加工食品、加工型畜産、そして「気候変動から私たちを救う」と言って進められているアグロ燃料の市場の拡大とともに強化されつつある。IIRSAによる水路開発、新しい鉄道計画が進められ、また私たちの大地をより迅速に開発するために、遺伝子組み換え作物は増加し、農薬や農業機械の輸入は増加している。
 アグリビジネスの進出が更に進み、私たちの国の状況に対する批判や告発が増加する事態を前に、多くのヨーロッパ政府が安易にWWFによる持続的取引のための円卓にすり寄っていくことに愕然とさせられている。これは持続性のための、特にアグロ燃料生産における、新しい法的基準の成功例と見なされているようである。しかしこれは多国籍企業のごまかしの罠にはまっているにすぎない。
 北、そして南の社会運動は、企業やNGOが、遺伝子組み換え大豆のモノカルチャーに関して、世論の中に「持続性」や「責任」という基準を打ち立てようとする取り組みを拒絶するものである。対話のテーブルと自発的手段による「企業の社会的責任」は、企業が犯した犯罪の責任をうやむやにしようとするものであり、また国家の公的な機能を、民間の援助的政策に代替するものであり、こうしたプログラムに反対するものである。
 また私たちの独自の言説を悪質に歪曲するアグリビジネスによる新植民地主義的な支配のプロジェクトにも抵抗するとともに、認証生産物市場を争うために国際的な企業が使う『緑の装い』を告発するものである。
 中略
 そこで私たちは再びWWFやFondo Mundial de la Naturaleza, AAPRESIDix de Argentina, ABIOVEx, MAGGI y APROSOJA de Brasil, DAP de Paraguay, Bunge y Cargill de Estados Unidos, la banca ABN-AMRO BANK de Holanda y las ONG´s FUNDAPAZ de Argentina, GUYRA (Birdlife) de Paraguay, Solidaridad de Holanda, などによって進められるこのプロジェクトを拒否するものである。食料主権を取り戻し、アグリビジネスの情報操作と誘惑に対抗する、私たちの責務を確認する。私たちの領域をこの犯罪的なアグリビジネスから解放することを要求し、大豆モデルの被害者への正義を要求する!
 モノカルチャーがあるところに、持続性は存在しない!
 アグリビジネスのあるところに、農民は存在しない。

 開発と権利のための行動センター
 青西靖夫

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2008/03/15

大豆生産と南米ーアルゼンチンにおける大豆生産拡大の影響

大豆生産と南米ーアルゼンチンにおける大豆生産拡大の影響

いくつか目についた報告から抜粋してまとめてみました。もう少し体系的に調べないとわからないことも多いのですが・・・
日本にも入ってきている大豆生産の背景にアルゼンチンの農村部の崩壊と農薬による健康被害があるという事は言えると思います。

1)República Argentina: impacto social, ambiental y productivo de la expansión sojera
 26-02-08, Por Renee Isabel Mengo
 http://www.ecoportal.net/layout/set/print/content/view/full/76397/(printversion)/1
「大豆モノカルチャーの拡大によって、アルゼンチンの農業生産は大きな増加を遂げた。しかしこれは環境劣化と経済の集中、社会的排除を伴うものであった。マクロ及びミクロ経済の会計の中に含まれているべきであった自然資源の過小評価と過剰利用は、国際的、国内的な『近代的』農業生産モデルの効率性と有効性に疑問を投げかける」

<プロセス>
・1990年代後半、米国と並んでアルゼンチンは早い段階で遺伝子組み換え大豆の栽培を許可した。これはアルゼンチン農業が・1980年代より抱えていた土壌流亡の問題への解決策として受け入れられた。ラウンドアップ耐性の大豆が「不耕起栽培」を可能としたのである。また特許権が認められていなかったため、ロイヤリティーを払うことなく栽培できたのも受け入れられた背景にはあった。
・この新しい生産様式は、長期的な構造的危機への対応としての脱工業化の結果として生み出されたものであり、また国家経済を、限られた農作物の一次産品生産国家へ引き込むものとなった。
・このプロセスは、地域の環境に適合した種子という遺伝子資源を農民から奪っていくものであった。長年にわたって開発されてきた、小麦やトウモロコシ、エン麦、レンズ豆などの種子が消えていった。
・60年代よりゆっくりと拡大を続けていた大豆生産は、遺伝子組み換え大豆が認可された1994年以降急速に拡大し、アルゼンチンの穀物生産の半分以上を占めるようになる。

<遺伝子組み換え大豆栽培による問題>
・不耕起での連作が続けられている、ラウンドアップ耐性の大豆のモノカルチャー・システムが土壌の肥沃度と構造にどのような引き起こすのかわかっていない。
・アルゼンチン土壌の生物的な「砂漠化」が進行しつつある。土壌の硬化、未分解な有機物の過剰滞留、土壌温度の低下、土壌生態系の変化が引き起こされている。
・生態系の変化、農薬汚染などにより、野ウサギ、鳥類、チョウ類などの減少、消滅。
・ラウンドアップ耐性雑草の発生
・「Royo de Soja」といった新しい病害が発生してきている

<社会経済的影響>
・大豆の作付面積だけは拡大し、他の農産物の作付面積は減少している
・平均耕作面積は1988年の470haから538haに拡大
・35万ヘクタールの超巨大企業も存在する。
・経営面積の拡大、集中と並行して農村からの農業労働者の排除が進んでいる。
・1991年には農村部に427万人が居住していたが、2001年には260万人まで減少している。
・農村部、内陸の中小都市での失業率増加
・1988年から2002年にかけて10万の経営体(24.5%)が減少。
・生産性の高さは「自然による補助金」によるものであった。これが失われつつある。
・大豆生産によって世界的にも重要な生産物であった、小麦、肉といった食糧生産が衰退しつつある。
・富は集中し、また生産地域外へ運び出され、農村部の開発につながっていない
結論部では大豆依存、多国籍企業への従属を避け、食糧主権と国内市場向け生産の見直し、農村部の社会的つながりの再強化などが提言されている。 

2)Argentina: sojización, toxicidad y contaminación ambiental por agrotóxicos      (2007/09/03)
  http://www.infoalternativa.com.ar/hoy/index.php?option=com_content&task=view&id=5176&Itemid=59
 
ラウンドアップ耐性大豆と不耕起直播というシステムはグリホサート(ラウンドアップという農薬の成分)の無害性に依拠してきた。しかし「大豆化」に伴う農薬パッケージの影響、生態系全体への影響についてはほとんど研究がなされていない。

-大豆生産は1990年代の政治的・経済的・社会的混乱の中で急速に進み、このことに対する十分な社会的議論はなかった。
-しかし大豆生産地域における深刻な健康被害の前に議論が始まろうとしている。
-歴史的に体験したことがない、膨大な量の農薬が散布されているという事態がある。年間に2億リットル以上のグリホサートと2千から2千5百リットルの2-4-D、6百万リットルのエンドスルファン、6百万リットルのアトラジンが散布されている。
-大豆の問題ではなく、他の作物でもあり得る、利用されている生産技術モデルの問題である。またその影響が広範に広がっていることにある。

<健康被害>
-大豆生産地域(Pampa sojera)を訪問すると、ガン、障害児の出産、アレルギーなどが急速に増えているという告発がある。
-農村部での肝臓ガン他、消化器系のガンなどが都市部と較べ増えている。以前は都市部で多かった。
(白血病、ガンなどの増加した地域の事例が紹介されているが、ここでは省略する。原文を参照のこと)
-農薬散布飛行機が、湖や川の上でタンクを空にして、その後大量の魚が死亡するという事件も起きた。
-農薬単体としての毒性ではなく、一緒に用いられた際の毒性については調査がない。
-グリホサートの残留調査はアルゼンチンでは行われていない。
-アトラジンはアルゼンチンでは毒性が低いとされ、規制されていない。
-Barrio ItuzaingoとColonia Lomas Sanesの事例が紹介されている。

3)Argentina: lo que la soya se llevó...Desnutrición y   hambre en el país de los alimentos  (2007/09/07)Por Mariela Zunino 
   http://www.ecoportal. net/layout/set/print/layout/set/print/content/view/full/72703

「大豆生産が急速に拡大しているアルゼンチン北部は40%が貧困線以下にいる」
-チャコ地方で7月から9月までに14人の先住民族が栄養失調や病気で死んでいった。
-チャコ地方には10年ほど前から農業フロンティアが拡大し、大豆生産が広がってきている。「パンパ化」これは輸出向け農業開発モデルが押しつけられてきていることとなる。
-1990年に5万ヘクタールだった大豆の作付面積が2000年に41万ヘクタールに。2006/07年の作付け期には70万ヘクタールにまで広がっている。
-大豆生産の拡大の中で、小規模な農家は必要な投入資材などを揃えられず消えていった。また雇用も減少。大豆は5分の1の雇用しか生み出さない。地域の所得は増加しない。
-綿花から大豆に転換が進み、農村部の雇用が縮小
-土地の集中が進む。7%の土地所有者が70%の土地を有する。1995年に4百万ヘクタール存在した公有地が66万ヘクタールに。大半は大豆生産者の手に渡った。
-土地が囲い込まれ、家畜の放牧に利用していた道が閉ざされた。
-先住民族や農民に対して体系的な暴力が行使されている。排除や脅迫、意図的な水源汚染など。大豆生産者が地域から住民を排除するために行っている。
-急速に森林破壊が進んだ。
-農民組織の抵抗運動、排除への抵抗運動なども組織されている。新しい交易手法の模索や種子交換なども行われている。

「アルゼンチンで支配的な現在の大豆モデルは、人々を、特に先住民族の人々を、人々の食糧主権や土地、森を打ちのめしてきた。何世代にも渡って生活し、生命の源であった土地は、略奪され、侵略され、今では柵と有刺鉄線がその道を閉ざしている」
「チャコにおける先住民族の死は、第一には政府の無関心や政府機関の機能不全、汚職、政府内に根付く差別などによると言えるであろう。しかしその根底には少数の者の利益に執着し、空腹や貧困、離村を脇に置いてきたことにある」
「大豆のモノカルチャーは多国籍企業による独裁を進めるものである」

開発と権利のための行動センター
青西

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2008/03/13

南米の動向:バイオ燃料、大豆、遺伝子組み換え関連

 バイオ燃料、大豆、遺伝子組み換え関連

あれこれ情報が出てきて、目が通せないので紹介のみ
1)República Argentina: impacto social, ambiental y productivo de la expansión sojera
 26-02-08, Por Renee Isabel Mengo *
 http://www.ecoportal.net/layout/set/print/content/view/full/76397/(printversion)/1

2)Informe de investigación sobre las operaciones de Monsanto en Argentina
 11-03-08, Por Sofía Pérez García y Hernán Medina *
  http://www.ecoportal.net/layout/set/print/content/view/full/76814/(printversion)/1

追記:上記の記事はほとんど次の2本によっているようです。 
Argentina: lo que la soya se llevó...Desnutrición y   hambre en el país de los alimentos  (2007/09/07)Por Mariela Zunino *
   http://www.ecoportal. net/layout/set/print/layout/set/print/content/view/full/72703
Argentina: sojización, toxicidad y contaminación ambiental por agrotóxicos      (2007/09/03)
http://www.infoalternativa.com.ar/hoy/index.php?option=com_content&task=view&id=5176&Itemid=59

3)El mundo según Monsanto' denuncia al gigante de los transgénicos
PARÍS (AFP) — El documental 'El Mundo según Monsanto', difundido este martes por la televisión francoalemana Arte, traza la historia del principal fabricante de organismos genéticamente modificados (OGM), cuyos granos de soja, maíz y algodón se propagan por el mundo pese a las alertas ecologistas.
http://afp.google.com/article/ALeqM5jNNxturQ5JcVLO3wZBWndEaU7vug

Le monde selon Monsanto
フランス語になりますが、こちらが公式サイトのよう
http://www.arte.tv/monsanto

4)Paraguay: la paramilitarización del campo con la expansión de la soya

Este estremecedor relato de la paramilitarización del campo en el lejano pero siempre hermano país de Paraguay es un presagio y una advertencia de lo que puede ocurrir en México, y de lo que está ocurriendo con las diferencias del caso. Ceder tierra y territorio a las grandes empresas y a quienes quisieran recrear el latifundio del siglo 19 es condenar a millones de campesinos al exilio forzado o al envenenamiento por agrotóxicos.
Javiera Rulli - 25-Feb-2008 - num.557
 http://www.biodiversidadla.org/content/view/full/39113

5)Los agrocombustibles y la guerra por los recursos
 El Movimiento del los Trabajadores Sin Tierra–MST, y la Via Campesina que reúnen millones de campesinos en todo el mundo, luchan por una nueva civilización, basada en una relación de armonía entre la humanidad y la naturaleza, en la cual no prevalezca el consumismo y la lógica del lucro y del mercado, que desbasta los recursos naturales, concentra la riqueza y el poder en las manos de pocos, genera pobreza y desigualdad social.Luchan por una sociedad basada en la justicia social y ambiental, en la igualdad, en la solidaridad entre los pueblos fundamentada en valores éticos, coherentes con una sociedad orientada por la sustentabilidad de todas las formas de vida.Coherente con estos propósitos y por lo planteado anteriormente, el MST y la Vía Campesina entiende que la ampliación del uso de etanol como alternativa para minimizar los gases de efecto invernadero no constituyen una medida sustentable y, las condiciones en que deberá ser producido, llevaran a agravar los factores responsables por el calentamiento global.
Delmar Mattes  *Feb/2008
http://www.biodiversidadla.org/content/view/full/39374(スペイン語)
Os agrocombustíveis e a guerra pelos recursos
http://www.biodiversidadla.org/content/view/full/39376(ポルトガル語)

青西

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2008/03/12

グアテマラへようこそ メールマガジン 第41号

開発と権利のための行動センターでも発行に協力している「グアテマラへようこそ メールマガジン」の第41号が発行されました。
購読はこちらのサイトから
 http://homepage2.nifty.com/Guatemala/index.htm
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 グアテマラへようこそ ●目次●
●1 グアテマラ短報
1-1 みえてこない「マヤの顔」
1-2 「無法地帯」のバス
1-3 保護区と農民運動
1-4 人権活動家への圧力-リオ・ネグロ
1-5 軍の機密文書が遂に公開へ 
1-6 国連人権高等弁務官事務所がグアテマラの人権状況報告書提出
●2 情報あれこれ-インターネットから
2-1 開発と権利のための行動センターのブログから
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
●1 グアテマラ短報
1-1  みえてこない「マヤの顔」
 グアテマラ大統領アルバロ・コロムはその就任演説でも「マヤの顔をもった」社会民主主義を標榜していました。しかし就任から2ヶ月が経つにもかかわらず、「マヤの顔」は見えてこない。先住民族組織からは疑問を呈する声が出ています。
 3月3日のプレンサ・リブレ紙の記事によると大臣、副大臣合わせ計51人の中にマヤ民族出身者はわずかに3名。こうした批判に対してコロム大統領は「数の問題」ではない、と語っているとのことですが、「参加によって」計られるべきだという反論もあります。また「先住民族を入れることで、公共政策に変化を引き起こすことができる」という声もあります。
 http://www.prensalibre.com/pl/2008/marzo/03/223032.html
 3月11日の記事においても、先住民族組織の代表であるアントニア・ブチは「見せかけだけに過ぎない。マヤの顔は存在していない」と批判しています。一方、政府広報官は「閣僚の中に先住民族出身者を入れることが代表性を保証するものではない」と述べているようです。
http://www.prensalibre.com/pl/2008/marzo/11/225551.html

3/13 追記:3/11の記事のもととなっているフォーラムの声明文がみつかりましたので以下リンクを紹介
 Guatemala: Foro cuestiona “Rostro Maya” en el gobierno de Álvaro Colom http://www.servindi.org/archivo/2008/3581
――――――――――――――――――――――――――――――――
1-2 「無法地帯」のバス
 2月29日夜、グアテマラ・シティからエルサルバドルへ抜ける街道でバスが崖に転落し、55名の死者がでました(死者数3月4日時点)
 いくつかの報道によると、このバスの運転手はバス運転のための免許を有さず、保険にも入らず、またバスは定員オーバーでした。更にはバスはそもそも正式に登録されていなかったとのこと。
 また3月5日のプレンサ・リブレ紙の記事によると、事故以来900人の運転手の免許を確認し、その結果150人が処罰され、うち39人は有効な免許を有さず、4人が飲酒、2人が未成年・・・こうした報道の間にまた別の事故が起き・・・運転手は逃亡。
 http://www.prensalibre.com/pl/2008/marzo/05/224435.html他
<私自身乗っているバスが事故を起こしたことが数度ありますが、やはり危ないバスからは降りる判断も必要でしょう。とにかく危ない運転手がいます。
しかし近年、乗客が運転手に対して安全運転を要求する雰囲気が出てきています。これは重要な変化です。>

――――――――――――――――――――――――――――――――――
1-3 自然保護区と農民運動
 2月14日、グアテマラ東部で土地運動などを行っていたケクチ民族系の農民グループのリーダーが逮捕されました。容疑は私有地や自然保護区における略取や器物破損などと言うことです。これに対して農民グループが反発し、一時警官を拘束するという事件も起きました。
 裁判は行われていないにもかかわらず、報道はこのリーダーを犯罪者と決めつけ、保護区を破壊したとの報道を続けました。住民側は保護区の制定以前からこの土地に生きていること、訴えを起こした人物がそもそも土地を違法に入手したことなどを訴えています。
 
 この事件についてはグアテマラ国内で非常に偏った報道がなされ、地域のケクチ民族への差別や民族対立を引き起こすことが懸念されます。
 関連情報はこちら。http://cade.cocolog-nifty.com/ao/2008/02/post_f9a9.html 

――――――――――――――――――――――――――――――――――
1-4 人権活動家への圧力-リオ・ネグロ
 バハ・ベラパス県、リオ・ネグロで内戦期の軍部による人権侵害を告発してきた「新しい希望財団」の理事長ギジェルモ・チェン氏の家に3月5日銃弾が撃ち込まれるという事件が発生しました。
 現在、リオ・ネグロにおける虐殺に関する責任を問う裁判も進行中。
 アムネスティ・インターナショナルが緊急行動を行っています。
 http://amnesty.org/en/library/asset/AMR34/006/2008/en/bd3ae57a-ec73-11dc-9a27-819d7db3035f/amr340062008eng.html
-「新しい希望財団」のサイトはこちら
  http://www.fne.cosmosmaya.info/
-リオ・ネグロにおける内戦期の虐殺事件についてはMiMundo.orgが記事を
アップしています。
 日本語翻訳ページ「チショイ・ダムとリオ・ネグロの大虐殺」
  http://mimundoj.blogspot.com/2007/08/blog-post.html

――――――――――――――――――――――――――――――――――
1-5 軍の機密文書が遂に公開へ
  2月25日、「内戦被害者の尊厳の日」にコロム大統領は軍の全て
の文書を公開することを表明。これまで2年にわたって警察で発
見された文書の分析・保存作業をすすめていた人権オンブズマン
事務所が軍の文書解析と保存に協力する方向。
http://www.prensalibre.com/pl/2008/marzo/05/224445.html

――――――――――――――――――――――――――――――――――
1-6 国連人権高等弁務官事務所がグアテマラの人権状況報告書提出
 グアテマラに設置されている国連人権高等弁務官事務所が、報
告書を提出。この報告書にはグアテマラの人権状況及び事務所の
活動について記載されています。ダウンロードはこちら
http://www.oacnudh.org.gt/documentos/informes/2008351125360.A.HRC.7.38.Add.1_sp.pdf
(直接開かない場合は、http://www.oacnudh.org.gt/から3月5日の
Comunicadoに入り再度開いてみてください)

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
●2 情報あれこれ
2-1 開発と権利のための行動センターから
A)2/29にグアテマラ関連情報を掲載しました。
 自然保護区と農民 /歪められた現地報道
   http://cade.cocolog-nifty.com/ao/2008/02/post_f9a9.html
B)最近の記事一覧はこちら
 http://homepage3.nifty.com/CADE/

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2008/03/07

中米におけるダム開発問題など(コスタリカ・パナマ)

 中米におけるダム開発問題など(コスタリカ・パナマ)
 
1)コスタリカの先住民族組織がディキス(Diquís)水力発電計画を拒否
  2009年の着工を目指しているコスタリカのディキス水力発電計画に対して、地域の先住民族は拒否の姿勢を示している。このプロジェクトは中米電力統合の一環であり、中米諸国への電力輸出も視野に入れられている。またこのプロジェクトの環境・影響評価は米州開発銀行が、またファイナンシャル・フィージビリティ・スタディはアメリカ貿易開発局(USTDA)が資金提供することになっている。
 しかし先住民族組織は2月21日に記者会見を開き、このプロジェクトがテラバ、チナキチャの先住民族テリトリーに直接の影響を引き起こし、また間接的にクレ、ボルカ、ウハラ、サリトレ、カバルガの先住民族テリトリーに影響を引き起こすと述べている。また直接また間接的な悪影響に加えて、法的にも国際法、ILO169号条約に違反していることを訴えている。
「協議が実施されていないだけではなく、コスタリカ電力公社(ICE)は、先住民族コミュニティをだまそうとした。彼らはICEの宣伝活動を行い、後にそれが正式な協議であったと言っているのだ」と批判している。
  またテリベ・先住民族文化アソシエーションのリベラ氏は、先住民族にとって聖なるものである歴史的・考古学的遺跡が200カ所以上も水没することになること、また歴史的に営んできた生産活動も継続できなくなることなどを指摘している。
 なおこのプロジェクトは30年ほど前にもボルーカ(Boruca)水力発電プロジェクトという名称で計画されていたが、住民の反対で頓挫した経緯がある。

