コロンビア

2009/05/24

6月7日:好評のため追加開催「コロンビアの先住民族の人々とともに」

5月13日に柴田さんのコロンビア報告会を東京にて開催しましたが、好評だったため、横浜にて追加開催することとなりました。柴田さんは7月からコロンビアを再訪されるということで、しばらくお話を聞くことができません。
 是非この機会にご参加ください。
 
報告会:「コロンビアの先住民族の人々とともに」
写真家の柴田さんが触れたコロンビアの先住民族の人々の暮らしと先住民族組織の取り組みについて写真を見ながらお話をして頂きます

講師 :柴田大輔(写真家)
日時 :6月7日(日曜日)午後1時15分から午後3時
参加費:500円
場所 :地球市民かながわプラザ(あーすぷらざ)中会議室(横浜市栄区)
    (根岸線 本郷台駅下車左 徒歩1分)
http://www.k-i-a.or.jp/access/index.html

<講師プロフィール>
1980年茨城県生まれ。大正大学中退。日本写真芸術専門学校二部卒業。専門学校卒業後、2004年より1年間、ラテンアメリカを旅する。そこで初めて触れた、先住民族の人々の多様さ、力強さに魅かれ、2006年より現在は、コロンビアの先住民族を中心に撮影をしている。

主催:水と大地のネットワーク/開発と権利のための行動センター
   日本ラテンアメリカ協力ネットワーク
協力:先住民族の10年市民連絡会

連絡先:開発と権利のための行動センター 青西
E-mail cade-la@nifty.com,  TEL:070-5456-3187
チラシはこちら 是非配布にもご協力ください090607colombia.pdf090607colombia.pdf

 

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2009/05/10

コロンビア 勉強会:先住民族の人々とともに

南米勉強会 第四回は写真家柴田氏を迎えてお話をお聞きします。

第四回:「コロンビア・先住民族の人々とともに-コロンビア南部・カウカ県の先住民族の状況とエクアドルへ避難するコロンビア先住民族」
日時:5月13日(水) 午後6時半~8時まで
講師:柴田大輔(しばた だいすけ)フォトグラファー
1980年茨城県生まれ。大正大学中退。日本写真芸術専門学校二部卒業。 専門学校卒業後、2004年より1年間、ラテンアメリカを旅する 。そこで初めて触れた、先住民族の人々の多様さ、力強さに魅 かれ、2006年より現在は、コロンビアの先住民族を中心に撮影 をしている。
会場:JICA 地球広場 セミナールーム303(予定)
http://www.jica.go.jp/hiroba/about/map.html
東京メトロ日比谷線 広尾駅下車(3番出口)徒歩1分
参加費:500円
主催:先住民族の10年市民連絡会、
    開発と権利のための行動センター
    日本ラテンアメリカ協力ネットワーク

参加希望の方は事前に下記まで連絡お願いします。
連絡先:日本ラテンアメリカ協力ネットワーク email: recom@jca.apc.org
先住民族の10年市民連絡会 Tel/Fax:03-5932-9515 
email:indy10-Lj@infoseek.jp
開発と権利のための行動センター email: cade-la@nifty.com 

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2009/04/22

コロンビアにおける土地からの排除と国内難民化

 コロンビアにおける土地からの排除(Desplazamiento)と国内難民化(Desplazados)について、いくつかの記事を紹介し、現状を知る手立てとしたい。
 コロンビア:増え続ける国内難民
 4月22日、コロンビアの人権組織CODHESから”Víctimas emergentes: desplazamiento, derechos humanos y conflicto armado"と題する報告書が公表された。この報告書によると国内難民は増え続けており、昨年一年間で380863人、76172家族が土地を追われ、国内難民化したという。これは2007年と較べて24%の増加を示している。
 2006年以降強制的な土地からの排除/国内難民化は増加する傾向にあり、非合法武装グループが支配を確立し、農民が軍事的な目標となり、その土地や財産が戦利品とみなされるようになってきたという。
 また2008年には13500人の先住民族が土地を追われている。これは国内難民の3.5%を占めている。こうした事態が、先住民族コミュニティの消滅や分断に拍車をかけている。
 女性に対する性的な暴力も、国内難民化を引き起こしている。2100人への調査結果によると17%の女性が国内難民化の原因に性的な暴力をあげているという。
 こうした土地から強制的な排除されるという事態は、領域への支配を巡って引き起こされるだけではなく、合法・非合法、また国内外の経済集団の利害、巨大プロジェクトや自然資源の採掘、紛争地帯におけるアグロ燃料生産のためのモノカルチャーの振興などとも関係しているのである。暴力に支配された状況が、経済的なモデルを押しつける絶好の機会となり、その中で先住民族やアフリカ系民族のコミュニティの存在などが邪魔になっているのである。

  Crece número de desplazados por conflicto armado(Aditalに掲載された記事)にほぼ依拠している。
 http://www.adital.com.br/site/noticia.asp?boletim=1&lang=ES&cod=38351
 報告書原文はこちら:Víctimas emergentes: desplazamiento, derechos humanos y conflicto armado
  http://www.codhes.org/images/stories/pdf/codhes%20informa%2075.pdf

 ”La tierra, una fuente de poder político y militar ”(土地:政治的・軍事的権力の源泉)カウカ大学の法・政治・社会学部のハイロ・エルナン・オルティス・オカンポ氏は、テリトリーへのコントロールを巡って土地からの排除が進みつつあると指摘している。

 国内難民は2006年の約24万人から2007年に約18万人に減少した。(注:上に紹介した情報とは異なっている)現在多いのは太平洋岸地域、アルト・パティア、そしてピエデモンテであり、これらの地域は武装ゲリラ組織(FARC,ELN)の活動地域であり、また Organización Nueva Generación、 Los Rastrojos、 Los Machosと言った新しいパラ・ミリタリーが現れつつある地域でもある。
 CODHESのデータによれば、32の県から毎日743人が移住を強いられているという状況である。 2002年から2007年にかけて、約131万人が国内難民となり、1997年からの10年間で285万人が土地を追われたこととなる。
 国内難民の75%が農村部から生み出されており、ここ15年間に武装グループ及び麻薬組織によって農民から5百万ヘクタールの土地が奪われたのである。これはコロンビアの国土面積の3分の1に相当する。国内難民の54%が土地所有者であったが、そのうち72%は土地を放棄し、13%のみが微々たる金額にせよ売却することができた。

 コロンビアにおける紛争は領域支配を巡る闘争という共通の性格を有する。コロンビアの政治に暴力は常につきまとっていたが、歴史的にも土地集中と結びついてきた。歴史的な農地問題について考えることで、暴力という現象についても理解することができる。暴力は国内各地に広がっており、それらは土地に対してそれぞれ異なる役割を与えてきた。しかし共通することは土地が政治的、軍事的な権力の源となってきたということである。今日では単なる土地所有を巡るだけではなく、戦略的な価値を持った領域のコントロールが目されている。住民の排除は土地の独占、すなわちその土地の資源や巨大な開発プロジェクトに隣接すると言ったことから生じる利益による戦略的な領域管理と関係している。土地からの強制的な排除が国の特定の地域で進んでいるのは偶然ではない。土地集中の高い地域で進んでいるのである。

 土地からの強制的な排除は、軍事紛争の結果ではなく、戦略的な資源のある領域から人を排除するために武装グループによって取られている戦略なのである。戦争があるから国内難民が生み出されているのではなく、住民を排除するために戦争が行われているのである。そこで軍事的な要衝以外でも住民の排除が進んでいるのである。
 
 麻薬密売は一部地域においては、土地集中の最大の要因である。「ナルコ大農園」は国内の優良農地うちの4百万ヘクタールを確保している。違法な経済活動を展開するために行われる領域コントロールのための闘争が強制的な土地からの排除の主要な原因である。

 「テリトリーの剥奪」。先住民族組織ONICによると17の先住民族が、土地からの排除などによって絶滅の危機にある。文化、自然資源、テリトリーと深い結びつきを保ってきた先住民族にとって、テリトリーを奪われるあるいは放棄せざる得ないことによる影響は更に深刻である。社会的な結びつきをずたずたにされるのである。 

