チリ

2012/02/08

アジとチリとウナギ

グアテマラのニュース・サイトの一つにPlaza Publicaがあります。ここに南太平洋の漁業資源が枯渇しつつある現状を伝えるニュースがありました。Jurel(チリマアジ) がここ20年で10分の1に減少してしまったというのです。
Chile: Sin control, gigantes pesqueros diezman el Pacífico Sur
http://www.plazapublica.com.gt/content/chile-sin-control-gigantes-pesqueros-diezman-el-pacifico-sur 

 この元となっている記事は”IDL Reporteros ”に掲載された記事となっていて、既にル・モンド紙やヘラルド・トリビューン紙などでも取り上げられているそうです。
http://idl-reporteros.pe/2012/01/31/resonancia-mundial/
 
 どういう記事かというと、チリでもペルーでもJurelの乱獲が進んで資源が減少しているということなのですが、ペルーでは乱獲が進んだため、禁漁となったとのことです。チリでも資源量が減少していることが問題とされています。
 
 記事によるとこのJurel(JACK MACKEREL)はアフリカでも重要な栄養源となっているほかに、魚粉として、水産養殖や養豚に利用されているとのことでした。
 
 さて、このJurelの乱獲話、日本との関係を探ってみました。
1)アジの干物として
これどの程度利用されているのかわかりませんが、どなたかスーパ-で探してみてください。
2)チリのサケ養殖のエサとして
日本のスーパーでもよく見かけるチリ産のサケの切り身/塩ザケ、このサケの養殖用のエサとしてJurel を使った魚粉が使われているとのこと。
3)サケの放流事業
いくつかの資料によると、サケの稚魚に利用する配合飼料が、スケソウダラ・ベースから近年、チリ産のブラウンフィッシュミールに変わりつつあり、ここにはアジが含まれている可能性大。
3)ウナギのえさ
養殖ウナギのえさとして、チリ産のアジを利用した魚粉が非常に重要だとのこと。

 学んだこと
1)記事中に「日本」と出ていなくても、水産物関連だと日本との関係はきっとあると思われること。
2)ウナギを食べながら、チリやペルーのアジに思いをはせ、想像力を豊かにすること。
3)日本産のサケ食べても、もしかするとどこかで南米のアジのお世話になっていること。
4)ウナギを食べることとアフリカの食生活もつながっているということ。

 
 私の家の水槽にいるサケの稚魚たちももしかすると、チリのアジを食べているわけだ・・・

追記
チリ・グリンピースのサイトにもいくつかJurel に関するアクションの記事があります。
http://www.greenpeace.org/chile/es/
IDL Reporterosの記事をしっかり読む前に、Jurelについて調べ始めたので、まだ記事は全部読めていません・・・あしからず。 

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2011/05/26

チリ:パタゴニアにおけるダム開発関連

 このブログでもだいぶ前にお伝えしたまま、フォローできずにいますが、いくつかニュース(日本語、英語、スペイン語含む)などを紹介します。

*5月10日付けのニュース
 共同配信で東京新聞他いくつかの新聞に掲載されました。
「パタゴニアのダム計画を承認 自然破壊に懸念も チリ」
http://sankei.jp.msn.com/world/news/110510/amr11051012270010-n1.htm 
「チリ、大規模水力発電ダム建設承認=反対派は抗議行動(ロイター)」
http://jp.reuters.com/article/jpnewEnv/idJPjiji2011051000400

*5月14日付け「チリ、ダム建設承認 環境派は抗議 (1/2ページ)」
http://www.sankeibiz.jp/macro/news/110514/mcb1105140505016-n1.htm
* 5月15日付け「ダム計画で衝突、反対派を強制排除 チリ」
http://news24.jp/articles/2011/05/15/10182756.html

*5月21日 BBC-Mundo ”Hidroaysén: el proyecto que divide a Chile”
http://www.bbc.co.uk/mundo/noticias/2011/05/110520_chile_hidroaysen_preguntas_clave_pea.shtml

*5月23日 ニューヨークタイムズ 社説
Keep Chilean Patagonia Wild
http://www.nytimes.com/2011/05/24/opinion/24tue3.html?scp=1&sq=chile%20hidroelectric&st=cse