 関連サイト
Organizaciones Indígenas de Térraba rechazan Proyecto Hidroeléctrico Diquís
http://www.comitespatrioticos.com/index.php/todas/620-organizaciones-indigenas-de-terraba-rechazan-proyecto-hidroelectrico-diquis
Inforpress Edición : 1742 Publicado : 29/02/2008 ”Pueblos indígenas rechazan hidroeléctrica Diquís”
http://www.inforpressca.com      
Costa Rican Archaeology to be Lost?
http://www.costaricaholiday.co.uk/blog/?p=513
米州開発銀行:http://www.iadb.org/projects/Project.cfm?project=CR-T1017&Language=English
アメリカ貿易開発局:
http://www.ustda.gov/news/pressreleases/2007/LAC/Costa%20Rica/CostaRicaHydropower_090507.pdf

2)パナマ:ダム建設に反対する先住民族を逮捕/Arrestos de indígenas Nasos en el Teribe,Changuinola, Bocas del Toro,
 ナソ・テリベ先住民族テリトリーにおけるボンイック水力発電所の建設に反対する先住民族メンバーが逮捕される。
 (2008/02/28)
 http://www.panamaprofundo.org/boletin/represas/arrestos-de-indigenas-nasos.htm

 その他、詳細はわかりませんが、リオ・ガトゥにおける水力発電計画への反対の動きなどもあるようです。
Panamá: rechazan hidroeléctrica en Río Gatú
 http://www.biodiversidadla.org/content/view/full/39254
 http://www.panamaprofundo.org/boletin/mineria/urgente-despacho-de-prensa.htm

 開発と権利のための行動センター
青西

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IIRSA(南米地域インフラ統合イニシアティブ)とは

IIRSAについて
 
  「南米地域インフラ統合イニシアティブ(IIRSA)」は巨大な開発計画であり、これだけの事業が同時に進んだら、先住民族だけにとどまらず、地域社会や地域住民への社会・経済的な影響をしっかり調査し、対応策を検討し、更にそれを実施できるだけの制度がそもそも存在するのか?という疑問が沸いてきますが・・・

 とりあえずどのようなものなのか、全貌をつかむために、まず地域的な展開を見てみます。

1)2005ー2010に向けての合意された実施案
 これはIIRSAのサイトからの転載であるとのことですが、出典を見つけられず、別の資料から転載しています。
 以下のサイトよりダウンロードできるEstudio de Caso Selva Abierta, Carretera Pasto Mocoa e Hidrovía del PutumayoのP39より転載。 
 http://www.biceca.org/es/Article.716.aspx 

Iirsa

2)開発・統合ハブ 
 IIRSAの中で10カ所の地域統合のハブが計画されています。
 詳細はIIRSAのサイトで英語・スペイン語・ポルトガル語で読めます。この中からハブの地図を転載(
クリックするとポップアップで拡大されます)
http://www.iirsa.org/EjesIntegracion_ENG.asp?CodIdioma=ENG

A)アンデス・ハブ
Mapagruposandino_2

B)アマゾン・ハブ
Mapagruposamazonas

C)ペルー・ボリビア・ブラジル・ハブ
Mapagruposperubrasilbolivia

D)中央・大洋間ハブ
Mapagruposinteroceanico

E)カプリコン・ハブ
Mapagruposcapricornio

F)メルコスール・チリ
Mapagruposmerchile

G)サザン・ハブ
Mapagrupossur

H)ガイアナ・シールド
Mapagruposguayanes

地図情報なし
I) パラグアイ・パラナ水路・ハブ
J)南部アンデス・ハブ

3) Estudio de Caso Selva Abierta, Carretera Pasto Mocoa e Hidrovía del Putumayo (28 Feb 2008)
 IIRSAを構成するプロジェクトの一つであるパスト・モカ道路とプトゥマヨ水路に関わる社会・環境への影響についてのケーススタディが出されています。
(未読)
 ちなみにこの地域は先日のコロンビア政府軍によるエクアドル領内への侵犯・FARCへの攻撃の舞台となった場所とも非常に近い地域です。
報告書はこちらのサイトから(スペイン語)
http://www.biceca.org/es/Article.716.aspx
この地域のプロジェクト概要はこちら
http://www.biceca.org/es/Project.Overview.188.aspx
  
開発と権利のための行動センター
青西

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南米の巨大プロジェクトに反発する先住民族組織

 IIRSAに関する先住民族の声明
   現在、「南米地域インフラ統合イニシアティブ(IIRSA)」という南米諸国の経済的統合を目指した巨大なインフラ整備計画が進みつつあります。この中には40以上のメガ・プロジェクトが含まれており、こうした事業の実施に伴う社会、経済、そして環境への影響が懸念されています。

 こうした中、アンデス先住民族組織コーディネーター(CAOI)他が20以上のラテン・アメリカの先住民族組織がボリビアの首都ラパスに会し、IIRSAに関して議論を行い、声明文を発表しています。以下抜粋・抄訳します。
http://www.coica.org.ec/sp/noticias/archivo2008/iirsacaoi.htm
http://www.biodiversidadla.org/content/view/full/39154

「命のための開発を」「商売と死のための開発はいらない」

-IIRSAは私たちの国を巨大な多国籍企業の原料供給国として位置づけ、従属を再強化するものである。
-これらのプロジェクトの実施によって人権が侵害され、社会・環境面でのインパクトを受けつつある。
-IIRSAはアマゾン、パンタナル、アンデス、チャコの破壊を進める物であり、先住民族のテリトリーに被害を与え、生物多様性や生計の手段を奪い、貧困を深化させ、また未来の世代の生存を危機に瀕させるものである。

-私たちにとって、自然と精神世界の均衡のなかで「よく生きる」という正統なオータナティブは、私たちのテリトリーを商品の通過点や廃坑や石油で川を殺してしまうようなIIRSAとは大きくかけ離れている。
-私たちも道や水路が必要である。しかしそれは自分たちの生産物を運び出すためのものであり、多国籍企業のためでもなければ、上に述べたような犠牲を払うべきものでもない。
-識字化、栄養失調、コミュニティの代替の生産といった取り組みを強化すべきである。

-南米諸国の政府は先住民族の権利に関する国連宣言を承認しておきながら、宣言を破り、日々、IIRSAのプロジェクトで私たちの生活、文化、夢を傷つけているのである。

-国連の人権高等弁務官事務所が特別報告官を任命し、早急にIIRSAによる被害について調査を行うことを求める。

-国内法また、先住民族の権利を擁護するILO169号条約、先住民族の権利に関する国際宣言に基づき、法的な告発を組織するものである。

-米州開発銀行、世界銀行、アンデス開発公社、ラプラタ河流域開発基金、欧州投資銀行の総裁に対し、私たちのことを知りもしなければ、協議をすることも、私たちの抗議の声も聞くこともないままに、なぜこのようなプロジェクトに投資するのかインタビューを行うことを要請する。

-ブラジル政府の態度に強い危機感を持っている。ブラジル大統領と経済社会開発銀行総裁との会合の求める。

-先住民族の権利宣言を承認した大陸の進歩的な大統領に対し、IIRSAの見直しを求める。

-ボリビアにおけるチキタノ先住民族のテリトリーに影響を及ぼすサンタ・クルス-プエルト・スアレス間の道路計画の位置づけの変更を求める。またマデラ川のダム計画について先住民族の権利を保護するための必要な対策が取られることを求める。

-南米の先住民族組織とコミュニティにIIRSAに対し警戒し、私たちへの影響についての情報を求めるとともに、私たちの言語で、私たちの地域における、そして私たちの組織を通じての、誠実な、自由で情報に基づく事前の、同意あるいは拒否を要求することを呼びかける。

-IIRSAに対する先住民族組織間の連携を強化すること。

 <補足情報>
-開発と権利のための行動センターでも関連のプロジェクトについていくつか簡単な報告を掲載しています。
アマゾン地域の大規模水力発電計画と先住民族
http://cade.cocolog-nifty.com/ao/2008/01/post_3d22.html
中南米におけるバイオ燃料の拡大とその問題点
2)ペルー・アマゾンにおける大豆のための道路に先住民族が反対の声をあげる。(07/10/30)
http://cade.cocolog-nifty.com/ao/2007/11/post_8985.html

-IIRSAについて
IIRSA オフィシャルサイト       http://www.iirsa.org/index.htm
IIRSAのモニタリングを行っている国際団体のサイト
http://www.biceca.org/en/Page.About.IIRSA.aspx(英語)
http://www.biceca.org/es/Page.About.IIRSA.aspx(スペイン語)

 開発と権利のための行動センター
 青西

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2008/02/14

ボリビアの洪水被害拡大が続く

 11月から降り続ける雨のために、ボリビア各地で洪水の被害が拡大しています。被災者は既に56000人を超えているとのことです。
 なかなか情報が提供できませんでしたが、いくつかのサイトのリンクを付けます。
AFP 2/13 ボリビア、深刻な洪水被害で「国家災害宣言」
http://www.afpbb.com/article/disaster-accidents-crime/disaster/2350229/2635026
BBC 2/13 Zona de desastre" en Bolivia  スペイン語
http://news.bbc.co.uk/hi/spanish/latin_america/newsid_7242000/7242026.stm
BBC 2/13 Bolivia declares flood emergency  英語
http://news.bbc.co.uk/2/hi/americas/7241528.stm
*それぞれビデオ映像あり
外務省緊急援助 1/30
http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/oda/shiryo/jisseki/keitai/kinkyu/080130_1.html

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2008/02/09

バイオ燃料関連 2題

 バイオ燃料関連 2題

 食糧と競合する恐れのあるバイオ/アグロ燃料生産、また土地利用において、他の土地利用と競合し、森林破壊等を引き起こす可能性のあるバイオ/アグロ燃料生産については、もうその問題は十分に明らかになっているように思いますが・・・とりあえず関連記事を紹介します。

 バイオ燃料に浮かれるのではなく、今後は省エネ・省資源+リサイクルを含めた地域未利用資源の有効活用という方向性になるのではないかと思います。その一方で相変わらずWTOの議論が、こういう問題とは全く切り離されて続いているのにも違和感を感じます。「温暖化」を問題とするのであれば、世界的に物流を拡大するという方向性は間違っているのではないでしょうか?
 それにしても自動車に依存しない社会の構築なども、もう何十年も前から、そうした考え方はありながら全然進んでいかないのは、既存の業界の政治力に対して、潜在的/将来的受益者が組織して政治力を行使するというのは難しいという点にもあるのでしょう。ですから行政のイニシアティブ次第になる。(行政が無関心あるいは将来展望がないと進まない)
 温暖化関連にしても、商売になるところに向かっていく/向けていく力は市場の中で生み出されても、商売にならない話、たとえば使わない、減らす、やめる、というのは、一人一人の取り組みとしては実現しつつもなかなか力としては結集していかないという事なのかと思います。(企業内のコスト削減という話は別ですが)

1) Biofuels make climate change worse, scientific study concludes, By Steve Connor, Science Editor
    Friday, 8 February 2008
http://www.independent.co.uk/environment/climate-change/biofuels-make-climate-change-worse-scientific-study-concludes-779811.html
   Biocombustibles empeoran el cambio climático, concluye estudio científico, Steve Connor (The Independent)
  http://www.jornada.unam.mx/2008/02/08/index.php?section=ciencias&article=a03n1cie
 メキシコのLa Jornada紙からIndependent紙で確認した記事です。この報道ではサイエンス誌の掲載論文に依拠しつつ、土地利用の転換を招くバイオ燃料生産は、土地の転換にともなって大気中に放出されるCO2の量が削減効果よりも大きいという点を指摘しています。
 引用されているサイエンス記事の要約はこちら(論文は2本あります/未読)
 http://www.sciencemag.jp/highlights.cgi#399(日本語)
 http://www.sciencemag.org/cgi/content/abstract/1152747(英語)
  http://www.sciencemag.org/cgi/content/abstract/1151861(英語)

2)メキシコ、カンペチェの農民が、エヒードがバイオ燃料生産のために賃貸に出されようとしていることに抗議
   カンペチェのポムチュとチャムポトン(Pomuch y Champotón)の12万ヘクタールのエヒード(共有地)が多国籍企業であるゴールデン・ゲート社に貸し出され、森林を伐採してエタノール生産用のトモロコシ・サトウキビ・ユカ生産が行われようとしていることに対して、農民が抗議を行っている。
 http://www.jornada.unam.mx/2008/01/31/index.php?section=estados&article=037n1est
 この記事によると、エヒードの所有者である農民が賃貸の契約を行い、それに対して同一の土地で生活をしていた不正規居住者が排除されようとしているという、地域内部での土地問題、また下記の別の記事によると土地賃貸借の手続きに不正も存在しているようである。
  http://www.yucatan.com.mx/noticia.asp?cx=16$0500000000$3707251&f=20071215
 http://www.yucatanalamano.com/?p=121485

*いずれにせよ、どこかの投資信託に預けたお金が、バイオ燃料関係に回って、地球の裏側で森林を破壊していないか、高騰する鉱物価格のもとで、地域住民を踏みにじった鉱山開発に向かっていないか、皆さんご確認ください。一度そういう視点からの調査も必要かとは思っていますが。

 開発と権利のための行動センター
 青西

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2008/01/31

最近のニュースから(食料価格、バイオ燃料他)

 最近のニュースから(食料価格、バイオ燃料他)
 まずCDB(生物多様性条約)のサイトでで登録できるニュースブリーフからの情報 http://www.cbd.int/
1)ハイチで食料価格の高騰から、粘土をビスケット状にして食べている人が増えているとのこと。(2008/1/30)
なお伝統的にこの粘土は妊婦などが食べていたものであるとのことです。
 ニュースソースは
 http://www.telegraph.co.uk/news/main.jhtml?xml=/news/2008/01/30/whaiti130.xml
 写真は
http://www.telegraph.co.uk/core/Slideshow/slideshowContentFrameFragXL.jhtml;jsessionidYDSGD40NZLDZ5QFIQMFSFF4AVCBQ0IV0?xml=/news/2008/01/29/haiti/haitipix.xml&site=News

2)フランスはバイオ燃料政策見直しへ(2008/10/30))
 食糧ー植物性の油脂原料から第二世代の研究へ向かう方向性が示唆されている。
http://uk.reuters.com/article/environmentNews/idUKL2940666220080129?pageNumber=1&virtualBrandChannel=0&sp=true
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その他
3)FAOは食料価格の高騰が貧困層に与える影響に警告を発している。(2007/12・・・少し前になりますが)
 上記1に関連して、自然災害の影響なども加わり、貧困国で食糧供給に問題が出ている。
 FAO関連文書  
http://www.fao.org/docrep/010/ah877e/ah877e00.HTM
http://www.fao.org/giews/english/shortnews/highprice071211.htm
 
http://www.fao.org/newsroom/en/news/2007/1000733/index.html -----------------------------------------------------------------------------
4)World Rainforest Movement
  http://www.wrm.org.uy/index.html ウルグアイに本部を持つ国際団体である世界熱帯雨林運動のニュースレター  Issue 126 - January 2008
 生物多様性条約の技術会議に向けて、外来侵入種である外来樹種の問題を提起しています。(大規模植林に利用されているユーカリや松、アカシアなど)
 更に、遺伝子組み換え樹種の禁止を呼びかけています。
 ちなみにこのニュースレターも英・西で受け取ることができます。
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5)メキシコの農民のデモ隊が首都に到着
 400台のトラクターを連ね、NAFTAの見直し、食糧主権などを求めていた「フランシスコ・ビジャ農民抵抗運動」のデモ隊がメキシコシティに到着。
 http://www.adital.com.br/site/noticia.asp?lang=ES&cod=31484
http://www.sinmaiznohaypais.org/

http://www.jornada.unam.mx/ultimas/2008/01/30/arriban-al-df-contingentes-que-protestaran-contra-el-tlcan

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6) GRAIN のスペイン語ニュース   Biodiversidad では生物多様性条約の履行などに絡めて、種子の保全、遺伝子組み換え樹種の問題などを取り上げています。紹介のみ
 http://www.grain.org/biodiversidad/?cat=1&type=all

開発と権利のための行動センター
青西

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2008/01/29

ボリビアにおける先住民族の権利(国連特別報告官)

 少し前の記事になりますが、国連の先住民族の権利に関する特別報告官であるロドルフォ・スタベンハーゲンが2007年11月25日から12月7日にかけて、ボリビア政府の招きにより、先住民族の状況を調査するためにボリビアを訪問しました。
 その訪問の最後に行った記者会見でのコメント及びボリビアのラ・プレンサ紙2007年12月26日付に掲載されていたスタベンハーゲン氏へのインタビュー記事を紹介します。原文は1)と2)のサイトです。
 だいぶ長くなってしまったのでpdfファイルも付けておきます>>>こちら

1)12月7日にボリビアで行われた記者会見での文書
 http://www.constituyentesoberana.org/3/destacados/dic2007/racismobolivia.pdf
2)ラ・プレンサ紙記事
http://www.laprensa.com.bo/noticias/26-12-07/26_12_07_poli1.php
3)国連のプレスリリース  
http://www.unhchr.ch/huricane/huricane.nsf/view01/979C00F41AE72858C12573AD002B38C2?opendocument
  
1) Reflexiones y conclusiones de Rodolfo Stavenhagen, Relator Especial sobre los Derechos y las Libertadas Fundamentales de los Pueblos Indígenas, presentadas en conferencia de prensa en la Cancillería de la República de Bolivia el 7 de diciembre de 2007
  ここではポイントのみに絞って紹介します。

-ボリビアは多民族国家であり、人口の62%が先住民族である。36の先住民族(Pueblos o naciones indigenas)がおり、高地にアイマラとケチュアが集中し、東部低地には数多くのより小さいコミュニティが存在する。
-ボリビアでは2005年に歴史上はじめて先住民族の大統領が選出された。
-最初の政策として、先住民族担当省を廃止した。先住民族への対応は横断的な課題となり、大統領府がコーディネートしている。またモラーレス大統領は大臣や副大臣を含め、先住民族の政府機関への任命を促進した。
-2007年10月には先住民族の権利宣言を国内法として定めた。また立憲議会の新憲法草案では先住民族の自治の枠組みで先住民族の権利についての条項が多々盛り込まれている。
-植民地期から続く先住民族の人権の侵害はいまだ続いており、適切な対策が必要とされている。
-オルロ及びポトシにおける鉱山開発による環境汚染が先住民族コミュニティの生活に影響を及ぼしているとの告発を受け取った。
-少し前まで大農園のもとで囚われの生活を送っていたグアラニのコミュニティも訪問した。いまだ2000近くの家族がそうした状況に置かれているとのことであるが、最近政府がグアラニの家族を解放する政策をとったのは正しい方向性である。
-高地ではミニ・フンディオあるいはスルコ・フンディオ(訳注:小規模土地所有からSurco/畝サイズまで小さくなっているという意味)のコミュニティは政府の地域開発の政策の受益者となっている。
-東部低地ではこれまでの政権の経済政策の恩恵を受けて、巨大な私的所有が形成され、林業、畜産、商業的農業生産を行っているが、この政策によって先住民族の人権侵害、コミュニティとの対立が生み出された。
-土地所有権の確定プロセスとコミュニティの土地登記は先住民族コミュニティの伝統的な土地を回復させる事が出来たが、いまだ不十分である。
-先住民族人口の社会開発、人間開発指数は、非先住民族人口と較べて未だ低いレベルにおかれている。
-これまでの政権で二言語通文化教育の規定が定められているが、いまだ不十分である。
-司法の場における先住民族の不利益が見られる
-関係当局や非先住民族社会の中での先住民族女性に対する差別の告発が多々ある。
-最近のスクレでの衝突におけるマスメディアの報道にも先住民族に対する人種差別的表現を確認した。
-ボリビアの政治的紛争が人種差別の現出につながることを憂慮している。人種差別は人類の害悪であり、人権の原則に反するものである。
-先住民族の社会運動は、その権利や参加において近年その成果を上げつつある。しかし抑圧や暴力の告発を先住民族組織のリーダーから受け取っている。
-立憲議会の場も先住民族に対する人種差別表現の舞台となっているとの苦情を聞いている。
 La Paz, 7 de diciembre de 2007

当ブログの関連記事
-ボリビアで先住民族に土地引き渡し
  http://cade.cocolog-nifty.com/ao/2007/11/post_3098.html
-先住民族の権利宣言採択に関連して中南米より
  http://cade.cocolog-nifty.com/ao/2007/11/post_806a.html

2)  “Los indígenas sufren seis tipos de abuso en Bolivia”
  http://www.laprensa.com.bo/noticias/26-12-07/26_12_07_poli1.php

2週間の視察でボリビアの先住民族の状態をどのように見ましたか?

 繰り広げられている政治的な紛争によって非常に心配な状況にあります。不安定な展望の中で、発言は非常に暴力的なものとなり、お互いに斥けあう状況は危機的なものです。
 先住民族の状況については、こうした対立が先住民族に対する差別的な感情を表出する機会となっていることを心配しています。多くの証言を聞きましたし、先住民族の立憲議会の議員、女性に対しても、殴ったりという身体的な暴力を振るっている映像もみました。私が受けた多くの苦情は先住民族と活動している市民組織からのものでした。経済的・政治的な権力構造と結びついている一部の地域住民が、人種差別的な見方を持って、民主主義と尊厳のための闘争を続けている社会運動を貶めようとしているのです。こうした要素は民主的な共生という全ての国々に必要とされている原則に反するものであり、政治的な差異を、受け入れがたいレベルの問題としています。こうしたものは民族的な差別、人種的な差別と結びついています。先住民族ですからと、異なる言語を話すからと、肌の色が異なるから、身に纏うものが異なるからという理由による差別なのです。21世紀において、民主的な社会にこうした差別が許容される場所はありません。
 
—この国の最大の問題は何だと考えますか?