 土地からの排除はそれぞれ異なる条件で進み、また異なる結果を引き起こしている。違法な(コカ)栽培に対する無差別な農薬散布政策、社会的紛争、労働者への需要、権利要求のための闘争、公的なスペースのコントロールなどの文脈の元でうみだされている。またそれは経済・政治・文化的なグローバリゼーションの中で現れているものでもある。巨大プロジェクトの実施、特定の地域や人への地政的な目的の賦与が、テリトリーの剥奪を引き起こしている。つまりテリトリー、文化、生物多様性、資源に対するコントロールを意味しているのである。

La tierra, una fuente de poder político y militar (2009.4.19)から構成
 http://www.elliberal.com.co/index.php/Primera/Politica/La-tierra-una-fuente-de-poder-politico-y-militar.html

 チョコ地方で2千人近くの先住民族が土地から追われる。
 3月19日付けのVERDADABIERTA.COMのニュースは、最近2週間で約2千人の先住民族が土地から排除されたというニュースを伝えている。チョコ県の太平洋岸では、エンベラ民族がRastrojosとゲリラ勢力であるELNとの対立や脅迫によって土地から追われているとのことである。
 15コミュニティの先住民族は、Rastrojosの約2百人のメンバーがテリトリーに侵入し、脅迫すると共に、ELNの逃亡グループとの抗争への協力を強いていると訴えている。さらにこの地域では、FARCのアウレリーノ・ロドリゲス戦線の存在があるが、Rastrojosと麻薬密売の取引を分け合う協定を結んでいるとのことである。
 バホ・バウドにおいても千人ほどのエンベラ民族の居住する9つのコミュニティが、二つの非合法武装グループの対立で荒廃させられてしまったとのことである。またメディオ・バウドでも35のコミュニティが複数の非合法武装グループによって避難を強いられているとのことである。
 先住民族は武装グループからの絶え間ない圧力にさらされており、そのテリトリーで狩猟や漁労に従事することが難しくなってきている。先住民族リーダーの一人は、「全ての非合法グループから脅迫を受け続けている。彼らは子どもたちをリクルートしようともしている。」と語っている。
 ACNURのコロンビア代表は、先住民族の保護に取り組む必要を強く主張している。
 この地域ではÁguilas Negras とlos Rastrojosというパラミリタリーまたゲリラ勢力であるFARC-EPとELNが先住民族テリトリーのコントロールを巡って対立を続けており、先住民族が土地から追われている。
 コロンビアでは27の先住民族グループが絶滅の危機に瀕しているが、内戦と強制的な土地からの排除の結果である。人々の生存は伝統的なテリトリーに居住しつつけることができるかどうかに大きく委ねられている。しかし不幸なことに多くの先住民族が土地を追われ、国のあちこちに散らばってしまったのである。
Cerca de 2 mil indígenas desplazados en las dos últimas semanas en Chocó  
http://www.verdadabierta.com/web3/conflicto-hoy/50-rearmados/1048-cerca-de-2-mil-indigenas-huyen-de-amenazas-y-violencia-en-colombia-

 3月13日付けのVERDADABIERTA.COMのニュースも同様にRastrojosによる先住民族の土地からの排除について伝えている。
 この記事ではRastrojosが麻薬搬出ルートを確保するためにドゥバサ川とカトゥル川の流域を押さえようとしていると伝えている。更にELNと麻薬ルートを押さえるために対立しているとのことである。Rastrojosはエンベラ民族をゲリラ勢力の支持者とみなし、暗殺対象者のリストを持って村に侵入してくるという。
 更に、Rastrojosは川岸に検問を設置し、通行する農民や先住民族から金品を取り上げ、銃床で殴りつけているという。こうした圧力で近隣のカトゥルの町に900人ほどの先住民族が避難しているという。
 更にこの記事は “Los Rastrojos”についても説明をしている。記事によるとRastrojosは麻薬密売組織の私兵集団としてはじまったとのことであり、現在1200人ほどのメンバーを有するとのことである。 
"Rastrojos" desplazan 500 indígenas embera en el Chocó
http://www.verdadabierta.com/web3/conflicto-hoy/50-rearmados/1018-rastrojos-desplazan-500-indigenas-emberas-en-el-choco

 チョコ地方の土地を奪った者たち
 セマーナ誌に3月14日に掲載されたこの記事も同じくチョコ地方における土地問題を扱っている。この地域では1997年に発生した軍とゲリラの戦争の中で、大規模な難民が発生し、バホ・アトラト地方で1万5千人あまりが土地を離れることになったという。またパラミリタリーもやってきては脅迫をし、殺害事件を引き起こした。
 その後10年近くたって、状況も落ち着いたらしいということで元の村に戻る人が出てきたが、村は破壊され、かわりにオイルパームの農園が広がっていたという。村の墓地にまでオイルパームが植えられていた。2万9千ヘクタールがもともと村の土地であるが、7000ヘクタールにわたって違法にオイルパームが植栽されている。更にこうした農園は政府の補助金を受け、警察に守られ、またパラミリタリーとも関係があるという。
 こうした問題に対して立ち上がったリーダー達は暗殺され、また脅迫を受け続けている。
 Los usurpados del Chocó
  http://www.semana.com/noticias-nacion/usurpados-del-choco/121717.aspx

 Asesinan campesinos que buscan sus tierras  
 自分の土地を回復しようとする農民の殺害-土地を取り戻そうとする農民たちが、殺され、拷問を受け、脅迫されている。補償政策は失敗し、血なまぐさい形で反農地改革が強化されつつある。
 この記事は農民から土地が奪われるプロセスを報告するとともに、土地補償の政策、法制度がうまく機能していないことを伝えている。
 土地に対して、パラミリタリーは長期的な計画を持っている。ピストルを手に、もう20年近くにわたって、農民を土地から排除し、土地を奪い、あるいは土地を安い価格で買いたたくといったことを続けているのである。政府機関や司法制度を悪用して、すべて正規の手続きにしようとしている。農地改革を逆行させ、地域を政治的に支配し、経済エリートとして君臨するために血が流れることを厭いもしない。
 
  国全体で38万5千家族が土地を追われ、550万ヘクタールの土地が放棄され、奪われててきた。今、土地を取り戻そう、村に戻ろうという人が脅迫され、家を焼かれ、殺されている。ウラバ地方だけで既に4人のリーダーが殺害された。コルドバでは多くの人がコカの違法栽培から土地を取り戻すことを諦め、またバージェでは麻薬組織は政府から土地を受け取った農民の土地が再び銃を持って奪われている。

 土地をめぐる新しい紛争は脆弱な平定地区を再び危機にさらしている、更に農業大臣のアドバイザイザーはこの問題は法治国家をも揺るがせるものであると指摘している。また「金を払って土地を得るかわりに、弁護士に金を払っているのである。土地から追放しておいて、合法的なものに見せかけるために洗練された手法を利用しているのだ」と告発している。

 麻薬組織、パラミリタリー、大土地所有者が農民を土地から排除するために次のような手を使っている。
-頭に銃口を突きつけ、価格交渉をするというものである。
-正式な土地所有権を持つにもかかわらず、武装グループなどに占拠されていて戻れないケース
-難民や農民間での土地所有権の重複:5年以上放棄した場合には、他の人が所有権を得ることができる。これによって重複が発生するケース(2007以前の法による)
-帰還を可能とする条件が整っていないため放棄されたままの状態にあるケース。モンテス・デ・マリアでは地域の企業主がこうした土地を大量に買い集めるケースがあった。

 http://www.semana.com/noticias-nacion/estan-matando/121735.aspx
http://www.verdadabierta.com/web3/conflicto-hoy/50-rearmados/1028-los-estan-matando-semana

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コロンビアの状況について(リンク紹介など)

  コロンビアには足を踏み込んだこともなく、積極的に動きを見てこなかったのですが、昨年のカウカ地方での先住民族運動とそれに対する弾圧の報道に触れて、行動センターでも人権尊重を求める声明文を発表するという形で動くことができました。知らない地域の話であり、直接面識のあるグループなどでもないのですが、グアテマラで行ってきた活動を通して、他人事ではなく感じるとともに、「何か動くべきじゃないか」と思ったのです。
 これまで活動をしてきたグアテマラでなら何かアクションを取るであろう事態を前に、コロンビアの場合には見て見ぬふりをするというのはおかしい話でしょう。
 こうして少しづつ「他人事」を減らしていくことができるのかもしれません。さて、その後時々コロンビアの新聞をインターネットで見たり、ちょうどコロンビアから来日していたイレーネさんと話をする機会を持てたりということで、コロンビアの状況に触れることも増えてきました。