*5月24日 el pais
"The New York Times critica los planes de Endesa para construir presas en la Patagonia chilena"
http://www.elpais.com/articulo/sociedad/The/New/York/Times/critica/planes/Endesa/construir/presas/Patagonia/chilena/elpepuintlat/20110524elpepusoc_13/Tes

*5月26日 パタゴニア社ブログ
「チリ政府がパタゴニア地方にダム建設プロジェクトを認可」
http://www.thecleanestline.jp/2011/05/chilean-government-seals-fate-of-wild-rivers.html

その他、Patagonia ¡Sin Represas! (ダムはいらない) を見ると、各地で抗議行動が続いているようです。

青西

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2011/01/12

チリ マプチェ民族と土地紛争

とりあえず記事などの紹介だけとなりますがお許しください。

1月10日 朝日新聞 「不寛容の現場でー チリ 反テロ法先住民標的」
土地回復を求めるマプチェに対して、反テロ法が適用され、人権が侵害されている。
(ネットでの記事は見つからず)

BBC-Mundo     (2011/1/11)
La lucha de los mapuches por la tierra
http://www.bbc.co.uk/mundo/noticias/2011/01/101228_video_valeria_temuicuicui_re.shtml
Chile / mapuches: ¿hay solución para el conflicto?
http://www.bbc.co.uk/mundo/noticias/2011/01/110110_dia1_mapuches_solucion_conflicto_vp.shtml
Chile / mapuches: la "resistencia" más antigua de América Latina
http://www.bbc.co.uk/mundo/noticias/2011/01/110110_dia1_mapuches_reclamos_tierras_vp.shtml
Chile: cinco voces desde el conflicto mapuche

http://www.bbc.co.uk/mundo/noticias/2011/01/110110_mapuches_testimonios_il.shtml

マプチェのハンガーストライキと政府・大企業の対応(2010/11)
ジェトロ/アジア経済研究所  北野 浩一(チリ)
 http://www.ide.go.jp/Japanese/Publish/Download/Overseas_report/1011_kitano.html

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2009/11/26

チリ:9月15日にILO169号条約が発効したが、協議に関する法令に疑問が呈される

 2009年9月15日、チリにおいて、先住民族の権利について定めた国際労働機関の第169号条約が発効した。しかしそれに伴って定められた法令第124号の内容が先住民族への協議の権利を侵害しているとして、抗議の声が上がっている。
 この法令は9月25日に公布されたものであり、先住民族への協議を定めた第169号条約の第6条に対応し、チリの先住民開発法Ley N°19.253(先住民の保護・促進・開発に関する規定)の第34条の詳細規定となる、とされている。

 しかし、まずこの協議について定めた法令に関して、全く先住民族との協議が行われることがなかったことが問題としてあげられている。
 また先住民開発法第19.253の第34条は単に、「意見を聞き、考慮すること」を定めているものであり、「合意または同意を得る目的で、誠実な協議」を求めている第169号条約の第6条とは大きな隔たりがあり、法令全体が「意見を聞く」レベルに協議を押しとどめているという問題がある。
 この他、協議を行う「先住民族を代表する制度」も、93年に定められた第19.253法に基づいて認められた組織と定められていること、協議の期間が明確に規定されてしまっていることなど、先住民族の制度を尊重した協議というより、手続き的にヒアリングを行うにすぎないという意図を感じさせる点が多々含まれている。
 今後、協議プロセスの詳細を定めるための協議が行われる予定とのことであるが、法令への反発などから、今後どのような展開を見せるかは定かではない。

  条約の発効とともに、詳細を定めた法令が公布されるということ自体は、グアテマラなどと較べると真摯な態度とも考えられるが、どうやらいい見本とは言えそうにはない。

 開発と権利のための行動センター
 青西

法令第124号に関する解説
Texto comentado del Decreto 124 de 'Reglamento de Consulta y Participación de los pueblos indígenas en Chile
http://www.politicaspublicas.net/panel/consulta/392-decreto-124.html
El reglamento sobre consulta a pueblos indigenas propuesto por el Gobierno de Chile, la buena fe y el derecho internacional de los Derechos Humanos,Por Matias Meza-Lopehandia G.
http://www.observatorio.cl/wp-content/uploads/2009/09/Reglamento-sobre-consulta-inconsulto.pdf