 場所ごとに問題は多様でした。土地問題については大きな遅滞があるようです。土地所有権の確定手続きはまだ問題を解決出来ていません。いまだに存在する、東部や北部アマゾン地域における大規模なラティフンディオの存在は、伝統的テリトリーと平等な土地所有を要求する先住民族コミュニティとの間に紛争を引き起こしています。先住民族は歴史的な要求として、また日々の生存のために、そうした権利を要求しています。そこで日々の尊厳ある生活のために生産し、稼がなくてはならない先住民族と大地主、大牧場主、企業家、林業家との間に紛争が起きています。こうした紛争は近年増加しつつあり、早急な解決が必要とされています。現政権は、利潤のためではなく、生存のための手段として土地を求めている先住民族の積み重なる要求を満たしうる現実的かつバランスの取れた解決を探していると信じています。大半の先住民族は大きな貧困レベルの中に生きており、生存のために、食べていくために土地を必要としています。他の雇用の機会は限られています。ですからこうした要求があるのであり、その要求は対応されなくてはなりません。
 更に、先住民族の文化的アイデンティティーは歴史的に土地と、アンデス先住民族のいうパチャママと結びついています。土地は文化の一部です。高地では、「こんな土地は何の役にも立たないから」、土地を離れるようにと言われますが、人々にとってそこが自分たちの土地であり、その土地を良くするための支援を求めるのです。一方、土地が豊かな東部では、開発のための政策が求められます。
 二つめの大きな問題は鉱山開発による被害で、オルロやポトシで見られるものです。そこでは環境の悪化が鉱山近郊のコミュニティの生活に被害を及ぼしています。金鉱山近くの村を訪問しましたが、そこの先住民族は、多国籍企業に採掘権が認可され、川が汚染されてしまいましたが、何も省みられていないと訴えていました。一方、鉱山側は社会的な投資でコミュニティを支援する計画があると言っています。これまでの被害を把握し、将来の被害を避けるために尽力する必要があります。ボリビアでは鉱山は歴史的にも重要な経済活動であり、また今日、国際価格の高騰から、鉱山業への関心は非常に高くなっています。しかし環境を破壊し、先住民族の利益を軽視した鉱山開発を続けることは出来ません。先住民族の権利を尊重しなければなりませんし、また先住民族が鉱山開発に参画していくということも考えなくてはならないでしょう。

-農村部での大地主による侵害の告発があるとの話ですが、この問題をどう見ますか?

 先住民族の社会運動に対する抑圧があります。運動のリーダーは大地主側の暴力を受けています。事務所が焼かれ、コンピューターが盗まれ。責任者は先住民族が組織することを好ましく思わない一部の反対勢力です。人権擁護者がその職務を遂行する権利を有することは国連の国際的な規範にも定められています。こうした権利を侵害することも、民主的な共生に害を与えるものです。

—先住民族と多国籍企業との間の緊張関係についても警告していましたが?

 多国籍企業と先住民族との緊張も高まっています。ホヤの金鉱山では、近隣のコミュニティーとの問題を確認しました。またブラジル、ペルー、ボリビアに影響を与える恐れがあるアマゾン地域のマデラ川流域における水力発電計画を巡る紛争も高まりつつあります。この巨大な建設計画では、三カ国の先住民族が打撃を受けるのです。ガスや石油の採掘でも同じような事件が発生しつつあります。これらは政府と社会に対して、一つの挑戦を提起するものです。それはいかなる開発プロジェクトであっても、先住民族が存在していくための諸権利の尊重していくことを要求しているのです。先住民族は発展を望んでいないのだと、断言する人もいます。しかしそうではありません。先住民族も発展を望んでいるのです。ですが、その決定に参加し、利便を享受することを望んでいるのです。巨大な多国籍企業にとっての発展と、先住民族コミュニティが望むものは同じものではありません。国の発展について語るときには、まず最初にその国の住民の権利を考えなくてはなりません。何千キロも離れた多国籍企業の本社の利益ではないのです。このことは、人権と参加の保障に基づく持続的な開発を考える際の基盤です。これは国連がボリビアで、そして他の全ての国で進めつつあることなのです。

—ボリビアでは、世界でも唯一の経験が進みつつあります。しかしエボ・モラーレス大統領が就任して2年になりますが、問題は続いています。ボリビアの先住民族に関する国連の報告官としての提言は?

 問題は複雑ですが、まずボリビアの人々が自らその解決策を見いだすことが必要です。私の使命はボリビアにおける先住民族の状況を調査することに限られています。私たちは先住民族がこの変化のプロセスに積極的に参加していることを確認しました。国や県、そして地方の組織との集まりにおいても、現政権によって代表されていると感じている人々の声を聞くことが出来ました。もちろんいくつかの違いもあるでしょうし、あれこれ不満もあることでしょう。しかし皆、このプロセスにアイデンティファイして、前に進もうとしているのです。
 しかし同時に、反対勢力の態度にひどくやりこめられているようにも感じています。こうした論争の中で、先住民族を貶め、プロセスから排除しようする行為の一環として人種差別が現れ、ひどい言葉で先住民族の参加を意味のないものと見下しています。こうしたことは被害を受ける側と害を及ぼす側だけではなく、ボリビア社会全体にとって嘆かわしいことです。単に民族性から、また征服以前から何世紀にもわたって使ってきた自分たちの伝統的な言語を用いているからといって、他の住民から貶められるというのは非情なことです。こうした国の見方は変えられなくてはなりません。政治的な違いというのはどこにでもあるのです。ですからこそ選挙があり、議会があり、裁判所があるのです。それが平和的な移行を可能にするのです。しかし紛争に伴う言葉による暴力にはとても心配になります。人々を統合するのではなく、更に分離していくのです。人種差別への闘い、政治的参加、公共サービスへのアクセス、住民としての権利の承認、こうした権利への闘いの中で、先住民族への尊重についてより根本的に取り組んでいく必要があります。
 たとえばコカの葉について考えてみれば、コカインや麻薬商人への対策としてコカを禁止しようという国際的な枠組みがあります。しかし文化的なコカの葉の使用は、麻薬商人と何も関係がないのです。先住民族にとってコカは伝統的に用いられてきたものであり、象徴的、儀礼的な意味を持つとともに、日々の生活でも利用されてきたものです。コカは誰にも害を与えてこなかったし、既に科学的に証明されているように、コカの葉を噛むということは何も害を引き起こしません。しかし、国際条約はその使用、流通、生産面積を制限しているのです。その一方で人口は増加し、コカを医薬品として利用し、流通させようというプロジェクトもあるのです。しかし現在の麻薬取引と結びつけた国際環境は、コカを生産し、消費してきた人々の必要性を省みることはないのです。この問題が、当初コカ生産者の擁護者であったエボ・モラーレス大統領の登場に結びついているのです。この問題は社会的、文化的なプロセスであり、そのように解釈されるべきであり、犯罪や治安の問題として考えられるべきではありません。ほかにも様々な先住民族の必要性や要求、文化がボリビア国家の本質的な要素であると認められる必要があります。差異があれば、それは民主主義の枠で解決されなければなりません。

—エボ・モラーレス大統領はボリビアの「先住民族問題」を解決することなく、平和で、皆のための持続的な開発を保障する国を得ることは出来ないと言っています。しかし「他の国」は彼のプロジェクトは全てのボリビア人、特に反対勢力を含んでいないと言っていますが、この紛争をどのように見られますか?

 いくつかの先住民族組織の中には、逆差別の態度を持っているところもあるかもしれません。私たちを貶め、差別するのであれば、私たちも彼らを拒絶しますと。ですが、ボリビアの主要な先住民族組織のリーダーと対話の中で、「私たちは復讐心を持ってはいない、一つの国を、包摂的な国、皆のための国を、求めているのです」、「長い間私たちを貶め、差別してきた人々を含め、平和に共生できる国を求めているのです」、「彼らは私たちを必要としていますし、私たちも彼らを必要としている」という声を幾たびとなく聞きました。「先住民族は対話を求め、紛争を解決するメカニズムとして立憲議会を必要としている」、と言っています。

-ボリビアでは既に法律となっている先住民族の国連宣言に定められている「自決権」について、国連憲章に定める国家の領域的統一性の原則を破らないようにするにはどうすればいいのでしょう?(「自決権」の「」は訳者による)

 これは「自決権」をどう解釈するかによるでしょう。「自決権」とは普遍的な概念で、単に、ある個人、社会的グループ、家族、氏族、民族が、どのように生き、組織し、また自然資源との関係を定める、という自由を有するということです。この原則は、国家にこうした生き方を尊重することも要求しています。現在の複雑な世界の中で、様々な利害があります。移民や、都市化の進むところがあり、水力発電や観光開発、空港などの巨大プロジェクトがあり・・・こうした中にもテリトリーと「自決権」の行使は関係してきます。ですから多くの場所で、またボリビアでも、「自決権」はローカルな自治の形で行使されるとものだと話されています。
 「自決権」の要求は分離主義であり、「自治」は国の一部を奪い取り、他に行くことだと考えられていて、実際に世界のいくつもの場所でそれは起きましたし、起きつつあります。国家がそれに対して憂慮するのは正当なことだと思います。誰も一つの国が分裂することは望んでいないでしょう。私たちは既にコソボやユーゴスラビアで深刻な虐殺を招いた紛争を目にしているのです。誰もそのようなものは望んでいないでしょう。先住民族もサンタ・クルスの人々もボリビアでそのようなことが起こることを望んではいないでしょう。ですが、先住民族の人権として自治の権利は存在するのです。先住民族はその決定の主体であることを望んでいますし、同意なしに、何をすべきかを言われたいとは思っていません。
 誰かが地域的な自治あるいは県レベルの自治を要求し、別の者が自治体レベルの自治を要求すれば、先住民族は先住民族としての自治を要求するでしょう。これからは、どのように自治を行使するか、そのことがどのような法的・政治的・経済的・地理的な意味を持つのかを見定めていく必要があります。私たちはメキシコでサパティスタ運動の生起以来、それを見てきました。そこは交渉しなければならないものなのです。それはロシア人形のような現象です。一つを開ければ次のが出て、そこからまた次、と続くのです。最終的にそれぞれは自分の回りの1メートル四方の自治になってしまいます。
 しかし自治は共生という問題を解決してはくれません。自治や自決権は寛容と他者への尊重の中で、平和的、民主的な共存という基本原則の枠組みの中で行使されなければなりません。もしこの原則が受け入れられたならば、自治は大きな問題を伴うことなく行使されることでしょう。

—ノーベル平和賞受賞者のリゴベルタ・メンチュウはボリビアで、先住民族の国連宣言は国家の義務ではありませんので、次の目標はこの文書を条約にすることだと言っていましたが、このプロセスをどう考えますか?

 国際的なシステムの中に二種類の文書があります。宣言は、誠実な意図のもとで行われる表現です。先住民族宣言で行われたように国家は総会にて署名をします。宣言は、注意深く交渉され、権利でだけではなく義務も定めた条約へと変化することが出来ます。条約は議会で批准される必要があります。批准されれば、拘束力を持ち、国家はその規則を遂行する義務を担うことになります。一般的には宣言は拘束力を持たないとされています。しかし人権に関しては別です。人権はその他の全ての利益に優先するのです。これは人権のための文書であり、全ての国連加盟国は人権に関する国際法を遂行する義務があります。先住民族に関する宣言は既に国際法文書なのです。こうした点から、全ての国家は人権に関わる国際的約束事の一つとして、この宣言を引き受けていく、法的ー技術的、政治的、道義的義務を負っているのです。
 ボリビアは、世界で初めて、この宣言を採択し、国内法に転換しました。ボリビアは国際条約を待つのではなく、議会でそれを批准しました。ボリビアは道を示したといえるでしょう。批准することも、宣言を国内法にすることもできるのです。これによって国家はそれを遂行する義務を有します。この先、どのようにそれを履行し、適用していくのかは容易いことではないでしょう。しかし現実のものにするための法的整備、制度的変更のための規範的なプロセスへ道は開かれたのです。他の国がこのボリビアの例に続くことを期待しています。

—世界には3億7千万人の先住民族がいますが、グローバリゼーションの中での先住民族グループの脆弱性の問題をどう考えますか?

 これは大きな、永続する挑戦です。世界的な動きは世界中の先住民族にとって好ましい方向に向かっているとは言えません。炭化水素資源の開発、鉱山開発、巨大プロジェクト、ラテンアメリカや東南アジア、アフリカの先住民族に残されたテリトリーへの侵略など。先住民族の手にわずかに残されたものが、日々失われていく危険があるのです。この危機に対して、近年先住民族の権利回復運動は大きな力を持ってきました。先住民族の権利宣言もこうした運動の成果であり、また先住民族の権利の擁護のための重要な文書となります。しかしボリビアで進みつつあるような政治的参加も不可欠です。先住民族と他の住民セクターや政府との連携も。もし政治的な意志が存在しなければ、全ての人権規約に批准したところで、先住民族に利益をもたらすことはないでしょう。

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アマゾン地域の大規模水力発電計画と先住民族

 ブラジル・アマゾン地域に計画されている巨大水力発電ダム計画がブラジル、ボリビア、ペルーの先住民族の生活に被害をもたらす危険性が指摘されている。
 ブラジルのRio Madeira(Rio Madera)に計画されている水力発電ダム計画に、ボリビアの先住民族組織が反対の声をあげています。ボリビアの先住民族組織は米州人権委員会に予防措置を求めて提訴。
 まだ詳細を調べていませんので、サイトの紹介のみ

1)  Pronunciamiento de la región Amazónica de Bolivia en torno a las represas proyectadas sobre el Rio Madera
  http://www.constituyentesoberana.org/info/?q=rio-madera-inundacion-agua
2) Bolivianos protestan contra las represas en el Río Madera
 http://www.portaldelmedioambiente.com/2007/12/19/bolivianos-protestan-contra-las-represas-en-el-rio-madera/
3) Pueblos campesinos de la Amazonía boliviana demandan al Gobierno de Brasil
 http://www.biceca.org/es/Article.636.aspx
4) Brasil: desplazados por la represa
 先住民族に焦点を当てたものではありませんが、移住を強いられる人々へのインタビュー ビデオ
 http://news.bbc.co.uk/hi/spanish/multimedia/video/newsid_7154000/7154146.stm

関連情報へのアクセスとして次の2つのサイトが重要です。
●  FOBOMADE Foro Boliviano sobre Medio Ambiente y Desarrollo
    http://www.fobomade.org.bo/index1.php
    次の文書もあります。
El Norte Amazónico: Entre el aislamiento y la globalización
    http://www.fobomade.org.bo/rio_madera/doc/libro/rio_madera_bolivia_.pdf

 BICECA
    米国のBank Information Center のプロジェクトとして、南米地域インフラ統合イニシアティブ(IIRSA)などの巨大プロジェクトのモニタリングを行っている。(英語での情報もあります))
    そのサイトでRio Madeiraの情報も集約されている。(下記サイトからBibliotecaのリンクに入る)
Megaproyecto: Conjunto de Sub-proyectos Complejo Rio Madeira
http://www.biceca.org/es/Project.Overview.138.aspx
またComunicados de Prensaに諸団体の声明文もあり。
 http://www.biceca.org/es/PressReleases.aspx


 地図は http://www.biceca.org/es/Project.Overview.138.aspxより転載

 開発と権利のための行動センター
 青西

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2008/01/22

NAFTA 発効から14年

 NAFTA 発効から14年

 2008年1月で、北米自由貿易協定(NAFTA/TLCAN)が発効して14年になり、農産物に対して例外的に認められていた取り扱いが撤廃され、農産物貿易が完全に自由化されました。
 既に昨年のメキシコにおける主食であるトルティージャ価格の高騰をはじめとして、世界的な穀物価格の高騰など、農産物貿易は世界的に不安定化しています。こうした中でNAFTAの結果を改めて見直し、食糧安全保障にあり方について考えていきたいと思います。
 とはいえ、インターネットでざっと情報を探してみましたが、大変な作業になりそうなので、ぼちぼち手を付けられるところからやっていきます。
 今回はサイト紹介並びにレポートを一つ紹介の予定。

1)サイト紹介  La Jornada del campo #1 から#4
メキシコのホルナーダ紙の増補版で、昨年10月から月一回のペースで発行されています。
#1  http://www.jornada.unam.mx/2007/10/10/delcampo
#2  http://www.jornada.unam.mx/2007/11/13/delcampo.html
#3  http://www.jornada.unam.mx/2007/12/18/delcampo.html
#4  http://www.jornada.unam.mx/2008/01/15/delcampo.html

2) bilaterals.org
 このサイトは自由貿易協定に批判的な立場から様々な国や地域における自由貿易協定に関するレポートなどが投稿されています。 この中でNAFTAも取り上げています。
http://www.bilaterals.org/rubrique.php3?id_rubrique=14

3) メキシコにおける食糧主権キャンペーンサイト トウモロコシなくして国はない。
 la Campaña Nacional en Defensa de la Soberanía Alimentaria y por la Reactivación del Campo “Sin maíz no hay país y sin frijol tampoco; pon a México en tu boca”
 http://www.sinmaiznohaypais.org/
 
4)TLCANの14年とトルティージャ危機 Ana de Ita、 Catorce años de TLCAN y la crisis de la tortilla (anotado)
  http://www.ircamericas.org/esp/4721 (2007/11/11)
英語(http://americas.irc-online.org/am/4879
 このレポートでは、14年間におけるメキシコ農業の変容特に、農産物貿易の変容について整理するとともに、2007年のトルティージャ危機について分析している。
(1)TLCANによって米国との農産物貿易は拡大したが、農業セクターは期待されたほど成長していない。
(2)第一次産業就業者人口は急激に減少し、1991年の820万人から2006年の610万人まで減少。(就業者人口中の26.8%から14.6%へ減少)都市部への人口移動が発生。
(3)メキシコからの輸出の73%はトマト、野菜、豆、果物、牛で占められている。(しかし生産者数は穀物生産者と較べて少数である)
(4)メキシコの輸入産品はトウモロコシ、大豆、油糧作物、ソルゴー、小麦、米、綿花が60%を占めており、特にトウモロコシの輸入量の伸びは著しい。
(5)食品については、輸出品はビールとテキーラでそれぞれ26%と10%を占め、その他野菜や果物の加工品が続く。その一方、畜産物を始め、多様な食料品の輸入が拡大している。
(6)食料品を統制してきた国営企業が廃止されたスペースを米国資本を中心とする多国籍企業が占めている。国境の両側において米国系の多国籍企業によって穀物の取引が支配されている。
(7)外国資本の直接投資が進み、食品加工業、製粉業、食肉分野などで米国系の多国籍企業の支配が進む。
(8)メキシコの穀物の海外依存が高まり、米国の輸出先としてメキシコはトウモロコシでは日本についで第二位、小麦、大豆は第三位の位置を占めている。
(9)トウモロコシ生産農家の作付けの転換は進まず、競争力がないと見なされていたはずのトウモロコシの生産量は増加傾向にある。これは実現可能なオータナティブが欠如していることにもよるであろう。
(10)1990年の規制撤廃以降、飼料向けのトウモロコシ輸入量が増加を続ける。
(11)穀物流通の寡占化が進んだことで、トウモロコシ及びトルティージャ価格に対する企業の影響が拡大している。
(12)メキシコで消費されトルティージャの49%がトウモロコシの粉から生産されるが、この市場の73%を一社が独占し、残りに3社が参加している。またこうしたトルティージャのほとんどが大規模小売店を通じて流通している。
 

---ここまで見てきたように、自由貿易協定の中で、米国への穀物の依存、巨大企業の市場支配が強まったことがわかります。また極めて重要な食糧穀物であるトウモロコシが今後、国際市場と更に強くリンクしていくことも想定されます。メキシコではトウモロコシの生産量が維持されている一方で、増加する都市住民は国際市場に振り回されることになっていくのでしょう。
 このように自由貿易で生み出されたのは、公平な相互依存関係ではなく、力の偏在のもとで、米国企業の穀物戦略の枠組みに取り込まれた従属関係といえるでしょう。大規模生産者のトウモロコシは必要に応じて国際市場に吸い上げられ、また消費者は購買力と関係なく、国際市場の定める価格でトウモロコシを買わざる得ない時代に向かっています。
 ですが、まだまだ存在する中小のトウモロコシ生産者を基盤として食糧主権の確保を進めることも可能なのではないでしょうか。

 開発と権利のための行動センター
 青西

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2008/01/15

バイオ燃料曲がり角

  バイオ燃料曲がり角
 1)地球温暖化防止のかけ声のもと、ブームとなっていたバイオ燃料振興政策もそろそろ見直しの時期を迎えたようです。
 EUの環境担当委員長 Stavros Dimas はバイオ燃料促進に起因する環境問題を軽視していたことを認め、バイオ燃料に対する認証制度の導入を進める方針を示しています。(目標値の見直しに向かうのかは定かではありませんが))
  http://news.bbc.co.uk/2/hi/europe/7186380.stm
  http://www.guardian.co.uk/feedarticle?id=722389

 *1/24追記 ちなみにこんな記事も出ています。
Europe, Cutting Biofuel Subsidies, Redirects Aid to Stress Greenest Options
 http://www.nytimes.com/2008/01/22/business/worldbusiness/22biofuels.html?_r=2&ref=science&oref=slogin&oref=slogin