 全体像はこの週末の勉強会で学ばせて頂くこととして、どうも土地紛争というのが大きな焦点になりつつあるようです。武力紛争の歴史の上に、新しい武装グループの形成、オイルパームの拡大が重なって、農民の土地からの排除が続いているようです。この点について次の記事でいくつか目に付いた情報を紹介します。

 またここまでに利用してきた情報サイトなどを少し整理します。(網羅しようという意図ではありません。念のため)
先住民族組織
Organización Nacional Indígena de Colombia  http://www.onic.org.co/
Consejo Regional Indígena del Cauca        http://www.cric-colombia.org/
La Consultoría para los Derechos Humanos y el Desplazamiento -CODHES(人権・国内難民) http://www.codhes.org/
verdadabierta.com (内戦・武力紛争・国内難民などに関する多数のニュースが整理・掲載されている。)
http://www.verdadabierta.com/web3/
Red de Hemandad y Solidaridad-Colombia http://www.redcolombia.org/
Colombia Journal http://www.colombiajournal.org/index.htm
CENSAT-Agua Viva(環境団体) http://www.censat.org/

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2009/04/16

コロンビア:憲法裁判所が先住民族への協議の必要を認定

 コロンビアの憲法裁判所は3月18日、昨年10月に行われた全国規模の先住民族運動、MINGA(先住民族の共同運動)が廃止を要求していた「農村開発法」に対し、違憲の判決を下した。先住民族はこの法律は「大農園への土地集中を可能とし、先住民族の土地を奪うものである」として反対してきた。
 憲法裁判所は判決C-175/09において、「農村開発法」(法第1152号)の制定にあたり、先住民族及びアフリカ系民族のコミュニティに対して行うべき事前の協議を行わなかったことが憲法に違反していると判断し、この法律は執行できないという裁決を下した。 
  コロンビアが批准している国際労働機関の第169号条約の第6条に定められている、先住民族に直接影響する立法に際して先住民族に対して行われるべき協議が、「誠実」にという原則をはずれていたと判断したのである。[1] 
 大農園への土地集中を可能とし、先住民族の土地を奪うものであるとして、この法律に反対してきた先住民族組織は、今回の判決を大きな一歩と評価している。更に「民衆のための国を作るためには、剥奪のための法律、自由貿易協定、どん欲な多国籍企業を基盤とする開発モデルを打ち倒さなくてはならない。そして私たちにそれができることが示されたのである」、「グローバリゼーションの鎖で自らを縛り上げ、私たちのプロセスや豊かさを引き渡す時代ではない、私たちは鎖を断ち切り、解放される時なのだ」と述べている。[2] 
 
[1] http://colombia.indymedia.org/news/2009/03/99949.php
[2] http://nasaacin.org/noticias.htm?x=9714

開発と権利のための行動センター
青西靖夫 
 

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2009/04/03

連続勉強会:コロンビア 4月25日(土)

南米連続勉強会:先住民族運動、社会運動の今と、政治動向

  新憲法の制定などを通じて社会改革を目指すボリビアやエクアドルの政治。
またその中での先住民族運動や社会運動。混乱する世界の中で、未来を模索する南米の動きは目が離せません!
 参加希望の方は事前に開発と権利のための行動センター
   E-mail  :cade-la@nifty.comまで連絡をお願いします。

第三回:「コロンビア:慢性化した紛争状況の中で生きる人々」
日時:4月25日(土) 午後2時半から
講師:千代勇一(せんだい ゆういち)
上智大学大学院在籍。北部アンデスの文化人類学を専攻。現在はコロンビアにおけるコカの代替開発を研究。著書に『アンデス高地』(共著)、『エクアドルを知るための60章』(共著)、論文に「コロンビアにおける違法コカ栽培と政府の対策」、「コロンビアにおける右派ウリベ大統領の再選と左派勢力の伸張」などがある。
会場:人権ライブラリー 多目的スペース
   東京都港区芝大門2-10-12 KDX芝大門ビル4F
http://www.jinken.or.jp/houjingaiyou/access 
資料代:500円(各回同じ)

第四回:「コロンビア・先住民族の人々とともに-コロンビア南部・カウカ県の先住民族の状況とエクアドルへ避難するコロンビア先住民族」

日時:5月13日(水) 午後6時半~8時まで
講師:柴田大輔(しばた だいすけ)
フォトグラファー
1980年茨城県生まれ。大正大学中退。日本写真芸術専門学校二部卒業。 専門学校卒業後、2004年より1年間、ラテンアメリカを旅する 。そこで初めて触れた、先住民族の人々の多様さ、力強さに魅 かれ、2006年より現在は、コロンビアの先住民族を中心に撮影 をしている。
会場:JICA 地球広場 セミナールーム303(予定)
http://www.jica.go.jp/hiroba/about/map.html
東京メトロ日比谷線 広尾駅下車(3番出口)徒歩1分

第五回:「ペルーにおける先住民政治の最近の動向」
日時:5月23日(土) 午後2時半から
講師:岡田勇(おかだ いさむ)
筑波大学大学院博士課程在席
ボリビアとペルーを比較して先住民運動・政治を研究中。論文に「中央アンデス諸国の先住民運動―アイデンティティによる組織化の比較」村上勇介・遅野井茂雄編著『現代アンデス諸国の政治変動―ガバナビリティの模索』(明石書店、2009年)がある。2008年8月から2009年1月まで、ペルーとボリビアに滞在し調査を行なう。
会場:人権ライブラリー 多目的スペース
   東京都港区芝大門2-10-12 KDX芝大門ビル4F
http://www.jinken.or.jp/houjingaiyou/access 

第六回:「南米の政治運動、社会運動のいま(仮題)」
日時:6月20日(土) 午後2時半から
講師:上谷直克(うえたに なおかつ)
ジェトロ・アジア経済研究所
会場:人権ライブラリー 多目的スペース
   東京都港区芝大門2-10-12 KDX芝大門ビル4F
http://www.jinken.or.jp/houjingaiyou/access 

主催:先住民族の10年市民連絡会、
    開発と権利のための行動センター
    日本ラテンアメリカ協力ネットワーク


参加希望の方は事前に下記まで連絡お願いします。
連絡先:日本ラテンアメリカ協力ネットワーク email: recom@jca.apc.org
先住民族の10年市民連絡会 Tel/Fax:03-5932-9515 
email:indy10-Lj@infoseek.jp
開発と権利のための行動センター email: cade-la@nifty.com 

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2009/04/02

コロンビア:気候正義とローカルなオータナティブの再評価を訴える

  コロンビアの環境活動家、イレーネ・ベレス(Irene Velez)さんと語る
 南米コロンビアから、FoE Japanの招きで「途上国における温暖化対策~責任ある支援とは?」 というテーマのシンポジウムに参加するために来日したイレーネ・ベレスさんからコロンビアの状況について話を聞きました。イレーネさんはコロンビアのCENSAT-Agua Vivaという環境NGOに所属し、現在「気候正義:フスティーシア・クリマティカ」というキャンペーンを担当しています。今回はこの気候正義というキャンペーンに加えて、コロンビアの先住民族の動向やアグロ燃料政策についても話を聞きました。

Q:コロンビアの先住民族運動の動向について教えてもらえますか?
 昨年10月の蜂起、ミンガ(先住民族の共同運動)は非常に重要で、また象徴的なものでした。社会に先住民族のニーズに目を開いてもらうだけではなく、ほかの分野で活動する社会運動とつながっていく重要な機会となりました。この運動はコロンビアのカウカ地方の先住民族から始まり、他の地域の先住民族組織に広がっていきました。そして今年は、10月12日、コロンブスのアメリカ大陸「発見」の日、大陸レベルでのミンガが計画されています。ブラジルで開催されていた世界社会フォーラムでもこの方針が確認されています。 
 こうした環境団体と先住民族組織の連携の一環として、気候正義の構築に取り組んでいます。気候的な不正義が私たちに影響を与えています。特に貧困層、マージナルな層が気候変動の被害者となっています。そこに環境運動と先住民族運動を結びつける可能性があります。世界社会フォーラムにおける先住民族宣言も、気候正義の追求を目標として掲げています。
  まず3月18日、19日にはコロンビアのポパヤンでボリビアやエクアドル、コロンビアなどのアンデス地域の先住民族を招いて、気候正義のための計画を作成する予定です。そのあとペルーにおいても先住民族組織の集まりがあります。こうした集まりを通じて、様々な社会運動を結びつけ、10月12日に向けて、母なる大地を守るための世界的な動きを作っていきたいと考えています。

