パナマ

2012/02/19

先住民族テリトリーをダム開発から守るために立ち上がるノベ・ブグレ民族

 1月31日、パナマ北部のチリキ県のサン・フェリックスにおいてノベ及びブグレ民族は道路封鎖を開始した。
 先住民族は審議中の第415号法案に、ノベ・ブグレ自治区における鉱業開発、水力資源開発に対する特別措置、鉱業開発免許、水力発電計画のキャンセルを含めることを求めていた。もともと法案の第5条として含まれていたこの条項は、2011年における紛争の結果として結ばれた合意を反映したものであった。

 道路封鎖の排除を目指した警察は2月2日、トレにて先住民族グループと衝突、そして2月5日にはサン・フェリックスで大規模な衝突が起き、1人(あるいは2人)が死亡、多数が負傷。7日夜になって、政府と協定が結ばれ、逮捕者の解放、弾圧の停止、治安部隊の撤退、交渉の条件などが定められた。

 しかしコマルカにおける鉱業開発、水力発電開発に関する法審議は延期を重ね、今後の動きは定かではない。

 ノベ民族、ブグレ民族は未来の世代のために、自然を、生活を守っていくために、鉱業開発、ダム開発に反対する姿勢を堅持している。

 また今回の抗議行動では、先住民族女性リーダーたちの動きが目立っている。

英文記事も出ているようなので、英語の得意な方はお読みください。
Panama's village leader Silvia Carrera defies a president
http://www.guardian.co.uk/world/2012/feb/19/panama-protest-silvia-carrera

 2月7日にはアムネスティの緊急行動も出されている。 
http://www.amnesty.or.jp/modules/wfsection/article.php?articleid=4484

 開発と権利のための行動センター
 青西

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2011/09/01

パナマ:ナソ民族が新しい王を選出

 7月10日に開催されたナソ民族の総会での決定に基づき、8月28日、パナマの西部に居住するナソ民族の代表を選ぶ選挙が行われました。これまで政府と関係が深く、ボンジック・ダムなどの開発計画に協力してきたティト・サンタナ支持者と、それに抵抗してきたバレンティン・サンタナ支持者との間で、正統性が問われてきたナソ民族の代表を、改めて選出しようという選挙でした。[1]
 この選挙がどのような仕組みで行われたのかわからないところも多いのですが、先住民族の代表を選ぶ選挙が、政府機関の調整のもとで行われたようで、先住民族独自の代表選出が、一般の選挙と同じような秘密投票と選挙人登録に基づいて行われ、一方、投票可能な年齢は15歳に引き下げられたということです。[2]
 また代表として立候補しているのはすべてサンタナ家の家系のものということです。[3]

 この選挙の結果、誰が勝ったのか、はっきりしない状況でしたが、(注)現地報道及び現地先住民族組織リーダーの代表からのメールなどによると、ダム建設反対などを進める住民組織が支持したReynaldo Alexis Santanaの勝利となったようです。[4]
現地からは「これからの困難な岐路に立つことができたこと、そして私たち聖なる先住民族の新しい歴史を書き記していくことになることを心からうれしく思っています」というメールが届けられています。
 また9月11日には新しい代表、王の就任式が行われるということです。

 今回の選挙は今後のナソ民族のコマルカ制定やダム開発問題の方向に大きく関わる選挙でもあり、また先住民族の代表の選出の一つのあり方としても重要なケースであると思います。

開発と権利のための行動センター
青西

[1]総会プロセスはこちら
Los Naso elegirán rey el 28 de agosto
http://otramerica.com/radar/los-naso-eligiran-rey-el-28-de-agosto/420
[2]投票所の様子などはパナマの内務省のサイトのニュースで見ることができます。
CONCURRIDA ELECCIÓN DEL PUEBLO NASO TERIBE
http://www.mingob.gob.pa/mingob/inside.php?artID=1157
[3]La familia Santana mantendrá su monarquía en pueblo naso
http://www.prensa.com/uhora/la-familia-santana-mantendra-su-monarquia-en-pueblo-naso/20804
[4]Hay nuevo rey Naso Teribe
http://www.diaadia.com.pa/edicion/actual/ultimas-interna.php?story_id=8660&edition_id=20110829