  2)英国の王立協会は1月14日”Sustainable biofuels: prospects and challenges”(持続的なバイオ燃料:展望と挑戦)という報告書を刊行。バイオ燃料の振興を適切な政策に基づいて行うこと、現行の供給可能なバイオ燃料への補助金ではなく、長期的な研究に投資を進め、より低い温室効果ガスの少ないバイオ燃料の研究に投資すべきこと、また総合的な交通手段の見直し、技術革新などの必要性などを指摘しています。
 http://royalsociety.org/displaypagedoc.asp?id=28632
 ・・・しかしアフリカにせよ、中南米にせよアジア諸国にせよ、こうした特定の国の政策や経済動向の変化に振り回されない自立的な地域経済を確立していくことが必要なのでしょう・・・

3)古い仮面をかぶった新しい顔 アグロ燃料 ポスト石油社会への移行か、帝国主義への回帰か 
Rostros nuevos con viejas máscaras. Agrocombustibles: ¿transición hacia una sociedad pospetrolera o reciclaje imperialista?
 エクアドルの「アクシオン・エコロヒカ」のサイトに掲載されている報告です。2007年6月にエクアドルで開催された集会の成果をまとめたものです。
 ここでは中南米だけではなく、アフリカの事例も紹介され、また認証制度に対する批判的な検証も含まれています。 アグロ燃料はこれまでの開発のあり方を固定化し、世界的な商品の流通を強化し、南の農村部を先進国の生活を維持するための供給地として固定化し、南のエコシステムと人々を植民地的に搾取するものである。
  http://www.accionecologica.org/images/2005/transgenicos/documentos/bionuevascarasfinn.pdf

・・・土地も水も重要な資源であるにもかかわらず、長年にわたって優良な農地からどんどんつぶし、水もまた汚染され、地域によっては枯渇し。食糧生産の基盤を担っている、この土地と水をどのように利用して、十分な食糧を生産していくのか。更には無用な森林破壊と生物多様性の破壊を防ぐこと。燃料消費はまず減らせばいいだけではないのだろうか?今の無駄を省き、無駄にされているものを有効に利用し、その上で将来的に持続的燃料供給を実現していくことを目指せばいいのではないか。  現状の車社会の維持という「欲」と商機とみて儲けようという「欲」が重なり合うバイオ燃料ブームに乗るのではなく、「捨てること」、「小さくなること」を基本に物事を考えるべきではないのだろうか?Small Is Beautiful なんて言葉はすっかり捨てられてしまったみたいだけど・・・「もったいない」は生きているのだし。(1/18追記)

開発と権利のための行動センター 青西

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2008/01/11

地球はつながっている-バイオ燃料とアマゾン

 スミソニアン熱帯研究所のニュースでは、米国におけるトウモロコシへの補助金がアマゾンの森林破壊につながっているという記事を掲載しています。
 米国におけるトウモロコシ生産(エタノール生産に向けられる)への補助金が、大豆からトウモロコシへの作目転換を招き、このことが世界的な大豆価格の高騰につながり、そしてブラジルにおける大豆生産者の耕作面積拡大、森林破壊につながるということです。更には豊かな大豆生産者は大豆輸出のための道路開発のためのロビーイングを行い、このことも土地投機や森林伐採につながっているとのことです。
 http://stri.org/english/about_stri/headline_news/news/article.php?id=736
 http://www.enn.com/top_stories/article/28859(このENNのサイトより上のサイトにさかのぼって情報を把握)
追記:1月17日のMongabay.comに上記の記事を引用する次のような記事が掲載されています。グラフもついていますので、関心がありましたら。U.S. biofuels policy drives deforestation in Indonesia, the Amazon Rhett A. Butler, mongabay.com January 17, 2008 http://news.mongabay.com/2008/0117-biofuels.html
----------------------------------------------------------------
地球はつながっています。経済活動を通じた世界的なリンクは更に早く、そして深くなりつつあります。上の記事にある大豆はブラジルで生産され、アジアに輸出されてくることでしょう。ペルーでもアマゾン地域の先住民族組織が大豆輸出のための道路建設に反対の声をあげています。
http://cade.cocolog-nifty.com/ao/2007/11/post_8985.html
 EUのバイオ燃料混合政策がアフリカでの油糧作物ブームを引き起こしていることもお伝えしました。
http://cade.cocolog-nifty.com/ao/2007/12/post_ca93.html

 商売になるところに、金のなるところに、資本が動くスピードがこれまでになく速くなり、地域社会が変化のリスクや、その向かいつつある方向を的確に把握し、地域の将来のために、将来の世代のために判断を下す時間が奪われつつあるのだと思います。言ってみれば地域に存在した社会資本など踏みにじり、札束で頬をたたきながら、嵐のように押し寄せそして去っていく。
 
 また一国や一地域の政策も世界的な影響を十分に視野に入れる必要があるということだと思います。

  ----------------------------------------------------------------
さて、関連する講演会などのご紹介
(詳細はそれぞれのサイトで確認ください)
1)南北北アメリカの開発と環境
http://www.rikkyo.ne.jp/grp/ias/event/lecture/07/2007-3.html
日時: 2008年1月12日(土)17:00-20:00
場所: 立教大学池袋キャンパス8号館2階8202教室
講演: 「開発と環境正義-アメリカ先住民の闘い」
     明治大学政治経済学部准教授 石山徳子
    「蝕まれるアマゾン・パンタナール-農業開発の光と陰」
     立教大学文学部教授・ラテンアメリカ研究所所長 丸山浩明
 司会: 阿部珠理(立教大学社会学部教授・アメリカ研究所所長)
対象: 学生・教職員・一般    予約不要・入場無料

2)【JICA公開シンポジウム】Amazon 森林消失と気候変動
http://www.jica.go.jp/event/080125_01.html
日時:平成20年1月25日(金) 15:00~17:30(開場14:00)
会場:JICA国際協力総合研修所 国際会議場(2階、受付は1階ロビー)
主催:独立行政法人 国際協力機構(JICA)/後援:朝日新聞社
プログラム ※日本語・ポルトガル語 同時通訳付
 基調講演「取材先で見たアマゾン森林破壊の現状」
福留功男(ニュースキャスター)
講演「アマゾンの森林消失と気候変動」
ヨシオ・シマブクロ(ブラジル国立宇宙研究所(INPE)森林衛星モニタリング上
席研究員)

要申し込み 詳細は上記サイトで


 開発と権利のための行動センター
 青西

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2007/12/16

ボリビア新憲法案 成立

 12月9日に、制憲議会で承認されたボリビアの新憲法案が15日エボ・モラーレス大統領に引き渡されました。今後、国民投票による承認を待つこととなります。

 新憲法案は次のような点を定めています。
-国としての統合的プロセスの中における多元性、政治・経済・法的・文化的・言語的多様性に依拠する。
-国家的統一の中での先住民族(ネーションと民族)の自決権を保証する。
-スペイン語及び36の先住民族言語を公用語と定める。
-国家は多元社会における次の倫理的-モラルの原則を促進する。ama qhilla, ama llulla, ama suwa (怠けず、嘘をつかず、泥棒をしない), suma qamaña (よく生きる),
ñandereko (調和的な生活), teko kavi (よい生活), ivi maraei (悪いもののない土地) y qhapaj ñan (高貴なる道)
-平和国家であり、平和の文化と平和への権利の促進
-国家間の紛争解決の手段としての武力の行使をしない。(自衛権を留保)
-3つの民主主義(直接・参加、代議制、コミュニティ)
-水と食糧への権利。安全で適切かつ十分な食糧を国民に保証する国家の責務
-広範な先住民族の権利の承認(第30条)
など
Pdfバージョンは次のサイトからアクセスできます。
http://www.abi.bo/index.php?i=noticias_texto_paleta&j=20071215190116&k=
(そこからダウンロードしたファイルをこちらに入れておきます。>>>

今後、土地所有面積の上限を定める点と、新憲法案の承認が国民投票にかかるようです。

 しかし憲法案を審議していた制憲議会は、反対派が欠席し、255人の議員のうち164人しか参加しないという状況で採択されました。こうした状況の中、もともとモラーレス政権に対する反対勢力であった低地4県は、独自の自治憲章を採択し、自治県宣言に向かっています。しかし4県でも自治の位置づけには違いがあるようであり、サンタクルス県が最も強硬な態度をとっているよう。 その一方で、低地の先住民族組織は、憲法改正案への支持を表明しているようです。
http://www.eldeber.com.bo/2007/2007-12-15/autonomia.php


 開発と権利のための行動センター
 青西
 まだはっきりしない点もあるので、今後文面の修正の可能性もあります。(念のため) 憲法案は、ABIサイトのものと、ダウンロード用に当サイト内にいれたものはバージョンが異なるかと思います。  ABIは一度削除後、修正して再度アップしたようです。  

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2007/12/03

グアテマラにおける鉱山開発は「先住民族の権利条約」を履行せず

グアテマラにおける鉱山開発は「先住民族の権利条約」を履行せず

 2005年3月にグアテマラの都市・農村労働者連盟(FTCC)はグアテマラ政府は、国際労働機関(ILO)の第169号条約、「独立国における原住民及び種族民に関する条約」注1を履行していないとして、ILOに対して申し立てを行っていましたが、これに対するILOの審査委員会の報告が理事会にて採択され、グアテマラ政府は、土地への権利を認めていない点、協議の未実施という点で当条約を履行していないとの判断を下しています。注2

 今後、条約を適切に履行し、先住民族の権利の土地への権利が保障され、協議のメカニズムが確立されるよう、国際社会からの働きかけも重要です。またグアテマラ国における鉱山開発の進展には国際社会からの強い監視が必要です。  

次に、イサバル県におけるこの申し立てまでのプロセスと政府への勧告を整理してみました。

 <経緯>

 1965年にグアテマラ政府は、グアテマラ東部のイサバル県でのニッケル鉱山開発を目指していたエクスミバル社に対して、40年間の採掘免許を認可しましたが、鉱山開発事業は1981年以降は放棄されたままとなっていました。しかし2004年に免許が失効する直前に、3年間の新たな探査免許が供与されたのです。この直後、エクスミバル社はスカイリソース社に買収され、現地子会社はグアテマラニッケル社(CGN)と命名されています。*注3

 この事態に対して、グアテマラの都市・農村労働者連盟(FTCC)は、2004年12月に鉱山エネルギー省が行った、イサバル県のエストールのマヤ・ケクチ先住民族のテリトリーにおけるエクスミバル社(現CGN:グアテマラニッケル社)に対するニッケル他の鉱物資源に関する探査免許の認可が、関係する先住民族の事前の協議を経たものではなかったとしてILOに対して告発したのです。またこの地域には19の先住民族コミュニティが存在しているものの、そうしたコミュニティの社会的・文化的アイデンティティー、慣習、伝統、制度に対する配慮も、また権利を擁護するための活動も行われないまま、この探査免許が与えられたこと、更に、この探査権の与えられた地域は、土地登記の手続を進めているところであり、この探査権認可がこの手続に影響を及ぼしていることも指摘しました。

 また先住民族コミュニティーは「政府は、この探査免許について、一度も事前に情報を提供していないし、マヤ・ケクチ住民との協議も行っていない」、「先住民族はエストールの土地と歴史的につながりを持ち続けている上に、民族の持続的な存在の基盤として、保全し、開発し、また未来の世代に引き渡していくつもりである」と訴えていました。

<政府の反論>

 この申し立てに対してグアテマラ政府は、これまでこの条約履行に向けて、重要な対応をしてきたこと、探査免許認可した土地は「私有地もしくは国有地であり、申し立てている19コミュニティの土地は含まれていない。これらのコミュニティは私有地もしくは国有地、あるいは国有とされうる荒蕪地(未登記地)に存在しており、またコミュニティによっては耕作地を有するのみである」、そこで「この申し立てに関係するコミュニティは土地所有者ではない以上、条約の15条は適用されない」と述べていたとのことです。
 政府はコミュニティが「不法に土地を占有している」と見なし、協議の対象と見なしていないという態度を取っているのです。

<審査委員会の結論と政府に対する勧告>

-先住民族コミュニティが伝統的に占有してきた土地が、土地証書を持たないことで違法と見なすことは条約の考えとは一致しない。条約の14条は先住民族が伝統的に占有してきた土地に対する権利を承認している。

-条約の14条が定めるところの土地に対する先住民族の所有及び占有の権利を保障するために、先住民族と協議の上で、適切な対策を取ること。

-土地管理のプロセスには時間がかかるが、その過程において先住民族が不利益を得ないように、先住民族の土地への権利を保護するための移行手段を適用すること

-2004年の探査ライセンス認可に際しては、条約が定めるところの協議は実施されなかったと考える。そこで2007年12月に失効する探査ライセンスに替わる開発ライセンスを認可する際には、関係するすべてのコミュニティの参加に基づく協議が実地されなくてはならないし、開発が引き起こす可能性がある損害に対しては補償がなされなければならない。

-先住民族コミュニティに影響を及ぼす自然資源の探査、開発に際して、政府は条約の15条を完全に履行し、事前の協議を実施すること。また環境影響調査、環境対策計画など異なる諸過程においても当該先住民族の参加を確保すること。

-条約の15条で定めるところの、自然資源の探査・開発に関わる先住民族との協議を定めた法及び細則の制定を進めること。
*注1 独立国における原住民及び種族民に関する条約 (日本語)
 主として関係するのは13条、14条、15条です。
 http://www.ilo.org/public/japanese/region/asro/tokyo/standards/c169.htm 
*注2 ILOの審査委員会報告書はこちら http://www.ilo.org/ilolex/cgi-lex/pdconvs2.pl?host=status01&textbase=ilospa&document=87&chapter=16&query=Guatemala%40ref&highlight=&querytype=bool&context=0
(英語) http://www.ilo.org/ilolex/cgi-lex/pdconv.pl?host=status01&textbase=iloeng&document=87&chapter=16&query=%28Guatemala%29+%40ref&highlight=&querytype=bool&context=0 *注3    これまでの経緯などについてこちらも参照ください。
 http://homepage3.nifty.com/CADE/guatemala/Guatemala%20indigena%20y%20medio%20ambiente.htm##San%20Marcos%202 
  ベルシェ政権の一年と先住民族運動 
  イサバル県エル・エストールにおけるニッケル採掘と先住民族

開発と権利のための行動センター
 青西靖夫

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2007/11/30

ボリビアで先住民族に土地引き渡し

 ボリビアで先住民族に土地引き渡し
 農奴的な状態に置かれていたチュキサカのグアラニ先住民族のコミュニティに対して、18万ヘクタールの土地が収用され、分配されることとなりました。
 これは昨年制定された新農地改革法(Ley de Reconducción Comunitaria de la Reforma Agraria)で定められた土地収用の初めての適用であり、土地には代償として市場価格(ヘクタールあたり20-40ドル)が支払われるとのことです。
  土地を獲得する14コミュニティには生産資材、また教育・保健などのサービスも提供されるとのこと。
  http://www.laprensa.com.bo/noticias/29-11-07/29_11_07_alfi2.php
   ボリビアのチャコ地方のグアラニ民族は農園に囲い込まれ、農奴として働いているケースが多く見られる。チュキサカ、サンタクルス、タリハの三県に約2000家族が、農園主に従属して生きているという。 
  http://www.laprensa.com.bo/noticias/23-11-07/23_11_07_socd1.php
 
 Centro de Estudios Jurídicos e Investigación Social CEJIS のサイトでもニュースが掲載されています。音声もあり。
   http://www.cejis.org/html/modules/news/ 

 ボリビアの話は近頃追えていないので、ニュースのちょっとした紹介にとどまりますが・・・

  ボリビアではここのところ、制憲議会における憲法改正案の審議を巡って、与野党の対立が再び深化し、スクレでの衝突のあと、サンタクルスなどではストライキに突入しています。与党MAS側は、憲法改正への反対勢力が欠席するのであれば、そのまま新憲法の文面の採択を進める方針とのこと。
  下記サイトなどを参考にしてください。 
   http://www.laprensa.com.bo/noticias/29-11-07/29_11_07_alfi1.php
    http://news.bbc.co.uk/hi/spanish/latin_america/newsid_7114000/7114287.stm

  近年の対立はもうニュースにはならないのか、日本のメディアではほとんど伝えられていないようですが。
 
 <追記>
12/6:もともとMAS/モラーレス政権と対立してきたサンタクルスなどの低地の経済エリート層は、憲法改正を巡って再び対立を深化させている。しかし低地の先住民族組織はサンタクルスのこうしたエリート層に支配されているグループが、自分たちを代表している顔をするなという声明を出していたりする。
 しかし憲法改正案(条項名にとどまっているらしいが)の強行採決以来、徐々にMAS離れが進んでいるようにも思われる。
12/9:制憲議会はオルーロで開催されることになり、いくつかの政党が参加の方向を打ち出しているよう。( 立憲議会をMASの本拠地であるチャパーレで行うという話が流れた)
12/10:もうほとんど憲法改正案は決まっているらしい。11月24日付けの草案がサイトに掲載されているが、これがその時どこまで採択され、その後どう改変されているのかは不明。
http://www.constituyente.bo/index.php?id=60&m=60
 開発と権利のための行動センター
 青西

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2007/11/28

自然保護区と人権侵害(ホンジュラス)

「コチーノ島嶼帯モニュメント」と名付けられた自然保護区の中に位置するガリフナのコミュニティに対する人権侵害の訴えが、米州人権委員会で認められました。

 この提訴は2003年に行われたもので、コミュニティの土地登記、軍による地域のコントロールの強化と人権侵害、地域のガリフナ民族への協議なく定められた「管理計画」が人々の生存、伝統的生業の継続を困難にしていることなどを訴えていました。
 2002年から開始されたコミュニティの土地登記の取り組みは、この提訴のプロセスにおいて、いくつか不透明な部分が残っているものの、解決されました。
 しかし1993年に開始された保護区設置に関わる問題は残されたままです。米州人権委員会は「法的に承認されているテリトリーを利用及び享受、生存のための伝統的生業の展開、テリトリー及びその隣接地域での自然資源の利用が妨げられていること、またその領域と隣接地域における環境保全、許容される活動、法的位置づけなどに関して事前の協議がなかったこと」を米州人権条約第21条(財産権の規定)に違反するものと判断しています。

 また下記1)に掲載されている報告は2003年の第5回 世界公園会議で採択された「ダーバン行動計画」にも言及しています。この行同計画では重要達成目標10の中で「2010年までに、自由やインフォームドコンセントなしで保護地域に組み込まれた先住民の伝統的な土地や領域の返還への参加メカニズムが確立し、実行される」ことを目指しています。
 しかし現実には、先住民族に対する事前の協議もなく、また食糧や生活資材へのアクセスが制約されていることを指摘しています。

*この報告は、下記1)の文書に基づきつつ、2)、3)で補完して作成したものです。

  グアテマラの事例でも既に報告していますが、現在でも保護区の設定や管理において、先住民族の権利や参加が住民に認められていない事例が続いています。

またこのブログでも関連記事を4月に掲載しています。
http://cade.cocolog-nifty.com/ao/2007/04/post_0fa2.html

1)Admite Comisión Interamericana de DDHH petición sobre el Monumento Marino Cayos Cochinos
  OFRANEH - Organización Fraternal Negra Hondureña
   http://www.biodiversidadla.org/content/view/full/37395
2) INFORME Nº 39/07 PETICIÓN 1118-03, ADMISIBILIDAD
COMUNIDAD GARÍFUNA DE CAYOS COCHINOS Y SUS MIEMBROS HONDURAS, 24 de julio de 2007
http://www.cidh.oas.org/annualrep/2007sp/Honduras1118.03sp.htm
3) ダーバン行動計画 
  http://www.iucn.jp/protection/reserve/pdf/action_plan.pdf

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 青西

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EU のアグロ燃料(バイオ燃料)政策を検証した報告書

Preparando el terreno para los agrocombustibles. Políticas europeas, criterios de sostenibilidad y cálculos climáticos 

EUの政策を中心に、アグロ燃料/バイオ燃料の持続性そして、地球温暖化に貢献するのかを批判的に検証。(未読です)

スペイン語版はBiodiversidad en América Latinaの次のサイトから

http://www.biodiversidadla.org/objetos_relacionados/file_folder/archivos_pdf_2/preparando_el_terreno_para_los_agrocombustibles

英語版はPaving the way for Agrofuels: EU policy, sustainability criteria, and climate calculations は次のカーボン・トレード・ウォッチのサイトで入手できます。
http://www.carbontradewatch.org/pubs/index.html

カーボン・トレード・ウォッチという取り組みがあったことも知りませんでしたが、こういうのも必要だと思います。同じサイトから次の文書もダウンロードできます。

AGROFUELS - TOWARDS A REALITY CHECK IN NINE KEY AREAS
A new paper published by Carbon Trade Watch, in conjunction with nine other organisations from Germany, Indonesia, Spain, Denmark, the UK and Argentina, sets out critical concerns regarding the rapid expansion of the agrofuel industry.