政府の協議プロセス詳細に関する協議案
Chile. Proceso de 'consulta sobre la consulta'. La versión gubernamental
http://www.politicaspublicas.net/panel/consulta/427-consulta-procedimiento.html

先住民族の反応
Arica. Dirigentes aymaras se suman a rechazo a Decreto 124 que limita consultas indígenas
http://www.politicaspublicas.net/panel/consulta/430-rechazo-d124-arica.html
Comunidades mapuches marcharon contra decreto 124 del gobierno, que neutraliza convenio 169 de OIT
http://www.elranco.cl/2009/09/comunidades-mapuches-protestaron-contra-en-convenio-169/
Reglamento fraudulento dictado por Viera Gallo mutila Convenio 169, se burla de Pueblos Indígenas y coloca al Estado chileno al margen del derecho
http://www.mapuexpress.net/?act=news&id=4698

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2009/04/15

チリのサケ養殖における抗生物質利用について

 3月16日、チリ、経済省は水産養殖業における「抗生物質の利用と管理計画」という報告書を発表。サケ養殖における抗生物質の利用を管理、規制するための計画を発表した。この計画は水産養殖衛生基準(RESA)に組み込まれるという。
 この計画では、養殖密度、オール・イン/オール・アウト、強制的休閑、死亡個体の除去、予防目的での抗生物質の利用禁止、登録薬品の利用、抗生物質利用に関する報告システムの整備などが含まれているという。[1](これを読むとこれまでは全くの野放し状態であったように読めるのだか・・・) 
 国際的な海洋NGOであるOCEANAはこの計画を歓迎する声明を発表する一方で、キノロン系の抗生物質の利用が禁止されていないことに遺憾を表明している。また今後この計画をどのように履行していくかが重要であると指摘している。[2]
 開発と権利のための行動センター
 青西
[1]Ministerio de Economía da a conocer informe sobre uso de antibióticos en la industria del salmón
http://www.economia.cl/1540/article-188515.html
[2]Oceana Welcomes the Chilean Government's Plan for Reducing Antibiotics in Salmon Aquaculture, and Calls for Additional Measures
http://oceana.org/north-america/media-center/press-releases/press_release/0/986/

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2009/04/03

なぜかグローバルな動きの外にいるサケ養殖の問題

       このブログでも過去に何度か取り上げてきたテーマとしてチリにおけるサケ養殖の問題があります。日本ではどこのスーパーに行ってもチリ産のサーモンを使った塩鮭の切り身を見つける事ができる一方で、チリでは複数のNGOがサケ養殖の問題を取り上げたキャンペーンを行っているにもかかわらずそれが日本でほとんど紹介されていない、このギャップの中でわずかでもと思い、情報発信をしてきました。(チリのカテゴリー参照)

        それでもやはり手が回らないので、なかなかタイムリーな情報発信はできません。どなたかリンクできる情報などありましたら教えてください。
       さて、今日は、養殖サケの問題を扱っているグローバル・キャンペーンのサイトを紹介します。これは米国やカナダ、チリ、ノルウェーなどの組織が過去3年にわたって毎年世界的なキャンペーンを行っているものです。養殖サケが海洋生態系に引き起こす影響なども指摘しています。排泄物や利用される薬品による直接的な汚染だけではなく、養殖サケによる寄生虫や病気の増加、自然界に流出したサケによる拡散などの問題を指摘しています。
        http://farmedsalmonexposed.org/index.html
      世界の10ヶ国、30以上の団体が参加しているこのキャンペーンの組織団体の中に、日本の団体の名称はありません。別にこうしたキャンペーンにくっつかなくても、いろいろな情報が行き渡っているというのであればいいのですが、どうもそうとは思えません。
      この分野の話に詳しいわけではないので、どなたか詳しい方がおられましたら教えて頂ければと思います。

付記(4/7)次のような記事も見つけました。

Acuicultura Insostenible en Chile. El salmón, por el mismo camino que el salitre y el carbón. 29-03-09, Por Dr. Marcos Sommer http://www.ecoportal.net/content/view/full/85031 