Q:気候変動対策の一つとしてもてはやされているオイル・パーム生産はコロンビアではどのような影響を引き起こしているのですか?
  オイル・パームはパナマから続くチョコ地方からカウカ、ナリーニョへと積極的に拡大が進められています。これらの地域は熱帯雨林地域で、アフリカ系民族が多く居住する地域です。しかし問題は非常に複雑で、国内における暴力の問題と深く結びついています。背後には軍事的な目的もあります。この地域には強力なパラ・ミリタリーの存在がありますし、地政的なコントロールという目的もあります。麻薬組織にとっても海への出口を確保するという点で重要な位置にあります。こうしたことがオイル・パームの拡大に伴い、この地域では暴力が広がり、同時に大量の国内避難民が生み出されるという問題があるのです。チョコ地方からはカリに多くの避難民が流出しています。
 違法な暴力的なプロセスに加えて、合法的な手段を通じてもオイル・パーム生産は拡大されつつあります。気候変動対策ということで、アグロ燃料生産に政府から植林インセンティブの補助金が出され、またバイオ・ディーゼルの混合を義務化する法律も定められました。
 パラ・ミリタリーとの和平協定もオイル・パームの広がりと関係しています。武装解除に応じたパラ・ミリタリーに対して土地へのアクセスが認められました。しかし紛争の中で土地は既にパラ・ミリタリーに押さえられていたのです。暴力によって既に人々は逃げ出し、残った人たちも恐怖の中で口を開くことはありません。こうした土地でオイル・パームが生産され、この取引はパラ・ミリタリーによってコントロールされています。この地域では人権の問題が、環境への権利と深く結びついているのです。
 またこの地域の人々はオイル・パーム生産に追われているだけではなく、今、気候変動によると思われる洪水にも苦しめられています。人々は気候変動によって2重に苦しめられているのです。

Q:パラ・ミリタリーが土地を得ているのですか?
 パラ・ミリタリーは、市民社会に再統合されるというプロセスを経て、現在は「一般の市民」として土地を得ることができます。その上でオイル・パームへの補助金などを背景に、大地主=元パラ・ミリタリーが土地を拡大するという動きが進んでいます。
 例えばリオ・ミラ地域では、パラ・ミリタリーがコミュニティに土地を売るように要求するというケースがありました。コミュニティの人にとっては、聞かなければ殺害されるわけで、土地を渡しています。こうして大地主は以前よりも大きな土地を所有しています。法的には彼の土地ですが、その背後に暴力的な土地からの排除が存在しているのです。
 また次のようなケースもあります。企業が、(元)パラ・ミリタリーを伴って土地の購入交渉にやってくるのです。今は農園のガードマンだとしても、コミュニティの人たちはそれが誰だか知っています。ですから、命を危険にさらすより、土地を引き渡すことを選ぶのです。

Q:国内避難民(デスプラサードス)の問題は?
 これはコロンビアでも最も難しい課題だと思います。領域の支配と資源の管理をめぐる国内外の様々な思惑、利害から生み出されたものと言えるでしょう。人権問題であり、パラ・ミリタリーとゲリラ双方による暴力の問題であり、領域支配の問題でもあります。鉱業やアグロ燃料生産、コカの生産と輸送など、様々な利害を背景に人々が土地から排除されているのです。
 避難民は増加を続けており、大きな社会問題となっています。避難民は町に流れ込み続けています。政府の支援は当初の3ヶ月間のみで不十分なものです。一部屋の住居を提供し、食糧を援助し、月に120ドルほどの補助金を提供するだけです。しかし3ヶ月が過ぎると、無防備なまま町に投げ出されるのです。こうした状況下で暴力も増加しています。それでも少数の人は仕事を得ることができますが、非常に不安定な状況です。多くの避難民が街角で飴を売るといったインフォーマル・セクターに流れ込んでいるのです。
 こうした事態は出身地での土地を巡る利害によって引き起こされているのです。

Q:どれぐらいの人数の国内避難民がいるのですか?
 政府は昨年、約2百万人の避難民がいるという報告を出しています。しかしCODHESという人権団体の報告は4百万人という数字を示しています。しかしこの数字は大都市への流入数だけで、地方の中小都市にどの程度流入しているのかという正確な数字はありません。この問題は公式数字が示しているよりももっと大きな問題なのです。

Q:避難民としての登録は?
 避難民は、政府に報告することとなっています。しかし誰がちゃんと報告するか、またできるのかという問題があります。多くの人々が脅迫を受けて土地を離れているのです。ですから報告をすれば再び自分を危険にさらすことになります。ですので、多くの人たちが報告をしません。また報告するにしても、どこから来たのか、ということが問題になります。内戦中にあるとされた地域からの避難民だけが正式に認められます。しかし政府がパラ・ミリタリーと和平協定を結んで以来、パラ・ミリタリーの支配地域は法的には「平和」だ、ということにされています。そこで、こうした地域からの避難民は、避難民としては認められないのです。
 更に、避難民に対して十分な情報の提供が行われていないという問題もあります。町のバス・ターミナルに到着しても、そこからどこに行っていいかわからないのです。運よく関係機関の人と出会うことがなければ、そのまま忘れ去られてしまいます。
 しかし登録がなされないと、避難民の子どもたちは教育を受ける機会を奪われたままとなります。さらに学校側が違う環境で育ってきた避難民の子どもたちを差別し、学校に受け入れないということもあります。

Q:元の地域に戻ることはできませんか?
 まだ地域に戻れる状況にはありません。政府はそうした状況が回復されてきているといい、昨年15家族が帰還しました。しかしこれは宣伝にすぎません。何百万人という中で15家族というのはどうやって選ばれたのでしょうか、元パラ・ミリタリーだと考えた方がいいでしょう。また政府は「ファミリア・グアルダボスケ」というプログラムも行っていますが、実際にはオイル・パーム農園のガードマンに過ぎないと考えられます。

Q:シンポジウムの中で「土地の解放が必要だ」と発言されていましたが、どのようなことを考えているのですか?
 これは先住民族やアフリカ系民族とともに取り組みつつある課題です。環境紛争や、社会紛争の多くが、資源の悪質なコントロールに起因しています。こうした流れに対抗するには、自然資源だけではなく、文化、伝統的な財産などを含む「土地の解放」を求める必要があると考えています。土地、テリトリーそしてそこに生きる人々を含む、土地を解放することです。資本主義の欲望を、テリトリーから排除し、人間が再び存在できるようにすることが必要です。コミュニティにおける「良き生き方=Buen Vivir」の実現は、土地が資本主義の欲望から解放されてはじめて実現できるのです。

Q:日本の市民社会へのメッセージをお願いします
 北の国々がこれまでのような大量消費型の社会を続けている限り、社会が変わることは難しいでしょう。南の国々は環境正義も社会正義も実現することはできず、持続的な社会を実現することは南の国々にとっても北の国々にとっても不可能でしょう。生産と消費という現行のシステムを変えなければなりません。鉱物や石油の開発を止めなくてはなりません。地下資源の開発が続く限り、これまで支配され、排除されてきた人たちが、排除され続けることは変わらないでしょう。
  オータナティブを考えるときには、新しいものを考えるのではなく、これまでに生み出されてきたものを振り返ることが重要でしょう。何世紀にもわたって、持続的な資源の管理を実現し、平和と尊厳を維持してきた、先住民族や農民のコミュニティの経験が存在するのです。これまでの生き方を振り返ることの中に、危機に対処するオータナティブは存在するのです。こうしたローカルなオータナティブを支援していくことが重要です。
 環境紛争や社会紛争を考える時には構造的な問題、歴史的な不平等や現在の不平等の根本的な原因に目を向けることが必要です。持続的な社会のためには、消費を減らし、ローカルなオータナティブを認めていくことが必要です。
(インタビュー 3月12日)