注:選挙結果についてはっきりしない記事が流れていたそのリスト
Eligen a nuevo rey teribe  
http://www.critica.com.pa/hoy/nacional-interna.php?edition_id=20110829&external_link=eligen_a_nuevo_rey_teribe
Reynaldo gana elecciones
http://www.elsiglo.com/mensual/2011/08/29/contenido/410539.asp
Excandidato a rey naso impugna resultados electorales
http://www.prensa.com/impreso/excandidato-rey-naso-impugna-resultados-electorales/21403
Analizan impugnar elecciones en pueblo naso
http://www.prensa.com/uhora/analizan-impugnar-elecciones-en-pueblo-naso/21009
Nasos escogieron al nuevo rey de su pueblo
http://www.diaadia.com.pa/edicion/actual/regional-interna.php?story_id=8646&edition_id=20110829

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2011/04/06

パナマ:ILO169号条約批准に取り組む

 パナマ政府は、国際連合人権理事会において、先住民族の権利を保障している国際労働機関(ILO))の第169号条約を批准すると確約したとのことである。

 これは国連人権理事会のもとに置かれているUPR(普遍的・定期的レビュー)の中で、パナマ政府は、「ILO169号条約について検討を行ってきた上で、批准に向けて法制化を進める」と確約したものである。

 このUPRのプロセス[1]について、先住民族の権利に焦点を当てて、文書にそって概観してみたい。[2]

A)「被審査国の政府が作成する報告書」では、パナマではコマルカ(自治区)が設置されており、先住民族の権利は守られているというような内容が記されている。

B)「人権高等弁務官事務所による文書」は被審査国の国際条約への加入状況などの情報を集約したものである。 ここでは主として国連人種差別撤廃委員会の報告書や勧告に基づいて、先住民族の権利の履行における問題点、事前協議が軽視されている点などが指摘されている。また先住民族の権利に関する特別報告者のパナマ報告書における、ダム建設に際して事前協議が適切に行われなかった指摘などに言及している。

C)「人権高等弁務官事務所が要約した、NGOなどステークホルダーの意見書」
ここには14の主要関係組織などの報告が要約されているが、元になっている報告もすべてWEB上に掲載されている。(肩番号3からリンクしている)カルチャル・サバイバルなど単独で報告を出している組織もあれば、合同で報告書を提出しているところもある。また米国の大学の学生と教員との連名での報告書も含まれている。
 この中では、先住民族の子どもが通文化的な二言語教育を受ける権利を侵害されていること、文化的、言語的な教育を受ける機会を奪われるなど差別を受けていること、資源開発で先住民族の土地が脅かされていること、コマルカ及びコマルカ外の先住民族のテリトリーの一体性が脅かされていることが指摘され、ILO169号条約の批准やナソ民族のコマルカの制定を求める必要性などが記載されている。

D) 追加的質問書
 いくつかの国から追加的な質問が行われている。ドイツは、チャン75ダム建設に関する先住民族の権利に関する特別報告者の結論に言及して、巨大開発事業から市民の権利を守るために何を行っているのか、オランダは協議への権利、また先住民族の権利の領域的な一体性をどのように保障しようとしているのかといった質問を行っている。

E) 作業部会での会議(2010/11/02)
 パナマ政府の代表は、既にILO169号条約批准の可能性について検討する委員会を設置し、この委員会が設置を勧告したことを報告。

 また34カ国の代表が発言し、勧告を行っている。ノルウェー、英国、米国が、昨年のチャンギノーラにおける衝突について憂慮する発言をしている。
 この会議においてブラジル、ノルウェー、エクアドルが、ILO169号条約の批准を勧告しており、2011年3月の第16回国連人権理事会までにパナマ政府が回答することとなった。

F) パナマ政府からの追加的報告(2011/2/17)
 上記の結論や勧告についてパナマ政府が国連人権理事会に先立って回答を行っている。この中で、パナマ政府は既に作業チームを設置して、第169号条約の批准について検討を行い、批准の方向が出され、またそのための法整備を行う政治的意志を有しており、近々法案が閣議に提出されるはずだと回答。

