中南米

2014/01/27

国際的な批判に右往左往する世界銀行グループのIFC

 このブログでも何度かお伝えしたホンデュラスにおけるオイルパームプランテーションにおける人権侵害。このプランテーションへの世界銀行グループのIFCからの融資に対し、2012年、世界銀行内部のオンブズマン制度であるCAOが調査を開始。

 2013年12月20日付けの報告書を公表。この中でIFC が土地問題やそれにかかわるリスクについて適切な調査を実施していなかったこと、適切な環境・社会評価を行っていなかったことなどを指摘。これに対して、IFC1月3日付けで、この報告書の内容に同意という記載を含む回答を行った。

 これに対し1月20日にホンジュラス国内及び国際的な市民組織の70団体が連名で声明を発表。

 その後、22日、23日付けでIFCが批判を受け入れて方針を転換するという報道がなされている。

 詳細は把握できておらず、CAOの報告書もさっと眺めただけであるが、CAOの報告書はどのような点から世界銀行の融資にチェックを入れていくかという点からも参考になるのではないかと思う。

参考サイト

1)Honduras / Dinant-01/CAO Vice President Request

http://www.cao-ombudsman.org/cases/case_detail.aspx?id=188

http://www.cao-ombudsman.org/cases/document-links/documents/IFCResponsetoCAOAuditofDinant_Jan32014.pdf

2)World Bank arm under fire on project with group linked to killings(1/10)

http://www.ft.com/intl/cms/s/0/5db01062-79d0-11e3-a3e6-00144feabdc0.html

3)World Bank's Lending Arm Linked To Deadly Honduras Conflict(1/10)

http://www.huffingtonpost.com/2014/01/10/world-bank-honduras_n_4577861.html

4)World Bank funding a company implicated in human rights abuses in Honduras(1/10)

http://oxf.am/wYZ

5)IFC fails to act on human rights abuses in Honduras (1/24)

http://www.brettonwoodsproject.org/2014/01/ifc-fails-act-human-rights-abuses-honduras/

6)World Bank's private-sector arm accepts Honduran company loan criticism(1/22)

http://www.reuters.com/article/2014/01/22/honduras-worldbank-idUSL2N0KW1EH20140122

7)World Bank lending arm forced into U-turn after Honduras loan row(1/23)

http://www.theguardian.com/global-development/2014/jan/23/world-bank-ifc-forced-uturn-honduras-dinant

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2011/12/29

エル・サルバドール:パシフィックリム社による金採掘をめぐって

ATTAC 関西の喜多幡さんよりの情報です。


パシフィックリム社による金採掘をめぐって

エルサルバドル・カバーニャス県でパシフィックリム社(カナダの鉱業会社)
が進めようとしている金採掘プロジェクトに関連して、環境問題や住民の健康
に対する重大な影響が予想されることから、地元の住民や環境団体の反対運動
が広がり(この中で活動家4人が殺害されています)、エルサルバドル政府も
採掘許可を拒否してきました。これに対してパシフィックリム社はドミニカ共
和国・中央アメリカFTAのISD(投資家国家間紛争)条項を使って、世界銀行の
国際投資紛争解決センター(ICSID)にエルサルバドル政府に対して賠償請求を
求める訴訟を起こしました。

以下はこの問題に関連して米国のInstitute for Policy Studies(ポリシー・
スタディーズ研究所)が呼びかけた署名(公開状)です。TPPで問題になって
いるISD条項の教科書のような事例なので、広く宣伝し、エルサルバドルの人
たちと連帯して、この無謀な計画を中止させましょう。

公開状
(宛先)
Robert Zoellick, President, World Bank
Meg Kinnear, Secretary-General, ICSID
V.V. Veeder, Tribunal president
Brigitte Stern, Tribunal member??
Guido Santiago Tawil, Tribunal member

この請願書に署名した私たちは、 ___ 団体以上の市民社会団体を代表してい
ます。私たちは、計画されているシアン化合物の浸出を伴う金採掘プロジェク
トを阻止するために民主主義的手続きを通じて活動しているエルサルバドルの
コミュニティーに連帯してこれを書いています。このプロジェクトが地域の環
境やこの国の重要な河川と水源を毒で汚染する危険は、根拠のある恐れです。

パシフィックリム社は、エルサルバドルの環境許認可手続きに従うのではなく、
ドミニカ共和国・中央アメリカ自由貿易協定(DR-CAFTA、米国と中米5カ国と
ドミニカ共和国が加盟)の下で攻撃をかけてきました。同社はエルサルバドル
政府に対して賠償を要求しており、賠償額は数億ドルに上ります。同社はDR-
CAFTAの下の裁定を求めるために定められた手続きを悪用し、その子会社をケ
イマン諸島から米国ネバダ州に移転しました。この係争は世界銀行の国際投資
紛争解決センター(ICSID)によって裁定されます。

パシフィックリム社はICSIDと自由貿易協定のISD(投資家国家間紛争)ルール
を利用してエルサルバドル国内における採掘と持続可能性な環境をめぐる民主
主義的な論争の結果を覆そうとしています。これらの問題はICSIDの仲裁法廷
で決定されるべきではありません。パシフィックリム社によるエルサルバドル
の内政への干渉の中で、採掘に反対する活動家4人が、このプロジェクトの予
定地の中で殺害されています。

私たちは、国内の統治手続きと国家の主権が尊重されるべきであり、この提訴
は却下されるべきであるという地元コミュニティーとエルサルバドル政府の要
求を支持します。私たちは民主主義の側に立ちます。

■原文および署名団体のリスト
http://www.ips-dc.org/articles/open_letter_to_world_bank_officials_on_pacific_rim-el_salvador_case#.Tu9K9OJD9CE.twitter

■12月15日の世界銀行本部前での抗議行動の映像
http://www.youtube.com/watch?v=Hz3-pJDreYQ&feature=share

■参考 IPS、12月15日付記事より

12月15日、ワシントンDCの世界銀行本部前で、ICSIDの仲裁法廷に対してパシ
フィックリム社によるエルサルバドル政府への提訴の却下を求める行動が行わ
れた。
パシフィックリム社はエルサルバドル政府が同社の金鉱山開発許可申請に同意
しないことを理由に、7700万ドル以上の賠償を請求している。
全米鉱山労組、FoE、AFT(全米教員連盟)、などが参加。
2002年にパシフィックリム社による探査が開始され、有望であると判明したと
き、当時の国民共和連合(ARENA)政権が同社に採掘許可を申請するよう勧め
た。
農民や活動家が、環境破壊の危険があると主張し、大きな全国的論争になった。
パシフィックリム社は、環境や健康に被害が内容に最新技術を採用すると主張
し、DR-CAFTA(2005年調印)のISD条項に基づいてエルサルバドル政府を提訴し
た。
Institute for Policy StudiesのJohn Cavanaghさんは「ISD条項は不当で、民
主主義に対する攻撃である」と非難した。
行動には約100人が参加、243団体(労組、環境団体など)が署名する公開状を
世銀職員やICSIDのメンバーに配布した。
カナダはDR-CAFTAに加盟していないため、同社は2009年に子会社をケイマン諸
島から米国ネバダ州に移転。
2009年に政権交代、FMLNが政権。