参考文献等も掲載されていますので関心ありましたらどうぞ。

       
        開発と権利のための行動センター
        青西靖夫
   
 付記:
   WWFのサイトで関連の話題が取り上げられています。
  http://www.wwf.or.jp/activity/marine/sus-use/index.htm
 海洋生態系関係としては次のような国際NGOが存在するようです
   OCEANA: http://oceana.org/
  Blue Ocean Institute :  http://www.blueocean.org/home

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2008/11/26

チリ:サケ養殖に関する情報

チリのサケ養殖産業の問題はまだまだ続いているようです。

1) チリ:私たちのお金をつぎ込むな!(2008/10/24)
 チリの南部のプエルト・モン、チロエ、アイセンなどに大きな社会的、環境的な問題を引き起こしているサケ養殖産業に対して、チリ政府が更なる支援を行うことに抗議の声が上がっています。
 この声明では、チリ政府は2億5千万ドルをノルゥェー、スペイン、日本の多国籍企業も含まれるサケ養殖産業につぎ込もうとしていることに対して、適切な衛生管理を怠った企業が伝染性サケ貧血症 (ISA)ウィルスが持ち込んだことに端を発する「危機」に対して公費で支援することに疑問を呈しています。
 また既に様々な支援策が行われていること、近年非常に高い収益性をあげてきた産業であることも訴えています。そうした中にはノルウェーで最も豊かな人物とが所有する養殖会社も含まれているとのことです。
 こうして大企業はISAウィルスによる危機を利用して、費用を外部化し、国家や労働者そしてチリの住民に押しつけようとしているのだと告発しています。
 
 更に、チリの養殖産業における問題点として、危険な労働条件におかれており、ここ44ヶ月で58人の労働者が死亡していること、抗生物質の濫用(ノルウェーに較べて170倍から300倍)などの問題を指摘しています。
  Ecoceanos
http://www.ecoceanos.cl/index.php?option=com_content&task=view&id=7254&Itemid=52(英語)
http://www.ecoceanos.cl/index.php?option=com_content&task=view&id=7193&Itemid=52(西語)

2)ISAウィルスの広がり
 まだウィルスに汚染されていないとみなされていたマガジャネス地方でもウィルスが発見されているとのこと。
  http://www.ecoceanos.cl/index.php?option=com_content&task=view&id=7334
  http://www.ecoceanos.cl/index.php?option=com_content&task=view&id=6514
  更に淡水のマス類からもウィルスが発見されているとのこと。
   http://www.terram.cl/index.php?option=com_content&task=view&id=3130

 チリのサケ養殖については、時々情報を追いかけているだけですが、どこのスーパーでも見かけるチリ産のサケの向こうに、労働問題や環境問題が厳然と存在することを忘れることはできません。
 前にも書いたように思いますが、やはり日本からも消費者団体なり、購入している生協なりが調査チームを組んで、現地の状況を把握し、報告していくことが重要なのだろうと思います。消費者として「企業の社会的責任」を問うためにはやはり情報が不可欠です。

 ちなみに日本語のニュースとして次のようなものもあります。
サケ養殖でノルウェー「マリーン・ハーベスト」社、チリやカナダの現地から非難される(IPSJapan2008/07/09)
  http://www.news.janjan.jp/world/0807/0807081542/1.php

 行動センターのこれまでの記事はカテゴリーに新設しました「チリ」から確認ください。
 http://cade.cocolog-nifty.com/ao/cat20817999/index.html

 開発と権利のための行動センター
 青西

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2008/11/06

パタゴニアにおけるダム開発計画

 チリ南部のパタゴニア地方におけるダム開発について、10月7日に掲載しましたブログ記事「中南米におけるダム開発問題」でもお知らせしました。
 http://cade.cocolog-nifty.com/ao/2008/10/post-c444.html

 このダム計画は、パタゴニアのパスクア川とベーカー川の流域に5つのダムを建設し、約2400メガワットの発電量を目指しているものであり、なおかつ、2450キロにわたる送電線で、首都部に電力を供給している中部連結システム( SIC: Sistema Interconectado Central)に結合する計画です。