G) 第16回国連人権理事会報告書 草稿 [3]
この文書においては、「作業チームを設置し、作業が終わり、批准に賛成している」と書き込まれた。


 今後、人々の権利を守っていく上でどのようにUPRのプロセスを利用できるのかという点も含め、パナマの事例を検証してみた。市民社会の声はCのプロセスで反映させることができ、その上で、Eの作業部会において、各国の代表からの言及、勧告に含んでもらうことができれば、大きな影響力を持つことができるのだろうと考えられる。
 どの程度の時間での作業になるのかは、あらためて検討が必要と考えている。

 また実際にILO169号条約の批准が行われるかどうかも、注視していく必要がある。

 開発と権利のための行動センター
 青西靖夫

この記事はPanama latest to sign up to tribal peoples’ law (2011/3/26)
http://www.survivalinternational.org/news/7120
Panamá se compromete a consultar a los indígenas por sus tierras http://opinion.eluniversal.com/2011/03/16/panama-se-compromete-a-consultar-a-los-indigenas-por-sus-tierras.shtml
 の裏付けを探る中で、このような形で整理したものである。

[1] UPR(普遍的・定期的レビュー)の概要
http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/jinken_r/upr_gai.html
[2]次のサイトより国別、あるいはセッション別の文書にアクセスできる。
http://www.ohchr.org/EN/HRBodies/UPR/Pages/Documentation.aspx
 今回のパナマに関する文書は次のサイトである。
http://www.ohchr.org/EN/HRBodies/UPR%5CPAGES%5CPASession9.aspx
 NGO等の報告書はこちら
http://www.ohchr.org/EN/HRBodies/UPR/Pages/UPRPAStakeholdersInfoS9.aspx
[3]
Draft report of the Human Rights Council on its sixteenth
session*
http://www2.ohchr.org/english/bodies/hrcouncil/docs/16session/DraftReport16thSessionHRC.pdf

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2011/03/08

パナマ:新鉱業法廃止へ・先住民族運動の勝利

 2月11日に議会で承認された鉱業法の改定であるが、ノベ・ブグレ自治区の先住民族を中心とした反対運動が続く中で、3月3日大統領がついに廃止を宣言。[1]

(とりあえず先住民族自治区外での鉱業開発を進めるために、再度鉱業法を見直すのかもしれない)

 反対運動のプロセスは十分にニュースを追えていなかったのですが、サンフェリックスを中心にノベ民族などによる反対運動が続き、道路封鎖などが行われる一方、政府は反対するものを弾圧。先住民族を扇動したとしてスペイン出身のジャーナリストである、Human Rights Everywhere (HREV)の活動家でもあったパコ・ゴメス・ナダル氏とピラル・チャト・カラル氏が不当逮捕され、国外追放命令を受けるという事件も発生しました。

 パコ・ゴメス・ナダルはこの件について、人権活動家の安全を保障していないこと、またパナマにおける制約された報道の自由などについて批判しています。[2]

 日本と関係ないのか?

 今回の鉱業法改定が望まれた最も大きな理由は、パナマの銅鉱床(ペタキージャ及びセロ・コロラド)開発でした。どの国の鉱業開発でも、回り回って日本の産業や消費者とつながっているわけですが、今回は日本資本も遠からぬ関係にあったようです。。

 ペタキージャ鉱山(現コブレ・パナマ)の鉱業開発を目指し、権益を有するのはカナダ系のInmet Mining Corp社ですが、LS-Nikko社は100%子会社であるKPMC (Korea Panama Mining Corp.)を通じてこのプロジェクトの権益獲得を目指していたのです。そしてこのLS-NikKoは旧日鉱金属株式会社(現JX日鉱日石金属(株)のもとで日韓の合弁企業として設立され、現在もJXグループの一環をなしています。

 そしてこのKPMCが韓国政府からの資金供与を受けるために、鉱業法の改定が必要だったということらしいのです。[3]