■参考「エルサルバドル:命は金銀よりも重し」JanJanニュース、2008/02/10

http://ips-j.com/entry/2343;jsessionid=7BE48EC0E48129B00E68AA5BFBCA6C58?moreFlag=true

エルサルバドル・カバーニャス県でカナダの鉱業会社が進められている金銀鉱
石の採掘プロジェクトが住民に健康被害を与える疑いが指摘されている。各方
面から反対の声が上がり、政府が出した採掘許可は効力停止になった。
【サンイシドロ(エルサルバドル)IPS=ラウル・グティエレス、2月1日】
エルサルバドル・カバーニャス県で進められている「エルドラド採掘プロジ
ェクト」が住民への健康被害を与えるものだとの疑いが出ている。
エルドラドは面積144平方キロメートルをカバーし、2006年に行われ
た試掘によると、少なくとも金が120万オンス、銀が740万オンス眠って
いることが判明した。このプロジェクトは、カナダの鉱業会社「パシフィック
・リム」が首都サンサルバドルから65kmのところにあるサンイシドロ近く
で展開しているもので、採掘場として可能性のある国内25ヶ所のうちのひと
つである。
しかし、この採掘のために、住民がわずか週に1回しか利用できない水源か
ら1日3万リットルもの水が消費されることがわかった。
さらに、採掘のために必要なシアン化物が住民に健康被害を与える可能性が
強く指摘されている。「パシフィック・リム」社自身が行った環境影響評価書
を2005年10月に検討した米国の水文地質学者ロバート・モラン氏は、影
響を測定するためのデータが不十分だとして評価書を批判している。
パ社は昨年、ラジオや街宣車などを用いた「エコ採掘」(green mining)キ
ャンペーンを鉱山の近隣で展開した。学校の備品や肥料などを配布してまで住
民の支持を得ようとしている。パ社の環境アドバイザーであるルイス・トレホ
氏は、シアン化物が危険物質であることを認めつつ、体に「同化する」から心
配ないとの説を披露している。
しかし、エルドラド・プロジェクトには各方面から反対の声が上がった。昨
年5月には、「エルサルバドル司教会議」が反対声明を発した。
こうした活動のために、経済省と環境天然資源省がいったん与えた採掘許可
は現在のところ効力停止になっている。
これに対してパ社は、右派の国民和解党(PCN)と謀って、鉱業活動を規制す
る独立委員会を設置する法案を議会に提出させようとしている。これによって、
既存省庁の規制権限を剥奪することが実質的な狙いだ。
カバーニャス県の環境保護活動家であるイレーネ・カスティージョさんとネ
ルソン・ベンチュラさんは「人間の命をわずかな見返りと引き換えにすること
はできない」と話す。そんな2人の前には、「命は金(きん)よりも重し」と
書かれたポスターが掲げられていた。
翻訳/サマリー=山口響(IPS Japan)

■参考
Democracy Now!
2009年12月29日(火)

http://dnj.sakura.ne.jp/dailynews/09/12/29/1?page=2

エルサルバドルで採掘反対活動家2人殺害される
エルサルバドルでまた著名な採掘反対活動家が暗殺されました。1週間で2度
目の暗殺です。12月26日、32歳のドラ“アリシア”レシノス・ソルトが自宅近
くで射殺され、彼女の子供の一人も負傷しました。ソルトは、カバニャス環境
委員会(Cabañas Environment Committee)の主要メンバーで、バンク
ーバーを拠点とするパシフィック・リム・マイニング・カンパニーが所有する
金鉱再開への反対運動を行っていました。

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2011/06/23

ホンジュラス:オイル・パームによって引き起こされる人権侵害

 このブログでもこれまでに2回にわたって報告してきたホンジュラス北部とオイル・パーム・プランテーションによる農民弾圧、強制排除などの状況について、詳細な報告書が公表された。
 食料への権利確立のために取り組んでいるFIAN他が公表した報告書
” Honduras: Violaciones de Derechos Humanos en el Bajo Aguán Informe Preliminar de la Misión de Verificación Internacional Realizada del 25 febrero a 4 marzo de 2011(西語)”及びプレスステートメント”Honduras – Bajo Aguan: International Networks Denounce Ongoing Killings and Severe Human Rights Violations”(英語)は現地で継続する人権侵害について詳細に報告している。

 報告書によるバホ・アグアン地域において今年の4月から6月15日の間に組織に参加している農民が9名殺害され、5月、6月で少なくとも6名が重傷を負い、失踪や誘拐事件なども発生しているという。
 また昨年1月から、この地域で25名の農民が農地紛争に関連して殺害されているとのことである。更には殺害予告、誘拐、拷問など多数の人権侵害事件が報告されている。しかし25名の殺害事件のうち、9件に関しては立件されるどころか調書すら存在していないとのことである。

 その一方で、農民側は様々な名目で162件も立件されているとのことであり、更に多数の違法な強制排除が行われてきたことを明らかにしている。
 また4月に結ばれた政府と農民組織の合意文書の履行にも進展はみられないとのことである。

 このような現地調査を踏まえ、FIANなどのNGOは連名にて、人権侵害に対する適切な調査の実施、農民に対する抑圧の中止、これまでの合意の履行、土地収奪を引き起こす農業モデルからの転換、国内、国際的基準に基づく人権の尊重特に司法へのアクセスと、食料・住居・教育の権利の履行、企業の私兵/ガードマンの活動監視・調査、軍事基地の撤退農民殺害事件の調査などを求めている。

報告書のサイト
http://www.fian.org/news/press-releases/honduras-2013-bajo-aguan-international-networks-denounce-ongoing-killings-and-severe-human-rights-violations
行動センターの記事
ホンジュラス:オイルパームを巡って繰り返される農民虐殺 2010/11/18
http://cade.cocolog-nifty.com/ao/2010/11/post-96f4.html
ホンジュラス:土地紛争・人権侵害・RSPO 2010/07/02
http://cade.cocolog-nifty.com/ao/2010/07/rspo-1bba.html

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2011/04/12

4月16日 南米連続勉強会-ブラジル

コロンビア、エクアドルに続く第3回はブラジルを取り上げます。
8年間続いたルラ政権から2011年1月にジルマ・ルセフ政権へと移行するブラ
ジルの開発政策についてお話を伺います。

第三回 「社会自由主義-ブラジルの開発政策」

日時: 4月16日(土)午後2時から
会場: アジア太平洋資料センター(PARC)
    〒101-0063 東京都千代田区神田淡路町1-7-11 東洋ビル
    http://www.parc-jp.org/guidance/guidance_04.html
    都営新宿線「小川町」 丸ノ内線「淡路町」 千代田線「新御茶ノ水」
    地下鉄A5出口から徒歩2分
資料代:500円

講師:小池洋一(立命館大学経済学部教員)

アジア経済研究所での30年近い研究生活をへて現職。現在日本ラテンアメリカ
学会、ラテン・アメリカ政経学会、ブラジル中央協会、アジア太平洋資料セン
ター(PARC)理事を兼務。最近の著作に『図説ラテンアメリカ経済』(共著)、
『地域経済はよみがえるか-ラテン・アメリカの産業クラスターに学ぶ』(共
編著)など。現在のテーマは、国際価値連鎖と開発、参加型予算、アマゾン環
境、日本の労働市場と日系人など。