また上記のPreparando el terreno para los agrocombustibles

の作成に参加しているGRUPO DE REFLEXIÓN RURALはアルゼンチンの団体で、こちらのサイトでもアグロ燃料/バイオ燃料の問題を取り上げています。

http://www.grr.org.ar/


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青西

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2007/11/17

先住民族の権利宣言採択に関連して中南米より

先住民族の権利宣言採択に関連して中南米より

1) 11月7日、ボリビア大統領エヴォ・モラーレスは、先に国連で承認された「先住民族の権利に関する国連宣言」に定められた46の条文を国内法と同等の位置づけとすると定めた法-3760を公布。ボリビアはこの宣言を国内法に取り入れた世界最初の国となる。

    モラーレス大統領は「この宣言を境に、先住民族の運動は抵抗から権力へ転換していかなくてはならない。しかしその権力とは党派でも個人的、地域的なたものではなく、コミュニティを基盤に生きていく力を生み出していくためのものである。そしてすべての人々の問題の解決に取り組むためのものでなければならない。国連が私たちに与えた使命、私たちの使命は、全ての人々のために働き、生活を守る責任である。」と語っている。

http://www.presidencia.gov.bo/prensa/marc_vpr.asp?id=200711065
http://www.fondoindigena.org/notiteca_nota.shtml?x=16224

2)「宣言から先住民族条約へ」 

 米州機構における先住民族宣言制定のためのワーキング・グループの議長を務め、現在駐エクアドル・グアテマラ大使を務めているフアン・レオン(マヤ・キチェ民族)へのインタビュー記事を一部抜粋しました。 (インタビューアーはオスバルド・レオン)

http://alainet.org/active/19988&lang=es

 まず最初の国際法として評価することが重要だと考えます。ILOの169号条約もありますが、この宣言を前に影は薄くなったと言えるでしょう。全ての条文を読んでみると、いくつかの条項、テリトリーの一体性とか、国家の政治的一体性などは権利を制約するものとなっていますが、42から43の条文が先住民族の権利に有効だと言えるでしょう。しかし先住民族が独自の国家を設立する決定をしようという時には、この宣言ではなく、他の法に則って行えばいいのです。

 第3条において民族の自決権について言及していることは一つの強みだと言えるでしょう。先住民族を「民族」として承認したことは、先住民族が、国内における闘争を通じて、それを実効的なものにしていく機会を与えるものだといえるでしょう。というのも宣言は一般的な枠組みに過ぎず、私たちの(個別の)問題を解決するものではないからです。しかし宣言は組織やリーダーや権威が向かうべき方向を定める枠組みや活動地点となるでしょう。今後、国内規範において先住民族としてのステータスを承認すべく、それぞれの国の闘争を行っていくことが最も重要なこととなるでしょう。

 最終的に宣言の中に盛り込まれたものに、自然資源に関する、管理、占有、利用などの諸権利があります。先住民族が国家に対して、これらの権利を承認するように頼むのではなく、先住民族がこれらの権利をどのように宣言していくか。これは私たちのものだ、国連の先住民族の権利宣言はそう言っているのだ、ということをどう表明していくか。これからの新しい動きは、国家に頼むのではなく、自分たちで自分たちのものであることを宣言していくことになるでしょう。

 先住民族の代表がこれから話し合わなくてはならないのは、私たちがこの宣言で止まってしまうのか、強制力を持ちうるようにな、条約に向けて歩みを進めるのか、という点にあると思います。条約であれば全ての国家と先住民族に対して、その履行と、政府が履行しているかどうかの監視するメカニズムを確立するための機会を提供することとなります。
 これまでのプロセスに参加してきたリーダーとはまだ対話をしてはいませんが、このまま多くの時間が過ぎてしまうことがないように願っています。道を開いてきた動きがあり、対話と交渉の経験があり、政府の代表も先住民族の権利について知り、理解し、まだそのプロセスから離れてしまってはいません。ですから先住民族のための法的枠組み拡大のためのプロセスが続くことを願っています。いま、小さな前進があり、条約は、次のさらに大きい歩みに向かうものなのです。
 
 国連における宣言採択は、米州機構における宣言の水準を同じレベルまで上げることを容易にするでしょう。しかし、もしそれができないのであれば、政府や先住民族はこのプロセスを続けるのか、あるいは凍結し、国連の宣言の利用することにするのか、決断しなければならないでしょう。諸政府の見解は知りませんが、先住民族の代表は、米州機構における今後の挑戦は国連の宣言の内容を多くの部分で向上させていくことにあると語っています。しかしもしそれが内容的に下回るのであれば、このプロセスを中断した方がいいと考える人もいるでしょう。

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2007/11/15

中南米におけるバイオ燃料の拡大とその問題点

中南米におけるバイオ燃料むけ農業生産拡大等の問題点を提起している記事などを紹介します。

 今回の情報源はBiodiversidad en América Latina   というサイトになります。ここには中南米の環境関係、生物多様性関係の情報が集積されています。多くは地域の環境運動組織などからの情報です。内容はスペイン語あるいはポルトガル語で紹介されています。また登録すると二週間に一回、ダイジェスト版のメールも送付されてきます。

 今回の報告は、上記のサイトからリンク先の元の情報源に入って紹介していきます。

1)大豆ブームとその帰結 El boom de la soja y sus consecuencias ” Agrocombustibles vs. soberanía alimentaria” (07/11/11)                                    http://www.prensamercosur.com.ar/apm/nota_completa.php?idnota=3741

このアルゼンチン発の記事では、アルゼンチンにおける大豆拡大の問題を取り上げており、大豆生産によって土壌が疲弊していること、新技術の導入とそれによる生産性向上は大規模経営にのみ可能であり、農村部では大規模経営の拡大、小規模農家の減少、人口の減少という事態が進んでいる。しかしこうした農業の拡大は、大多数の生活の改善にはつながらず、ごく少数の者に富が集中している。

 この記事ではこうした状況を「アルゼンチンの再植民地化」と称し、こうした状況の前に、小農支援政策の重要性、より持続的な技術の導入の必要などを訴え、また「アグロ燃料は帝国主義的再植民地化プロジェクトであり、多国籍産業による農民経済と食糧主権への攻撃である」と述べている。

2)ペルー・アマゾンにおける大豆のための道路に先住民族が反対の声をあげる。(07/10/30))
Pueblos indígenas se organizan contra la carretera de la soya en la Amazonía Peruana
  http://americas.irc-online.org/am/4516 (英語)
  http://www.ircamericas.org/esp/4687 (スペイン語)
 こちらはCenter for International Policy発の記事で、英語とスペイン語の情報が利用できます。
 インタビューを含め長文なので、一部のみ整理して報告します。

 ペルーアマゾン域には現在BIDやCAFなどの国際金融機関が進めるIIRSA(南米地域統合インフラ・イニシアティブ)という計画があり、ブラジルの大豆の太平洋側への搬送などを目的とした大陸横断道路の他、環境に影響を及ぼしうる350のプロジェクトが計画されている。この道路はこれまで鉱山会社や農企業の関心の外に置かれていたぺるー・アマゾン地域を、農企業、鉱山・石油開発の権益に巻き込み、小農や自発的孤立にいる先住民族の土地への圧力を高めるものとなるであろう。
 Federación Nativa de Madre de Dios (FENAMAD)の代表フリオ・クスリチとのインタビューでは
・先住民族にこれらのプロジェクトに関する情報が伝えられていないこと
・先住民族のテリトリーへの権利の保障が重要な問題となる。
・環境影響調査は地域の実情を十分に反映したものとなっていない。
・先住民族のテリトリーの領域確定が進んでいない
・道路は地域住民の利益のためではなく、外部のものの利益のために計画されている
・道路建設による移民の流入も大きな問題となることが想定される。
・この地域における石油開発の問題もある。この石油開発においてペルー政府はILO169号条約を全く履行していない。
・違法伐採も進んでおり、この問題も深化するであろう。

 といった問題が伝えられています。

FENAMAD に関係するサイトとしてこちらもどうぞ
http://www.ecoturismowanamei.com/english/fenamad_review.php (英語)
http://www.ecoturismowanamei.com/espanol/resena_fenamad.php(スペイン語)
FENAMAD, Asociación Interétnica de Desarrollo de la Selva Peruana (AIDESEP):
www.aidesep.org.pe

ちなみにフリオ・クスリチ氏は緑のノーベル賞と言われる「ゴールドマン賞」を2007年に受賞しています。
http://www.goldmanprize.org/node/608

またCenter for International Policyにはこのほかにもバイオ燃料関係の記事があります。こちらをどうぞ http://americas.irc-online.org/am/4558

3)エクアドルで「バイオ燃料促進法」の審議が進む
  se ha aprobado en primer debate le "Ley de Promoción de Biocombustibles"
  http://www.biodiversidadla.org/content/view/full/37098
 これはエクアドルの環境団体(Acción Ecológica )発の情報です。
 どのような法律が審議されているか報告されていますが、その他に既にエクアドルでバイオ燃料原料の生産に関わる問題として、森林の改変、多量の農薬等の投入等を指摘しています。
 またAcción Ecológica のサイトでエスメラルダ地方におけるアフリカヤシのモノカルチャー拡大の問題が報告されています。
 INFORME DE VERIFICACION DE LA EXPANSION DE LOS MONOCULTIVOS DE PALMA AFRICANA EN EL NORTE DE ESMERALDAS
http://www.accionecologica.org/images/2005/bosques/documentos/verificacionesmeraldas.pdf

 開発と権利のための行動センター
 青西

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2007/11/09

先住民族の権利宣言採択を受けて 中南米から

国連における先住民族の権利宣言採択を受けて、2007年10月にボリビアで開催された先住民族大会における宣言文

世界の国家に対する先住民族の要求 2007年10月12日、

チモレ・コチャバンバ、ボリビア

Mandato de los Pueblos y Naciones Indígenas Originarios a los Estados del Mundo 

2007年10月12日、国連における先住民族の権利宣言採択を祝うために開催された、「世界の先住民族の歴史的勝利のため」の世界大会に集った世界の様々な先住民族の代表は、南米の中心から私たちの言葉を表明します。

515年に渡る抑圧と支配、しかし私たちはここにいます。私たちを消滅させることはできなかったのです。私たちは民族虐殺、虐殺、植民地化、そして破壊と略奪の政策に立ち向かい、抵抗してきたのです。介入主義、戦争、社会環境への災禍に特徴づけられる資本主義という経済システムの押しつけは、私たちの民族としての生活のあり方を脅かし続けています。

新自由主義的政策による自然への支配、少数の者に集中した資本による安易な利益の追求、非合理的な自然資源の搾取の結果により、私たちの母なる大地は瀕死の重傷を負っています。その間にも先住民族は私たちのテリトリーから排除され続けているのです。地球は熱くなりすぎています。私たちは前例のない気候変動の中に生きており、社会環境の災禍はますます大きく、そして頻発するようになってきています。そこでは全ての人が、例外なく被害を受けているのです。

私たちを大きなエネルギー危機が待ちかまえています。私たちを炭化水素に全面的に依存させてきた、現在の西洋文明を維持することができる十分な量のきれいな代替エネルギー源に出会う前に、石油の時代は終わろうとしています。

こうした状況は、新自由主義政策と帝国主義者が黒い金と青い金の最後の一滴を巡って戦争を引き起こす危険に私たちを直面させる危険を秘めています。しかしそれは同時に、私たちにこの新しい千年を、生命のための千年、均衡と補完性に基づく千年へと導く機会を与えてくれるものでもあります。母なる大地を破壊するエネルギーを無駄にする必要もないのです。

私たちが生きている大地やテリトリーといった自然資源は、歴史的にも、その起源からも、権利としても、そして永久に私たちのものであります。それ故に、私たちの生命、科学、知識、精神性、組織、医薬、食糧主権を維持するためにも、これらに対する自由な決定は根源的なものなのです。

先住民族によって進められる新しい時代が、「第五の太陽」の正中の時代に、変化の時代が、パチャクティの時代が始まるのです。

国連における先住民族の権利宣言の採択を歓迎します。これは世界の70ヶ国あまりに生きる3億7千万人以上の先住民族の生存と福利にとって大変重要なことです。20年以上に渡る闘争の後に、先住民族の自決権及び先住民族としての承認、また集団的権利の承認、という私たちの歴史的要求に対して回答が与えられたのです。

採択された宣言は、国際的な法的枠組みにおいて、先住民族の根源的な権利を承認し、また定める、一連の原則や規定を含んでおり、これは世界における先住民族と国家、社会、また国際協力に関する新しい関係の基盤となるべきものです。人権に関する既存の法的文書に加えて、この宣言は、様々な局面やレベルにおける先住民族の権利を保障し、擁護するための法的また実際的な基盤となるものです。

私たちは、この歴史的意義を有する重要な文書の履行と実施を先住民族が進めていくことを鼓舞するとともに、国連に加入する各国に対してそれを勧告します。またこの先住民族の権利宣言に対して反対票を投じた政府を厳しく非難するとともに、そのダブル・スタンダードを非難します。

アビヤ・ヤラの先住民族大統領である私たちの兄弟エボ・モラーレスが率先する、新しい多民族国家の建設という歴史的取り組みへの支持を約束します。私たちは国内外からの脅迫にたいしてボリビアで生起することに対する監視者であり、また地球上の民族に対して、このプロセスへの連帯と支援を呼びかけるものであります。この取り組みは、全ての民族、国民、そして国家にとって、同じ道をたどっていくためのの模範となることでしょう。

そこで世界の先住民族(los Pueblos y Naciones Indígenas)は諸国家に対して次の責任を遂行することを求め以下のことを要求します。

1. 生命の文化と先住民族の千年来のアイデンティティー、哲学、宇宙観、精神性に基づく世界の構築。またそのために伝来の知識を適用し、民族間の交流と友愛のプロセスを強化し、また自決を尊重すること。

2. 地球温暖化や生態系の危機に見られるような、凋落しつつある資本主義が引き起こす災禍から母なる自然を救うために、国内的、国際的な決断を取ること。そのために先住民族の文化のみが私たちの大地・地球を救うために唯一のオータナティブであることを再確認すること。

3. 資本主義、商取引、人類と自然資源の非合理的な搾取、そしてエネルギーの浪費と消費に基づく、現在の開発モデルを、生命、補完性、互酬性、文化的多様性の尊重、そして自然資源の持続的利用を主要な優先課題に据えたモデルに置き換えること。

4. 食糧主権を国家主権の根本的基盤とする政策を適用し、コミュニティは、独自の文化の尊重を保障するとともに、全ての人々のために、自然との均衡に基づく健康かつ汚染されていない食品の生産・分配・消費の空間と独自の形態を保障しつつ、飢餓を根絶すること。食糧は生きるための権利です。

5. 人々のための食糧を破壊し、拒絶するバイオ燃料のようなエネルギー生産プロジェクトや計画を放棄すること。また私たちの何千年にも及ぶ種子を失わせるものであり、私たちにアグロ・インダストリーへの依存を強いるものとなる遺伝子組み換え種子の利用を非難します。

6. 男女間の二元性・平等・公平性の原則のもと、私たち民族の解放闘争における前衛である先住民族女性の役割を評価し、また再評価すること。

7. 世界における問題と紛争を解決するための指針として、平和と生命の文化を取り入れること。そして地球上の生命の保全を保障するために武装の道を放棄し、軍縮を開始すること。

8. 私たちの宇宙観、精神性、共同的哲学また先祖伝来の知識に基づいた情報・コミュニケーションシステムを構築するために必要かつ公正な法改正を進めること。先住民族の情報とコミュニケーションへの権利の承認を保障すること。

9. 生命、健康、二言語通文化教育への権利を尊重また保障し、先住民族に有益な政策を構築すること。

10. 生命に不可欠な要素であり、人類の社会的富である水を、人類の権利であり、利益を得るための対象とされてはならないことを宣言すること。また地球の生命を脅かさない代替エネルギーの利用を促進し、全ての人に基本的サービスへのアクセスを保障すること。

11. 国家間の移民の原因を、相互の責任に基づいて解決すること。また差別と周縁化、排除が存在しない国境なき世界を保障するために人々の自由な移動のための政策をとること。

12. 国連を脱植民地化し、その本部を、世界の全ての民族、ネーション、国家が、正当な願望を表現し、また尊重されるテリトリーに移転すること。

13. 先住民族の闘争は、先住民族が生命と人間性を救うために提起を行い、また私たちの権利を主張しているのであり、それを犯罪と見なすこと、また諸悪の根源と見なすこと、またテロリストと非難することをやめること。

14. 米国のレオナルド・ペルティエをはじめ、世界中の各地に収監されている先住民族のリーダーたちを即刻解放すること。

闘いが止まることはありません。抵抗のための抵抗は終わり、私たちの時代が来たのです。10月12日を“母なる自然を救うための私たちの闘争の始まる日”と宣言します。

私たちの家族、家庭、コミュニティ、民族から、私たちの国の政府にいるかいないかにかかわらず、私たちは決意し、向かうべきところへ歩き出します。私たちの先祖が残してくれた「よく生きる」という意志と責任を担い、最も簡易な身近なところから始め、巨大で複雑なものに向けて、忍耐の文化、対話の文化、そして特に生命のための文化を全ての人々の間に横に広げていくために。

ユートピアと希求のために命を捧げた死者、英雄や殉教者たちのために、世界の先住民族の連帯を築き、人類と地球の命を救い、均衡を取り戻すために、私たちのアイデンティティーを、組織化のプロセスを、そして私たちの闘いを鍛え上げましょう。

人類と民族と地球と世界の平和のために、無条件に絶え間なき貢献を続ける兄弟であるエボ・モラーレスのノーベル平和賞を支持します。

http://www.movimientos.org/12octubre/show_text.php3?key=11076

上記サイトに掲載のものは若干出だしの部分が変更がなされていますが、最初に受け取った文書で翻訳しています。

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ノエル台風被災への連帯のネットワーク・マラソン

ノエル台風被災への連帯のネットワーク・マラソン

http://www.movimientos.org/show_text.php3?key=11256
上記サイトに次のような通信が掲載されていましたので転載します。
この記事によるとノエル台風による死者はこれまで確認されているだけで85人、この数は300人に上ると予想されている。また75千人が被災したとのことである。

そこで被災者支援のラジオ・マラソンが計画されているとのことですが、インターネットでも参加できるとのことです。(現地時間 9 de noviembre 2007 7.00 a.m. – 3:00 p.m.)

Conexión Internet: www.compasillo.com entrar a audio y sintonizar FENATRANO Teléfono en cabina: (próximo boletín)
Skype: francopedro5
E-mails: forosocialalternativord@hotmail.com, fenatrano@hotmail.com, forosocial2006@yahoo.es


参考までに
青西 

2007-11-08

R. Dominicana: Maratón Red de Solidaridad ante la Tormenta Noel
Red de Solidaridad
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Compañeros y compañeras solidarias del mundo:

El pasado 28 de octubre nuestro país, la República Dominicana, fue azotado por la tormenta Noel de manera inesperada. 85 personas se han contabilizado como muertas (se estima el número es más de 300), 75 mil damnificados, 2 mil viviendas destruidas y más de 20 mil afectadas. También derrumbe de puentes, cortes de carreteras y grandes pérdidas agrícolas.

Los movimientos sociales estamos inmersos en las labores de unir nuestro esfuerzo con las familias damnificadas, a la vez que también esclarecer sobre las causas de este fenómenos, que según la ONU pudo prevenirse.

El viernes 9 de noviembre desde las 7:00 a.m. hasta las 3:00 p.m. desarrollaremos un Radio Maratón por una cadena de radio a nivel nacional, y retrasmitido por INTERNET por www.compasillo.com (clic en audio y buscar FENATRANO) donde usted desde cualquier lugar del mundo podrá CONECTAR RADIOS, OIR, llamar a los telefonos, SEGUIR, Y TAMBIEN LLAMARNOS Y PARTICIPAR. Podrá usar también skype e e-mails.

Estamos llamando a todo quien pueda conectarse que lo haga y nos lo notifique, que reporten por cualquier vía que están en contacto, que lleven aliento y esperanza de manera viva a nuestro pueblo.

A continuación más información.

Radio Maratón
9 de noviembre 2007
7.00 a.m. – 3:00 p.m.
Red Dominicana de Solidaridad
Con Damnificados de la tormenta Noel

Emisoras de radio nacionales:

a) SUPRA 101.7
b) HIT 92 FM
c) FIESTA FM
d) ESTEREO 98
e) ULTRA 106
f) RADIO DIAL 670
g) Una Red Nacional de Emisoras

Conexión Internet: www.compasillo.com entrar a audio y sintonizar FENATRANO Teléfono en cabina: (próximo boletín)

Skype: francopedro5

E-mails: forosocialalternativord@hotmail.com, fenatrano@hotmail.com, forosocial2006@yahoo.es

Objetivos del Maratón: - Reflexionar sobre el carácter, naturaleza y alcance social de todo fenómeno “natural”.

- Expresar una solidaridad integral para motivar la organización y educación de la gente para reclamar sus derechos sociales después de la Tormenta Noel.
- Recabar recursos materiales para focalizar su distribución en algunas zonas afectadas por la tormenta.
- Lograr que los sectores afectados expresen sus vivencias y reflexiones durante y después de la tormenta.
- Establecer un puente de comunicación con la solidaridad internacional y los sectores afectados por la tormenta Noel.