 つまり、日本企業は今回の先住民族の抗議行動を引き起こした法改正の引き金として主役級の役割をもっていたことになります。

 しかしパナマの先住民族の声は日本のマス・メディアで伝えられたのでしょうか?歪んだグローバル化の中で私たちは生き続けてるのではないでしょうか。

 開発と権利のための行動センター

 青西 

 
[1]http://www.adital.com.br/site/noticia.asp?lang=ES&langref=ES&cod=54428
[2]http://www.kaosenlared.net/noticia/panama-gomez-nadal-si-expulsan-venezuela-habria-habido-revuelo
 http://mensual.prensa.com/mensual/contenido/2011/03/01/uhora/inter_2011030112240258.asp

[3] Minera cierra círculo financiero con reformas(2011/3/01)
http://mensual.prensa.com/mensual/contenido/2011/03/01/hoy/negocios/2519169.asp
パナマ:LS-Nikko Copper、Cobre Panama(旧Petaquilla)銅プロジェクトに関するオプション契約を締結(2009/10)
http://www.jogmec.go.jp/mric_web/news_flash/09-42.html#10
Cobre Panama(Inmet Mining Corporation)
http://www.inmetmining.com/ouroperations/development/Cobre-Panama/default.aspx

注:インメット社はコブレ・パナマプロジェクトは先住民族自治区とは重なっていないとして、開発計画に影響がないことを主張している。


その他関連情報
http://www.kaosenlared.net/panama

 

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2011/02/16

パナマ:鉱業法を巡る抗議行動

パナマでは2月15日、各地で新鉱業法(鉱物資源法)を巡る抗議行動が行われました。これまでのところ大きな衝突等のニュースはありません。[1]
先住民族の権利に関する国連特別報告者であるジェームズ・アナヤ氏は、デモに参加する人々の安全を保障するようにパナマ政府に要請するとともに、鉱業法の改定に関係する今回の状況に対して、平和的かつ根本的な問題解決のために、先住民族との誠実なる協議プロセスを早急に開始することの重要性を指摘しました。

パナマの先住民族が危機感を強める背景を示す情報として次の記事があります。この記事にはノベ・ブグレ先住民族自治区が鉱業開発コンセッションとその要請でずたずたにされている図が示されています。[3]

また今回の鉱業法の改定の背景には韓国との関係があります。韓国の李明博(イ・ミョンバク)大統領は、鉱業法の成立早々歓迎の意を表明しました。[4]そもそもこの鉱業法の改定は、外国政府の投資を可能とするよう、韓国政府の要請を受け入れて進められたという背景があります。

先住民族、環境団体、学生など広範な層から批判を受けている新しい鉱業法を巡る対立は続くものと思われます。マルティネリ政権が平和的な解決策を探り、法の執行を停止して、各界と誠実な議論を進めることが重要だと考えます。

開発と権利のための行動センター
青西


[1]Panamá, en medio de piquetes y cierres de calles  他 http://www.prensa.com/
写真http://mensual.prensa.com/mensual/contenido/2011/02/15/uhora/fotos/protestas-mineras/index.html
[2]Panamá: experto de la ONU llama al diálogo ante protestas indígenas contra la reforma de la ley minera
http://unsr.jamesanaya.org/statements/panama-experto-de-la-onu-llama-al-dialogo-ante-protestas-indigenas-contra-la-reforma-de-la-ley-minera
[3]
BOMBA DE TIEMPO – MIREN ESTA BARBARIDAD PLANIFICADA PARA LA COMARCA NGÖBE BUGLÉ...
http://codetiaguas.blogspot.com/2011/02/bomba-de-tiempo-miren-esta-barbaridad.html

[4]Presidente surcoreano, satisfecho por ley minera de Panamá
http://mensual.prensa.com/mensual/contenido/2011/02/15/uhora/inter_2011021507025118.asp
[5]El acuerdo minero Martinelli-Lee
http://alainet.org/active/44238
Panamá podría cambiar su legislación minera
http://centralamericadata.com/es/resources/printable/917224

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2011/02/12

パナマ:鉱業法改悪に反対する先住民族

ノベ民族・ブグレ民族の声明


2月8日、ノベ民族、ブグレ民族は、協議なしに鉱業法を改定しようという政府に対して、次のような声明を発表している。(一部訳))