まとめ 青西靖夫

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2008/12/27

コロンビア:大規模なデモ行進を率いた先住民族組織の車両銃撃事件に高まる 疑惑

 12月16日にコロンビア、カウカ県の道路をポパヤンに向かっていた先住民族組織(カウカ先住民族地域審議会:CRIC)の車両が軍の銃撃を受けるという事件が発生した。この事件で車を運転していたエドウィン・レガルダ氏が複数の銃弾を浴び、病院に運ばれたもの死亡した。
 死亡したエドウィン・レガルタ氏はCRICのリーダであるアイダ・キルクエ氏の夫であり、銃撃を受けたCRICの車両は、アイダ・キルクエ氏が日々移動に利用していたものであることから、この銃撃事件がアイダ・キルクエ氏の殺害を狙ったものではなかったのか、という疑いが強まっている。アイダ・キルクエ氏は、10月から11月にかけて行われた先住民族による大規模なデモ行進を率いたリーダーの1人であり、この事件の数日前にジュネーブの国連の場で、コロンビアの人権状況について報告を行い、帰国したばかりであった。
 この事件について、軍は銃撃を認めているものの、検問を設け、停止を呼びかけたにもかかわらず、通過しようとした車を銃撃したと述べているようである。しかし当時そのような検問は存在しなかったという証言も行われているとのことである。
 この事件に対して、国際社会も注視しており、国連[1]や欧州連合[2]も懸念を表明するとともに、真相究明と責任者の処罰、また人権活動家の擁護を求める声明を発表している。
[1]http://www.nacionesunidas.org.co/?apc=i1-----&x=56701
[2]  http://www.consilium.europa.eu/ueDocs/cms_Data/docs/pressData/en/cfsp/104930.pdf 

 開発と権利のための行動センター
 青西

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2008/11/27

コロンビア 先住民族運動・人権状況(081127)

1:コロンビア 先住民族運動(MINGA)
 11月24日、一ヶ月半に及んだコロンビアの先住民族の運動、ミンガは休止した。
 伝統的な共同作業を意味する「ミンガ」の名の下に、コロンビアの先住民族は共通の目的を持って歩き続け、訴え続けた。今回のミンガでは自由貿易への拒否、テロの中止と人権の尊重、土地からの排除を進めるような政策の中止、これまでの合意の履行、そして民衆そして民族を尊重した国作りのための計画を生み出すことを目的としていた。
 そしてこのミンガの中で、国内の様々な人々が、歩きながら対話を進め、共通の理解と未来への方向性を生み出してきたのである。
「...歩みを進める中で、景色は心を奮い立たせ、私たち民族の声を一つにし、考えを研ぎ澄まし、全ての人々のための国という夢に命を与えてきた。...ミンガは言葉と思いを満たして、そして高い尊厳を持ってそれぞれの土地を回ってきた。目を見つめ合い、手を取り、怯えを打ち破り、他者への思いを認めることが可能であることを示すために。専横と権威主義そして人権侵害をはねつけるために、違いを認め合い、夢と声を一つにしてきた。歩みは精神を生き返らせ、人々は権利を取り戻し、道を開き、権力によって否定されてきた大学も開かれ、夢と抵抗のために宿泊場所を提供した」
「男も女も、すべての土地の人々が、知識を奪われ、文化を奪われ、そして母なる大地を奪われることを拒否している。またこの歩みは、国家による暴力の被害者の声も伴ってきた。その中には母なる大地の解放のプロセスにその命を捧げた先住民族の警護者も含まれている...」
「ミンガは、現在の政府が人々のものではないことを、その経済政策がコロンビア人の犠牲の上に多国籍資本を優遇するものであることを、ここにあらためて確認する。政府は憲法に定められた原則に取り組むこともないままに、権利を要求する人々をテロリストと名指しし、マスメディアを使って人々の声を封じ、嘘と脅迫によって世論をそらしてきたのである。」
「コロンビア民衆のために権利の保障を要求するという役割が私たちにあることを自覚し、また真に民主的な国家の構築を関わっていくことを約束しながら、私たちの土地へ、住まいへと戻っていこう。私たちが言葉を交わしながら歩き続けることを可能としてくれた人々や組織への思いと喜びとともに。」
「ミンガは間違いなく続いていく。国が必要としている構造的な変化は、自由とアイデンティティーの尊重を願う人々が共に、組織して動くことによってのみ可能なのだ。」
http://www.onic.org.co/actualidad.shtml?x=35560 

 コロンビアの先住民族組織は、10月に開始されたミンガの一環として11月10日から首都ボゴタへの行進を開始し、20日に首都ボゴタに到着した。首都では政府との交渉やフォーラムなどを通じて諸セクターとの対話を深めた。

2: 「開発」の障害とみなされるコロンビア先住民族(2008/11/04)
  (別のサイトに掲載した記事の転載です)
 この10月に発生したコロンビア先住民族と治安部隊の衝突の舞台となったラ・マリアにおいて、11月2日、アルバロ・ウリベ大統領と先住民族の集会が実現した。今回のラ・マリアでの集会には4000人もの先住民族が参加したが、提案に対して明確な回答がなかったとして、先住民族組織は運動を続けていく方針を明らかにしている。
 先住民族側は、人権の尊重、先住民族テリトリーの非武装化、国連の先住民族の権利宣言の採択、先住民族の権利を脅かす森林法や農村開発法などの廃止、及びこれまでの合意事項の履行などを求めていた。しかしこうした要求に対するウリベ大統領の提案は重要な部分で先住民族の要求を省みないものとなっている。
  中南米諸国で唯一、国連における先住民族の権利宣言の採択を棄権したコロンビアが、留保をつけつつもこの宣言を受け入れる方針を示したことは重要な成果であるといえる。しかし先住民族にとって重要な事項である事前協議について、ウリベ大統領は協議は構わないが、それによる遅延も拒否も認めないと明言している。更に「多くの公共事業は先住民族コミュニティも必要としているものであり、環境にも配慮して適切に行っていくが、発展のための事業を失敗させることはできない」と語っている。[1]
 今回の対話の中で、政府側は生産プロジェクトの推進から回答を開始したことをはじめとして、先住民族のテリトリーへの権利を侵害するとして廃止を求められている農村開発法についても言及することはなく、「発展」のあり方自体が問われている中で、政府側と先住民族が非常にかけ離れたところにいることが浮き彫りにされた。
 先住民族組織はこの集会の後、声明文で、次のように伝えている。
「私たちの闘争は平和的な社会的抵抗であり、私たちに命とアイデンティティーを与えてくれるテリトリー、母なる大地を守るために徐々に歩みを進めている。しかしそのために私たちは、国の経済開発の障害だとみなされている。・・・私たちの組織と要求は犯罪とみなされ、私たちは消えゆく運命にさらされている。今、私たちを開発の障害とみなす論理は、かって私たちを害獣のように扱ってきた論理と同じものである。」[2]

[1]Respuestas del Presidente Álvaro Uribe Vélez a afirmaciones de las comunidades indígenas del Cauca
  http://web.presidencia.gov.co/sp/2008/noviembre/02/06022008_i.html
[2]LAS RESPUESTAS DEL PRESIDENTE NO FUERON CLARAS PARA LOS PUEBLOS INDIGENAS!!!
 http://onic.kariva.org/minganoticias.shtml?x=35394
 
3:人権状況
 コロンビアでは、軍が若者をゲリラに仕立てて殺害した事件も明らかになっており、また人権状況の調査のためにコロンビアを訪問していた国連人権高等弁務官事務所のナバネセム・ピレイ高等弁務官も11月1日、コロンビアにおいて超法規的殺害が広がっていることに懸念を表明している。 
 またアムネスティ・インターナショナルは10月28日、国内紛争の中で、一般市民への人権侵害、人権活動家への弾圧が繰り広げられていることを告発する報告書を刊行している。 

[1]コロンビア軍幹部ら27人解任、若者らをゲリラに仕立て殺害か
http://www.afpbb.com/article/politics/2533561/3479684
[2]国連人権高等弁務官事務所 調査終了にあたっての声明文
http://www.hchr.org.co/publico/comunicados/2008/comunicados2008.php3?cod=24&cat=73
http://www.hchr.org.co/publico/comunicados/2008/comunicados2008.php3?cod=25&cat=73
[3]アムネスティ・インターナショナル報告書
LEAVE US IN PEACE!’ TARGETING CIVILIANS IN COLOMBIA’S INTERNAL ARMED CONFLICT
http://www.amnesty.org/en/library/info/AMR23/023/2008/en    (英語・スペイン語)

<人権状況参考資料として>
次のサイトに次の記事が翻訳されている
強制退去、失踪、超法規的処刑がウリベ政権下で増加(2008年10月6日)
ギャリー・リーチ
コロンビア・ジャーナル原文
 http://www.jca.apc.org/~kmasuoka/places/col295.html