RED DE SOLIDARIDAD:
CHOFERES
FORO SOCIAL ALTERNATIVO
MCCU
COOPHABITAT
CODECOC
CLUB HABITAT UPROBRISAS
JUNTA DE VECINOS LOS ANGELES
FEDERACIÓN URBANO CAMPESINA MAMA TINGÓ

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2007/11/07

メキシコの洪水他 

メキシコの洪水とドミニカ共和国他の台風被害について

 あまり日本語では報道がなされていないようですが、とりあえず以下のような情報があります。
1)メキシコ洪水
 CNN メキシコ洪水で孤立の被災者数千人 深刻な食料、水不足 2007.11.05
http://www.cnn.co.jp/world/CNN200711050024.html
日本UNICEF協会 100万人が被災 メキシコ タバスコ州で大洪水 2007年11月2日 メキシコ・メキシコシティ発
http://www.unicef.or.jp/children/children_now/mexico/sek_mex02.html

2)同じくメキシコのチアパス州で土砂崩れ。住民が生き埋めになる。
http://news.bbc.co.uk/hi/spanish/latin_america/newsid_7080000/7080304.stm

3)UNICEFではメキシコ、中米における最近の自然災害に対応するために緊急援助が必要であると呼びかけている。(11/3)
http://www.unicef.org/infobycountry/files/Immediate_Needs_Central_America_and_Caribbean_nov07(1).pdf

4)JICA: ドミニカ共和国における熱帯性暴風雨による災害に対する緊急援助について(11/1)
  http://www.jica.go.jp/activities/jdrt/2007/071101.html
  http://www.jica.go.jp/activities/jdrt/2007/071106.html

とりあえず

 開発と権利のための行動センター
 青西

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2007/11/03

ハリケーン・ノエルによる被害拡大

10月末にカリブ海で発生したハリケーン・ノエルが、カリブ諸国、特にエスパニョーラ島に大きな被害をもたらしている。
CNN11月2日のニュースによると
” 「ノエル」が直撃したカリブ海諸国の、被害状況が明らかになりつつある。ドミニカ共和国では、少なくとも30人が死亡し、15人が負傷、2万5000人が避難を余儀なくされた。ハイチでも被害が大きく、土砂崩れなどによる死者は34人に達している。”
http://www.cnn.co.jp/science/CNN200711020004.html
とのことである。
また11月2日付の caribbean360.comのニュースによると死者は107人に上り、ドミニカ共和国とハイチに大きな被害を引き起こしたとのことである。
 ドミニカ共和国におけるハリケーンによる死者は73人、行方不明23人、被災者は34000人近いとのことである。ハイチでは34人の死者、14人の行方不明者、また3300人が家を失ったとのことである。
 http://www.caribbean360.com/News/Caribbean/Stories/2007/11/02/NEWS0000005072.html

BBC-Mundoでもビデオ含め報道されています。
 http://news.bbc.co.uk/hi/spanish/latin_america/newsid_7074000/7074127.stm#

*またこのハリケーンとは異なりますが、メキシコのタバスコ州も洪水に襲われ、数十万人が避難しているとのことです。
http://www.cnn.co.jp/world/CNN200711020015.html
 http://news.bbc.co.uk/hi/spanish/latin_america/newsid_7074000/7074454.stm

 また何か情報が入りましたら、報告します。

 開発と権利のための行動センター
 青西

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2007/11/02

バイオ燃料への更なる批判 オックスファム レポート他 (追記版)

1) 「バイオ燃料に更なる批判」
 BBC-Mundoは11月1日、オックスファムのレポートを紹介する記事を発表。オックスファムのレポートは、バイオ燃料は貧困層に更なる悪影響を与えるものであると警告している、とのことである。
 http://news.bbc.co.uk/hi/spanish/science/newsid_7072000/7072436.stm (スペイン語)
 http://news.bbc.co.uk/2/hi/uk_news/7072386.stm (英語)
 
 EUによる輸送用燃料へのバイオ燃料の混合の方針は、国際的な需要を増加させ、大企業による貧困農民の土地からの排除につながると警告し、EUの政策再考を求めている。
 
2)OXFAMのバイオ燃料に関するレポート
 上記1)の記事が参照しているオックスファムのレポートがインターネットサイトに掲載されています。
 Bio-fuelling Poverty -Why the EU renewable-fuel target may be disastrous for poor people、1 November 2007
http://www.oxfam.org.uk/resources/policy/trade/bn_biofuels.html
http://www.oxfam.org.uk/resources/policy/trade/downloads/bn_biofuels.pdf?m=234&url=http://www.oxfam.org.uk/resources/policy/trade/downloads/bn_wdr2008.pdf

3) IDB報告書(草稿)
 1)のBBC-MUNDOのスペイン語サイトには、以下の文書へのリンクが貼ってあります。記事との直接の関係はよくわかりませんが。関心のある方はこちらへ
BANCO INTERAMERICANO DE DESARROLLO DEPARTAMENTO DE DESARROLLO SOSTENIBLE
Biocombustibles  ?La formula magica para las economias rurales de ALC?
Peter Pfaumann (SDS / RUR)  Noviembre 2006 (Borrador) UNIDAD DE DESARROLLO RURAL
  http://www.iadb.org/sds/doc/rur-biocombustibles_desarrollo_rural_s.pdf

4) エタノールブームとサトウキビ生産の機械化の進展そして失業
 エタノールブームの中で、ブラジルのサトウキビ生産の機械化、特に収穫作業の機械化が進んでいるとのこと。
 それによって、失業する者が増えているとのこと。
 http://www.rel-uita.org/agricultura/agrocombustibles/las_victimas_del_etanol.htm
 記事の元となっているのはInstituto de Economía Agrícola (IEA) のこちらのニュースと思われる
(ポルトガル語は読めませんが・・・)  http://www.iea.sp.gov.br/out/verTexto.php?codTexto=9076

5)農林統計協会 出版物
日本農業の動き No.161 食糧の奪い合いが始まった農政ジャーナリストの会編
トウモロコシなどの穀物から自動車の燃料などを作る動きが世界で加速している。その広がりは急速で、国際的な穀物相場の高騰を招いている。トウモロコシの値段が上がることで他の穀物の値段など広く影響が出ている。政府は、農家はどう対処すべきか、その処方箋を探る
B6判/256頁/1,260円(本体価格1,200円)/19年10月刊
こちらの書店サイトに入れました。
http://myshop.7andy.jp/myshop/espacio?shelf_id=09

 開発と権利のための行動センター
 青西

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2007/10/25

中南米鉱山開発関連サイト

鉱山開発関連サイトの紹介 

 1)中南米における鉱山開発を巡る紛争監視
  スペイン語ですが、中南米、特に南米諸国における鉱山開発と紛争に関する記事を集めてあります。
  http://www.conflictosmineros.net/al/html/index.php

 2)独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構
このサイトの中に戦略的鉱物資源確保というページがあり、中南米ではパナマ、エクアドル、キューバ、ブラジルの投資環境調査の報告書がダウンロードできます。それぞれローカル・コンサルタント任せで作成しているのでしょうが、エクアドルの報告書は社会・環境面の記述などひどい報告です。こんなのを読んで参入する企業があるとすれば・・・あるのだろうか?・・・地域社会と対立が生じるのが当たり前という気がします。しかしあちこちで問題が起きているというのは、こういうのが鉱山開発関連企業の常識なのかもしれない・・・
http://www.jogmec.go.jp/mric_web/strategic/
 
開発と権利のための行動センター
 青西

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中米における観光開発を巡る問題-パナマ・コスタリカ 

中米における観光開発を巡る問題-パナマ・コスタリカ 

 夏以降、中米における観光開発を巡る記事がいくつか届いたので、報告します。
一つはパナマにおける先住民族と観光開発を巡る問題で、これは外国資本による観光開発を前にして、先住民族の自治組織内部での意志決定のあり方も問題となっています。
もう一つはコスタリカの事例で、こちらは拡大を続ける観光業が地域の自然環境に問題を引き起こしているという報告です。コスタリカを環境保全の先進国と妙に理想化せずに、大規模観光開発による環境破壊の現状をモニタリングしていく必要があるのでしょう。

1)パナマ先住民族居住地区と観光開発-パナマのノベ・ブグレ・コマルカにおけるダマニ・ビーチ観光開発を巡る対立
 
 ノベ・ブグレのコマルカ(先住民族区)は3つの地域に分かれており、その一つがNo Kribo地域である。このNo Kribo地域の伝統的権威が、米国系のダマニ・ビーチ社と観光開発に関する合意を結んだという話を発端に、この地域での観光開発を巡る対立が生じている。 
 6月17日に地域議会が、このダマニ・ビーチ社と観光開発に関する合意を結んだとのことであり、これがNo Kribo地域を構成するKusapín y Kankintúの住民の反発を招いたとのことである。
http://www.estrelladepanama.com/web/main/ver.php?idnews=55297
その後、合意文書はいくつか修正を受けているようであるが、その開発コンセッションが45年、更に40年の延長可能と長期にわたることの問題、また地域議会にはこのような合意を締結する権限は認められていないこと、海岸線の開発コンセッションに関する国の権利への抵触など、この合意に至る手続の違法性も指摘されている。更には、実際に開発されることになった場合には地域の生態系へ大きな影響を及ぼすことは避けられない。
http://www.nodo50.org/caminoalternativo/boletin1/152-15.htm

 この問題はどうもはっきりしない点が多いので、関心のある方はこちらの情報をお読みください。
http://burica.wordpress.com/2007/07/17/comarca-ngobe-bugle-vendida-a-consorcio-damani-beach/(このサイトのコメントも興味深いものです。地域を離れた若者がこのコマルカの開発を考えてコメントを書き込んでいたりする。)
http://www.turismo-responsable.org/denuncia/0708_tierras_panama.html
http://www.thepanamanews.com/pn/v_13/issue_18/business_03.html
INFORPRESS CENTROAMERICANA Proyecto turístico genera malestar entre indígenas
Edición : 1726 Publicado : 19/10/2007

ちなみにこのノベ・ブグレにおいては鉱山開発利権も存在しており、地域の先住民族の反対で一度は中止に追い込まれたセロ・コロラド銅鉱山の再開発が目指されているようである。(パナマ共和国の投資環境調査 JOGMECP6) 
http://www.olca.cl/oca/panama/mineras01.htm
http://www.jogmec.go.jp/mric_web/strategic/panama2006/panamaindex.html


2)コスタリカにおける観光開発への批判

 2007年8月に発行されたWRM(世界熱帯林運動)のニュースレターに近年のコスタリカにおける観光開発の問題点が取り上げられている。要約すると次のような問題が上げられている。

-近年の停電が、自然保全地区における水力発電や地熱発電プロジェクトの口実に使われていること。
-しかし市民に対しては節電や節水を呼びかける一方で、観光業者やもっとも乾燥した地域にであるグアナカステの五つ星のホテルにはそのようなことは言われない。乾期のゴルフ場への散水の中止やプールの水替えの中止は要請されない。そしてグアナカステの高級ホテルやコンドミニアムの建設がどれだけの水を利用するか、既に地域のコミュニティは建設業者が河川を干上がらせていると告発しているという。
-もっともいい場所は私有地に、そして外国人の手に渡り、また国家の自然財産がインターネットで売り払われている。ゴルフィート野生生物保護区では高い土地に豪華な建築物が作られ、展望を得るために傾斜地の木々が伐採されている。下方の村は土砂崩れの危険に直面している。
-パパガヨ・観光拠点プロジェクトではホテルやゴルフ場のために沿岸乾燥林が伐採され、バウラス公園のバッファーゾーンのタマリンドでは”タマリンド保全社”が、数百ヘクタールにおよぶ「エコロジカル住居プロジェクト」のために既にマングローブの伐採が進んでいるという。
-渡り鳥の渡来地でもあり、残されたわずかな湿地帯であるニコヤのサマラ海岸でも観光開発のための開発が進みつつある。
-ドミニカルからパルマルにおける沿岸部においても観光プロジェクトによる森林や生物多様性の破壊が進んでいる。
-しかしこの話は決して新しいものではなく1993年においても既に「最も偽善的な観光開発」だと、環境団体から指摘されていたという。
 関心のある方はこちらへ
  http://www.feconcr.org/index.php?option=com_content&task=view&id=133&Itemid=27
http://www.wrm.org.uy/countries/CostaRica.html

 大規模観光開発が環境にネガティブな影響を引き起こすのは明らかであり、コスタリカといえども例外ではないということであろう。更に、この報告に出てきた「グアナカステ」と「ゴルフィート」は、JICAがコスタリカ政府観光局と行った「コスタ・リカ国沿岸地域 観光土地利用計画調査」で扱われている地域とぴったり一致しています。
http://lvzopac.jica.go.jp/external/library?func=function.opacsch.mmdsp&view=view.opacsch.mmindex&shoshisbt=1&shoshino=0000002932&volno=0000000000&filename=11634144.pdf&seqno=1
この調査結果がこうした事態を引き起こすきっかけになったのか?あるいはこの調査が実際には活用されなかったからから問題が起きているのか?現場も知りませんし、この調査報告書もちゃんと読んでいないので何とも言えませんが・・・この点も納税者としては見ていかなくてはならないのではと考えています。

 またグアナカステにおける開発問題(長期滞在者向け別荘?の拡大)について、FECON(コスタリカ環境保全連盟)のサイトに次のような記事も掲載されています。
http://www.feconcr.org/index.php?option=com_content&task=view&id=154&Itemid=70

 開発と権利のための行動センター
 青西

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2007/10/18

世界食糧デーとバイオ燃料

世界食糧デーとバイオ燃料

 10月16日は世界食糧デーでした。それにあわせていくつかの報道がなされていますので紹介します。

1)食糧への権利のための国連特別報告者であるジャン・ジグレール(Jean Ziegler)がバイオ燃料に関してモラトリアムを要請
http://www.swissinfo.org/spa/portada/detail/Jean_Ziegler_pide_moratoria_en_biocarburantes.html?siteSect=105&sid=8307635&cKey=1192178989000&ty=st
 この報道によると食糧への権利のための国連特別報告者は、トウモロコシやその他の穀物を利用したバイオ燃料生産は食料価格を高騰させるとともに、世界の飢餓を深刻化させる危険があるため、食用作物を利用したバイオ燃料生産に5年間のモラトリアムを求めているとのことである。
 この期間に、経済的権利や環境に対するバイオ燃料のインパクトを評価するとともに、第2世代のバイオ燃料への技術開発に投資すべきと考えている。またこの第二世代バイオ燃料は穀物価格の高騰を避け、飢餓を避けるために、非食用作物、農業廃棄物、作物残渣などを利用して生産されるべきであると述べている。
 また50リットルの自動車のタンクを満タンにするためのバイオ燃料は約200キロであり、これは1人分の一年間の食糧に相当するとのことである。さらにブラジルにおけるサトウキビ生産について、サトウキビの拡大が食糧生産コストを引き上げているとともに、10ヘクタールの食糧作物生産が7-10人の雇用を創出する一方で、サトウキビ生産では雇用は一名に過ぎないとののことである。
 
2) 増え続ける飢餓人口
 同じくジャン・ジグレールは世界食糧デーに際して声明を発表し、食糧への権利を侵害されている人々の数が減少していないこと、飢餓に苦しむ人口は1996年以降増え続ける傾向にあり、その数は8億5千万に上ると推測されている。5秒に一人世界で飢餓や栄養不良で10才以下の子どもが死んでいっているという。しかし世界はこれまでになく豊かになり、世界中の人口の倍の人数が食べるだけの食糧が生産されているという。
 また国際機関にも不一致があり、FAOが食糧への権利を確立するために取り組んでいる一方で、IMFや世界銀行、世界貿易機関などが反対にその権利を切り崩していると批判している。また各国の政策も、世界食糧サミットで食糧への権利を認めているにもかかわらず、ネガティブな影響のある貿易政策を採用している国があると述べている。
 さらに、女性や先住民族など脆弱な状況に置かれている人々の排除や差別、食糧システムへの多国籍企業の野放図な権力、砂漠化、武力紛争そしてバイオ燃料といった問題を提起している。トウモロコシや小麦、砂糖、パームオイルなどを燃料にしようなどというひどい思いつきは、惨事を導くことになると述べ、食糧と燃料の競争を生み出すリスクがあり、このことは開発途上国における食糧・土地・水価格の高騰をもたらし、貧困と飢餓を残すことになると批判している。

http://www.unog.ch/80256EDD006B9C2E/(httpNewsByYear_en)/6173E6CDDA0EBBECC1257376002FB352?OpenDocument

以下 世界食糧デーとは関係ありませんが、バイオ燃料関係の情報です

3) Oil Palm. From Cosmetics to Biodiesel :Colonization Lives On 2006年9月発行
 まだ目を通していませんが。(英語、スペイン語)
http://www.wrm.org.uy/plantations/material/BookOilPalm2.html
  
4) ナショナル・ジオグラフィック 10月号 
シリーズ「地球の悲鳴」 バイオ燃料 実用案にもお国柄
ブラジルでいち早く取り入れられ、いまや世界中の注目を集めるバイオ燃料。地球温暖化を緩和できるのか。各国での研究の最前線をレポートする。
 http://nng.nikkeibp.co.jp/nng/magazine/0710/feature01/index.shtml

5) Global Bioenergy Partnership (GBEP) なるサイトができています。中身未確認
  http://www.globalbioenergy.org/
 
開発と権利のための行動センター
青西

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2007/10/17

先住民族の権利宣言とグアテマラ

 先住民族の権利宣言採択に関して

 2007年9月13日、国連で「先住民族の権利に関する国連宣言」が採択されました。
日本の新聞でもいくつか報道されましたが、「先住民族の10年市民連絡会」が発行する「先住民族の10年News」第138号(10月13日発行)でもこの宣言採択が特集されています。宣言の日本語訳もできあがり次第掲載されるとのことです。http://indy10.at.infoseek.co.jp  及びニュースレターより。
 
 宣言文の本文は国連の下記のサイトで見ることができます。(英語以外の言語へのアクセスできます)
http://www.un.org/esa/socdev/unpfii/en/declaration.html
 次のよくある質問(FAQ)も参考になります。
  http://www.un.org/esa/socdev/unpfii/en/declaration.html


 中南米においては10月12日にボリビアで「世界の先住民族の歴史的勝利を祝う世界大会」が開催され、この宣言の採択を祝うとともに、声明文が公表されています。(こちらも後日抄訳し、10年ニュースの方に掲載の予定)
http://www.movimientos.org/12octubre/show_text.php3?key=11076


 この採択に関し、開発と権利のための行動センターのグアテマラでのカウンターパート組織であるCONIC(グアテマラ先住民族・農民全国調整委員会)のフアン・ティネイは次のように語っています。先住民族のテリトリーにおける、先住民族の意向を無視した鉱山開発などの問題を抱えているグアテマラの状況への危機意識とともに、対抗していくためのこの宣言の重要性が伝わってきます。

 以下 2007/9/28聞き取り
 
 国連におけるこの宣言の採択は非常に重要な一歩です。これは私たちの仲間の真摯な闘争の成果なのです。しかしこの採択には大きな障害がありました。力を持った大国が、先住民族のテリトリーにおける自然資源の搾取のための投資に利害を持つ国々が反対に回っていたのです。
 これは私たちの勝利ですが、宣言と現実は大きく異なることでしょう。ですから私たちが闘争を続けていくことは重要なことなのです。しかしこの宣言があることは、私たち先住民族が自然資源やテリトリーの問題に立ち向かっていく重要な道具となることでしょう。
 私たちの国では資源、水や石油や鉱物資源などに触手が伸びています。そうした中で先住民族のテリトリーを承認し、それを守っていくこと、そしてそのテリトリーにある水、森や大地を守るための闘いを続けていかなくてはなりません。しかし貧困の中にいる人々にとって、多国籍企業の見せつけるお金は莫大なものです。そこで自分たちの小さな土地に2万ケッツアル(約30万円)とか言われたら、喜んで売ってしまうことになります。しかしそれで全て、次の世代の生活も含め、全て終わってしまいます。そのあとに来るのは破壊と略奪だけなのです。
 先住民族に対する「協議」も重要な課題です。「協議」も重要な議論のテーマとなっています。それはコンセッションなどに先んじて先住民族の承認が必要だ、ということを意味しています。しかし政府は最初から多国籍企業の言うなりで、資源をただでばらまいているのです。更にコミュニティとの「協議」どころか、行われているのは「意識化」です。黙って土地を引き渡して出ていかせるための「意識化」です。
 これは土地からの排除なのです。暴力は伴ってはいなくても、歴史的な、そして全ての生きる時間における土地からの排除なのです。都会に出たり、他の国へ行ってしまうことになるでしょう。しかし二度と自分の土地に戻ることはできないのです。これを土地からの排除といわずなんと言えるでしょうか。
 これがグアテマラ国家の態度なのです。何も変化はありません。だからこそ、この宣言を手にして、闘争を継続していかなくてはなりません。

 開発と権利のための行動センター
 青西

 10/27は報告会です。詳細はこちら
 http://cade.cocolog-nifty.com/ao/2007/10/1027_f505.html

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2007/10/04

バイオ燃料関連記事のリスト

バイオ燃料関連記事のリスト
 今年は、メキシコのトルティージャ高騰の話しに始まり、それ以来少しずつバイオ燃料関係の情報を中南米を中心にフォローし、掲載してきました。
 また各地でバイオ燃料関連作物の拡大による環境破壊や土地問題の深化といった報告もなされています。また単一作物の大規模プランテーションが拡大すれば、それによる環境や社会への影響は、「バイオ燃料」であろうとその他の作物であろうと基本的には同様に存在しています。

 またバイオ燃料の問題は、地域的な課題として捉えるのではなく、地球全域での土地利用のあり方、基本穀物への公正なアクセスの確保という視点から見ていく必要があるのではないでしょうか。
 農業者、消費者とも、世代を超えて、持続的な社会の実現に貢献し、また公正な食糧へのアクセスを確保していくという、社会的な責任を担っているのだと思います。 
 みんながまともに食える社会、というのを歴史的に確立できたこともないのに、高く売れるからと「燃料用作物」を植え付けることの正統性、倫理というのが問われているのではないでしょうか、また同時に金があるからと世界中の食べ物を買いまくっていた日本の生活も問われているのではないでしょうか。 

 開発と権利のための行動センター
 青西靖夫

 以下これまでのバイオ燃料関連記事のリスト
 現地報道からの情報、また国際機関等の報告書などを紹介しています。

9/4  手を結ぶ鉱山-バイオ燃料利権(グァテマラ)
8/12 中米 バイオ燃料関係動向
7/12 先住民族とオイル・パーム生産他 バイオ燃料関連
5/25 中南米 バイオ燃料動向(パラグアイ)
5/12 中南米バイオ燃料関連情報
4/28 バイオ燃料関連続報 バイオ燃料と中南米
4/24 バイオ燃料の方向性を考える
4/15 中南米 バイオ燃料関連
4/9 バイオ燃料・エタノール 中南米でのニュースなどから
3/11 バイオ燃料は環境に優しいのか・・・
1/30 バイオ燃料ブームが中米各国に引き起こしつつある影響
1/15 メキシコでトルティージャ価格高騰