 2011年2月7日にサン・フェリックスとビギで行われた平和的なデモには約4500人が参加した。
 ノベ・ブグレ自治区そして隣接するチリキ東部に住むノベ民族、ブグレ民族そして農民、は、政府に対して第277法案の審議を、第一審議まで差し戻すことを要求する。
 この国、そして先住民族自治区(コマルカ)を鉱業開発から自由なテリトリーとして宣言する。
 国内外の民衆組織、環境組織、人権団体に連帯を求めるとともに、コマルカの地域保健局局長José Stonestreethが、患者に対して適切な処置をせず、かつサン・フェリックス病院に入院した患者の状態について不十分な情報を提供していることを告発する。
 7日のデモの際に、警察の治安部隊によって引き起こされた弾圧を告発する。この弾圧で13人が負傷し、21人が逮捕された。
 ノベ民族ブグレ民族及びパナマの農民の生命、安全、未来を脅かす、野蛮な弾圧の責任はリカルド・マルティネリ政権にある。
 リーダーの迫害、偽のリーダーを通じた買収などを強く非難するとともに、我々の闘争がいかなる政党の支援も受けていないこと、非政府組織の支援を受けていないことを表明する。
パナマの人々、民衆組織、先住民族、農民に対して、2月15日に計画されているデモ、そしてその他の様々な抗議行動への支援を求めるものである。
 すべての教会に対して、人々の生活、安寧、平和的共存を妨げる法案に反対するデモへの支援を求めるものである。
 我々の権利を侵害し、差別する、政府の行動を告発し、非難する。
 我々、ノベ民族、ブグレ民族は我々の権利と我々の子どもたちの未来のために闘争を続ける。


Comunicado e imágenes del pueblo Ngäbe Bügle en defensa de su territorio de la minería metálica http://burica.wordpress.com/2011/02/09/imagenes-del-pueblo-ngabe-bugle-en-la-defensa-de-su-territorio-de-la-mineria/


 2月10日に議会は鉱業法の改定を採択したとのことであるが、反発の声は広がっている。鉱業分野への外国資本の投資を進めることを目指し、ノベ・ブグレ自治区では、セロ・コロラド鉱山の再開発が進められるのではないかという危機感がある。
 韓国、シンガポールの代表団がパナマを訪問し、この鉱山開発に関心を示していたという。この銅鉱山は世界で二番目の埋蔵量を有するという。
 今回の鉱業法の改定は、パナマの資源そして自治区のテリトリーを外国資本に売り渡すものだという反対の声もある。

Cacique indígena llama a alzamiento contra el gobierno de Panamá
http://burica.wordpress.com/2011/02/11/cacique-indigena-llama-a-alzamiento-contra-el-gobierno-de-panama/
Represion en San Felix

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2011/02/09

パナマ:鉱業法の改定に抵抗する先住民族と警官隊が各地で衝突

 2月7日、鉱業法の改定に反対するノベ・ブグレ民族と警察の治安部隊がチリキ県のサン・フェリックス、ビギなどで衝突。多数の負傷者が出ているよう。
 3000人ほどが参加し、平和的に行われていた抗議行動に対して、治安部隊が催涙弾などで弾圧し、9人が負傷、未成年を含め22人が拘束されたとのこと。
 先住民族だけではなく、国会周辺でも環境活動家などによる抗議行動が行われているようである。
 今回の鉱業法の改定に対して、先住民族だけではなく、多くの人々が疑念を呈しているとのことであり、パナマ司教会議も鉱業開発の問題を取り上げているという。
 ノベ民族、ブグレ民族の居住するノベ・ブグレ自治区(コマルカ)にはセロ・コロラドという銅鉱山が存在しているが、先住民族の反対運動で開発を頓挫させた経緯がある。現、マルティネリ政権は、鉱業法の改定で、セロ・コロラドを含め、複数の鉱山開発を進めたいという思惑を持っている。そしてその先には鉱物資源を求める企業や先進諸国の姿があるのは言うまでもない。
 FRENADESCOのサイトは、今回の鉱業法はシンガポールのInmet社がつくったものだと告発している。(Inmet社はカナダ系企業である)