4:コロンビア砂糖労働者、主要求を勝ち取り、56日間のストライキを終了
 次のサイトに日本語での記事がありました。
http://www.iuf.org/cgi-bin/dbman/db.cgi?db=default&uid=default&ID=5487&view_records=1&ww=1&ja=1

  開発と権利のための行動センター
  青西

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2008/10/26

コロンビア続報:大統領との対話に向けて

 追記:10月27日
 詳細は不明ですが、26日にウリベ大統領と予定されていた対話は成立せず。
 先住民族組織側は、当初予定された会場で、メディアの扱いなどに慣れた政府側のペースで限られた参加者の中で対話が進むのを好まず、公開の場での討論を求めたたが、予定時刻には大統領は現れなかったようである。
 ウリベ大統領は11月2日にポパヤンで対話を行うことを提案している。

 10月25日
10月21日に、カウカ県のピエンダモを出発したデモ隊は25日、金曜日カリに到着しました。26日、カリにて大統領と対談の予定。
 未整理ですが関連情報をいくつか
-コロンビアの国際連合人権高等弁務官事務所は政府と先住民族の対話を歓迎する声明を発表。
 更に平和的な抗議行動の権利を尊重すること、先週来の暴力的な弾圧について遺憾の念を表明。
http://www.hchr.org.co/default.php3

-警察が先週、マリア、ピエンダモでの運動を弾圧した際に、実弾射撃を行っていたことが判明。政府は当初否定していた。
 CNNのニュース報道の後、大統領が正式に認める。(ビデオもあります)
http://edition.cnn.com/2008/WORLD/americas/10/23/colombia.shooting/index.html
-コロンビア軍が若者の誘拐、殺害事件に関与していたことが判明
http://news.bbc.co.uk/hi/spanish/latin_america/newsid_7690000/7690482.stm
 社会運動を「テロリスト」として非難してきたウリベ大統領ですが、足元から続々と実は身内に「テロリスト」が浸透していた事実が判明しているとも言えます。
 <その他>
-コロンビア、デモ行進などの写真が掲載されています。
   http://www.elpais.com.co/paisonline/multimedia/galerias.php
 
 関連先住民族組織のサイト
 Asociación de Cabildos Indígenas del Norte del Cauca - ACIN - CXAB WALA KIWE  http://www.nasaacin.org/
  Consejo Regional Indígena del Cauca CRIC
  http://cric-colombia.org/inicio.htm
 La Organización Nacional Indígena de Colombia - ONIC
http://www.onic.org.co/

日刊ベリタ掲載記事(081025) 

 コロンビア南西部のカウカ県、ピエンダモを出発した先住民族の大規模なデモ隊は2万人近くにふくれあがり、10月25日にコロンビア第2の都市、カリに到着する予定である。先住民族組織の運動に対し、「テロリストが浸透している」として、否定的なコメントを行ってきたウリベ大統領は、遂に対話を受け入れることを表明。26日、カリにて先住民族組織の代表と対談を行う予定である。

 コロンビア各地の先住民族組織は10月12日、コロンブスのアメリカ大陸「発見」の日にあわせて大規模な運動を展開。先住民族組織は、コロンビアの102の民族のうち18民族が消滅の危機にあること、先住民族に対する暗殺事件が頻発し、今年だけで57人、ここ6年間で1240人が殺害されていること、40万人の土地を持たぬ先住民族がいること、これまでの政府との合意事項が履行されていないこと、自由貿易協定への反対、さらには先住民族の権利要求の声が犯罪扱いされ、「テロリスト」扱いされる問題などを取り上げていた。

 カウカ県のピエンダモでは、先住民族組織側はパン・アメリカン・ハイウェイを封鎖。これに対して政府の治安部隊が14日から15日にかけて暴力的な弾圧を行い、1人が死亡、銃撃によるものを含め100人以上の負傷者がでる事態となった。大統領はこの衝突に対して「テロリストが浸透しているのだ」と非難し、負傷した警察官の人権を訴えていた。しかし政府側は実弾は使用していないと説明していたものの、CNNによって警官が銃撃を加えているビデオ映像が公開された後、大統領は警察側が銃撃を加えた事実を正式に認めた。しかし今回の一連の抗議行動の中で、これまでに少なくとも4人の先住民族が死亡しているが、政府側は銃撃との関係、またその責任を否定している。

 コロンビアでは、様々な社会運動が「テロリスト」あるいは「ゲリラ」との烙印を押され、弾圧の対象となってきたことに抗議の声が広がっており、先住民族組織も対話事項の一つとして基本的人権の尊重と、こうした非難への償いを要求している。

(2008/10/25)

 開発と権利のための行動センター
 青西

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2008/10/23

コロンビア国内で広がる先住民族デモへの支持

 エル・リベラル紙の報道によると、国内の数千人の女性がカリに向かう先住民族のデモ隊に合流するとのことである。
 デモへの参加は、先住民族女性への連帯と擁護のためであり、また過酷な状況に置かれている農民やアフリカ系住民の女性たちへの連帯、また人権擁護のために活動しているリーダー達の命を守るためであると伝えている。
 さらに、政府が先住民族の運動に対して、また全ての抗議が、政府によってテロリストであると言われることへの抗議であり、その証拠を公にするためであると語っている。[1]
 このほかにも公務員組合等が木曜日から全国でストライキに入るとのことである。[2]
[1]   http://edition.cnn.com/2008/WORLD/americas/10/22/colombia.shooting.video/index.html#cnnSTCText 

 CNNは警察が抗議行動に対して銃撃を加えている様子を撮影したビデオを公開
  http://edition.cnn.com/2008/WORLD/americas/10/22/colombia.shooting.video/index.html#cnnSTCText


<コロンビア政府の対応に広がる反発>(081023)

1) 欧州議会の議員がコロンビアの先住民族運動への抑圧について声明を発表
   http://www.nasaacin.org/noticias.htm?x=8982
 この中で10月12日以来開始された先住民族のデモや組合運動にに対する抑圧に抗議。
 102の先住民族のうち、消滅の危機にある18民族の存続と、先住民族のテリトリーへの権利、自治権の尊重を求める運動を正統なものであると評価し、コロンビア政府に対して、軍隊による抑圧の早急な中止を要求するととともに、3名の欧州市民の理由なき追放を受け入れがたいとする声明を発表しました。更にコロンビアにおいて社会運動を抑圧するために常にテロリズムへの闘いという口実が用いられることも強く非難しています。
 
2) 不当な強制退去処分への抗議
 http://www.nasaacin.org/noticias.htm?x=8974
 コロンビアでは今回の事件、またそれ以前から、海外からの人権擁護組織メンバーなどへの圧力が高まり、今月2日に1名のドイツ人、14日には2名のフランス人が強制退去させられています。彼らは人権組織のメンバーあるいは現地状況を記録するためにコロンビアに来ていたとのことです。
 この事件について、各国の連帯組織などが声明を発表し、人権擁護活動や同伴活動を尊重し、擁護するように求めています。
 ウリベ大統領は18日、この件について、「外国人が入国規定を破り、テロリストと混ざって、先住民族の抗議を利用しているのだ」、「こうした外国人を監獄に退去ではなく、監獄に入れるべきだ、暴力をそそのかしている張本人だ」、真実をねじ曲げている」と根拠のない非難をしていました。 http://web.presidencia.gov.co/sp/2008/octubre/18/08182008.html

現況:カウカ地方の先住民族組織は、現在カリに向けて3万人とも言われる大規模なデモ行進を行っています。しかしこの過程で、警察の銃撃で二名が死亡する事件も起きています。
http://www.elliberal.com.co/content/view/18090/47/
 http://www.elliberal.com.co/content/view/18235/87/

 開発と権利のための行動センター
 青西

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2008/10/21

「持続可能なオイル・パーム」とコロンビアの農民リーダー暗殺

 10月14日、コロンビアのクルバラドの農民リーダーであるバルベルト・オヨ・リベラ(WALBERTO HOYOS RIVAS)が、パラ・ミリタリーに暗殺されました。オヨ・リベラはバホ・アトラト地方において、パラ・ミリタリーによって、オイル・パーム拡大のために共有地が略取されている事実を明らかにしていました。またオヨ・リベラは、パラ・ミリタリーによる2005年の別の農民リーダー殺害の証人でもあり、昨年も襲われており、今回の事件は、オヨ・リベラが米州人権裁判所の暫定処置により、内務・法務省当局による保護下にある中で起きた事件です。
 コロンビアのカトリック教会の正義と平和協議会の声明は「パームの植栽と粗放的牧畜が広がる中で、犯罪が続いています。唯一進まないのはクルバラドで引き起こされた犯罪の調査だけです。その一方で犯罪組織と企業は全ての違法行為を省みることなく、活動を続けているのです」と訴えています。[1]