主催:開発と権利のための行動センター
   日本ラテンアメリカ協力ネットワーク
   先住民族の10年市民連絡会
   ATTAC Japan(首都圏)
共催:アジア太平洋資料センター(PARC)

連絡先:開発と権利のための行動センター
    cade-la@nifty.com
    資料準備の都合上、できる限り事前に連絡をお願いします。

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2011/04/04

ホンジュラス:広範なデモに弾圧

 ホンジュラスでは教員組合が教育自由化に反対して、3週間にわたってストライキを継続、また全国民衆抵抗戦線の呼びかけでホンジュラス国内各地にデモ行進や道路封鎖が広がった。これに対して、3月30日、ポルフィリオ・ロボ政権が大規模な弾圧を展開。各地で負傷者や不法拘束が相次ぐ。また 抗議行動に参加している先住民族組織のリーダーは、「(弾圧は)クーデターの時よりもひどい状況にある」と語っている。[1]


各地で先住民族による権利要求の行動も広がっており、プエルト・レンピーラでは、北部のミスキト民族などが、自治や開発などに際しての事前協議、水力発電所計画の即時停止、カラタスカ湖の米軍基地の撤去などを求めて数千人規模のデモをおこなった。
 ホンジュラス北部のモスキティア地方は、1861年に英国とホンジュラス間の条約によって、ホンジュラス国の領域に組み込まれたが、条約に定められた自治権は保障されず、国内植民地として、森林や海洋資源は搾取され、先住民族は抑圧されてきたのである。
 また近年では、自然保護区の「捏造」がさらなる土地の排除につながり、またバイオ燃料のためのオイル・パーム生産にも着手されようとしている。[2]

 また28日にはやはり抗議行動に参加していたガリフナ民族組織(Organización Fraternal Negra de Honduras, OFRANEH)のリーダーであるミリアン・ミランダ氏(Miriam Miranda)が不当に逮捕され、翌日、仮釈放されるという事件も起きている。[3]
ガリフナ民族は4月1日には、ホンジュラスの土地にやってきてから214年の記念日nに際して、首都テグシガルパで民族楽器であるタンボール(太鼓)を打ち鳴らして、行進した。ガリフナ民族組織は、首都に祝いのために来たのではなく、「商業的利用のために企業に引き渡されてしまった我々の土地を尊重することを求めている」ことを政府や国際社会に伝えるためにやってきたのだと伝えている。[4]

  事態は沈静化の方向にあるようだが、人権侵害、社会運動への弾圧が広がっているようであり、注視が必要であろう。

 開発と権利のための行動センター
 青西

[1] Violenta represión en todo el país no detiene el Paro Cívico Nacional-Honduras sublevada contra el régimen
http://alainet.org/active/45476
[2] Honduras: Pueblos de la Moskitia Hondureña en defensa de su Territorio
http://voselsoberano.com/v1/index.php?option=com_content&view=article&id=10452%3Apueblos-de-la-moskitia-hondurena-se-movilizan-en-defensa-de-su-territorio&catid=1%3Anoticias-generales&Itemid=1
[3]Detenida dirigenta garifunas en Honduras
http://movimientos.org/show_text.php3?key=19108
Honduras: El golpe de Estado, sus herederos y la criminalización de la protesta social
http://movimientos.org/show_text.php3?key=19120
[4] Garífunas celebran 214 años de presencia en Honduras
http://www.latribuna.hn/2011/04/02/garifunas-celebran-214-anos-de-presencia-en-honduras/
214 tambores…214 años de exigencia del respeto de los derechos garífunas
http://www.revistazo.biz/cms/index.php?option=com_content&view=article&id=1933:214-tambores214-anos-de-exigencia-del-respeto-de-los-derechos-garifunas&catid=19:proyectos&Itemid=19

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2011/03/10

三井物産の子会社であるマルチ・グレイン社が先住民族の土地略奪に加担

5月26日追記
<この記事に関連して、三井物産株式会社に質問書を送付、その回答を5月23日付けで受け取った。回答他は次のサイトにアップしてある
ブラジル マルチグレイン社に関する三井物産社よりの回答  >


 三井物産は2007年からマルチグレイン社に資本参加していたが、2011年1月に88%の株を取得して、子会社化した。[1]しかしこのマルチグレイン社が、先住民族の土地の略奪に関与しているとして告発されている。[2]

シャバンチ民族に属するMaraiwatsede Indigenaの土地は1998年に政府によって認められたが、いまだ大半の土地は農園主によって違法に占拠され、森林が伐採され、大豆が生産されている。こうした違法占拠者の中に、マルチグレイン社と契約を結んでいるCapim Finoグループの一部であるコロンボ農園やマルチグレイン社に対して大豆引き渡しの契約を結んでいたMata Azul e Capim Fino農園が含まれているという。
 そもそもコロンバ農園などはIBAMA(ブラジル環境・再生可能天然資源院 )によって2008年に違法伐採等で差し押さえられた土地で大豆耕作を継続していたという。
 IBAMAは違法に生産された大豆の差し押さえを行ったが、マルチグレイン社はIBAMAに大豆を差し押さえられた被害者だと語っているという。

 まとめ
 開発と権利のための行動センター
 青西
 
[1]世界の食糧需要へ、ブラジル農業生産事業
http://www.mitsui.co.jp/business/challenge/grain/index.html
ブラジル農業生産・穀物物流事業マルチグレイン社株式の追加取得基本合意(子会社化)
http://www.mitsui.co.jp/release/2011/1190969_4047.html
[2]Soja pirata na Terra Indígena Maraiwatsede(2011/03/4) 
http://www.brasildefato.com.br/node/5836
Conexões Sustentáveis São Paulo – Amazônia
Soja pirata em terra indígena
http://reporterbrasil.org.br/conexoes/?p=107(2011/2/11)
Caso: Soja pirata em terra indígena
http://reporterbrasil.org.br/conexoes/wp-content/uploads/2011/02/Resposta-Case-12.pdf

関連資料
No Centro-Oeste, soja é “remédio” contra a indolência(2010/9/28)
http://blogdosakamoto.uol.com.br/2010/09/28/no-centro-oeste-soja-e-remedio-contra-a-indolencia/
Impactos da soja sobre Terras Indígenas no estado do Mato Grosso (2010/7))
http://www.reporterbrasil.org.br/documentos/indigenas_soja_MT.pdf

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2010/12/26

サイト紹介:大豆栽培が引き起こす悲劇

開発と権利のための行動センターのサイトでも以前紹介したことがある、Killing Fieldsが日本語字幕付きで紹介されています。

大豆栽培が引き起こす悲劇(Killing Fields)
http://www.japangreen.tv/journal/#/000856(第一章)
http://www.japangreen.tv/journal/#/000859 (第二章)

「人間の食料としてだけでなく、家畜の餌としても大量に消費されている大豆。近年、これらの多くが南米の大規模農場で栽培されています。では、このような農場の周辺地域では、どのようなことが起こっているのでしょうか?」
「 大豆を栽培する大規模農場の急速な広がりにより、ブラジル・ウルグアイ・パラグアイ・アルゼンチンといった南米諸国では広大な森林が破壊され、カイオワ族など、先住民たちは先祖代々の地を追われています」