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2007/08/12

中米 バイオ燃料関係 動向

中米 バイオ燃料関係 動向

 あれこれあり、ブログの更新がしばらくできずにいました。このところ十分に各地のニュースに目を通せていないのですが、とりあえず見つけたものから紹介します。

1)CEPALが中米地域のバイオ・ディーゼル関係の資料を発行しました。(2007/08)
PERSPECTIVAS PARA EL BIODIESEL EN CENTROAMÉRICA:COSTA RICA, EL SALVADOR, GUATEMALA Y HONDURAS 
CONVENIO CEPAL / REPÚBLICA FEDERAL ALEMANA
中米地域のバイオディーゼルのパースペクティブ
 http://www.eclac.cl/cgi-bin/getProd.asp?xml=/publicaciones/xml/3/29423/P29423.xml&xsl=/mexico/tpl/p9f.xsl&base=/mexico/tpl/top-bottom.xsl

 この報告書によると既に中米諸国はバイオディーゼル市場に参入する初期段階に入っていると見なされている。
 まだ中身をちゃんと読んでいないので参考までに

2)韓国企業がグアテマラにバイオ燃料生産のためのプラント建設(07/07/28)
 プレンサリブレ紙(07/07/28)によると韓国企業の「新エネルギー(Nuevas Energias)」がサカパ県のテクルトラン市にプラント建設のための認可を受けたとのこと。
 ここではキャッサバを原料としてエタノールとバイオディーゼルを生産する予定とのこと。
 http://www.prensalibre.com/pl/2007/julio/28/178292.html

3)グアテマラでは耕作適地が不足し、森林を破壊し、耕境が拡大する危険性が指摘される。(2007/07/13)
 サトウキビ作付地とアフリカヤシ作付地の拡大から、農業適地が不足し、森林を破壊して耕境が拡大する危険性が指摘されている。現地の環境NGO代表は小農園が買い上げられ、その後農民は森林を伐採して、より耕作に不適な土地に移動していく可能性を指摘している。http://www.elperiodico.com.gt/es/20070713/actualidad/41586/
 

4)OLADEのバイオ燃料ニュースレター
 中南米カリブ地域の26カ国が参加するラテンアメリカエネルギー機構(OLADE)がバイオ燃料に関するニュースレターを発行している。
 http://www.olade.org.ec/boletinBiocombustibles.html

5)その他
 しばらく海外にいたせいで、日本で出版されているバイオ燃料関係の書籍や雑誌などはほとんど押さえていませんが・・・とりあえずインターネットで見つけたいくつかを紹介
ベリタ4号 http://www.nikkanberita.com/docs/doc20070710.html
農と食の現場から
エタノールは環境を救わない、むしろ世界の飢餓の引き金に/バイオ燃料はちっとも「エコ」じゃない/解体する農民世界アジアの村で起こっていること/アメリカのコメ戦略が作り出す貧困と人権侵害/
 ここではキューバのカストロ議長の論文も翻訳されているはず。
論座 6月号
フォーリン・アフェアーズの翻訳から「エタノール燃料は本当に人と地球に優しいのか」
 フォード・ランゲ、ベンジャミン・セナウアー
 これは以前紹介したものの翻訳
ル・モンド・ディプロマティーク 7月号http://www.diplo.jp/articles07/0706-3.html  アグリ燃料にまつわる5つの幻想 
 エリック・ホルト=ギメネス(Eric Holt-Gimenez)フード・ファースト/食糧・開発政策研究所専務理事、オークランド、訳・岡林祐子

とりあえずここまで

 開発と権利のための行動センター
 青西靖夫

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2007/07/12

先住民族とオイル・パーム生産他 バイオ燃料関連

 先住民族とオイル・パーム生産他 バイオ燃料関連

 このところバイオ燃料関連の情報が少なくなってきたこともあり、あまりお伝えしていませんでしたが、いくつか。

1)「オイルパーム及びその他の商業的プランテーションが先住民族に及ぼすインパクト」
 国連先住民族常設フォーラム 第六セッションにむけて、「オイルパーム及びその他の商業的プランテーションが先住民族に及ぼすインパクト」という報告がなされています。
 Oil Palm and Other Commercial Tree Plantations, Monocropping: Impacts on Indigenous Peoples’ Land Tenure and Resource Management Systems and Livelihoods. (07/05/07)
 ダウンロードはこちら
http://www.un.org/esa/socdev/unpfii/documents/6session_crp6.doc

2)グアテマラ グアテマラでの報道もだいぶ落ち着き、バイオ燃料振興もいいところも悪いところもあるというような報道が7月のはじめになされています。
 http://www.elperiodico.com.gt/es/20070701/actualidad/41217/ しかし、農民組織からの情報によるとサトウキビ生産の拡大による土地問題が表面化しつつあるようであり、モニタリングを続けていく必要があると思っています。小農民が貧困下に置かれ、なおかつ土地への権利も大土地所有者、経済的エリートに有利な国では、土地利用の変化は、小農民にネガティブな影響を引きおこす可能性が高い。
 また下のニュースではアフリカヤシの生産拡大の可能性に関する報道がなされています。 http://www.elperiodico.com.gt/es/20070623/actualidad/40976/

3)グアテマラ2 小規模バイオディーゼル コミュニティ開発プロジェクトの一環として、使用済みの油のリサイクルによるバイオディーゼル生産のプロジェクトが行われています。
http://www.elperiodico.com.gt/es/20070708/actualidad/41429/

4)アルゼンチンにおける大豆生産の拡大と森林破壊
 穀物価格高騰の中で、アルゼンチンにおける大豆生産が拡大しているとのことである。この中で百万ヘクタールの森林が破壊され、耕地に転換されたとのこと。(この大豆の使途がバイオディーゼルに向かうのかどうかは定かではありませんが)
 直接的にバイオ燃料の原料生産が、生産国内で土地利用の転換を進め、森林破壊を進めるケースだけではなく、それに伴う穀物価格の高騰も含め、外延的な影響が、「破壊できる(しやすい)森林がある国へ」、「規制の甘い国へ」広がっていく危険性を改めて感じさせられます。  http://www.proteger.org.ar/doc685.html

 開発と権利のための行動センター
 青西
 

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2007/05/25

中南米 バイオ燃料動向(パラグアイ)

070524 中南米 バイオ燃料動向(パラグアイ)

 ブラジルのルラ大統領は21日パラグアイで開催されたパラグアイ-ブラジル・バイオ燃料セミナーに参加。パラグアイにおけるバイオ燃料の開発のポテンシャルに言及。パラグアイのドゥアルテ大統領もパラグアイが投資環境としても安定して、魅力的であることを説明。
 ルラ大統領はエタノールとバイオディーゼルはパラグアイ経済に革命を引きおこすことができる、開発のための希望であるとの強いメッセージを送っていたようである。

 またルラ大統領はパラグアイ政府と「バイオ燃料開発に関わる行動計画」に関して合意を結んだようであるが、詳細は未確認。いずれにせよ、パラグアイもバイオ燃料生産国の方向を目指すようである。

とりあえずここでは動きを把握するだけの報告として

 開発と権利のための行動センター
 青西
 
 関係記事
http://www.presidencia.gov.py/vista.asp?codigo=5432
http://www.presidencia.gov.py/vistax.asp?codigo=5442&ID=LULA%20ABRIÓ%20CAMINO%20PARA%20QUE%20LAS%20RELACIONES%20CON%20BRASIL%20REPORTEN%20MAYORES%20BENEFICIOS%20A%20NUESTRO%20PAÍS
http://www.mic.gov.py/index.php?option=com_content&task=view&id=445&Itemid=559
http://www.lanacion.com.py/noticias.php?not=160001&fecha=2007/05/24
http://news.bbc.co.uk/hi/spanish/latin_america/newsid_6676000/6676147.stm

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2007/05/12

中南米バイオ燃料関連情報

バイオ燃料関係情報

1)FAOとCEPALが共同で作成した「ラテンアメリカ・カリブ地域における食糧安全保障とバイオエネルギー利用の機会とリスク」という文書がWEBサイトに掲載されています。Oportunidades y Riesgos del uso de la Bioenergía para la Seguridad Alimentaria en América Latina y el Caribe
英語、スペイン語でダウンロードできます。
http://www.rlc.fao.org/prior/segalim/bioenergia.htm

2)またFAOとチリ政府が開催した昨年6月に開催した「バイオ燃料とアグロ・エネルギーに関する国際セミナー」に関する文書が次のサイトに掲載されています。(目を通してはいません)SEMINARIO INTERNACIONAL AGROENERGÍA - BIOCOMBUSTIBLEShttp://www.rlc.fao.org/prensa/activi/biodiesel.htm  

3)国連の新しい報告書がいくつかのサイトで紹介されています。 
この報告書は、今後のバイオ燃料の持続的利用の可能性に向けて、社会、経済、環境などの側面から今後検討されるべき課題について取り上げています。
 Sustainable Bioenergy:A Framework for Decision Makers, UN-Energy 2007.4 http://esa.un.org/un-energy/pdf/susdev.Biofuels.FAO.pdf
 
 日本語でも次のサイトなどで既に紹介されているようです。
国連バイオエネルギー影響評価報告 バイオ燃料産業急拡大に警告(農業情報研究所(WAPIC))
http://www.juno.dti.ne.jp/~tkitaba/earth/energy/news/07051001.htm

 以下はこの報告書に関連するスペイン語ニュースサイトなど
 BBCーMundo
http://news.bbc.co.uk/hi/spanish/science/newsid_6638000/6638335.stm

 FAO
http://www.fao.org/newsroom/es/news/2007/1000553/index.html

 既に掲載分の文章に3)を追記。

 バイオ燃料が万能ではないことは明らかであるし、各地で問題を引きおこす可能性を秘めているし、既に問題を起こしつつもある。報告書を追っかけるよりは現場の動向を見ていくことが必要なのだろう。
 いずれにせよ、3)のような報告が出ていれば、安易なバイオ燃料促進の国際協力などへは、一定のチェック機能を持ちうるのではないだろうか?
 
開発と権利のための行動センター
青西

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2007/05/05

先住民族大陸会議 イシムチェ宣言

第三回アビヤ・ヤラ先住民族大陸会議
「抵抗から権利の行使へ」
イシムチェ宣言

われわれ、この大陸の先住民族の子孫はグアテマラ、イシムチェに集い、2007年3月26日から30日(注1)にかけて、第三回大陸会議を開催した。次のように宣言する。

-テオティワカン宣言(2000年メキシコ)、そしてキトー宣言(2004年エクアドル)を再確認するものである。われわれの何千年にもわたる原則、補完性、相互性、二元性、そしてわれわれの領域への権利、母なる自然、自治そして先住民族の自決のための闘争を承認するものである。そしてここに大陸におけるパチャクティク(Pachacutik:回帰)の時代の再来を宣言する。5200年にわたるサイクルOxlajuj Baq'tunが終わり、新しいBaq'tunの扉に近づきつつあり、われわれはアビヤ・ヤラを「生命に満ちあふれた大地」にするための歩みを進めているのである。

-われわれは何世紀にもわたる植民地の時代を、そして今日はグローバリゼーションと呼ばれる新自由主義的政策が押しつけられる中に生き続けている。われわれの領域からの排除と略奪は続き、先住民族のすべてのスペースと生きるための手段は奪われ続けているのである。母なる自然は貶められ、貧困と移民が続いている。それは多国籍企業と政府が共に、先住民族の主権に対して組織的に介入していることによって生み出されている。
 
われわれは新しい時代の中で必要とされる挑戦にむけて準備を進めなければならない。そこで次のように宣言する。

-この大陸そして世界の先住民族の間での連携、また先住民族と社会運動との連携のプロセスを強固なものとし、新自由主義的政策とすべての形の抑圧に立ち向かっていくものであること。

-多国籍企業による虐殺が免責されていることで、大陸の先住民族が領域を略奪され続け、絶滅に追い込まれていること、国連が「先住民族の権利宣言」の実現に消極的であること、また「世界人権宣言」の完全な履行が保障されていないことに対する責任は、諸政府にあること。

-われわれが、領域と母なる自然からの共有の富に対して、先祖伝来の歴史的な権利を有することを承認するとともに、われわれの命をかけても、その権利が不可譲、不可侵であり、差し押さえの対象ともなることも、放棄することもできないことを再確認する。

-先住民族代表の直接の参加に基づく立憲議会による、国民国家の再構築、多民族国家の構築と異文化共生社会(sociedades interculturales)へ向けたプロセスを強化すること。

-国民国家の法的枠組みで承認されていなくとも、先住民族の自治と自決に向けた取り組みを進めること。

-先住民族の主権を侵害する自由貿易協定を拒否するとともに、新しい通商協定締結の動きに監視を続けること。

-食糧主権を守っていくこと、反遺伝子組み換え闘争への決意を再確認するとともに、世界の諸民族に対してわれわれの未来を確実にするためにこの運動への参加を呼びかけること。

-コミュニケーションの民主化のため、また先住民族そして異文化共生の促進のための特別な政策の施行を求める闘争を進めること。

-援助をばらまいて先住民族コミュニティに浸透し、自治的かつ正統な組織の分断を狙う、米州開発銀行、世界銀行などの政策に対して注意を呼びかけること。

先住民族の「よい生活」(注2)のために以下の点に合意するものである。

-先住民族の領域における、収奪的産業のための鉱物、石油、森林、ガス、水などの利用権認可を中止することを国際的な融資機関や政府に対して要求していくこと。

-米国ブッシュ政権による、メキシコ国境沿いの壁建設にみられるような排除的な政策、アビヤ・ヤラ先住民族の母なる自然からの共有の富を略取しようとする政策、そして拡張主義、好戦主義的計画と行動など、を強く非難すること。

-先住民族の権利を認めない、特にILO第169号条約を批准しない、あるいはその履行を保障しない、国民国家の政府の許し難い態度を強く非難すること。

-新自由主義政府によって行われているテロリズムと見せかけ民主主義を強く非難するものである。これは先住民族の領域の軍事化を進め、すべてのアビヤ・ヤラにおける先住民族の闘争や社会運動を「犯罪化」するものとなっている。


「抵抗から正統な権利を行使する力に向って 」という言葉を実践し、夢を実現するために

アビヤ・ヤラ先住民族大陸調整機関を設置する。そして、これを継続的な関係と交流のスペースとして、先住民族の経験と提案を共有して、共に新自由主義的なグローバリゼーションに対抗して行く。「よい生活」のために、先住民族として決定的な解放のための闘争を、母なる自然、領域、水、そして生きていくためのすべての自然の財産を守る闘争を続けてゆく。

このためのプロセスとして次の行動を計画する。

-女性、子ども、若者などの参加による先住民族の闘争と組織化プロセスの強化
-アビヤ・ヤラ先住民族女性会議とアビヤ・ヤラ先住民族青少年会議の開催を呼びかける
-資本主義によって引きおこされている災害から母なる自然を守り、地球温暖化の問題を訴える先住民族大陸行進を2007年10月12日(注3)に実施するように呼びかける
-先住民族の権利を擁護し保障するための先住民族による外交活動を強化する
-われわれの兄弟であるエボ・モラーレス・アイマ、ボリビア大統領のノーベル平和賞候補を支持する
-コカの葉を処罰の対象から外すことを要求する(注4)

「われわれの過去を夢み、われわれの未来を思い出そう」
イシムチェIximche’、 グアテマラ 2007年3月30日

--------------------------
注1:3月26日はマヤ暦で「13の力を持つ夜明けの精」、3月30日は「4つの力を持つ鹿の精」の日
注2:「よい生活(vivir bien)」―「人や生き物と自然、全てが均衡を保って生きていく状態」
注3:10月12日はコロンブスによるアメリカ大陸「発見」の日であるが、先住民族運動はこの日を「先住民族の日」と捉えなおしている
注4:コカの葉はアンデス地域では伝統的に薬草として用いられてきた

(翻訳: 青西靖夫・新川志保子)

原文はこちら
http://www.iiicumbreabyayala.org/news/3
http://movimientos.org/enlacei/cumbre-abyayala/show_text.php3?key=9622
また開発と権利のための行動センターのHPに、先住民族大陸の報告会に利用した資料集を掲載予定
http://homepage3.nifty.com/CADE/

開発と権利のための行動センター
青西

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2007/04/28

バイオ燃料関連続報

バイオ燃料と中南米 続報(070427)

1)ブラジルのサトウキビ農園労働者の労働条件
  http://www.adital.com.br/site/noticia.asp?lang=ES&cod=27333
 ブラジル連邦議会では5月から、バイオ燃料生産に関連する生産連鎖の労働条件等についての審議を開始するとのこと。
 これはサトウキビ農園の労働者の労働条件が劣悪であるというだけではなく、それが自由貿易を進める先進諸国の輸入障壁の口実に使われないようにということでもある。
 同時に、奴隷として農園労働者を扱っていたと告発されていた農園主への聴取も行われるとのこと。

2)農村労働監督局によって288人の労働者が劣悪な労働から「救出」される。
 http://www.adital.com.br/site/noticia.asp?lang=ES&cod=26895
 6つのサトウキビ及びアルコール生産に関わっていた農園において、劣悪な状態に置かれていた労働者が「救出」されたとのこと。

3)コロンビアでも食用のトウモロコシ(白トウモロコシ)の価格高騰
 http://news.bbc.co.uk/hi/spanish/business/newsid_6597000/6597449.stm BBC-Mundoによると、コロンビアでもアレパ、タマレスなどの伝統的な料理白トウモロコシの値段が高騰しているとのこと。2006年初頭にはトン当たり134ドルだった白トウモロコシ価格が、現在は250ドルに達しているとのこと。
 コロンビアではもともと白トウモロコシの自給ができず、年間15万トンほど輸入しているとのことであるが、エタノールブームの中で白トウモロコシの作付が減少し、国際市場での供給が減少しているとのこと。
 「アレパの値段は一緒だけど、どんどん小さくなっている」とのこと。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
 このニュースのなかで、タンザニアからの輸入のもくろみもあったこと、また相場を見た価格つり上げが行われているのではないかというコメントも伝えられています。しかし基礎食糧である穀物価格の市場取引がバイオ燃料生産によって世界的に不安定になっていることが見て取れます。
 例えばタンザニアのこれまでの貿易相手国なども見直してみる必要があるかもしれません。「お金があれば買える」。ない国は買えなくなるのです。
 
 また土地の利用にしても、労働力の利用にしても、もともと公正なメカニズムが存在しないところで、急に土地へ需要が拡大したり、労働力需要が拡大すると、これまでの歪んだメカニズムが再生産され、強化される可能性もあります。
 例えば、地域の先住民族コミュニティが土地権利の承認を求めていた土地が、突然大土地所有者のものとして登記されたり、売買されてしまったり、ということもあり得ると思います。
 開発と権利のための行動センター
 青西靖夫

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2007/04/24

バイオ燃料の方向性を考える。

バイオ燃料の方向性を考える。

バイオ燃料の話しを少しずつ読みながら思うところがあります。バイオ燃料の話しはどこにその基盤をもって話されるべきなのか。地政学的な話しでもなく、エネルギー供給に関わる安全保障でもなく、補助金にかかわる利権でもなく、新しい有望なビジネスチャンスや投資先としででもなく・・・それは限られた資源へのアクセスをより公平にするという大きな目標を設定した上で語られるべきではないでしょうか。世代間の公正のために、そしてまた現世代におけるより公正な資源へのアクセスのために。

1)石油を燃やす、燃料として消費する総量を削減するための取り組みとして、バイオ燃料の導入すること。今後消費量を上昇させないという意志のもとにバイオ燃料の利用を検討する必要がある。
2)仮にバイオ燃料が安価に供給できる態勢が整い、同時に石油価格も低下傾向をみせたとしても、燃料消費の総量を抑制するという方向を維持すること。特に大量消費国は厳しいコントロールが必要でしょう。
3)石油価格が上昇したときに、低所得国への安定供給を確保することを念頭にバイオ燃料の価格、国際取引のルールを設定すること。
4)エネルギー資源の価格と穀物価格のリンクを抑える。
5)食糧の安全保障、食糧の安定的供給に影響を与えるバイオ燃料生産を抑制する。
6)水、森林、土壌の劣化に結びつくような、自然環境にネガティブな影響を与えるバイオ燃料生産を規制すること。

 将来の世代に対して、未来に生まれてくる命に対して、世界中に石油を燃料として燃やし続ける自動車を売り続け、原材料として、また燃料資源としての石油に依存した産業社会のモデルを示し続けてきた先進諸国の、そして私たちの責任は重い。

 開発と権利のための行動センターとしては、バイオ燃料開発などに関わる地域社会への影響、環境への影響を今後も随時フォローしていきたいと思います。

 開発と権利のための行動センター
 青西靖夫

 以下これまでのブログでのバイオ燃料関連ニュース

http://cade.cocolog-nifty.com/ao/2007/04/post_20cd.html

http://cade.cocolog-nifty.com/ao/2007/04/post_9208.html

 http://cade.cocolog-nifty.com/ao/2007/03/post_31e4.html 

http://cade.cocolog-nifty.com/ao/2007/01/20070127_7cd7.html

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2007/04/15

中南米 バイオ燃料関連

バイオ燃料関連

 バイオ燃料への対応は中南米諸国でも立場の違いを鮮明にしつつあります。農業輸出国であり、生産ポテンシャルのあるウルグアイは、カストロ議長やチャベス大統領とは異なり、土地利用は食糧生産向け、代替燃料向けと適切に合理化できるという方向を打ち出している。
http://es.news.yahoo.com/11042007/4/uruguay-tabare-vazquez-discrepa-fidel-castro-hugo-chavez-elaboracion-etanol.html

またエクアドルのコレア大統領は4月初旬にブラジルを訪問し、その際に締結したニカ国間の協定には、エタノール生産に関する協力も含まれているとのことである。コレア大統領はエクアドルにとっては「脱石油」が重要であり、また農業生産を活性化させるためにもエタノール生産のためのサトウキビ生産を活性化させるとの意向を示している。
http://www.lavanguardia.es/lv24h/20070405/imp_51323485632.html

米州開発銀行はバイオ燃料促進のための30億ドル相当の融資や技術支援を提供する計画であるとのことであり、中南米ではブラジルで民間の事業を更に促進するとともに、エルサルバドル、コスタリカ、コロンビアなどでの事業を計画しているとのことである。コロンビアではパームオイルによるバイオ・ディーゼルの生産拡大を計画しているようである。
http://www.iadb.org/NEWS/articledetail.cfm?Language=Sp&parid=2&artType=PR&artid=3779
また米州開発銀行では次のような報告書を刊行している。
A Blueprint for Green Energy in the Americas
http://www.iadb.org/biofuels/

フォーリン・アフェアーズ誌5/6月号はトウモロコシを原料とするエタノール生産に疑念を呈する論文を掲載している。
 現在のエタノール生産ブームは、補助金と高い原油価格に支えられているが、食糧穀物価格に及ぼす影響、貧困層に与える影響について懸念を表明している。
 急速な生産能力の拡大が及ぼす影響、10年で現在の世界生産量の3倍以上を生産しようという計画の無謀さ、(今年度計画量の5倍以上)、原油価格と食料価格を結びつけてしまう危険性、補助金を大量に受け取っている生産者が行っていること、家畜価格への影響などの問題、またバイオ燃料業界が市場にではなく、政治家とわずかな大規模企業に仕切られていることの問題、環境効果への疑念などを取り上げている。
 「アグリビジネスや投資家そして一握りの農場主にはチャンスを与えるだろうが、エタノールは農業セクターの内部また外部の伝統的な商品流通や交易、消費のパターンを混乱させることとなるであろう」
http://www.foreignaffairs.org/20070501faessay86305/c-ford-runge-benjamin-senauer/how-biofuels-could-starve-the-poor.html 
この論文でも「SUVタイプの25ガロン(約95リットル)タンクをエタノールで一杯にするためには450ポンド(約200キロ)のトウモロコシが必要であり、それは一人あたり1年間のカロリーを充足することが出来る量である」という比較もしているが、車の燃料タンクに入れて燃やすぐらいであれば、作物にも、土地にも、肥料にもより有用な使い方があるのは当たり前ではないのだろうか?