 こうした中で、この10月16日、17日にかけて、コロンビアで 「持続可能なオイル・パームのためのラウンド・テーブル(RSPO)」が開催されたのです。正義と平和協議会のヘンリ・ラミレスは「この会議の開催は、生産国のコミュニティの現状について知らないことが多い世論に対して混乱したメッセージを送ることになるものです。例えばコロンビアのクルバラドでは、パームオイル事業によって、アフリカ系コロンビア人のコミュニティ共有地が暴力的に略奪され、また13の企業がパラミリタリーと結びついています。(昨日のオヨ・リベラの死で)これまでに140の犯罪が引き起こされ、13の強制排除がなされたのです」と語っています。[2]

 この「持続可能なオイル・パームのためのラウンド・テーブル(RSPO)」は「持続的な」オイル・パームの生産と利用を促進するために、国際的な自然保護団体であるWWF(世界自然保護基金)の積極的な関与の元に2004年に組織されたもので、現在256の団体が正式に参加しています。うち20団体がNGO、残りが生産者他、業界団体であり、日本の商社、企業なども複数参加しています。[3]
 今回、このRSPOの会議がはじめてラテン・アメリカで開催されることとなりましたが、数多くの環境団体がRSPOは、アグロ燃料生産に対する社会的な反発とネガティブな報道の前に、「グリーン・ウォッシュ」、見かけを取り繕うものに過ぎないとみなし、反対の声明を発表しています。
 声明ではRSPOは地域のコミュニティの権利を侵害する事業を正当化しようとするものに過ぎず、テリトリーと自然に大きな影響をおよぼす一方で、引き起こされた紛争の解決には何ら役には立たないと宣言しています。続けてこの宣言文では、オイル・パーム生産が引き起こす森林破壊、先住民族の権利の侵害、土地紛争の激化、農民の土地からの排除、食糧への権利の侵害といった問題を訴えています。[4]
 WWFはオイルパームだけではなく、大豆生産においてもラウンド・テーブルの設置に積極的に関与し、それぞれ認証制度を確立しようとしています。[5]こうした動きは温暖化対策としてEUにおいて進められつつある混合燃料政策と密接に結びつくものであり、また「企業の社会的責任」という流れとも合致することから広範な企業の支持を得られているのでしょう。しかしその一方でどちらの動きも地域の環境団体などから反発を受けているのです。
 日本では、こうしたバイオ燃料に関連するラウンド・テーブルの話もほとんど伝えられていませんが、グローバリゼーションの中で、市民社会や消費者が「認証」や「企業の社会的責任」を適切に評価するためには、市民社会のネットワークもグローバルに広がり、情報を共有することが求められています。
(2008/10/22)
 開発と権利のための行動センター
 青西

[1]Asesinado WALBERTO HOYOS -PARAMILITARES ASESINARON A LIDER DE CURVARADO
 http://justiciaypazencolombia.org/spip.php?article182
[2] Paramilitares asesinan en Colombia líder de una comunidad campesina opuesta a los monocultivos de palma aceitera
http://justiciaypazencolombia.org/spip.php?article183
[3]http://www.rspo.org/members_list.aspx?catid=37&ddlID=39&membercat=13
[4]Declaración Internacional contra la Mesa Redonda de Aceite de Palma Sostenible
http://www.biodiversidadla.org/content/view/full/44506
  下に宣言の一部整理をつけます。
[5]「責任ある大豆生産」のまやかしを拒絶する 開発と権利のための行動センター
http://cade.cocolog-nifty.com/ao/2008/04/post_0aea.html


ラテンアメリカの環境団体他は、WWFが積極的に進めている「持続可能なオイル・パームのためのラウンド・テーブル(RSPO)」に反対する声明を発表。
Declaración Internacional contra la Mesa Redonda de Aceite de Palma Sostenible

 この声明では次のような点を訴えています。
 <問題点>
-RSPOが持続性の定義に、大規模プランテーションを含めていること。
-オイルパームの継続的な拡大を正当化するためにデザインされていること。
-大規模なモノカルチャーへの転換を含んでいる、いかなるモデルも持続的とは言えないこと。
-RSPOは経済成長とパーム・オイルの市場拡大に関心を持っているが、社会・環境の持続性には関心を持っていないこと。
-RSPOは産業界に支配されており、影響を受けるコミュニティは正当に協議を受けていないこと。。
-NGOの参加はこの受け入れがたいプロセスを正当化するだけである。WWFといった巨大なNGOはこのプロセスを進めているが、これは人々の真の問題を解決するどころか悪化させるだけであること。
-RSPOの形式は、個別のプランテーションを認証することを可能とするが、このことが生産全体の総合的な評価を回避することになること。社会・環境に対して無責任な活動をしていたとしても、抜きんでたプランテーションによって「環境に責任ある」と顕示することを可能とする。こうしたことは既に森林認証でも起きていたことである。
-これは「緑の化粧」を行うだけであり、現実を偽り、否定するものである。破壊的であり、社会的にも環境にとっても持続不可能な生産様式を「責任ある」ものと見せかけるだけである。

 EUやその他の機関は、アグロ燃料のための原料生産を持続的なものとする公式の基準の策定に取り組んでいるが、オイル・パームを含め、全てのアグロ・インダストリーによるモノカルチャーは持続的なものではないし、決して持続的にはなりえない。

 熱帯諸国において、これまでにオイル・パーム産業によって引き起こされた損害は既に修復不能であるが、それにもかかわらず、この宣言において次の点を要求する。
-オイル・パームによる新たな森林破壊と土地利用の変化を停止すること。
-森林や泥炭地を破壊している生産者から供給されるパーム・オイルを買い付けている企業との商取引を中止すること。
-大規模なモノカルチャーによって被害を受けている先住民族、アフリカ系住民、コミュニティ住民の人権を擁護すること。
-大規模なモノカルチャーの押しつけによって生み出された人的、また環境への被害へ、国家や企業による人権侵害への補償を保証すること。被害者のために真相を明らかにし、法的な処罰を行い、また補償をすること。
-パームのモノカルチャーに起因するすべての土地紛争を解決し、影響を受けた先住民族コミュニティ、アフリカ系コロンビア人コミュニティの伝来の土地を即刻返還し、またILO169号条約を執行すること。
-地域のコミュニティの土地とテリトリーへの権利を尊重すること。
-被害を受けたコミュニティによる告発等に対して耳を傾け、対応し、法的な措置をとること。
-オイル・パーム生産の無差別な拡大を正当化することになる、アグロ・インダストリーのロビー、RSPOのようなケースを受け入れないこと。未来の民族、地球を犠牲に大企業の利益を保証するようなことはしないこと。
-EUその他のアグロ燃料に対するインセンティブを即刻モラトリアムに入れること。義務的混合率や免税措置また排出権取引を利用した資金提供を停止すること。

 私たちは農産物、畜産物の生産、加工、流通、消費のあり方を大胆に変換すべき時期にいる。そのために次のようなことに取り組まなくてはならない。
-小規模な農村コミュニティの破壊や気候変動につながる工業的な食糧生産の停止。
-自然資源の私有化を終えること。
-アグリビジネスを解体し、第一次産品の投機、また食糧危機に対して責任ある経済・通商政策の中止。
-真の農地改革プログラムによって、工業的農業を小農民農業、持続的な家族農業に代替すること。
-持続的なエネルギー政策の促進。エネルギー消費を押さえ、大規模なアグロ燃料に代わり、ソーラーエネルギーや風力またバイオガスによって地域的にエネルギーを生産すること。
-農民の持続的な農業を進め、また地域の食品、エコロジカルな食品の消費を進めるような政策を、地域、国、国際的なレベルで進めること。このことは補助金を受けている食糧との歪んだ競争を引き起こす補助金の全面的な廃止も含むものである。

 2008年9月28日 Udine, Italia

 この声明文は、イタリアで開催された”El Encuentro de la Red de Alternativas a la Impunidad y a la Globalización del Mercadoにおいて、コロンビアの組織からの告発を受け止めて、採択されたものとのことである。