 しかし10月末にHidroaysen社の水利権の申請が却下されたという情報もあり、ダム開発に歯止めがかかる可能性があります。

 前回紹介以外に、このダム開発に関連するいくつかのサイトを見つけましたので掲載します。

1)アウトドア・ウェアなどのメーカである「パタゴニア」のサイト
  いますぐ行動を起こそう! 
  パタゴニアのダム建設反対キャンペーン
 http://www.patagonia.com/web/jp/patagonia.go?assetid=18771
2)インターナショナル・リバー (英語)
    英語でパタゴニアに計画されているダムの情報にアクセスできます。
 http://www.internationalrivers.org/en/latin-america/patagonia
    スライド・ショーもあります。
    http://www.internationalrivers.org/en/node/2540
   

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2008/10/07

チリのサケ養殖問題

  チリのサケ養殖については今年の春に二度ほどこのブログでも触れました。[1][2]
 サケ養殖業の社会・環境的な問題を訴えてきている“Sin Miedo contra la Corriente”のサイトの情報によると現在でもチリではISA:感染性サケ貧血症ウイルスの影響で減産が続き、第10州、第11州だけで今年に入って8つのサケ養殖業者が3000人を解雇。このほかにも報告されない解雇や、間接的な雇用を入れると、影響を受けている世帯は更に広がっているとのことである。また現在の状況を引き起こすことにつながった養殖業界の活動の改善、規制の強化を行うことなく、これ以上他地域への移動を認めるべきではないと訴えている。[3]
 こうした状況の中、9月22日チリのNGO、Centro Ballena AzulやFundación Terramまた国際的な環境NGOであるOceanaやWWFなどはあらためて政府に対して、チリのサケ養殖の認可のモラトリアムを要請した。パタゴニアの沿岸はその生態系からもまた文化的にも重要なものであり、保全と持続的な利用が求められているにもかかわらず、サケ養殖業は生態系の保全を保証するだけの十分な条件がないままに進められいる。養殖を推進すべきかどうか、適切に決定できる規制や制度が確立されるまで、新しい水産養殖の認可を進めるべきではないと要請している。 [4]
  開発と権利のための行動センター
  青西 

[1]オックスファム:チリにおけるサケ養殖に関するキャンペーン
http://cade.cocolog-nifty.com/ao/2008/02/post_694d.html
[2] 「チリのサケを巡る議論(08/04/03)」 http://cade.cocolog-nifty.com/ao/2008/04/post_d05f.html
[3]Crisis en la industria salmonera deja miles de trabajadoras y trabajadores cesantes
 http://www.contralacorriente.cl/archivos/29_de_agosto-Cenda.pdf
[4] Carta suspensión concesiones acuícolas
 http://www.contralacorriente.cl/archivos/Carta_.pdf
ONGs se suman a campaña internacional por moratoria salmonera en Chile  http://www.ecoceanos.cl/index.php?option=com_content&task=view&id=7054 

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中南米におけるダム開発問題

 中南米におけるダム開発が、地域社会や環境に与える影響について、また地域住民組織や環境団体による反対運動についてはこのブログにおいても何度か報告してきた。
 グアテマラで先月開催されたラテンアメリカ水法廷においても、ブラジルのマデイラ川水系やパナマのチャンギノーラ川におけるダム開発の問題が取り上げられている。
1)ブラジル、マデイラ水系のダム開発
 「カニンデ民族・環境を守るためのアソシエーション:ASSOCIAÇÃO de DEFESA ETNOAMBIENTAL KANINDÉ 」はラテンアメリカ水法廷において、南米地域インフラ統合イニシアティブ(IIRSA)の一環としてマデイラ水系に計画されているサン・アント
ニオ及びヒラウの水力発電計画がカリタナ、カリプナ、オロボム、カスパなどの先住民族への間接的な影響を適切に評価していないこと、地域住民の意思決定への参加が考慮されていないこと、広範な面積の水没、流域の漁民や農業への影響、先住民族の歴史的、文化的遺産への影響といった問題などを訴えた。
 この総発電量6.494,4 メガワットが見込まれている二つのダムは、ブラジルの電力の8%を供給する計画であり、送電設備などを含めて269億ドルのコストが見込まれている。
http://www.aneel.gov.br/
http://www.biceca.org/es/Project.Overview.138.aspx
http://www.kaninde.org.br/index.php?option=com_content&view=article&id=91:peticao-para-o-tribunal-latino-americano-da-agua&catid=38:primeira-pagina&Itemid=71