 開発と権利のための行動センター
 青西

Las protestas continuaran en defensa del pueblo panameño y la soberanía ecológica.
http://www.radiotemblor.org/2011/02/07/duros-enfrentamientos-en-panama-producto-de-la-reforma-mineras/
Panamá: ¡Ultima hora! Heridos y desaparecidos en represión contra protestas antimineras (audios, fotos y videos)
http://www.kaosenlared.net/noticia/panama-ultima-hora-heridos-desaparecidos-represion-contra-protestas-an
http://www.frenadesonoticias.org/
参考情報
JOGMEC/金属資源情報センター
パナマ共和国の鉱業の現状(平成23年 1月 6日 )
http://www.jogmec.go.jp/mric_web/current/11_01.html 

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2010/10/20

自然保護区と先住民族-COP10から

自然保護区(保護地域)の設定におけるカテゴリー化(国立公園などと並び、「コミュニティ管理保護区」などのカテゴリーを定めること)について、先住民族としてはどのように考えていくべきか、生物多様性に関する先住民族国際フォーラム(IIFB)の準備会議の中で、パナマのクナ民族の代表であるオネル・マサルドゥレ(Onel Masardule)さんから次のような発言がありました。

(自然保護区について)カテゴリー化については十分に検討しなくてはなりません。カテゴリー化を受け入れるということは必然的に「国家保護区システム」(注)を受け入れることとなります。しかしこのシステムは、私たち先住民族の考え方とは異なるものです。そこで2年前の締結国会議以来、私たちは保護区の新しいあり方について議論を進めてきています。先住民族は独自の保護区システムの設立、「ビオ・文化テリトリー」を進めていくべきだという声があります。単に保護という視点ではなく、統合的な視点から、生命の持続的な利用を進めていこうというものです。私たちはこの課題には取り組んでいかなくてはなりません。私たちは自分たち独自のシステムを構築していくべきなのです。
 
 大規模環境NGOは、もし彼らが私たちと一緒に活動を行いたいというのであれば、私たちのビジョンを尊重すべきです。彼らは、資金を持ち、人材を抱え、ロビーイングを進めています。またIUCN(国際自然保護連合)の総会は保護区に関して、「コミュニティ管理保護区」というカテゴリーを定めることを採択しています。しかしこれは私たちにとっての出口ではなく、私たちの期待を裏切るものでしかありません。
 私たちが、彼らが管理するカテゴリーの枠組みに入るのではなく、彼らが私たち先住民族の独自システムを尊重し、支援すべきなのです。NGOに求められているのは、私たちの取り組みに付き添っていくことであり、彼らの概念を私たちに押しつけることではないのです。
 共同管理についても議論が進められています。その地の先住民族が法的に承認されたテリトリーを有していない場合には、共同管理は、伝統的なテリトリーへの権利を回復する手段として利用できるかもしれません。

 また私たちクナ民族からみれば、「コミュニティ管理保護区」を受け入れるということは、私たちがこれまで獲得してきた成果に逆行するものです。クナ民族は、パナマ国の自然保護区国家システムの外に、私たち独自の政府によって定められた保護区を有しています。ここからみれば、「コミュニティ管理保護区」という外から定められたカテゴリーを受け入れるということは、後退でしかありません。

 自然保護区に関する議論はどうも中途半端に終わっています。しかし自然保護区の問題は今後に向けて重要な点をいくつも抱えています。気候変動会議もREDDの問題も、自然保護区、森林と深く関係しています。今後どのように取り組んでいくのか、十分に議論を深めていく必要があります。

 2010年10月15日の発言から整理したものです。16日、17日にはワーキング・グループに分かれて議論がなされていくこととなります。

注:中南米諸国では自然保護区は、国内全体をカバーする「国家保護区システム」の一部として位置づけられている。

COP10 先住民族ニュース取材班
(文責:青西靖夫)