日本における遺伝子組み換え農作物使用承認状況
http://www.maff.go.jp/j/syouan/nouan/carta/c_list/pdf/01q.pdf
遺伝子組み換え大豆に関して、現在募集中のパブリックコメント
http://www.bch.biodic.go.jp/bch_3_1.html

上記サイトを紹介してくれた印鑰さんもブラジルにおける遺伝子組み換え大豆の広がりに危機感を覚え、ツイッターで情報発信をしています。
「ここ数年、南米でアグリビジネス・遺伝子組み換え企業が主権国家の主権をまったく無視する形で非合法に遺伝子組み換え大豆を持ち込み、強力なロビーイングで合法化させました。その結果は数十万人単位の小農民、先住民族の難民化という事態です。ブラジル南部、パラグアイ、アルゼンチンの事態がかなりひどくなっています。 日本ではほとんど報道されていないと思いますが、その動きをこの1年ほど追ってきました。」
「 アグリビジネス、大土地所有者による先住民族、小農民の迫害の上、除草剤の被害が拡大する一方なのですが、その動きを止めるにはその大豆を買い付ける消費国を止めなければなりません。」
「日本政府が諸手をあげて歓迎すれば市場が大きいので、遺伝子組み換え産業を助けてしまうことになりかねない。遺伝子組み換え企業は米国が一番強いので、米国とのTPP協議では当然、遺伝子組み換えの受け入れが要求されてくるでしょう。」

http://twilog.org/tweets.cgi?id=tomo_nada&word=%E9%81%BA%E4%BC%9D%E5%AD%90%E7%B5%84%E3%81%BF%E6%8F%9B%E3%81%88

このほかにもこのGreen TVのサイトでは次のような動画が掲載されています。
森林最前線-ボリビア共和国

http://www.japangreen.tv/journal/#/000073

(ベニ県における森林破壊、土地紛争)



自然と文化への尊敬の念-南米ペルーより

http://www.japangreen.tv/journal/#/000095

(COP10にもきていたアレハンドロ・アグメドの活動)

「住民が自分達の土地を守るため、地域が一体となってお金を投資する。観光地を保護地区の公園として、その入場料を地域住民に還元出来る仕組みを南米ペルーのティンキ村では仕組みをうまく活用し、ジャガイモ公園として、人々の暮らしも活性化しています。」

サーモン養殖の裏側に迫る
(サーモン養殖とペルーにおけるアンチョビー漁)
http://www.japangreen.tv/journal/#/000535

メッセージ・フロム・アマゾン

http://www.japangreen.tv/journal/#/000073

私たち日本人にとって、地球の裏側の遠い国で起こっていることという認識から、身近な食生活に密接した問題として捉え、アマゾンの森林伐採の実態をご覧下さい。われる森林と地球温暖化の加速

森林関係

「森の慟哭」(サワラクにおける森林破壊 イントロ版)
http://www.japangreen.tv/journal/#/000831
(監督:中井信介、22分)を制作しました。映像では先住民族の森の利用や開発の状況などをデータとともに紹介しています。

失われる森林と地球温暖化の加速
http://www.japangreen.tv/journal/#/000682

開発と権利のための行動センター
青西


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2010/11/18

ホンジュラス:オイルパームを巡って繰り返される農民虐殺

 11月15日未明、ホンジュラスのコロン県に位置するエル・トゥンバドール農園において、農民グループが武装した農園ガードマンに襲撃され、6人が殺害され、複数が負傷するという事件が発生した。
 事件の詳細については、情報が錯綜しているところがあるが、農民組織側が、本来自分たちの手に引き渡されるべき農園の占拠を行ったところ、AK-47やM-16などで武装した200名にのぼる農園ガードマンが現れ、発砲を開始し、農民を追い回したようである。
 警察は事件のあった昼過ぎに現場に現れたという。
この襲撃事件に対して、農民組織は政府の農地改革庁に対して農地紛争の早期解決、事件の真相究明を要求するとともに、警察や軍が武装グループを放任しているとして告発している。

 エル・トゥンバドール農園は80年代には、ニカラグアのサンディニスタ革命政権に対する抵抗勢力であり、米国の支援を受けて組織されていたコントラの訓練基地として利用されていた土地である。その後国有地となったが、90年代初頭に非正規にオイル・パーム生産農園に組み込まれていた。
 しかし国有地として登記されていたこの土地については、農地改革局と農民組織との間で土地供与について既に合意がなされていたのである。それにもかかわらずこのような暴挙がなされた背景には、地域に君臨する大地主であり、パーム・オイル企業を率いるミゲル・ファクセの存在があり、今回の事件もミゲル・ファクセの武装集団が行ったと指摘されている。
 政府の農地改革局は一貫して土地が本来国有地であり、農民に引き渡されるべきものであり、ミゲル・ファクセによって違法に占拠されていると主張し、政府側とミゲル・ファクセとの対立も続いている。 
 現在、政府は地域の武装解除を進めているとのことである。

次のサイトの記事を参考にした。
http://voselsoberano.com/v1/index.php?option=com_content&view=frontpage&Itemid=1
http://www.rel-uita.org/agricultura/palma_africana/masacre_y_barbarie_en_bajo_aguan.htm
http://viacampesina.org/sp/index.php?option=com_content&view=article&id=1087:honduras-nueva-masacre-en-el-aguan&catid=19:derechos-humanos&Itemid=40
下記の他、プレンサ紙の記事も参考にした
http://www.laprensa.hn/Apertura/Ediciones/2010/11/16/Noticias/Honduras-Suben-a-5-los-campesinos-muertos
行動センターの記事:ホンジュラス:土地紛争・人権侵害・RSPO
http://cade.cocolog-nifty.com/ao/2010/07/rspo-1bba.html

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2010/07/02

ホンジュラス:土地紛争・人権侵害・RSPO

WWFが土地紛争と人権侵害で揺れるホンジュラスのパームオイル企業と提携

 WWF(世界自然保護基金)が、人権侵害の責任者としても名指しされている企業家のミゲル・ファクセ(Miguel Facussé)に率いられるディナント社とRSPO(持続可能なパームオイルに関する円卓会議)の認証取得のために協力していくという協定を結んだことに対して疑問の声があげられている。
 ミゲル・ファクセが率いるディナント社は1990年代よりホンジュラス北部のアグアン川とレアン川の流域でオイル・パーム生産を開始し、現在グループで、パームオイル生産から輸出まで行っている巨大な企業体である。このディナント社とWWFは、環境に配慮した経営に移行するために協力して取り組んでいくための覚え書きに5月25日署名した。
5年間にわたる協力関係を通じて、ディナント社はRSPOの認証を取得することを目指している。[1]
これに対して、ホンジュラスのガリフナ系組織であるOFRANEH(Organización Fraternal Negra Hondureña )はホンジュラス北部のバホ・アグアン地域で社会紛争が深刻化している時にこうした協定に署名を行うWWFに疑念を呈し、またオイル・パーム・プランテーションでは大量の農薬を使用し、沿岸の生態系に被害を出しているのは周知の事実であると非難している。
 また協定が「善意に基づくものであろうと」、RSPOが果たしている役割には深い疑問があると述べている。パプア・ニューギニアにおいても、RSPOは企業のイメージを良くするために利用されているが、法的な枠組みを持たず、報告も曖昧で、パプア・ニューギニアではRSPOに登録されている12のうち11の企業が規定を遵守していないという。WWFはサンゴを守る意識はあっても、この国の社会紛争を無視している。またファクセは、この国をすべてオイル・パーム・プランテーションに変える夢をもっているのだと告発している。[2]