2)ブラジルにおける小規模ダム開発
 同時にブラジルでは、小規模ダムの建設も問題となっている。8月4日付のティエラ・アメリカのサイトは、シング川流域に作られている小規模ダムが先住民族に影響を及ぼすと告発している。これらのダムは小規模であるということでクリーンとみなされ、容易に建設が認可されるとのことである。しかし小規模ダムの建設が回遊性魚種の遡上を妨げることで再生産を阻害しているとシング先住民族公園に住むパウロ・カマイウラは訴えている。このことはが先住民族の食糧を脅かすことにつながっている。
 また南部のサンタカタリーナ州では、小規模水力発電がラフティングなどの観光開発の妨げになると、地元の業者の反発を招いているとのことである。
 この記事ではブラジルでは240の小規模水力発電の計画があり、このうち81は既に建設中であり、1342メガワットの電力を供給が見込まれているとのことであるが、ここで取り上げている小規模水力発電がどの程度の規模や形式のものを含んでいるのかは定かではない。
Alud de pequeñas centrales hidroeléctricas(2008/08/04)
http://www.tierramerica.info/nota.php?lang=esp&idnews=3013&olt=382

3)チリ・パタゴニア
 チリ南部のアイセン地方に計画されている巨大な水力発電ダム建設も大きな問題となっている。BBCの報道によるとパタゴニアに位置するこの地域は、豊かな自然環境を活かして、観光や農牧畜業、水産業を持続的な地域開発の柱に据えてきた。しかしここに32億ドルの投資により、3つの貯水地を有する発電所を建設する計画が持ち上がっている。さらにはこの土地で発電した電力を2000キロ離れた首都まで送電するために、自然保護区を縦断する送電線の設置が計画されている。
 この計画に対し、既に様々な社会組織が集まり「ダムのないチリ・パタゴニアを」というキャンペーンを展開している。運動家の一人はこの電力は、太陽光発電の無限のポテンシャルがある北部の鉱業開発に利用されるものであり、なぜここから電力を運ばなくてはいけないのか」と疑問を呈している。
Chile: controversia por represas    (2008/09/25)
http://news.bbc.co.uk/hi/spanish/business/newsid_7608000/7608422.stm
 「ダムのないチリ・パタゴニアを:Patagonia Chilena Sin Represas」のサイトでは、送電線にによってずたずたにされるパタゴニアの景観の合成写真などを提示し、またそうしたポスターなどもダウンロードできるようにしてある。更にこのキャンペーンのサイトでは、今回のパタゴニアにおけるダム開発問題を通じて、自然への敬意をもった新しい社会のあり方を探るべきだと提起している。そこでは、「チリ株式会社」を、より相互関係と連帯に基づく社会に変換すること、自給的な社会を目指すこと、分権化そして地域ごとの多様な経済のあり方を促進することなどを訴えるとともに、パタゴニアを守ることを通じて、世界に対して過去の証と、自然への尊重と愛に基づく新しい時代の始まりを示すことができるだろうと述べている。
http://www.patagoniasinrepresas.cl/final/
 
4)パナマのダム開発
 パナマにおけるダム開発についても、既にこのブログで報告しているが、地球の友インターナショナルが支援している”Radio Mundo Real ”では、パナマの環境保護団体であるACDのルシア・ラソへのインタビューを聞くことができる。
 パナマでは経済成長に伴う電力需要に対応するために政府がダム建設を進めており、150あまりのダム開発計画があり、そのうち30程のプロジェクトが既に進行しているという。しかしこれらの計画には適切な規制がかけられていないという。6500平方キロほどの(栃木県ぐらい)のチキリ地方では現在40ほどの水力発電プロジェクトが存在し、先住民族の土地からの排除も進んでいると述べている。
Aumenta el rechazo a hidroeléctricas en Panamá(2008/08/12)
http://www.radiomundoreal.fm/rmr/?q=es/node/26082

 開発と権利のための行動センター
 青西

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