 開発と権利のための行動センター
 青西靖夫
 

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2007/04/09

メソアメリカでの自然保護区と地域住民

 中米ホンジュラスの大西洋岸、ガリフナ民族の住む島嶼帯に設定された海洋保護区への批判です。
この文章をグアテマラのイサバルでの活動の中で出会ったケクチの人々の声を思い出しながら読んでいました。本当に同じようなことがあちこちで起きています。
 http://homepage3.nifty.com/CADE/guatemala/CONIC.files/0609repIsabal.pdf
開発と権利のための行動センターでは「先住民族と自然資源への権利:「未来を決める権利はだれのもの」というテーマで今年も活動を行っていきます。
 http://homepage3.nifty.com/CADE/news.htm#indigena
http://cade.cocolog-nifty.com/ao/2007/04/post_154b.html

メソアメリカの自然保護区での「リアリティ・ショー」
リリアン・キャロル・リバス
Organización Fraternal Negra Hondureña (OFRANEH)
http://alainet.org/active/16618〈=es

 1990年代に引きおこされた自然保護区における先住民族や黒人系民族の居住環境の変容は、現在は国際機関や封建主義エリートの「開発主義的」計画に服従させられている。彼らは我々民族のテリトリーへの権利を否定した挙げ句に、現在は我々のテリトリーを単なる商売の道具とし、以前は題目のように唱えていた自然保護の本質からはほど遠い、大規模プロジェクトを促進しているのである。 
 プエブラ・パナマ計画に含まれているようなインフラ計画の実施は、数えきれぬほどの自然保護区を破壊し続け、また「メソアメリカ生物回廊」などと呼ばれていたものも、所詮は広大なテリトリーを略取し、インフラ整備の影響地域に含むためのシステムであったことが明らかになりつつある。
 ホンジュラスのパトゥカ、ティグレダム(ホンジュラス・エルサルバドル)、ボルーカ(コスタリカ)、テリベ(パナマ)などのダムはエコシステムに大きな変容を引きおこし、タワカ、ミスキート、レンカ、ブリブリ、テリベなどの諸民族に直接的に大きな影響を引きおこしている。そしてこうした諸民族はこうしたプロジェクトについて協議を求められることもなく、さらにはこれらのプロジェクトに対して強い抗議の姿勢を示していたにもかかわらず、そうした拒否の姿勢は考慮されることもなかったのである。
 また、カリブ沿岸一帯では石油の探査・開発が進められようとしており、これはカリブ沿岸の湿地帯にパイプラインが引かれ、またパナマにプエブラ・パナマ計画に含まれる巨大な精油所が建設されることにつながるであろう。またカルタヘナ・パナマ間パイプラインはベネスエラの石油の輸出に使われることになるであろう。
 プエブラ・パナマ計画は新自由主義に基づくグローバル経済のモデルの縁取られており、それは自然を単なる商品とみており、それは最も高い値をつける入札者次第なのである。これは厳格な環境主義者のプロセスを取ってきた「メソアメリカ生物回廊」が唱えてきたレトリックとも対峙するものであるが、「メソアメリカ生物回廊」も地域住民の権利をほとんど尊重せず、地域住民の管理計画のデザインや実施プロセスへの参加を拒絶してきたし、多くのケースで我々の食糧への権利を押さえつけてきたのである。

 90年代の初頭には、国家には適切な管理を保証することができないという題目の下で、指定されたばかりの自然保護区の民間財団への引き渡しプロセスが始められた。ホンジュラスにおいては、企業家であるStephan Schmidheinyがコチーノ島嶼帯の一部を獲得し、それが後にスイス市民の投資によって自然保護区となるに至った。この保護区はその後、管理のためにスミソニアン協会(*1)に引き渡されたが、この協会によって一世紀にわたって管理されているパナマのバーラ・コロラド島のような排外的公園を設置するつもりであったという。
 スミソニアン協会によるコチーノ島嶼帯に居住するガリフナ・コミュニティーの排除政策は、地域住民とスミソニアン協会の間で数多くの摩擦を引きおこし、ガリフナ民族の権利を踏みにじるものであった。
 1996年、スミソニアン協会は突如、産業的潜水ゾーンを設置した。これはこれまでの伝統的な潜水システムとは技術的に大きく異なるものであり、このことが甲殻類の略奪を悪化させ、ガリフナ民族がかって知らない生態的破壊を引きおこしたのである。
 2000年にはWWF(世界自然保護基金)(注2)が管理のために入ってきて、伝統的潜水漁を禁止したのである。これはガリフナ民族の人権の侵害に他ならない。
 WWFはAVINA(注3)とともに、コチーノ島嶼帯の新しい管理計画を策定し、伝統的漁労地区なるものを計画している。これが新たな人権侵害をもたらすことは明らかである。既に軍による漁民や潜水漁漁民に対する法律違反行為が引きおこされているが、これまで適切に調査がなされたことはなく、このことはコチーノ島嶼帯のガリフナ民族に不信感を広げている。
 しかし2006年の間、軍の駐屯地を維持したことに対して、昨年の9月にはコミュニティはコチーノ島嶼帯の非軍事化を要求した。その圧力の中で、軍は流血の事態を避けるために、最終的に撤退している。

 「コチーノ島嶼帯モニュメント」と名付けられた自然保護区の管理において最も一貫性のないのは、昨年9月13日から行われたイタリア人グループによる「リアリティ・ショー」への参加であろう。これは、ウミガメの産卵地の聖域として、人為的介入を禁止し、完全に排他的地域とされてきたパロマ島で実施されたものである。3週間にわたってこの「リアリティ・ショー」の撮影は行われ、それもカメの産卵時期に行われ、ウミガメの再生産に悲劇的な結果を引きおこすこととなったのである。10年以上の間、この島嶼帯の保全という名目のもとで、パロマ島はガリフナ民族すら船を乗り付けることを許されないという厳しい管理の下に置かれてきたにも関わらず。

コチーノ島嶼帯に引きおこされたような、管理計画を執行するために地域住民が抑圧されるという事態は、メソアメリカの自然保護区で数多くみられることであろう。現在は、プエブラ・パナマ計画の実施のために、保護という題目は薄められ、先住民族や黒人系民族のテリトリーからの略奪戦略は更に精緻化されつつある。しかし我々は何世紀にもわたって我々の生活環境を保全してきたのである。

 WWF,AVINA、Fundación Cayos Cochinosなどの来訪によるコチーノ島嶼帯での「リアリティ・ショー」が続く一方で、イタリア人、コロンビア人そしてその他の外国人が我々の生存を弄びに来るのである。諸島に住むガリフナ民族は、そうした彼らの活動を記録するテレビカメラも持たず、経済的・文化的な生き残りのために戦い続けているのです。説明がされることもなく押しつけられた管理計画に縛り付けられ、守るべき法をないがしろにすることにたけている軍隊に銃口を向けられつつ。

 ラ・セイバ (2007/03/30)
 リリアン・キャロル・リバス
Organización Fraternal Negra Hondureña (OFRANEH)
http://alainet.org/active/16618〈=es


*1 スミソニアン協会
米国において世界有数の博物館など計19の学術施設を運営管理している。今年三月公費乱用の疑いから会長が解雇されたのがニュースになっている。会長の年収は約1億円だったという・・・
http://www.cnn.co.jp/business/CNN200703270019.htmlhttp://www.sankei.co.jp/kokusai/usa/070328/usa070328001.htm

*2 WWFのサイトではコチーノ島嶼帯でのロブスター漁について次のような文章を掲載している。
http://www.panda.org/about_wwf/what_we_do/marine/news/stories/index.cfm?uNewsID=2633
*3AVINA
http://www.avina.net/web/avinawebsite.nsf/page?open
1994年に文中にも出てくるスイス人実業家Stephan Schmidheiny によって設立された団体であり、資金もこの実業家から多くが出ているようである。現在中南米全域で活動しているようである。
http://www.stephanschmidheiny.net/officialwebsite/cmtsts.nsf/page?open

また関心のある方へ
ガリフナをはじめとして、アメリカ大陸のアフリカ系住民についての資料としてはこちらをどうぞ(スペイン語)、ラテンアメリカのアフリカ奴隷の歴史から、各国の状況、法的な整備状況まで解説されています。 http://www.unicef.org/lac/manualafrodesc2006(1).pdf

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バイオ燃料・エタノール 中南米でのニュースなどから

中南米 バイオ燃料・エタノール関連 最近の話しなど

 キューバのカストロ議長がグランマ紙上でトウモロコシを原料とするエタノール生産を厳しく批判したことは日本の報道でも既に伝えられている。
http://www.mainichi-msn.co.jp/kokusai/america/news/20070331ddm007030040000c.html

 カストロ議長の言うことはもっともな話しばかり。
 飢えに苦しむ人がいるにもかかわらず、食糧を自動車の燃料にしようという発想の問題。必要とされるエタノールを生産するのに必要なトウモロコシの量、それを作るための土地が膨大にいること。(非現実的であること)キューバで直接的にアルコール生産のために土地を使うぐらいなら、人々の食糧や環境のためにもっと有効な使い方があること。エタノール生産につぎ込もうという資金を、世界中の白熱灯を蛍光灯に変えためにつかった方がよっぽど温暖化に役立つであろうこと。それなら地球上の数多くの飢えに苦しむ人餓死させることもない。 などなど
 http://www.granma.cu/espanol/2007/marzo/juev29/reflexiones.html

 さて、ニューヨークタイムズの社説(2007/04/05)がエタノール・ブームを批判していることが同じくキューバでのグランマ紙上でも紹介されている。
http://www.granma.cu/espanol/2007/abril/vier6/rechaza.html

 ニューヨークタイムズの社説では次のように取り上げている。
「米国ではトウモロコシ作付ブームに沸き、今年は9500万エーカーの作付が見込まれている。これは昨年よりも1200万エーカーの拡大であり、1944年以来最大の面積である。一方大豆の作付面積は10%も減少。小麦や綿花も同様に減少している。
 さらには1980年代に開始された「保全休耕プログラム」の対象用地(多くは農業に不適当な土地であり、生態系回復のための用地とされてきた。)への開放圧力が高まっている。
 『私たちは短期的な利益のために、二十年間かけて築いてきた農場ベースでの保全の取り組みを放棄してはならない。トウモロコシによるエタノールは私たちが利用する石油のごくわずかな量にすぎないのです。』
 http://www.nytimes.com/2007/04/05/opinion/05thu3.html

 米国でも問題を引きおこしているエタノール・ブームが中南米の社会・経済に不安定性をもたらすことは間違いないであろう。既に穀物価格高騰の影響などについては紹介しまたが、土地利用や自然保護区に関する法整備も適切な管理も不十分な国が多い中で、穀物やオイルパームの作付けブームが広がれば、農業フロンティアが森林に向けて広がっていく危険は避け難い。
  
 こうした中で、ニカラグアのオルテガ大統領も「反エタノール連合」に名乗りをあげた。 http://www.laprensa.com.ni/archivo/2007/abril/04/noticias/nacionales/183579.shtml ニカラグアのプレンサ紙の記事によると、ニカラグアでは既に化成肥料(尿素)価格が200%高騰したとのこと。またサトウキビやトウモロコシの作付可能地の価格の騰貴も進んでいるとのことである。
 オルテガ大統領はエタノール生産を全面的に否定しているわけではないようだが、「ブームに沸いた後にニカラグアに経済危機を引きおこした、かっての綿花生産のような過ちを繰り返してはならない」と語っているとのことですである。(その一方で南部大西洋岸自治地域におけるオイルパームプランテーションの拡大には前向きの姿勢を示しているようです。)

 開発と権利のための行動センターのこれまでの関連ニュース
http://cade.cocolog-nifty.com/ao/cat5146592/index.html
http://cade.cocolog-nifty.com/ao/2007/01/20070127_7cd7.html
 http://cade.cocolog-nifty.com/ao/2007/03/post_31e4.html

 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 開発と権利のための行動センター
 青西


 話しは飛びますが・・・日本の大豆価格も上昇傾向を続けることでしょうし、遺伝子組み換え大豆の入手が難しくなる話しも既に報道されているかと思います。
 日本ではバイオ燃料などと言わずに、オイルショックを思い出しながら地球温暖化対策は「省エネ」、それに国内農業の再確立に取り組むのが重要なのではないでしょうか。
 そしてここで遺伝子組み換え大豆の流入に抵抗できるかどうか・・・今後不安定性が強まる可能性が高い国際農産物市場とのリンクを少しでも小さくしていくことが重要なのではないでしょうか。

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2007/04/05

先住民族大陸会議支援金の報告

先住民族大陸会議支援金の報告
2月末より開始させて頂きました、先住民族大陸会議の支援キャンペーンhttp://cade.cocolog-nifty.com/ao/2007/02/post_65a6.html も無事終了しました。 

下記の団体に大陸会議の支援に賛同して頂きました。

先住民族の10年市民連絡会
ナマケモノ倶楽部
中南米と交流する京都の会
日本ラテンアメリカ協力ネットワーク
開発と権利のための行動センター

また上記団体他個人11名の皆様から
計1550ドルの支援金を頂き、現地開催組織に届けさせて頂きました。

皆様ご協力ありがとうございました。

開発と権利のための行動センター
代表理事 青西靖夫
日本ラテンアメリカ協力ネットワーク
代表   古谷桂信

また下記の通り4月21日に会議の報告会の開催を予定しておりますので、是非ご参加ください。


アメリカ大陸の先住民族会議 -東京報告会-
 
「1500人が集った会議で先住民族が世界に向けて訴えたこと」

日時 :4月21日(土) 午後2時~4時半(開場1時半)

報告者:小林致広
     (メキシコ先住民運動連帯関西グループ、神戸市外国語大学教員)
     石川智子(グアテマラ在住)

参加費: 800円(資料代)

会場 :大阪経済法科大学東京麻布台 セミナーハウス 4階 中研修室
http://www.keiho-u.ac.jp/research/asia-pacific/access.html
地下鉄日比谷線神谷町下車(一番出口) 徒歩3分
都営三田線御成門駅下車        徒歩10分

<東京報告会連絡先>
先住民族の10年市民連絡会事務局
TEL&FAX:03-5932-9515 E-mail :indy10-Lj@infoseek.jp

IMADRグァテマラプロジェクト
TEL:03-3586-7447  Fax: 03-3586-7462
E-mail:miekof@hotmail.com (藤岡)

<共催団体>
開発と権利のための行動センター、市民外交センター、先住民族の権利ネットワーク、先住民族の10年市民連絡会、ナマケモノ倶楽部、日本ラテンアメリカ協力ネットワーク、反差別国際運動(IMADR)グァテマラプロジェクト

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2007年3月26日から30日にかけて、カナダからチリまで、アメリカ大陸の先住民族リーダーが一同に集い、先住民族運動の方向性を議論するための会議が中米グアテマラで開催されました。
この会議には約1500名の先住民族リーダーが参加し、権利回復のために、どのように先住民族組織の連携を強化するか、政治参加のスペースを開いていくか、 熱い議論が繰り広げられました。
先住民族運動はどこに向かうのか、ボリビアの先住民族出身のエボ・モラーレス大統領に続く動きはどう広がっていくのか。この会議に参加された2名の方を招き、ホットな報告をお聞きします。
是非ご参加ください!
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2007/04/02

4月21日 アメリカ大陸の先住民族会議 -東京報告会-

アメリカ大陸の先住民族会議 -東京報告会-
 
「1500人が集った会議で先住民族が世界に向けて訴えたこと」

日時 :4月21日(土) 午後2時~4時半(開場1時半)

報告者:小林致広
     (メキシコ先住民運動連帯関西グループ、神戸市外国語大学教員)
     石川智子(グアテマラ在住)

参加費: 800円(資料代)

会場 :大阪経済法科大学東京麻布台 セミナーハウス 4階 中研修室
http://www.keiho-u.ac.jp/research/asia-pacific/access.html
地下鉄日比谷線神谷町下車(一番出口) 徒歩3分
都営三田線御成門駅下車        徒歩10分

<東京報告会連絡先>
先住民族の10年市民連絡会事務局
IMADRグァテマラプロジェクト

<共催団体>
開発と権利のための行動センター、市民外交センター、先住民族の権利ネットワーク、先住民族の10年市民連絡会、ナマケモノ倶楽部、日本ラテンアメリカ協力ネットワーク、反差別国際運動(IMADR)グァテマラプロジェクト

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2007年3月26日から30日にかけて、カナダからチリまで、アメリカ大陸の先住民族リーダーが一同に集い、先住民族運動の方向性を議論するための会議が中米グアテマラで開催されました。
この会議には約1500名の先住民族リーダーが参加し、権利回復のために、どのように先住民族組織の連携を強化するか、政治参加のスペースを開いていくか、 熱い議論が繰り広げられました。
先住民族運動はどこに向かうのか、ボリビアの先住民族出身のエボ・モラーレス大統領に続く動きはどう広がっていくのか。この会議に参加された2名の方を招き、ホットな報告をお聞きします。
是非ご参加ください!
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2007/03/30

先住民族大陸会議 チリのマプーチェ民族の声

先住民族大陸会議 チリのマプーチェ民族の声


バルディミール・パイネクーラはチリのラフケンチェのテリトリーの若いリーダーであり、第三回大陸会議に参加しているマプーチェ組織の派遣団を代表しています。そのインタビューが次のサイトに掲載されていますので、抄訳します。
http://movimientos.org/enlacei/cumbre-abyayala/show_text.php3?key=9610

「ブラジル、ベネスエラ、ボリビア。エクアドルにおける動きは、先住民族組織や運動体が政府機関に参加する可能性を開きつつあります。500年にわたる闘争の後に開きつつあるスペースを利用しなくてはなりません。」

 チリにおいて、政治権力へのアクセスについてどう考えますか?

 チリでは先住民族の、マプーチェの政治的な権力への参加はゼロだと言えます。今日、スペースは開かれた、といいますが、それは相談を受けるだけの参加であり、与えられているだけで、真の参加ではありません。実効的な参加のためのスペースを開いていかなくてはなりません。マプーチェが6割を超える自治体もあるのです。しかし地方政治にすら、首長や市会議員にすら先住民族の参加はありません。第9州にはマプーチェ人口が集中していますが、マプーチェの権力当局者はいません。その点でチリは遅れていますし、マプーチェの参加のための制度は開かれていません。
 
 先住民族の参加という点でバチェレ政権に対して何を望みますか?

 バチェレは大統領に就任したときの、また選挙中のマプーチェに関わる約束のすべてを果たさなくてはなりません。憲法上の承認、169号条約の承認。そこから真の参加のスペースが開くと考えます。来年また選挙が来ます。そこにはマプーチェの参加のスペースが開かれている必要があります。


 この先住民族大陸会議において、国際的な文脈でチリについて、またマプーチェの闘争についてどのようなイメージを持たれていると思いますか?

 チリでは最近になってやっとこうした参加のスペースが開かれてきたに過ぎません。ですからマプーチェのテーマというのは他の先住民族の経験と較べて明確になっていませんし、十分に勘案されてきませんでした。ボリビアの外交官と話しをした際にも、マプーチェの抱える問題について十分な情報を持っていないこともがわかりました。外交の中で様々なことがあるのはわかりますが、先住民族の外交官がチリのマプ