 このミゲル・ファクセはホンジュラス有数の企業家であり、その資金力を使って強い政治的影響力を持つといい、エンビオ誌は「ホンジュラスのマス・メディアもファクセに対する批判を一日以上続ける力は持たない」と記している。またファクセに対する告発は山ほどありながらも、すべて葬り去られるか、無実で結審する一方、ファクセが告発する小農民や労働者はそのほとんどが有罪とされてしまうと伝えている。[3]
 このファクセが大規模なオイル・パーム・プランテーションを有するのがアグアン川流域であるが、この地域は現在、深刻な土地紛争の中に置かれている。 セラヤ大統領時代に土地交渉を行っていたMUCA(アグアン農民統一運動)が、セラヤ政権の転覆によって、それまでになされていた合意が履行されないのではないかと考え、2009年12月にファクセのオイル・パーム・プランテーションの土地占拠に入ったのである。[4] 

 1990年代のファクセによる土地集積のプロセスや土地所有の正当性については把握できないが、この土地紛争を巡って、地域では武装組織による暴力が頻発しており、今年1月から4月までで10人が殺害されたとFIANの報告書は伝えている。またファクセによる告発で100人以上に対して土地横領の疑いでの逮捕状が出されているという。
 更に4月17日にMUCAと政府との間で合意に達したにも関わらず[5]、バホ・アグアン地域では紛争が続いており、6月5日の報道では衝突の中で警官に死者が出る事件が起きている。また20日にはMUCAを構成するコミュニティが警察と軍によって襲撃され、16才のオスカル・ジョバンニ・ラミレスが殺害され、他5名が拘束されたという。記事では、このような事件が発生しても訴えるところすらないと伝えている。[6]
 またジャーナリストへの抑圧も頻発しており、3月14日にはアグアンの土地問題の調査を取材していたテレビ・ディレクターであるナウム・パラシオスが暗殺された他にもジャーナリストに対する脅迫も続いている。[7]

 OFRANEHが指摘するように、社会紛争が広がり、人権侵害が広がる中で、WWFはディナント社と、環境面だけに焦点を当てた協定を結んだのである。

 ファクセが現時点においてなにがしかの法的な処罰の対象になっているわけではない。将来的にディナント社が自然環境に配慮した経営を行い、RSPOの認証を受けることもありえる話である。しかし認証の付いたパーム・オイルが、生産地のややこしい社会問題も含めて伝えてくれるわけではなく、認証は逆にその可能性に封をするものになるかもしれない。

 開発と権利のための行動センター
 青西靖夫

追記1:この報告は、Radio Mundo Real の記事「Maquillaje verde:Denuncian acuerdo entre la WWF y cuestionado empresario en Honduras」をきっかけに、インターネットの情報を利用して整理したものです。
 http://www.radiomundoreal.fm/Maquillaje-verde?lang=es
 この記事ではミゲル・ファクセとの土地問題を抱えるホンジュラス南部のサカテ・グランデにおけるファクセのガードマンや警察による人権侵害、コミュニティ・ラジオへの弾圧についても触れていますが、ここでは割愛しました。
 サカテグランデの関連記事はこちら
http://www.defensoresenlinea.com/cms/index.php?option=com_content&view=article&id=819:pobladores-de-zacate-grande-denuncian-nueva-estrategia-de-miguel-facusse-para-quitarles-la-tierra&catid=54:den&Itemid=171

追記2:これらの社会紛争とも関連して、農民組織が武装している、コロンビアのゲリラ組織であるFARCと関係しているといった中傷記事も流されている。一方、ホンジュラス軍は麻薬対策という名目でコロンビア軍との連携を強めつつあり、既に北部大西洋岸でもコロンビア軍がホンジュラス軍と行動をともにしているようである。またクーデター期にコロンビアのパラミリタリーがホンジュラスに動員されたという話もある。
クーデター以降、ホンジュラス北部は、地元有力者と結びついた軍、警察、民兵などによる無法地帯になりつつある。

参考資料
[1]GRUPO DINANT Y WWF FIRMAN ALIANZA PARA CULTIVO SOSTENBLE DE LA PALMA(20105/5/27)
http://www.dinant.com/noticias.php?noti_id=85&start=0&categoria_id=&prede_id=0&arcyear=&arcmonth=
Palma africana ecológica: Honduras compite con grandes productores mundiales responsables con el ambiente
http://www.dinant.com/noticias.php?noti_id=86&start=0&categoria_id=&prede_id=&arcyear=&arcmonth=
[2] WWF blanquea imagen del palmero de la muerte, Miguel Facusse.(2010/5/26)
http://www.albatv.org/WWF-blanquea-imagen-del-palmero-de.html
更にWWFはサンゴを守るという善意はあるのだろうが、この国の社会紛争を無視していると、コチーノス島嶼帯における観光開発の問題にも言及し、飛行機などによる温室効果ガスの排出を忘れているのだとしている。
  参考記事はこちら
http://cade.cocolog-nifty.com/ao/2007/04/post_0fa2.html
パプアニューギニアの話は次の記事が背景情報にあるようである。
PNG: Greenwashing the palm oil industry
http://pacific.scoop.co.nz/2010/03/png-greenwashing-the-palm-oil-industry/
[3] Miguel Facussé avanza por la isla del paraíso(2005/05)
http://www.envio.org.ni/articulo/2889
[4] 土地紛争の詳細はFIANの報告書を参考のこと
Situación de los Derechos Humanos en el Bajo Aguán, Honduras(2010/05)
http://hondurashumanrights.files.wordpress.com/2010/06/situacion-de-los-derechos-humanos-en-el-aguan-informe-a-31-mayo.pdf
[5]政府がファクセの所有するオイル・パーム農地を3000ha購入し、他3000ヘクタールを耕作地として提供するという合意であったようだが、価格で折り合わない中で農地改革庁長官が土地所有に関する証書の提示を求め、また収用の可能性にも言及する中で、大農園主と対立の兆しがある。
[6]Policías y militares asesinan otro campesino en el Aguán y detienen a cinco más
http://www.defensoresenlinea.com/cms/index.php?option=com_content&view=article&id=807:policias-y-militares-asesinan-otro-campesino-en-el-aguan-y-detienen-a-cinco-mas&catid=42:seg-y-jus&Itemid=159
[7]Honduras: Further information: New threats against journalists in Honduras
http://www.amnesty.org/en/library/asset/AMR37/008/2010/en/1348038c-ce1f-4f7e-88a5-deab04c97d36/amr370082010en.html
Ricardo Emilio Oviedo, presidente de la Asociación de Comunicadores de Colón objeto de persecución y amenazas permanentes
http://hondurasenlucha.blogspot.com/2010/04/ricardo-emilio-oviedo-presidente-de-la.html

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2010/04/24

気候変動民衆会議・合意文書 全訳

ボリビアのコチャバンバで開催された「気候変動および母なる大地の権利に関する世界民衆会議(Conferencia Mundial de los Pueblos sobre Cambio Climático y los Derechos de la Madre Tierra)における最終文書