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2010/07/15

パナマ:バナナ労働者のストライキに対する弾圧

 パナマ西部、ボカス・デル・トロ県のチャンギノーラで4000人以上のバナナ農園労働者によって、7月2日から大規模なストライキが行われた。これは労働法の改悪等を含む、法第30号の廃止と未払い給与の支払いを求めたものであった。しかし警察による弾圧によって、少なくとも2人の死者、150人以上の負傷者及び100人あまりの逮捕者がでる事態となった。また首都では労働組合幹部がゼネスト実施に関する会議を開催していたホテルが警察に囲まれ、300人以上がホテルに閉じ込められるという事件も起きていた。

 政府による弾圧を前に、国連の人権高等弁務官事務所の中米代表は11日、パナマ政府による過剰な銃器の使用を非難し、対話を行うように求めていた。
 11日中に、副大統領を含む政府の委員会が労働組合等と法律の見直しや逮捕者の釈放などを含む協定を結び、とりあえず衝突は終結した。しかしマルティネリ大統領は法を破棄することは拒否しているという。

 そもそも発端は6月16日に公布された法第30号にある。「商業航空の持続的な発展の促進」のための法律が、「国益のためのプロジェクト実施を可能にするための労働法、刑法の改定」と環境法などの改定を含んでいたのである。議会の運輸委員会だけで討議した法案で、労働法、刑法、環境法など9つの法律を改定するという暴挙を行ったのである。 この改定には、スト権の侵害、資産の保全名目でのスト中の会社への警察の導入などに加えて、環境影響評価を「環境に対する規範的取り組み」で代替させる規定などが含まれており、「国益のために」水力発電など開発プロジェクトの積極的な推進をもくろんでいるものと考えられる。
  
 また今回の紛争の中で政府関係者の人種差別発言も繰り返されている。ノベ民族出身の農園労働者を中心とするストライキに対し、内務・法務大臣であるラウル・モリーノは「抗議行動をしている多くは、農薬中毒かなんかのインディヘナ」と発言し、警察長官はデモ参加者を「酔っぱらいのインディオ」と中傷していたという。

 マルティネリ政権の強圧的な政治や人種差別的な態度には反発が強まっており、今後も注視していく必要がある。

 またパナマは現在、韓国との経済協力関係を強化しようとしつつあり、韓国資本による鉱山開発などの動きも見られる。韓国政府はAPEC加入へ道を開くことも検討しているようである。

 今回の法30号も、こうした動きの中で見ていく必要がある。

開発と権利のための行動センター
青西

<注>
*法30号は次のサイト
http://www.gacetaoficial.gob.pa/pdfTemp/26556_A/28058.pdf

*改定には職務中の警察官による過剰な暴力行為に対する特別措置も含まれている。そこには警官が職務中に過剰な暴力の行使によって殺人事件を犯したとしても、その刑罰は警察施設にて課せされるという条項まで含まれているが、現行法でも類似の規定があることに驚かされた。(法1997-18号 第129条)

*パナマの状況については複数のサイトを参考にした。いくつか下にあげる。
http://www.frenadesonoticias.org/
http://codetiaguas.blogspot.com/
http://www.ciampanama.org/

*また日本語でも次のサイトで紹介されていた。
パナマ:マルティネリ政権、労働組合弾圧、2人が死亡
http://ameblo.jp/guevaristajapones/entry-10588417324.html

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2010/04/28

パナマ:ボンジック川のダム開発に対して刑事告発

 ボンジックの住民がダム建設を進めようとしているテリベ・イドロエコロヒカ社に対して、環境破壊を引き起こしているとしてボカス・デル・トロ県の検察に刑事告発。
 これはダム建設プロジェクトで被害を受けている、ボンジック住民のウーゴ・サンチェス、エステバン・トレス、テオドゥロ・キンテーロ、アリシア・キンテーロなどが中心に告発したものである。
 「こうした告発をするのが危険なことはわかっているが、我々の権利であり、必要な手手続きを進めていくつもである」と述べている。
 「これは環境法制を破っているだけではなく、ナソ民族の土地を破壊し、我々の<薬局>と<スーパーマーケット>を破壊するものであり、我々の生命と民族の存続を脅かすものである。」
 
 フェリックス・サンチェス
  ナソ・ファンデーション


開発と権利のための行動センター
青西靖夫

パナマ関連記事はブログの次のサイトから
http://cade.cocolog-nifty.com/ao/cat20818000/index.html 

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