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2008/10/20

緊急行動:コロンビアにおける先住民族組織に対する弾圧への抗議

 10月12日以来、コロンビア各地で先住民族組織によって先住民族の権利の確立を求める運動が展開されていました。しかしカウカ地方でパン・アメリカン・ハイウェイを封鎖していた多数の先住民族に対して、政府の治安部隊が、銃撃等を含む弾圧を行いました。この衝突で1名の死者と90人近くの負傷者がでています。先住民族組織は、政府側とこれまで結んできた合意事項の履行、先住民族に対する暗殺事件の問題、土地問題などを訴えていたものです。
 
 開発と権利のための行動センターでは、この事件に対して、暴力的な抑圧の停止、基本的人権の擁護、先住民族の権利の尊重を求める声明を発表するとともに大使館に対して上記の内容を求める要請書を作成しました。

 
 コロンビアにおける先住民族や農民に対する
治安部隊による抑圧に対する声明


 2008年10月17日、横浜

 日本の諸組織及び日本の市民はコロンビアのカウカ地方で発生した先住民族や農民に対する暴力や抑圧に対して深い憂慮の念を表明します。またコロンビア政府及び関係当局に対して次のことを要請します。
1)先住民族や農民に対する暴力的な抑圧を早急に停止すること
2)先住民族や農民の基本的人権を擁護するために、人権に関する国際規範に準じて、全ての必要な手段を講じること
3)ILO169号条約また国連総会で採択された先住民族の権利宣言に定められている先住民族の権利を完全に尊重すること。

 開発と権利のための行動センター
 中南米と交流する京都の会

スペイン語「081020comunicado.pdf」をダウンロード

また在日本コロンビア大使館に対して、人権の擁護を求めるハガキは次のリンクよりpdfファイルにてダウンロードできます。 「081020cartaejemplo.pdf」をダウンロード

是非ご協力ください。

 開発と権利のための行動センター

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2008/10/19

コロンビアで先住民族運動に対する弾圧 続報

 コロンビア、カウカでの衝突での死傷者の数は、死者1名、重傷者89名に上っているとのことです。http://www.nasaacin.org/noticias.htm?x=8918
 なお現地の報道によると先住民族組織による実力行使は48時間停止され、政府との対話の可能性が探られているようです。
 http://www.elliberal.com.co/content/view/17701/20/
 
 背景情報として、今回の先住民族組織による運動について、先住民族組織の声を少しまとめてみました。
 グアテマラでもかって、人権侵害を訴える先住民族の人々の声は、「ゲリラだ」と抑圧され、暗殺の対象とされてきたことを忘れることはできません。

[1]Colombia: Levantamiento indígena por la vida, la dignidad, la soberanía y defensa de los derechos fundamentales y colectivos    http://www.servindi.org/archivo/2008/4820
 10月12日、コロンブスによるアメリカ大陸「発見」の日に、コロンビア各地で、先住民族による抵抗運動が開始されました。
 先住民族組織は、先住民族の権利の尊重、先住民族テリトリーの権利確立、長年にわたって続いてきた民族虐殺への司法の適用、絶滅の危機にある先住民族に対する緊急の施策、先住民族の食糧主権を脅かす自由貿易協定の拒否、これまでに結ばれてきた先住民族組織と政府との合意の真摯な履行などを求めてきました。
 コロンビアではここ6年間に1125人の先住民が暗殺され、18の民族が絶滅の危機におかれているとのことです。
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[2]Razones de Minga de la Movilizacion Indigenas Nacional.(音声)
  http://www.onic.org.co/audios.shtml?AA_SL_Session=ce4d9606d29442dd3391536db29abe51&scrl=1&scr_scr_Mv=1
「混乱ばかりを伝えるのではなく、なぜ自分たちが立ち上がっているのか、を伝えていく必要があります。まず、私たちは幾たびと主張してきたことですが、コロンビアでは、虐殺、そして民族虐殺が進みつつあります。内戦や(麻薬対策という名目の)農薬空中散布、医薬品・食料品の遮断、先住民族の追放などによって、現在、18の民族が、既に500人の人口を下回り、消滅の危機にあります。コロンビア政府が、憲法に定められているところも守らず、これらの民族虐殺を止めるために適切な対応をとらない中で、この状況は国内的にも国際的にも憂慮されます。
 また生命のために、先住民族だけではなく、内戦で脅かされている全ての国民のために運動を行っています。
 そして先住民族の権利が、石油開発や鉱山開発などの多国籍企業の活動によって脅かされていることがあります。更に先住民族への協議という権利を侵害し、生存を脅かしています。また先住民族の権利を侵害するような関連法の制定が制定されつつあります。農村開発法や森林法が自由貿易を進めるために、制定されつつあるのです。これらの法を破棄し、先住民族との協議を進め、これまで先住民族が確立してきた権利が再び侵害されないことを保証すべきなのです。
 また40万人以上の土地を持たぬ先住民族の問題に対して、政府の真摯な対応を求めています。
 危機にある18民族の存続を確実にする計画の策定とそのための予算措置、
 平和が必要です。政府とまたすべての武装集団に対して、政治的な解決の道をとることを要求します。武力紛争が民族の消滅、コミュニティの消滅をひきおこしているのです。
  また先住民族運動を犯罪化を拒否します。私たちが自分たちの運動を展開するたびに、政府はゲリラが浸透しているといい、犯罪者だとみなそうとするのです。しかし私たち、先住民族組織は、当初から、武装グループを拒絶し、武力紛争に対して、独立した立場に求めてきました。私たちはいかなる形の戦争にも同意していません。
 人々が平和を求めている時、政府は力で蹴散らそうとするのです。力では問題を解決できません。人々を追い払うことはできるかもしれませんが、問題は解決できないのです。ウリベ政権下の6年間で1240人の先住民族が暗殺されています。政府の報告が99とか言うのは大きな間違いです。2003年のカンコアモ民族の虐殺だけでも153人の命が失われています。
 今年だけでも57人の先住民族が暗殺され、カウカでは最近一ヶ月で20人、1週間で7人の先住民族が暗殺されています。しかし私たちがこうした弾圧に反対する運動を展開すると、更なる弾圧で答えてくるのです。
 これ以上の犠牲者がでないことを願うとともに、政府が私たちの要求に対応することを求めます。(抄訳)
  Razones de Minga de la Movilizacion Indigenas Nacional.
  http://www.onic.org.co/audios.shtml?AA_SL_Session=ce4d9606d29442dd3391536db29abe51&scrl=1&scr_scr_Mv=1

[3]No más asesinatos de indígenas en Colombia!
   http://www.fidh.org/spip.php?article5946
  こちらまだ整理しておりませんが、La Federación Internacional de los Derechos Humanos (FIDH)の声明文。

 開発と権利のための行動センターでも抗議声明を出すことを検討中

 開発と権利のための行動センター
 青西

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2008/10/16

コロンビアで先住民族運動に対する弾圧

 現地の先住民族組織などからの情報によると、コロンビアのCauca地方のラ・マリア、ピエンダモにおける先住民族と政府側の治安部隊との衝突で、既に60人以上が負傷し、1人の死者が出ているとのことです。コロンビアでは、10月12日以来、各地で先住民族による、権利の確立を求める運動が展開されていましたが、パン・アメリカン・ハイウェイを封鎖していたCauca地方の運動が政府の治安部隊による暴力的な弾圧を受けています。Caucaの先住民族組織は2004年の9月から政府に対して繰り返し要求してきた問題が一向に解決されないことから、抗議行動をとっていたものですが、それに対し、治安部隊は道路封鎖を解除するため、銃撃を加えた模様。
 即座の暴力行為の停止と基本的人権の尊重、その上での平和的な紛争解決が必要とされている。
 開発と権利のための行動センター
 青西
<先住民族組織>
Consejo Regional Indígena del Cauca CRIC
http://www.cric-colombia.org/noticias/?catid=1
Asociación de Cabildos Indígenas del Norte del Cauca - ACIN
http://www.nasaacin.org/
Colombia: Levantamiento indígena por la vida, la dignidad, la soberanía y defensa de los derechos fundamentales y colectivos.http://www.servindi.org/archivo/2008/4820

<新聞報道他>
Bloqueos y enfrentamientos en la Panamericana
http://www.elliberal.com.co/content/view/17357/87/
Entrevistas sobre la Minga de Resistencia Social y Comunitaria y los incidentes en la Finca "La María" y la carretera panamericana. Radio Nizkor,
http://www.radionizkor.org/colombia/

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