「民衆合意」4月22日ボリビア [1]

母なる大地は傷つき、人類の未来は危機に瀕しています。

「コペンハーゲン合意」と言われる文書が私たちに示しているのは、地球の気温上昇が2度以上になることによって、私たちの母なる大地に引き起こされる被害は取り返しのつかないものになる可能性が50パーセントあるということです。
 20パーセントから30パーセントの種は絶滅の危機にさらされるでしょうし、広範な森林が影響を受け、干魃や洪水が地球上の様々な地域を脅かすことでしょう。砂漠が拡大し、極地やアンデス、ヒマラヤの氷河の溶解が進むでしょう。多くの島嶼国が消滅し、アフリカでは3度以上の気温上昇を被ることになるでしょう。同時に世界の食糧生産は減少することで壊滅的な打撃を受け、地球上の広大な地域において人々の生存が危機に瀕し、既に10億2000万人を超える世界中の飢餓人口が急激に増加することなるのです。
 
 「先進国」と言われる諸国の政府や企業は、一部の科学者集団と共謀して、気候変動の原因である資本主義システムを問うことなく、単なる気温上昇の問題として議論させようとしています。 私たちは産業革命以来加速化された、人間と自然の従属と破壊に基づく、家父長的な文明モデルの終着的な危機に対峙しているのです。
 資本主義システムは、競争と進歩、際限なき成長という論理を私たちに押しつけてきました。生産と消費に基づくこの制度は、限りない利潤を求め、人間を自然から切り離し、自然に対する支配という論理を築き、すべてを商品へと転化してきたのです。水も大地も、人の遺伝子も、伝来の文化も、生物多様性も、正義も、倫理も、先住民族の権利も、死も、そして生命そのものも商品としてきたのです。
 資本主義のもとで、母なる大地は単に原材料の源と見なされ、また人間は生産手段あるいは消費者と見なされてきました。そこでは人は、人そのものとしてではなく、所有するもので値踏みされてきたのです。
 資本主義は、蓄積プロセスと、領域と自然資源の管理のために、強力な軍事産業を必要とし、人々の抵抗を抑圧し続けてきました。地球の植民地化のための帝国主義的システムなのです。

 人類は大きな選択を迫られています。資本主義の道を続け、略奪と死を選ぶのか、自然との調和と命の尊重という道へ踏み出すのでしょうか。
 人間と自然との間の調和、人々の間での調和を再び成り立たせる新しいシステムを、生み出すことが求められているのです。しかし人々の間の公正なしには、自然との調和もありえません。
 世界中の人々に対して、日々の生活と「善き生き方/Vivir bien」という提案の中で確認されてきた、先住民族の知識や知恵、伝統的な実践の、回復と再評価そして強化を提起します。母なる大地を生きるものと考え、私たちはその母なる大地と、不可分の、相互に依存した、補完的そして精神的な関係を保っているのです。

 気候変動に対峙するためには、母なる大地を生命の源と認め、次のような原則に基づく新しいシステムを生み出していく必要があります。
*すべてのものと、そしてまたすべてのものの間での調和と均衡
*補完性、連帯、公正
*集団としての幸福と、母なる大地との調和の上での基本的な必要性の享受
*母なる大地の権利と人権の尊重
*すべての形態での植民地主義、帝国主義、介入主義の排除
*すべての人々、そして母なる大地との間での平和

 私たちが支持するモデルは、破壊的な際限なき開発ではありません。それぞれの国々は、人々の基本的な必要を充足するために財やサービスを生産する必要があります。しかしそれはこれまでの豊かな国々が目指してきた開発の道を続けるものではありません。その道は地球が5つもなければならないものであり、地球の許容量を越えているのです。現在でも既に再生産可能な地球のキャパシティを30%以上も上回っています。こうした母なる大地からの過剰な搾取のリズムでは、2030年には地球が2つも必要となるのです。

 人間が一つの構成要素に過ぎない、相互に依存したシステムの中では、すべてのシステムの中での不均衡を引き起こすことなく、人間の権利だけを要求することは不可能です。人権を保障し、自然との調和を取り戻すためには、母なる大地の権利を認め、その権利を有効に適用していくことが必要とされます。
 そのために、私たちは「母なる大地の権利のための世界宣言」の制定を呼びかけます。
 その案では次のような権利を書き記しています。
*生命への権利、存在する権利
*尊重される権利
*人間による改変から自由に、そのサイクルと生命プロセスを続ける権利
*自律性と相互性を有する、異なるものとして、アイデンティティーと統合性を維持する権利
*生命の源としての水への権利
*清浄な空気への権利
*統合的な健康への権利
*汚染、毒性廃棄物、放射性物質からの自由の権利
*生命の統合性と健康的な機能を脅かすような、遺伝的改変を受けない権利
*この宣言に定められた権利が、人間の活動によって侵害された際に、早急かつ十全に回復される権利


 気候変動枠組条約の第2条、「気候系に対して危険な人為的干渉を及ぼすこととならない水準において大気中の温室効果ガスの濃度を安定化させることを究極的な目的とする。」という規定を有効なものとするためには、温室効果ガスの濃度を安定化させることが必要だというのが共有されている見方です。私たちの見方では、共通するが異なった歴史的な責任という原則に基づいて、先進諸国に対して、量的な目標について約束することを求めます。それは大気中の温室効果ガスの濃度を300ppmに、つまり地球の平均気温上昇を最大摂氏1度の範囲に収めることを求めるものです。
 条約の究極的な目標に基づく、地球の気候系の均衡のための私たちの見方を支持し、短期的に目標を実現できるような排出量削減の大きな目標を先進諸国が約束するためには、人々の支援、運動、そして様々な国々の支援による早急な行動が必要とされることを強く呼びかけます。 
 「長期協力行動」に関する共有された見方は、気候変動に関する交渉を、単に温度上昇や大気中の温室効果ガス濃度の限度設定に限定されるべきではないというものです。それは、資金調達、技術、適応策、能力開発、生産や消費様式、そして自然との調和を取り戻すための母なる大地の権利の承認などを含めた、統合的かつ均衡のとれたものとして理解されなくてはなりません。
 気候変動を引き起こしてきた主たる原因である先進諸国は、歴史的かつ現在における責任を担い、すべての範囲における気候債務を認め、また引き受けなければなりません。それが気候変動の正当で、有効かつ科学的な解決への基盤となるのです。この考え方から私たちは先進諸国に対して次のことを要求します。

*これまでに排出されてきた温室効果ガスによって占められている大気中の空間を、開発途上国に対して解放すること。これは排出されてきたガスの吸収と削減による大気の脱植民地化を意味する。
*制約された大気空間で生きることによって生じる開発機会の喪失に対して、開発途上国への技術移転の必要とその費用を負担すること
*気候変動によって引き起こされてきた何百万という移民の責任を受け止め、移民に対する制約的な政策を排除し、移民に対して尊厳ある生活を保障し、またその国におけるすべての権利を認めること
*気候変動の影響による適応のための債務を引き受けること。過剰な排出によって引き起こされる被害を予防し、最小化し、また対応するための手段を提供すること
*こうした気候債務が、母なる大地へのより大きな債務の一部であることを認め、国連において「母なる大地のための世界宣言」を採択し、またそれを適用すること

 経済的な補償のみに焦点を与えるのではなく、修復的司法の適用、この地球の生命共同体を構成する人々や仲間の統合性を回復することが必要とされます。

 先進諸国の温室効果ガス削減に関し法的拘束力を持つ唯一の取り決めである京都議定書を廃止しようとする一部の国の取り組みを残念に思います。
 先進諸国は、法的に義務づけられているにもかかわらず、排出を削減するどころか、1990年から2007年の間に11.2%も排出量を増加させてきたことを世界に向けて指摘します。
 米国は、その見境なき消費によって、温室効果ガスの排出量を同じ期間に16.8%も増加させてきました。それは年間一人当たり20~23トンの二酸化炭素を排出したことになり、第三世界の一人当たり排出量の9倍に当たり、サハラ以南のアフリカの住民と較べれば20倍にもなります。
 「コペンハーゲン合意」は、一部の自発的な約束に基づくもので、先進諸国に不十分な削減を認めるものです。この正統性を欠く「コペンハーゲン合意」を断固拒否します。これは母なる大地の統合的な環境を脅かし、摂氏4度近くの気温上昇につながるものです。
 年末にメキシコで開催される気候変動会議において、2013年から2017年の第二期間の約束として、京都議定書の改定案が採択されなければなりません。そこでは先進諸国は、国内排出量を1990年比で少なくとも50%削減することを約束すべきです。そこには温室効果ガスの実質的な削減の不履行をごまかすような、炭素市場やその他のシステムを含めずにです。
 温室効果ガス削減のために、京都議定書のシステムを維持しつつ、まず先進諸国全体としての目標を定め、その次にそれぞれの国での取り組みを比較検討の上で、個別に差し向けていくことが必要です。
 米国は、京都議定書を批准しなかった唯一の附属書I国として、世界の人々に対して大きな責任を持っています。京都議定書を批准するとともに、その経済規模に応じた排出量削減を履行すべきです。
 人々は気候変動の影響を前に、等しく防衛する権利を有します。気候変動に対する「適応」という概念を拒否します。それは先進諸国の歴史的な排出によって引き起こされた影響を忍従させるものと理解できますが、そもそも地球の危機を前にその生活スタイルや消費スタイルを適合させるべきは先進諸国なのです。私たちは気候変動の影響に立ち向かっていくことを強いられていますが、適応はプロセスであり、押しつけられるものではありません。適応は、異なる生活のモデルのもとで、調和的に生きていくことが可能であることを示しながら、気候変動の影響に対峙していくためのツールでもあるのです。
 気候変動に立ち向かっていくための資金メカニズムの一つとして、私たちの国家の主権のもとで、透明かつ公正に管理される、「適応のための基金」を設置することが必要です。この基金のもとで、開発途上国における影響とコストを評価し、その影響から生じる必要性を明らかにし、また先進諸国による支援が登録され、モニタリングされなくてはなりません。これに加え補償メカニズムも必要です。引き起こされた、また引き起こされる被害による損失、極端なあるいは漸進的な気象現象による機会の喪失や回復、生態容量を超えた場合や、「善く生きる」権利を差し止めることによる影響から生じるであろう追加的なコストを補償するものです。
 いくつかの国家によって開発途上国に対して押しつけられた「コペンハーゲン合意」は十分な資金を提供しないだけではなく、人々を分断し、対立させるものです。緩和策をもって、適応への資金へのアクセスを条件づけようというものです。更に国際的な交渉の場において、開発途上国を気候変動への脆弱性をもって分類し、論争を引き起こし、分裂や不公平を生み出すものなのです。

 地球温暖化を止める、地球を冷やすという、人類にとって大きな課題は、農業を根幹から変換することを通じてのみ実現されるでしょう。農民や先住民族による持続的な生産モデル、あるいはエコロジカルな伝統的実践やモデルに基づく農業に移行することによって、気候変動問題の解決に貢献し、また食料主権を確立することができます。食料主権は、人々が自分たちの独自の種子、大地、水、食料の生産をコントロールする権利であり、母なる大地との調和に基づく生産を通じて、十分かつ多様で栄養的な食料へのアクセスを、地域的文化的に適切な形で保証するものであり、またそれぞれの国や民族のもとので自立的な(参加的・共同体・分かち合いに基づく)生産を深化させるものです。
 気候変動は既に農業や世界の先住民族や農民の生活様式に大きな影響を引き起こしつつあり、またその影響は今後更に深刻なものになっていくでしょう。

 アグリ・ビジネスは、グローバル化した資本主義的生産の社会・経済・文化的様式と、食料への権利を実現するためではなく、市場向けに食料を生産するという論理から、気候変動の主要な原因の一つとなっています。その技術や流通、政治面での手法は、気候危機を深化させ、地球上の飢餓を増加させるだけです。ですから、私たちは自由貿易協定や連携協定を拒否するとともに、生命に関連する知的所有権の適用、農薬や遺伝子組み換えといった現在の技術パッケージ、その他の誤った解決策(バイオ燃料やジオ・エンジニアリング、ナノテク、自殺遺伝子)などを拒否するのです。これらは現在の危機を深化させるに過ぎません。

 また資本主義のモデルが、インフラなどの巨大プロジェクトを押しつけていることを告発します。搾取的なプロジェクトをもってテリトリーを侵略し、水を民営化し、商品化し、先住民族や農民を排除した土地を軍事化し、食料主権を侵害し、社会・環境的な危機を深化させているのです。

 すべての民族、生物、そして母なる大地の、水へのアクセスを享受する権利を尊重することを要求し、また水への権利を基本的な人権と認めるボリビア政府の提案を支持します。

 気候変動枠組み条約の交渉において利用されている森林の定義が、プランテーションを含んでいることを受け入れることはできません。モノカルチャーは森林ではありません。ですから、交渉のために、自然林、ジャングル、地球の多様な生態系を認めた定義を求めます。

 先住民族の権利に関する国連宣言は、気候変動に関する交渉の中で、全面的に承認され、包括的に適用されなければなりません。森林破壊を防ぎ、自然林やジャングルの劣化を防ぎ、守っていくためには、土地やテリトリーに対する集団的権利を認めることが重要な戦略と行動となります。大半の森林やジャングルは先住民族や伝統的な農民コミュニティの領域に位置しているのです。

 REDD(森林減少・劣化からの温室効果ガス排出削減)やREDD+、あるいは++といったバージョン、このような市場メカニズムの利用を非難します。これらは先住民族の主権を侵害し、事前の十分な情報に基づく自由な合意に対する権利を侵害しています。更に国家の主権を侵害し、先住民族の諸権利、使用や慣習、また自然の権利を侵害するものです。
 汚染している国々は、森林の維持や回復のために必要な経済的資源や技術を直接移転することが義務づけられています。またそれらは先住民族や、先住民族や農民の伝統的な組織構造の利益になるようになされなければなりません。これらは、先進諸国からの直接的かつな追加的な補償であるべきであり、炭素市場の外に置かれるべきであり、炭素のオフセットとして利用されるべきではありません。市場メカニズムに基づく、地域的な森林イニシアティブの中止を要求します。これらは、存在しない、条件づけられた結果を提案するものにすぎません。自然林やジャングルの回復には、在来の種子や果樹、植物を用い、住民によって管理・実施される世界的なプログラムが必要です。諸政府が森林コンセッションを廃止し、石油を地面の下に残すという方針を支援すること、また森林地帯における石油開発を早急に中止することを求めます。

 各国政府に対して、気候変動に対する交渉や政策、解決策の中で、先住民族の権利に関する国連宣言、ILO169号条約など、人権と先住民族の権利に関する国際的基準の承認、尊重、実効的な適用を保証することを要求します。特に諸国家に対して、テリトリーや土地、自然資源への権利が先行して存在することを法的に認め、伝統的な生活形態を可能にするとともに、それを強化し、気候変動の解決のために貢献することを要求します。
 気候変動に関連する対策の実施や計画、交渉プロセスにおいて、先住民族の権利、協議、参加、事前の情報に基づく自由な同意の権利の実効的な適用を求めます。

 現在の環境の悪化と気候変動は、危機的なレベルに達していて、その結果の一つが国内外への移民です。1995年には気候移民は2500万人だったという推計がありますが、現在では5000万人と推測され、2050年には気候変動によって引き起こされる状況によって、2億から10億人が移動を強いられると見られています。先進諸国はこの気候移民に対する責任を負うべきであり、すべての国家が気候移民という定義を定めた国際的な条約の調印に基づいて、その領域に迎え入れ、その基本的な権利を承認すべきです。

 国家や企業などの責任によって出身国や途中国、目的とした国から追い出された移民や避難民の権利の侵害に関して、明らかにし、文書化し、裁判を行い、処罰する良心に基づく国際法廷を設立すること。

 気候変動のために開発途上国の差し向けられている資金や「コペンハーゲン合意」の提案は不当に安いものであり、政府開発援助に加えて、先進諸国は新しい資金の提供を約束しなければなりません。公的な資金から少なくとも国内総生産の6%を開発途上国が気候変動に立ち向かうために提供すべきです。国防にも同等の金額を使っていますし、世界の優先度と政治的意思に深い疑念を持たせることともなった、破綻危機の投資家や銀行を救うために5倍もの資金を投入したことを考えれば、これは可能な金額です。これらの資金供与は直接に、条件なして行われるべきで、国家の主権や、影響を受けるコミュニティやグループの自己決定を妨げないものでなければなりません。
 現在のメカニズムの非効率性を鑑みますと、メキシコの会議では、気候変動枠組み条約締結国会議の権能の下で機能する、新しい資金供与のメカニズムが定められなければなりません。そこには付属書I国の資金供与の約束履行を保障するために開発途上国の代表がいなければなりませんし、締結国会議に報告を出さなければなりません。

 先進諸国は1990年から2007年の間に温室効果ガスの排出量を増加させてきましたが、市場メカニズムに助けられて、実質的に減少させてきたように見せてきました。
 炭素市場は、私たちの母なる大地を商品として、うまみのある取引となってきましたが、大地や水、そして生命そのものを略奪し、荒廃させるものであっても、気候変動に対するオータナティブとはなってはいません。
 最近の金融危機が示すように、市場は金融システムを規制する能力を持たず、投機家の動向や仲介業者の出現で、脆弱かつ不安定なものとなっています。このような市場に、母なる大地と人類の存続の委ねるというのは非常に無責任なあり方です。
 既存の炭素取引のメカニズムは気候変動問題を解決することができず、温室効果ガスの排出を削減させるための直接かつ現実のアクションにもならないのですから、今後、炭素市場を拡大し、促進させるための新しいメカニズムを構築しようという交渉は容認できるものではありません。

 気候変動枠組み条約の中で、技術開発と移転のために先進諸国が担ってきた約束の履行要求することは不可欠です。先進諸国から提案されている「技術ショーケース」は単に技術を取引させるもので受け入れがたいものです。技術交流に関して、参加型の管理と執行、評価のための多国籍間かつ学際的なメカニズムを構築することが重要です。こうした技術は有効かつ、クリーンで、また社会的にも適正でなければなりません。また知的所有権から解放された適正技術の台帳と融資基金の設置も重要です。特に特許は、民間による独占から、公的な所有と低コストでの自由なアクセスとされるべきです。

 知識は普遍のもので、技術という形での利用も含め、知識は私的所有権の対象とも、私的な利用の対象ともされるべきではありません。先進諸国の責任は、開発途上国と技術を共有すること、独自の技術開発や革新のために研究機関を設置すること、また、「善き生き方」のための開発や適用を促進し擁護することにあります。世界は、地球の破壊を止めるために、先住民族の原則や見方を回復し、そこから学ばなければなりません。母なる大地との善き生き方を取り戻すために、伝統的な知識や実践の回復、精神性を回復しなければなりません。


 先進諸国が気候変動枠組み条約と京都議定書の約束を遂行する政治的意思を欠くのことを鑑み、また母なる大地や人間の権利を侵害している気候や環境と関連した犯罪を予防しまた処罰するための国際的な法的機関が欠如していることを前に、国家、企業、個人が、意図的あるいは過失から、気候変動を引き起こしたり、汚染したりするのを予防し、裁き、処罰するための法的な拘束力を持つ「環境と気候正義のための国際法廷」の設置を要求します。
 
 気候変動枠組み条約及び京都議定書における温室効果ガス削減目標を遂行していない先進諸国を国際司法裁判所に告発するしようとする国家を支持します。
 
 参加国家が「気候変動と環境に関する国際法廷」の決定を遵守するように、国連の根幹からの改革を提案し、促進することを、人々に対して強く求めます。
 
 人類の未来が危機に瀕していている時に、コペンハーゲンで不毛にも目指されたような、先進諸国の一部の政府がすべての国のことを決定しようとするのを認めるわけにはいきません。決定はすべての人々の手にあるべきです。そこで気候変動に対する世界的な国民投票、住民投票の実施が必要とされています。その国民投票で、先進諸国や多国籍企業が行うべき排出量の削減レベル、先進諸国が提供すべき資金、気候正義のための国際法廷の設置、「母なる大地のための世界宣言」の必要性、資本主義システムの変更の必要性について、私たち皆が問われるべきなのです。

 世界的な国民投票のプロセスは、その成功に向けた準備プロセスの成果となるでしょう。

 この「民衆合意」の結果を実現し、国際的な活動を調整していくために、補完性の原則と、それぞれの起源や構成員の見方の多様性を尊重した、「母なる大地のための世界運動」を立ち上げ、世界レベルでの広範かつ民主的なコーディネーションと連携のスペースを築いていきたいと思います。

 メキシコにおいて、附属書第I国の先進諸国が現行の法的枠組みを尊重し、温室効果ガスの排出を50%削減すること、またこの合意に含まれる諸提案を取り入れるように世界に対して働きかけていくための行動計画を採択するものです。

 最後に、「母なる大地のための世界運動」の確立の一環として、2011年に、第2回の「気候変動と母なる大地のための民衆会議」を開催することに合意し、また年末にメキシコのカンクンで開催される気候変動条約国会議の結果に対応していきます。

[1]
Conferencia Mundial de los Pueblos sobre el Cambio Climático y los Derechos de la Madre Tierra、22 de Abril Cochabamba, Bolivia、ACUERDO DE LOS PUEBLOS
http://cmpcc.org/acuerdo-de-los-pueblos/

開発と権利のための行動センター
青西訳

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